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今月のテーマ「長期旅行中の盗難にご用心」 今月の専門家 セキュリティ科学研究所 研究員 研道究美(けんどうきわみ)

問題 「長期の帰省や旅行で手荷物が多くなるときに盗難対策をきちんと意識していますか?」 アンケート集計結果 投稿してくれた皆さんのコメント

防犯グッズを使用している方は少ないが、荷物から目を離さないように必ず手元に置いている方は52.9%も

楽しい旅行中、「ほんの一瞬目を離した隙に荷物がなくなっていた」という話を聞いたことはありませんか? 観光地では、たくさん荷物を持っていたり、大勢の人とすれ違ったりと、注意散漫になるため、置き引き被害に遭ってしまうことが多いのです。そこで、手荷物が多くなる帰省や旅行中に盗難対策を意識しているか、アンケートを実施しました。一番多い回答は、「目を離さないように、必ず手元に置いている」が52.9%で、「意識しているが厳重ではない」の35.3%が続きました。一方5.9%と低い結果となりましたが、盗難防止アラームやワイヤーなどの防犯グッズを使っている方もいました。そして、荷物を意識していない方は0%で、全く防犯意識のない方はいないという傾向もわかりました。今回は、置き引きに狙われやすいポイントと対策を紹介しますので参考にしてください。

傾向から見る防犯のヒント「日本でも置き引きが多発。昨年発生した認知件数は43,238件も。」

置いてある他人の荷物を持ち逃げするのが置き引きです。警察庁「平成23年の犯罪情勢」によると、置き引きの認知件数は43,238件も報告されています。また、検挙率は16.9%と少なく、荷物を盗った犯人を見つけ出すのは困難なようです。海外を旅行するときには、治安などを事前に調べて荷物を厳重に管理していますよね。しかし、国内旅行では「日本だから大丈夫」と安心している人が多いのでしょう。警察庁のデータにもあるように、日本でも置き引きは多く発生しているのです。旅行中は、日常と違って気持ちが浮ついていたり、人ごみでイライラしていたりと、平常心ではなかなかいられません。置き引き犯は、こういった人を瞬時に見極めてターゲットにするのです。そこで今回は、手荷物が多くなる長期帰省や旅行時の防犯対策についてお話します。


荷物から手を離さないのが基本。宅配便、ロッカーの活用で荷物はコンパクトに!

イラスト「置き引き」

帰省や旅行のときは、ボストンバックやキャリーバックなど、大きな荷物を持って行きますね。着替えや日用品が入ったバックは重いために、すぐに手から離して足元などに置いてしまいがちです。しかし、その“ほんのちょっと”という隙に置き引きの被害に遭ってしまうのです。一番被害に遭いやすい状況は、買い物を楽しんでいるときです。商品を選ぶときに、重い手荷物は足元に置いてしまいがち。しかも、すぐに手に持つつもりでも、買い物に夢中になってしまい、意外に長い時間放置してしまうことがあります。被害に遭わないためには、とにかく荷物を手から離さないこと。また、電車やバス、飛行機など乗り物を利用するときも要注意。待ち時間など、手荷物を床やベンチに置くことがありますね。こういうときは、絶対に目を離さないようにしてください。乗車中も防犯意識を忘れてはいけません。よくあるケースが、網棚に置いたまま眠ったり、トイレなどで席を離れるときにそのまま放置してしまうこと。荷物から離れるときは、同行者に一言声をかけるなど、荷物を見張ってもらいましょう。置き引きの犯行には、道を訪ねながら地図に注意を向けて、荷物を手から離した隙に別の犯人が奪い去っていくというケースもあります。犯人は一人とは限らず、わざと荷物から手を離すように仕向けてくるのです。旅行中は、荷物を少なくしてコンパクトにするのが対策としておすすめです。事前に宅配便で送ったり、買い物をするときはホテルやコインロッカーに預けるのもいいでしょう。


貴重品は肌身離さず持ち歩けるバックを使用し、財布はチェーンなどでつなぐようにしましょう

旅行中は、大金を持つことが多く、健康保険証やパスポートなどの身分証明書も持ち歩きますね。貴重品は、肩掛けバックやウエストポーチ、リュックサックなどに入れて常に身に付けておきましょう。決して手持ちの大きなバックには入れないでください。財布が入っているバックを盗まれてしまうと、カードや個人情報も盗られて二次被害に発展します。男性に多いのが、バックを持たずに財布は上着の胸ポケットに入れているケースです。新幹線に乗ったとき、上着を脱いでフックにかけたり、不用意に置いてしまうのは要注意。ズボンの後ろポケットに入れている人も多く見かけますが、これも人混みの中でスリの被害に遭いやすくなります。チェーンでつなぐなど、対策を行いましょう。女性が持つ口が開いて中が見えるバックは狙われやすいので、ファスナーなどでしっかり締められるタイプを使用しましょう。最近では、盗まれたり紛失したときのために、自分の所有物であることが証明できる防犯登録付きのキャリーバックや置き引き防止アラームなど、防犯用品があるので、おすすめです。

置き引きの被害はひったくりと違って、自分の手から荷物を離さなければ被害に遭うことはありません。すなわち、防犯意識次第で防げるものなのです。置き引きの被害に遭ってしまっては、せっかくの旅行も台無しです。しっかり管理をして楽しみましょう。


専門家が教える防犯ポイント

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