人権・労働慣行

当社は、社員一人ひとりの能力を最大限発揮できるよう、各種研修制度の充実を図るとともに、働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。

人権・労働慣行

人権を尊重する取り組み

基本的人権に基づく労働環境

 当社は、日本国憲法にある基本的人権である自由権的基本権(思想、学問、表現の自由等)、政治的基本権(選挙権、請願権等)、そして社会経済的基本権(生存的勤労権や団結権等)を尊重し、社員の人権と健全な職場環境を維持することに努めています。

 たとえば、国籍、信条、宗教、性別、身体的障害等による差別を行わない等の基本的人権を企業倫理で明示し、各自の人権尊重、非合理な差別の禁止、暴力、罵声、誹謗中傷による業務の強制等の禁止などを、コンプライアンス委員会にて作成されたコンプライアンスマニュアルでわかりやすく解説し、研修や機会教育等にて社員に周知徹底しています。また、人権侵害・ハラスメント発生時に備え「ALSOKホットライン」を設置し、社員が通報しやすい体制を構築して、事件等への早急な対応に努めています。

 また、当社は、労働基準法第36条に基づき、時間外・休日労働等について労使間で話合い、労働者代表と36協定(労使協定)を締結して、労働基準局に届出ています。それ以外にも賃金控除や育児・介護休職、高齢者雇用継続等の協定を結び、その内容を全社員に配布する就業規則に定め、社員の権利と義務を明確に伝えています。非正規雇用となるパート社員等についても同様に、労働基準法、労働安全衛生法、その他関係法令に従い就業規則を別途策定し、個々人と給与等を記載した個別の契約を結び、適切な雇用を行っています。海外においても、各国の現地法に則り、就業規則や給与規程を策定し、採用の際に詳しい説明を行ったうえで雇用契約を結んでいます。

 その他、当社は社員のワークライフバランスの重要性を認識し、時間外業務の発生を抑制するため毎週2日をノー残業デーと定める等、社員の負担軽減に取組んでいます。

※労働者代表:役職手当または管理職手当が支給されていない者、その他、嘱託、パートを代表する社員

人権に関する活動への参画

 人権を尊重する取り組みは社会全体で取り組むべき課題であり、ALSOKグループも社会の一員としてさまざまな活動に参画しています。たとえば、当社は2016年2月に日本経済団体連合会の雇用政策委員会人事・労務部会にて、当社における高齢者雇用の先進事例をテーマに講演しました。また、障がい者雇用を積極的に進める特例子会社ALSOKビジネスサポート株式会社は、一般社団法人障害者雇用企業支援協会会員等のメンバーであり、東京都職業安定部等とも連携し、障がい者雇用促進支援の一環としてワークショップや職業体験を実施しています。こうした人権に関する活動への参画を通じて、ALSOKグループは人権の尊重に貢献する活動に取り組んでいます。

当社の人材育成の特長

人材育成の基本的な精神

 当社では、企業活動の最も重要な源泉は「人材」であるという基本的な考え方に基づき、「お客様と社会の安全・安心の確保のために最善を尽くす」という経営理念を実現するための礎となる様々な研修を行っています。
いずれの研修においても、「経営理念」「経営指針」「行動規範」などの創業以来の基本的な精神の理解・浸透を図ると同時に、その精神があらゆる業務運営の場面において実践されるように、研修体系を構築しています。

 また、グループ会社の新入社員教育については、当社本社内に事務局を置く綜合警備連盟教育訓練組合が実施しています。
当社が実施する新入社員研修がテレビ番組などで紹介されたことを契機に、学校や企業などから多数の研修実施の要望があり、2011年9月から、社会人としての基礎力向上を目的とした社外向け研修「ALSOK塾」を開催しています。

社員力向上プログラム

 当社では、集合教育やOJT以外の能力開発機会を幅広く提供するとともに、自学自習の精神による社員の自己啓発を支援し、社員の資質を向上させることを目的とした「社員力向上プログラム」を推進しています。

