企業や施設内にAEDを設置する必要性とは?

2017.03.30

駅や公共施設、スポーツ施設など、さまざまな場所で見かけるAED(自動体外式除細動器)。最近では一般企業や施設でも導入するところが増えています。AEDはそもそもなぜ必要なのか、企業や施設が導入することにはどんな意味があるのかについて解説します。

AED設置の必要性

AEDとは、心室細動によって心臓の一部が痙攣を起こし、全身に血液を送ることができなくなったいわゆる心停止状態の人に、電気ショックを与えて正常なリズムを取り戻させる救急処置用の医療機器です。心室細動とは急性心筋梗塞や心不全の進行などに伴って起こる不整脈の一種です。

仮にAEDが300mごとに1台設置されると、150m/分の早足でAEDを取りに行けば、どこでも5分以内に処置を行うことが可能になります。

AEDの設置が進められている場所とは?

厚生労働省が公表した「AEDの適正配置に関するガイドライン」には、AEDの設置が求められる施設の種類が記載されています。それによると人が多く集まる駅、空港、長距離輸送機関(旅客機、新幹線など)、学校、スポーツ関連施設、市役所や図書館などの公共施設などは積極的にAEDを設置すべき場所とされています。

さらに、商業施設、集客施設、会社、工場、作業場、アパート、マンションも設置が推奨される施設とされています。最近では実際にこれらの場所にAEDが置かれていることも珍しくなくなりました。しかし、24時間265日AEDが使用できる設置箇所はまだまだ少なく、いつでも利用できる環境整備が望まれています。

会社内にAEDを設置することは従業員の命を救うことに役立つだけではありません。社会全体を見たとき、施設としての価値向上につながります。アパート・マンションなどの集合住宅も同様です。居住者と周辺住民、通りがかった人の命も助けられるかもしれません。学校の場合は多くの児童、生徒、学生、教員に加え、選挙投票時、避難時などに集まる人々の人命救助に役立つ可能性もあります。

AEDの導入手段について

AEDの導入手段には短期レンタル、長期レンタル、リース、購入などがあります。

AEDを製造しているメーカーは複数ありますが、使用期限は6~8年というのが一般的です。消耗品である電極パッドは通常1年半~2年で交換し、バッテリーも3~5年程度で交換します。使用する際にAEDが正常に作動しないのでは意味がありません。これらの消耗品の管理をしっかり行うとともに、動作確認用のインジケーターなどが正常に表示されていることを毎日確認することが欠かせません。

動作確認や消耗品管理は、担当者を決めて日常的に点検などを行うことが求められます。メーカーやレンタル会社から重要な連絡が来ることもあるので、担当者がその窓口となって管理します。こうした日常の点検作業などが難しい場合には、サポートサービス会社に管理を委託することもできます。

AEDの設置で期待できること

AEDを設置することにより、以下のことが期待できます。

安全管理の向上

AEDは誰でも使用できます。操作方法は音声ガイドに従えばよく、AEDは心臓に痙攣が起きているときのみ作動します。一般の人がAEDを使用して人命救護した事例は年々増えており、社内や施設内における安全管理が向上します。特に、アパートやマンションなどは入居者のみならず、近隣の住民の安全管理のためにも設置するところが増えています。

施設価値の向上

AEDが設置してあることで、万が一のときの安心感を持ってもらうこともできるため、施設の利用価値、存在価値も向上します。逆に、いざというときに「もしもAEDがあったら……」と後悔する状況になることはできるだけ避けたいものです。

CSR効果の向上

CSRとは企業などの社会的責任のことです。コンプライアンスや情報開示、環境問題への取り組みなどとともに、従業員や来客者、近隣にいる人の安全管理に努め、備えをすることで、相対的な社会的価値が向上します。

ALSOKではAED講習も

誰でも使用できるAEDですが、やはり実際に使用するときは事前の知識や経験があればより的確に処置を行うことができます。

AEDの販売・レンタル、管理を行っているALSOKでは、企業や学校、介護施設、アパートやマンションの集合住宅などさまざまな施設で救急トレーニングの講習を実施しています。講習を受けることで正しいAEDの使い方を知り、その知識を拡散することもできます。こうしたサービスを利用することで、AEDの使用成功率を上げていくこともできるでしょう。

企業や施設内にAEDがあれば、命を救うことのできる場面は確実に増えていきます。安全で安心な施設環境、企業環境を作るために、導入を考えてみてはいかがでしょうか。

AEDの導入が気になる方はまず、心肺蘇生法とAEDの使い方をご確認ください。