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ALSOKセキュリティレポート

防災・災害対策5.震災対策 〜家具の転倒や落下による被害を最小限にする〜

新潟県中越地震、スマトラ沖地震、そして今年発生から10年目を迎えた阪神淡路大震災。突然起きる地震は決して人ごとではありません。わが家を地震から守るためには、どうすればよいのでしょうか?しっかりした防災策を立てるために、まずは最新の地震被害の傾向を知り、わが家で実践できる対策について考えましょう。(2005年2月 掲載)

「家具類の転倒や落下物」が、ケガの主な原因。これを防げば、わが家がぐっと安全に。

 最近、日本で発生した地震では「家具類の転倒や落下物」による負傷者が、全体の約3〜5割を占めていることが、東京消防庁の負傷者分析結果等から判明しました。つまり建物が無事でも家具が転倒すると、その下敷きになってケガをしたり、居住者の被害が大きくなったりするのです。しかも、ただ倒れるだけでなく、食器棚などはガラスが割れたり、扉が開いて中の食器類が散乱したり、普段は容易に動くことのない冷蔵庫やピアノが転倒したり、台の上などに置いてあるテレビや電子レンジが落下するといった、日常では考えられない現象も起き、ケガの原因を作り出すのです。   昨年11月に発生した新潟県中越地震でも、家具類の転倒・落下物による負傷者は全体の4割以上を占めています(図表1)。また地震発生時間が17時56分頃と夕食の準備時間だったため台所にいた人が多く、転倒した食器棚から散乱したガラス類を踏みつけたり、火を扱っていたためにやけどをしたりという例が多数ありました。また高齢者、女性の負傷者が多いことなども特徴として挙げられます。これらのケガの傾向は、昨年発生した「宮城県北部地震」、「十勝沖地震」と同様の傾向を示しています。   またケガはもちろんですが、倒れた家具が部屋の出入り口や廊下をふさぎ、避難を困難にします。大きな地震が起きた時は、一刻も早い避難のために、避難路の確保がとても重要です。日頃から家具を固定したり、配置を見直したりするなど、地震に備えたわが家を目指しましょう。

約70〜80%のご家庭が、転倒・落下防止対策をしてない?!

  東京消防庁が昨年実施した調査によると、家具類の転倒・落下防止対策の実施率は、27.8%で、「避難場所の確認」や「防災訓練・避難訓練への参加」といった他の防災対策と比較すると、相対的に低くなっています。(図表2)   さらに家庭での普及率が高い主要家具(食器棚、冷蔵庫、タンス、本棚、テレビの5点)のうち、複数の家具への実施率を見てみると、実質的な転倒防止対策実施率は、概ね10〜16%と、より低い結果が出ました。   なぜ実施していないかという理由は、「壁に傷をつけるから」、「家具に傷をつけるから」、「家具の見た目が悪くなるから」といった、外観を気にしたものが多く、とくにタンス、食器棚にその傾向が強くなっています。またテレビについては、設置場所が低い位置にあることから、転倒落下の危険性について認識していない人が多いようです。   一方で、家具類の転倒・落下防止対策を実施していない人の7割以上が、今後実施したいという意向をもっています。(図表3) では、家庭で転倒・落下防止対策を実施するためには、何が重要なのでしょうか?

家具の特性に合わせて、転倒防止器具を上手に活用する。

  わが家の震災対策で一番大事なことは、家具の転倒防止です。そのためには転倒防止器具を上手に活用すること。専用の転倒防止器具はもちろんのこと、L型金具や7〜10センチの木ネジなどリーズナブルな材料でも、倒れやすいものを固定することで、かなりの安全が約束されます。転倒を防止するためには、L型金具/プレート式/チェーン式/ベルト式/ポール式/ストッパー式/マット式など、いろいろな金具や方法がありますので、用途や予算に合わせてうまく活用してください。   また、複数の方法を組み合わせることで強度が増します。寝ている際、人間はとっさに身動きできません。寝室はとくに念入りにするなど、場所によっては強化することが必要です。   より適切な対策のために、家具別の固定や防災のコツをチェックしておきましょう。

タンス
L型金具や支え棒などで固定。2段重ねのものは上段と下段のつなぎ目を金具で連結。両開きタイプのものは扉が開かないように止め金具をつけましょう。
食器棚
棚自体はL型金具などで固定する。棚の中はサンを取り付け、中のものが倒れないようにし、シートやふきんを敷いて中のものが滑り出さないようにしましょう。
本棚
本棚自体を固定するのはもちろんですが、本にすきまがあると危険なので、ブックエンドやバンドなどを活用するとよいでしょう。
テレビ
家具の上などには置かず、できるだけ低い位置に固定して置くこと。またテレビの上はなるべくものを置かないようにしましょう。
額縁
チェーンや金具でしっかり固定。ガラス面には飛散防止フィルムを貼るとよいでしょう。
夜はカーテンを引いて就寝すること。窓ガラスには飛散防止フィルムを貼るとより安全です。
照明器具
つり下げ式は、チェーンと金具を使って数箇所止める。蛍光灯は蛍光管の両端を耐熱性のテープで止めましょう。
暖房器具
ストーブは耐震自動消火装置付きのものにし、周囲に燃えやすい物を置かないようにしましょう。
ピアノ
本体にナイロンテープなどを巻き付け、太めの柱に取り付けた金具に連結し、しっかりと固定する。脚には専用の滑り止め器具をつけましょう。(和室用と洋室用があり)
冷蔵庫
針金を通して、壁などに固定しましょう。転倒防止用の専用ベルトが別売されているものもあります。

まずはできるところから、できるだけ早く実施しましょう。地震が起きてからでは遅いのです。

<L型金具での固定の仕方

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