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ALSOKセキュリティレポート

ガードマン体験記1. 大災害につながる火事を未然に防止 火災発生から5分が重要、目指せ初期消火

住まいやオフィス、学校などで起きる犯罪や災害・・・そんな危険が伴う場所で、財産や人命を守るために日々活躍するガードマンたち。セキュリティの現場から、さまざまなエピソードをお届けします。今回は初期消火編!(2004年2月 掲載)

某月某日。東京にあるMデパートで警備をしていたガードマンのもとに、火災発生の一報が飛び込んできました。火災現場は警備しているデパートではなく、すぐ近くにあるスーパーYで、外に置いてあったダンボールが燃えていたのです。さっそく応援に駆けつけたガードマンは、現場に居合わせた人々と協力して消火栓から放水し、大きな火災になる前に消し止めることができました。出火の原因は放火でした。このように消火栓まで使うケースはまれですが、ガードマンの初期消火によって、消防隊が到着する前に火災を消し止めた例は少なくありません。

 住戸やオフィスなどに設置された火災センサーが、温度の上昇や煙の充満など、火災の兆候を感知すると、警報がガードセンターに送信されます。通報を受けたガードマンはただちに現場へ急行! 到着すると、火災が発生しているかどうかを調べます。火の手は上がっていないか、煙は出ていないか、キナくさいニオイはしていないか。文字通り五感を駆使して火災の有無を調べます(マンションなどでは、火災が発生しているかどうか、外から見ただけではわからないことも多いのです)。 「夜の7時くらいに警報が鳴り、現場に急行してみたら、なんと、のんびりサンマを焼いているじゃありませんか。換気扇を付けていなかったので煙が充満していたんです。でも、大事じゃなくてよかったですよ」
  というのは、あるガードマンの声です。
「サンマもあるけど、私の場合はアサリの酒蒸しでした。アルコールが蒸発するときに、ガス漏れセンサーか感知してしまうことがあるんですよ。酒蒸し以外でも、ワインやみりんなどを加熱する料理ではよくあります」
  こちらもあるガードマンの声です。

瞬時の判断が、生死を分ける

「火災」ということになれば、直ちに消防に通報します。同時に、消防隊が到着するまでに自分が何をすべきかを瞬時に判断しなければなりません。   初期消火が可能な程度の火災では、ガードマンが大活躍。もし、この段階で火を消し止められたなら、人命はもちろん建物に与える損害も最小限に抑えることができます。ただし・・・、
「閉め切った部屋の中で酸素が足りなくて火がくすぶっているときに、不用意にドアを開けた瞬間、急激に酸素が部屋に流れ込み大爆発を起こすことがあるんです。いわゆる“バックドラフト”という現象です。」
  火災についての知識がないままに消火を試みて、思わぬ大事故につながることもあるのです。
  すでに火が天井に届いているような場合には、消火よりも消防署への通報と住人の避難を優先。火元の住人だけでなく近隣の住人にも火事であることを知らせ、避難を呼びかけます。必要に応じて誘導も・・・。あるいは、消防隊の到着に備えて消防車を停めるスペースを確保する、なんてことも、ガードマンたちの役割のひとつ。

消防隊と連携、消火活動をサポート

いま、何をすべきか。ガードマンの行動にはマニュアルもありますが、現場の状況は千差万別。ひとりひとりの的確な判断が求められるのです。消防隊が到着してからは、消火活動をサポートします。住民の避難誘導、野次馬の整理――消防隊との連携も重要です。
  「火災通報があって現場に行くと、スーパーマーケットの換気扇から煙がもうもうと出ているんです。ちょうど消防隊も到着していて、いっしょに中に入って内部の様子を教えてくれと言うのですが・・・」
  普段から警備をしているため、ガードマンは内部の構造を熟知しているのです。
「ところが、中は煙が充満しているわけですよ。消防隊員は防煙マスクをしていますが、こっちは涙をボロボロこぼしながら中に入りました」

昨年の9月、名古屋市で起きた「立てこもりビル爆発事件」では、必死になって現場の整理にあたるALSOKのガードマンの姿がテレビに映されていました。
  火災はほんのちょっとした油断から起こり、容赦なく人の命を奪い去ります。平成15年1月〜6月の半年間に全国で起こった火災の件数は約3万件、死者は1,348人。
  「やかんや鍋の空だきはもちろんですが、揚げ物をしたあとの油カスを溜めておくだけでも酸化して自然発火することがあります」
  火災警報が鳴るたびに、心のどこかで「火災ではないこと」を祈りながら、ガードマンは今日も現場へと急行するのです。

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