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増加する外出先での危険から、家族を守るには?

こどもの防犯対策2.守りのプロが楽しく教える「ALSOKあんしん教室」をレポート!

子どもたちが防犯意識を持つきっかけになってほしいと全国の小学校で実施している「ALSOKあんしん教室」。 楽しみながら防犯を学べると、たいへんご好評をいただいています。 今回は、横浜市の小学校で行われた授業をレポートします!2005年8月 掲載

子どもたちの興味を引きつける、創意と工夫に満ちた授業を目指して。

おじゃましたのは、横浜市の住宅街にある小学校。この日は1、2年生が対象で、登下校中危険に遭わないための「安心して登下校」という授業でした。授業を行うのは、現役で活躍しているガードマンたち。教師役、ガードマン役、不審者役の3人1チームです。

授業では、まずクラスの児童を「いか」さん、「の」さん、「お」さん、「す」さん、「し」さんの5つのグループに分けます。そして、それぞれに与えた頭文字に続く言葉をクイズにし、グループごとに答えを考えて発表させ、その後ロールプレイング形式で、「なぜ」を教えます。子どもたちは同じグループの仲間とワイワイ言いながら話し合い、順番に皆の前に出て、大きな声で声を合わせて答えを発表していきます。最後のグループの発表が終わると、キーワード「いかのおすし」に隠された、危険回避の心構えの全貌が現れます。

特徴的なのは、子どもたち自身に気づかせていることです。たとえば大人の写真を数枚見せ、「誰が怪しい人ですか?」という質問をして、考えさせる。子どもたちに答えさせ、いい着眼点はきちんと褒める。そして子どもたちの発言の中から、「人は見かけでは判断できない、知らない人にはついていかない」という気づきを引き出していきます。

非常ボタンを押すと教室へ本当のガードマンがやってきたり、不審者役が突然侵入してきたり、「たすけて!選手権」と名づけた大声を出す練習をするなど、子どもたちの興味を引きつける工夫を随所に取り入れています。さらに社員の有志が描いたイラストでの手作り教材も重要な役割を果たしています。「いかのおすし」というキーワードも、ユニークな絵で興味を引き、また単に暗記するのではなく、クイズ形式で答えさせるようにするなど、楽しませるためにさまざまな工夫を凝らしています。

さらに実際に役立つ、具体的な知恵も学びます。子どもたちに手を広げさせ、その2〜3倍の距離を取ると大人に手を捕まれないということや、不審者が子どもを誘い出す時の常套句、なぜ、防犯ブザーを持つかの理由を考えさせるなど、守りのプロならではの知識がふんだんに活かされた授業でした。

子どもたちがイキイキと元気よく、楽しそうに参加している姿が心に残りました。

子どもに考えさせる、気づかせることに力点を置いた授業をしています。

授業終了後、「ALSOKあんしん教室」の立上げから参加している吉田さんにお話を伺いました。

「ALSOKあんしん教室」を始められたきっかけは?

吉田さん:「2年前、偶発的に茅ヶ崎のある学校で、半年程防犯授業の支援をしたんです。その時、これはもっともっと多くの子どもたちに必要なことなのではないか、と思ったのがきっかけでした。何人かの社員に声をかけると、有志が15人程集まりました。それで、皆で情報収集をして、議論も繰り返し、やり方を組み立てていきました。 こうして最初は有志のみで行っていたのですが、実際の授業や先生との打ち合わせなど、平日の昼間の活動が大半を占めることから、企画書を書いて会社にも働きかけました。昨年、神奈川県で試験的に始めて、今年から日本全国で実施しています。この3ヶ月間で、通算144校で実施し、教え子も2万1千人を超えました。ありがたいことにお問い合わせも1千件を超えています。」

授業内容はどうやって作っているのですか?

吉田さん:「授業をやるたびに毎回見直し、常にバージョンアップさせています。今日やった低学年向けの「安心して登下校」もすでに30回位見直していますね。最初の頃はうまく授業にならなかったんですよ。子どものツボもわからないし、引きつけるテクニックもわからなかった。大人相手にしゃべる感覚でやっていると、子どもは退屈してしまう。そこで授業後、学校の先生にアドバイスをいただいたり、教材を工夫したりしました。今では45分の中で、いろいろなテクニックを使っているんですよ。」

特に心がけていることは何ですか?

吉田さん:「子ども自身に考えさせる、自分で気づかせることに最も力点を置いています。それから、キーワードだけでも覚えてもらえるように工夫しています。子どもは楽しい体験は忘れないものですからね。さらに子どもの成長段階に合わせてメッセージも変えているんです。中学年には「安心してお留守番」、高学年には「安全な街ってなんだろう」という授業をしています。」

ガードマンだからできることが授業に活きていますよね。

吉田さん:「そうですね。後々わかったのですが、防犯教育って一般の先生が教えるのは難しいジャンルらしいんです。「緊張感」と「楽しさ」という、相反する要素が必要だからです。ところが僕らはガードマンなので、制服と経験談からは緊張感が出る。かつ楽しさは、教材や指導案で出せる。僕らガードマンにしかできない防犯教育ができていると、ある先生から褒められました。」

授業をやる方々は研修を受けているのですか?

吉田さん:「基本は希望者を募り、230名以上が受講しています。まずは教壇に立つ心得から、授業のテクニック、引きつけの方法などを2泊3日の合宿で勉強します。そして評価判定に合格しないと「ALSOKあんしん教室」の教壇には立てません。現在活躍しているのは50名程です。教育現場というのはデリケートですから、研修・コーチングには細心の注意を払っています。真剣勝負、切磋琢磨の毎日です。」

どんな時にやり甲斐を感じますか?

吉田さん:「教壇に立っていると、子どもたちの目がキラキラしてくるのがわかるんです。そういう風に子どもたちの気持ちに響いた時に、やっててよかったなあと思いますね。」

「ALSOKあんしん教室」のこれからの目標は?

吉田さん:「この教室のねらいは、ずばりひとつ。子どもの連れ去りを、日本中から無くしたいです。」

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