 具体的には、自己啓発講座の開催支援や社員の読書環境の整備支援、支社の教育責任者に対する指導、教育支援コンテンツの提供などを推進しています。

 また、社員が自己啓発に取り組む契機は読書にあるという考えに基づき、本社ビル9Fと綜警リバーサイドビル(江東区)の2カ所に「ALSOK LIBRARY(社内図書館)」を開設し、全社蔵書数は約3,300冊(2015年3月末現在)を超えました。社内イントラネットでの申込みにより、社内メール便で貸出書籍を配送することもでき、遠隔地の事業所社員も利用することができます。

ALSOK LIBRARY

本社内の「ALSOK LIBRARY」

自己啓発講座の実施

 当社は、「自己啓発講座」の実施を推奨しており、役員や社員などの社内講師が、マーケティングや会計などのビジネスに直結する講座から、外国語、近代史など多岐にわたる講座を開講し、社員の向上心、向学心を支援しています。2015年3月期は、本社において15の講座を実施しました。

積極的なキャリア開発

人事交流・社内公募制度を通じた人材育成

 当社は、「若手社員から幹部社員まで優秀な人材の活躍の場を広げ、グループ全体の利益に適う人材を育成し、グループ経営の強化を図る」という方針のもと、グループ各社や他企業、中央省庁などとの人事交流(官民交流制度)を積極的に進めています。また、新規事業・海外事業・M&Aなどの戦略的事業から営業や運用の第一線までの多岐にわたる事業領域において、中核となり活躍できる人材発掘・育成のための社内公募制度を行っています。2015年3月期には延べ209名が社内公募に応募しました。今後も積極的にキャリア開発支援を推し進め、グループ全体での人材育成を促進していきます。

公的資格取得の推進

 警備業においては、各種業務の資格検定が必要であることから、当社では公的資格の取得率向上を目指しています。当社独自の「ALSOK基準」は、公的資格などの取得数値目標を定めており、同基準を満たすことを目標に、資格取得費用の補助等、さまざまな支援を行っています。

 また、当社では技術員の業務遂行能力向上を目的として、全国の技術員向けのeラーニングを導入し、工事担当者・消防整備士・電気工事士・情報処理技術者の公的資格の取得を推進しています。なお、2015年3月末現在の公的資格取得者数は、延べ37,541名(単体)となりました。

働きやすい職場づくり

各種制度の充実により女性社員の活躍を支援

 当社では、女性社員の活躍をさまざまな社内制度で支援しています。妊娠中や産前産後に利用できる制度に加え、出産や育児を理由に退職した社員の再雇用制度等、女性社員が安心して能力を発揮できるようサポートしています。

 このような取り組みの結果、当社は厚生労働省東京労働局の「子育てサポート企業」に認定されており、管理部門だけでなく、営業や技術部門、さらには警備の現場などさまざまな領域で女性社員が活躍しています。

子育てサポート企業認定のくるみんマーク

子育てサポート企業認定のくるみんマーク

女性管理職比率 育児休職からの復職率
TOPICSかけがえのない時間を家族とともに

 私は、第一子誕生時に、約一年間の育児休職を取得しました。男性が育児休職を取得することは、一般的にはまだ理解されないことも多いと思います。しかし、私の場合は、理解のある上司・同僚に恵まれ、気持ちよく取得することができました。休職にあたり、理解・協力してくれた皆様には深く感謝しております。育児休職中は、子供とかけがえのない時間を過ごすことができました。また、妻と支えあって育児を行うことで、妻との絆もより深めることができたと感じています。

