コーポレート・ガバナンス

社外役員インタビュー

人がしっかりと育てられているかが将来を決める大きな要素

 当社は、社会の「安全・安心」を守るという重要な役割を果たしており、創業当時からその姿勢を貫いています。私はその思いに共感し、この会社の力になりたいと考え、社外取締役を引き受けました。
 警備業は、人で成り立つ事業です。人が大切に、しっかりと育てられているかが将来を決める大きな要素です。私はその視点を忘れずにガバナンスを注視していますが、当社の経営陣は、常に現場に近いところにいて社員の考えを大切にし、また、随所で外部の人材を登用し、さまざまな価値観を組織のなかに活かす努力をしています。
 コンプライアンスやリスク管理については、組織として非常に敏感に対処していますが、今後は、海外事業の展開・拡大に伴い想定される新たな課題について、グローバル企業としての準備を進めていく必要があると考えています。また、当社は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャルパートナーとなりましたが、日本の警備品質の高さを世界に示す機会でもあるので、大会の安全な運営にしっかりと貢献していかなければなりません。
 未だ成長過程にある当社は、現在、骨格となる警備事業に、肉となる新たな事業を融合することでブランド価値の向上を図り、完成形への道を邁進していますが、今後も社会の「安全・安心」を守るという創業時の思いを忘れることなく、社会的価値の高い企業として成長していけるように微力を尽くしたいと思っています。

社外取締役 竹花 豊

社外取締役
竹花 豊

監視一辺倒ではなく、競争力強化につながる攻めのガバナンスを

 当社の取締役には、自分の担当領域に専念するだけでなく、他の役員の領域にもきちんと意見を述べてもらい、また決議したことは、必ずPDCAを回してフォローしていくようアドバイスしています。2015年6月に施行された「コーポレートガバナンス・コード」では、優れた内部統制体制の構築に向けて、監視一辺倒ではなく、企業の競争力強化につながる攻めのガバナンスという考え方が謳われています。役員の企業家精神を後押しすることも社外役員の責務と考え、注意すべき点は指摘しつつ、背中を押す気持ちでの発言を心掛けています。
 併せて、株主に対する情報の適時開示や幅広いステークホルダーへの情報発信も、非常に重要な問題と考え、経営陣が開示の時期や方法などを常に認識し、適切な情報発信を怠ることのないよう注視しています。当社は法人のお客様だけでなく、個人のお客様に対しても事業を行っているので、我々からもっと積極的に社会に対してメッセージを伝えていく必要があると考えています。
 会社のガバナンスのあり方にはこれしかないというものはなく、会社ごとに異なります。社外役員は、別の会社のプラクティスをその会社に紹介し、積極的に発言して参考にしてもらう、そこに存在価値があると思います。当社は、社外役員の発言が非常に活発ですし、それに対して真摯に耳を傾けてくれるので、非常にやりがいを感じています。

※ ALSOKは、東京2020オフィシャルパートナー(セキュリティサービス&プランニング)です。

社外監査役 大岩 武史

社外監査役
大岩 武史

当社のコーポレート・ガバナンス

基本的な考え方と体制

 当社は「社会・公共への貢献」を経営指針の一つに掲げ、お客様と社会の安全安心の確保のために最善を尽くすとともに、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループであり続けるために、経営の執行と監督の分離、迅速な意思決定、企業倫理の確立、経営の透明性の確保等によるコーポレート・ガバナンスの充実に努めています。また、取締役会におけるダイバーシティの重要性も認識し、今後の検討課題としています。

「コーポレートガバナンス・コード」への対応

 当社は、企業統治に関する指針として株式会社東京証券取引所が策定した「コーポレートガバナンス・コード」の諸原則に則り、社内の組織体制等の点検・見直しをきめ細かく行っています。また、「コーポレートガバナンス・コード」への対応等を記載した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」を、株式会社東京証券取引所に毎年提出しており、当該報告書を同取引所および当社のホームページに掲載しています。
 今後とも、世の中の動向を注視しながら、コーポレート・ガバナンスがより有効に機能する組織体制の構築を目指し、諸制度の施策について検討を継続していきます。