ALSOK本社
システム管理部システム第五課
光山 明伸

働きやすい職場作りに向けた主な制度
制度名 内容
妊産婦定期健診休暇
申請により妊娠週数に応じ、特別有給休暇を取得
育児休職 3歳に満たない子と同居し養育する場合、一定期間休職することができる
(法定では1歳未満)
育児のための短時間勤務制度
子が小学校4年生になるまで利用可能(法定では3歳未満)
介護休職 要介護状態にある家族を介護する社員は、対象家族一人につき365日の範囲で
休職することができる(法定では93日の範囲)
私傷病による休職復職制度
私傷病により長期間の欠勤をした場合のために、
休職、復職、試験出社、復職するためのプログラム制度
ALSOKサポートライン
「心の健康づくり計画」を策定し、相談窓口を設置しています。
さまざまな相談手段を用意し、社員の家族からも相談できる仕組み
公募制度 海外勤務、企画職、開発職、新規事業等要員、上位役職への試験登用制度
再雇用・グループ会社再雇用制度 定年再雇用、早期退職時のグループ会社への移籍制度
災害ボランティア活動支援制度 災害が発生した際、社員がボランティア活動に参加することを認める制度
障がい者雇用の促進

 警備業法は警備員資格に制限を設けています。そのため、本業で障がいを持った方々を雇用することに難しさがあります。そこで障がい者の自立と社会参加を支援するため、2010年に特例子会社ALSOKビジネスサポート(株)を設立しました。ALSOKビジネスサポート(株)の社員は、ALSOKグループの名刺や封筒の作製、契約書管理、装備装具品管理、ライブラリー貸出管理のほか、外部お客様向け資料や季刊誌の発送、パンフレット等の印刷、ノベルティ製作など幅広い分野で活躍しています。ALSOKは地域社会とともに、社員一人ひとりが、ALSOKの一員として生き生きと誇りを持って働くことができる職場づくりに努めています。

 現在、ALSOKビジネスサポート(株)は、東京都区部障害者雇用企業連絡会会員として事務局を努めるほか、多くの障害者雇用連絡会や、全国・首都圏をはじめとする特例子会社連絡協議会の会員としても活動し情報交換を行っています。また、障害者雇用拡大に向けた東京都職業安定部への支援として、事業所の見学や職場体験・研修などの機会を提供し、そのほか、江東区主催による、障害児の親を対象とした講座等で講演するなど、障がい者の社会進出に向けた課題解決にも積極的に取り組んでいます。

  • オンデマンド印刷作業

    オンデマンド印刷作業業務

  • スクリーンプリント作業

    スクリーンプリント作業業務

社員の生活を支援する福利厚生

 当社では、社員と家族の豊かで安定した生活と、安心して仕事に打ち込める環境を提供するために、多岐にわたる福利厚生制度を設けています。

 たとえば、社員が仕事から離れ、心身ともにリフレッシュするための保養・レジャー施設、健康管理のために利用できるスポーツクラブや医療検査機関など、様々な施設を優待料金で利用可能とするプログラムを提供しています。また、住宅の購入・建築費用、子供の入学費用など、社員の日々の生活を支援する貸付・融資制度、さらには、団体保険や社内控除預金、社員持株会など、社員の計画的な資産形成を支援する制度を用意して、社員の健全で計画的なライフプランを応援しています。

心身の健康維持と安全衛生

  警備業にとって社員の心身の健康を維持し、安全衛生を確保することは重要な課題です。当社では、法令で定められた要件に限らず、安全衛生委員会を各事業所に適切に設置し社員の健康増進と安全衛生向上に取り組んでいます。たとえば、新入社員に対する安全衛生教育や食中毒の防止に関する指導、全社で取り組む労災事故防止等の年間目標の設定、安全衛生教育計画の策定・実施など、社員の健康維持と安全対策を徹底しています。

 また、安全衛生の向上と事故の未然防止についての取り組みを進める傍ら、万一の怪我や死亡に至る事件・事故の発生に備え、報告体制を整備し、運用部門や人事部門等の複数部署が連携して、迅速に調査、報告、事後対処を実施する体制を構築しています。

 また、委託先における健康維持と安全衛生管理が当社の事業継続に重大な影響を与える可能性があると認識し、新規契約の際は「安全衛生」および「作業員の福祉」の条項を入れ、安全衛生機構・安全衛生責任者の選任や、労災保険・健康保険・雇用保険・退職金制度の有無等を確認しています。