企業統治の体制の概要および当該企業統治の体制を採用する理由

 当社は監査役会設置会社であり、後述する体制のもとで、監査役による実効的かつ充実した監査が行われており、経営陣に対するガバナンスが有効に機能しているものと認識しています。
 当社の取締役は10名(うち社外取締役2名)、監査役は4名(うち社外監査役3名)で構成されています。取締役会は原則として月1回開催し、経営の基本方針および業務執行に関する重要事項を決定するとともに、取締役および執行役員の職務の執行の監督を行っています。さらに、代表取締役会長を議長とする経営会議を原則として月2回開催し、取締役会に付議すべき案件を決定するとともに、取締役会の決定に基づく業務執行方針の協議を行っています。監査役会は原則として月1回開催し、監査に関する重要な事項について報告を受け協議を行い、または決議を行っています。また、監査役1名は経営会議に出席し、経営執行状況の適切な監視を行っています。
 こうした現在の体制により経営の公正性および透明性が適正に確保されているものと判断し、本体制を採用しています。
 なお、当社と社外取締役および社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく賠償責任の限度額は、10百万円または同法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額としています。これは、社外取締役および社外監査役がその期待される役割を十分に発揮できることを目的とするものです。

組織形態 監査役会設置会社
取締役会議長 代表取締役会長
取締役人数 10名(うち2名は社外取締役)
監査役人数 4名(うち3名は社外監査役)
社外役員の比率 36%
独立役員の人数 5名
取締役会開催回数および
社外役員の出席状況
(2016年3月期)
15回
・ 社外取締役1名は100%出席、1名は92%出席
・ 社外監査役2名は100%出席、1名は93%出席
監査役会開催回数および
社外監査役の出席状況
(2016年3月期)
21回
・ 3名が100%出席

社外役員の選任理由と活動状況

 社外取締役および社外監査役については、当社において、客観的・中立的な立場から、経営陣を監視・監督する機能を担っていただくことを想定しています。また、当社においては、社外取締役および社外監査役を選任するための独立性に関する基準または方針を明示的には定めてはいませんが、社外取締役および社外監査役の選任にあたっては、株式会社東京証券取引所の定めるいわゆる独立役員の要件などを参考に、独立性の有無を判断材料の一つとしています。
 社外取締役は、社外監査役とともに当社の取締役会に出席し、出席した取締役会において適宜適切な発言を行っています。また、社外取締役は、事前に総務部長等から取締役会で予定されている事項の概要説明を受けるなど実効的な経営の監視に努めています。また、社外監査役は、他の監査役と同様に監査部および監査法人と定期的に情報交換、意見交換を行っており、これらにより、社外取締役による監督、監査役監査、内部監査および会計監査との相互の連携を図っています。
 これらの監督または監査と内部統制部門との関係は次の通りです。
 社外取締役は、取締役会への参加を通じ、内部統制部門等における他の取締役の業務執行状況に対し、独立した立場から監督を行っています。
 社外監査役は、他の監査役と同様に内部統制部門に対する業務監査および会計監査の実施、各種資料の閲覧を通じて、内部統制部門における業務の適法性の評価を実施しています。
 当社は、株式会社東京証券取引所に対して、社外取締役2名および社外監査役3名を独立役員として届け出ています。

役員報酬関係

報酬等総額

 2016年3月期における役員区分ごとの員数および報酬等の総額は以下の通りとなります。

役員区分 人数(人) 報酬等の総額(百万円)
取締役(社外取締役を除く) 6 233
監査役(社外監査役を除く) 2※1 23
社外監査 7※2 54
合計 15 311