心の健康維持

 当社では、厚生労働省の指針に基づき「心の健康づくり計画」を策定し、相談窓口「ALSOKサポートライン」を設置して社員の悩みに柔軟に対応しています。また、管理者がメンタルヘルス不調者との対応を適切に行えるようマニュアルを整備して、心の健康維持に努めています。2012年からは、「ALSOKサポートライン」の利用範囲をグループ会社まで拡大し、体制の充実を図っています。「ALSOKサポートライン」では、対面相談、オンライン相談、電話相談、即時電話相談、メール相談など、さまざまな相談手段を用意し、社員およびその家族が相談しやすい環境を整えています。

健康保険組合との協働

 当社は、社員の健康維持に関する独自の取り組み以外にも綜合警備保障健康保険組合との積極的な協働を進めています。協働する取り組みについては、数値目標を設定し、当社社長も参加する最高意思決定機関の組合会にてレビューする体制を構築しています。主なものとしては、人間ドック検診の結果が一定基準を超えた者に対し、病状の重症化等を防ぐために病院受診を促す「受診勧奨」通知や、生活習慣や健康改善のきっかけづくりとしてゲーム感覚で取り組める、期間限定キャンペーン「減量ゲーム」などがあります。「減量ゲーム」に関しては厚生労働省の「データヘルス計画」に関する取り組み事例としても取り上げられており、2015年度は「減量ゲーム」参加者949名(目標値の148%)のうち78%の参加者が1kg以上の減量に成功しています。参加者は、毎週の体重報告や健康管理に関するメルマガを読むことでポイントを取得し、ポイント数によって景品が用意されているため最後まであきらめずに頑張ることができます。

事業継続計画における感染症リスクへの対応

 社員自身の健康と安全を考えるうえで、新型インフルエンザ等の世界的に流行する危険のある感染症への備えも重要です。そのような感染症に対するリスク管理の一環として、当社は、インフルエンザの流行時期に合わせ予防注射の接種を推奨し、接種した社員およびその家族に補助金を支給しています。

 また、当社は「事業継続計画」において、「疾病の蔓延等」を想定リスクに定め、予防対策の行動計画を策定し、イントラネット上でウイルス感染に対する注意喚起を行うなど必要な体制を整備しています。また、2014年3月には事業継続に関する国際規格 ISO22301 を取得し、その継続的改善にも取り組んでいます。

社員とのコミュニケーション

社員との対話の実施

 当社は、経営者と社員が意見交換を行うことができる場を設けており、社長とコミュニケーションを図る機会として「社長対話会」を実施しています。

 また、役員などと社員の間で、率直な意見交換を行う場としての「ES(社員満足)懇談会」も実施しており、2015年3月期は125回実施しました。職場での不当な扱いや人権侵害を受けていないか等も含めて幅広く活発な意見交換が行われ、提案とその結果に関しては社内施策に活用されるほか、一部を社内報に掲載し社内活性化に利用しています。

社員の声を聴く仕組み 〜社員アンケート調査〜

 当社では、1999年から毎年継続的に社員アンケート調査を実施しています。当社のCSR活動の浸透度や、社員の意識を調査し、新たな施策検討の際の基礎資料として活用しています。アンケート結果は、社内報に掲載する形で社員へフィードバックしています。

「社長対話会」の様子

「社長対話会」の様子

働く女性の多様なニーズに対応した事業所内託児所を開設

 北関東綜合警備保障(株)では、2015年7月、本社ビル1階に直営の事業所内託児所『北綜警託児センター「まもるーむ」』をオープンしました。当託児センターは、近年、社員の共働き家庭も増え、働く女性の多様なニーズに対応するため、月極保育・一時預かり保育・延長保育サービスを提供しています。社員の子どもだけでなく、一般の方の利用も可能で、小規模型のアットホームな温かい雰囲気でお子様をお預かりしています。

 また、提携しているクリニックが隣接しているため、万一、子どもが病気や怪我をした場合は、ドア1枚を開けて診察を受けられるなど、安全安心を徹底した託児所となっています。

北関東綜合警備保障(株)の運営する 「まもるーむ」

北関東綜合警備保障(株)の運営する 「まもるーむ」