※1 2015年6月の株主総会において、監査役1名の就任および退任により2名となっております。
※2 2015年6月の株主総会において、社外役員2名の就任および退任により7名となっております。

役員報酬等の額に関する方針内容および決定方法

 当社は、株主総会の決議により、取締役については総額400百万円、監査役については総額120百万円を報酬限度額と決定しています。
 取締役の報酬は、役職および社外取締役、それ以外の取締役の別により定められている定額部分と、一定の基準に基づき各取締役の職務執行に対する業績評価を行い算定する業績連動部分から構成されており、その具体的な金額は、取締役会で決定しています。
 監査役の報酬は、定額であり、その具体的な金額は、監査役会で取り決めた基準に従って決定しています。

内部統制システムの整備状況

 当社は、会社法、金融商品取引法等に基づき、取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、その他株式会社の業務ならびに当該株式会社およびその子会社からなる企業集団の業務の適正を確保するための体制を整備しています。
 なお、金融商品取引法に基づく内部統制の評価については経営者による評価の結果、2016年3月31日現在における当社の内部統制は有効性が確認され、内部統制報告書にその旨記載しました。また、太陽有限責任監査法人により、内部統制報告書に記載された経営者による評価結果に対し、適正意見が表明されています。

コンプライアンスの徹底

 当社はコンプライアンス担当役員を委員長とするコンプライアンス委員会を組織しています。コンプライアンス委員会は、2002年に制定したコンプライアンス規程に基づき、役員および従業員に対するコンプライアンス意識の周知徹底に努め、定期的に業務活動状況等のチェックを行っています。また当社では、ALSOKグループ全体のコンプライアンスを推進しています。教育・訓練部と連携しながら、倫理教育を軸としたコンプライアンス意識の浸透に努めています。
 企業倫理上の問題の早期発見と予防については、2004年4月より「ALSOKホットライン」を設け、役員および従業員による内部通報が可能な体制を構築しています。なお、通報の受付窓口として、従来の社内窓口に加え、2016年4月1日付で社外窓口を設置しています。

リスクマネジメント

 当社は、社会安全の確保を社業とする性質上、リスク管理を特に重要視しています。2002年に制定したリスク管理規程に基づき、リスク管理委員会を組織し、リスク管理担当役員をその委員長としています。また、本社および各事業所単位でリスク管理検討組織を設置しており、リスクの洗出し、評価、予防策、対策案の策定といったリスクマネジメントについて全社網羅的に取り組んでいます。さらに、リスク管理委員会に分野別のリスク検討部会をおき、該当分野ごとにリスク情報の収集、分析および評価を行い、リスク軽減のための施策を検討しています。重大事案発生時の緊急連絡体制、対策本部の設置等についても、迅速な対応が図れるよう組織体制を整備しています。
 また、2005年4月の個人情報保護法の完全施行に先立ち、2004年9月より情報資産管理担当役員を委員長とする情報資産管理委員会を設置しました。同委員会は、当社が保有する個人情報および経営情報等の重要情報について、管理体制の整備や社員への啓発教育等を推進しています。
 訴訟、紛争、その他の法的リスクについては、法務室を設置し、各業務部門と連携しながら対応しています。また、当社は7カ所の法律事務所と顧問契約を締結し、重要な法的問題やコンプライアンスに関する事象等について、適宜助言、指導を受けるなど、リスクを未然に防止する体制を整えています。そして、このような助言、指導を仰ぎつつコンプライアンスを維持することを通じて、社内外の弁護士にもコーポレート・ガバナンスに関与していただいています。

情報開示とIR

 当社はディスクロージャー・ポリシーを定め、積極的かつ公正・迅速な情報開示に努めています。また、IRサイトの見直しを行い、ステークホルダーごとに必要としている情報がわかりやすく入手できるようにしました。さらに、海外機関投資家にも国内警備業界とALSOKグループの成長戦略に対する理解を深めていただけるよう、英文IRサイトでは、英文の決算短信等を掲載しています。