コーポレート・ガバナンス

社外役員インタビュー

ALSOKグループの持続的企業価値向上を目指して

 私は、新日本製鐵(株)(現新日鐵住金(株))に在籍した45年間のうち29年間を鉄鋼の製造所で、常にリスクと向き合う仕事に従事していました。

 当社の社外取締役に就任するにあたって、ALSOKはまさにリスクに向き合い、安全安心を提供する会社ということで、共感できる部分は非常に大きいと感じました。当社の経営理念にある「ありがとうの心」は、私がこれまで、ともに働く従業員やお客様への感謝の気持ちを忘れずに仕事をしてきたこととも重なり大変感銘を受けましたし、また当社が「武士の精神」をもって、公明正大で規律ある企業経営を行っている部分も、私自身の信条と合っています。

 当社のガバナンスについては、社外役員が活発に意見をいえる環境とそれを真摯に経営に反映する仕組みが整っており、非常に透明性の高い体制です。

 また、これまでは強いリーダーシップのもと、会社が急成長してきましたが、成長とともに、経営陣と各部門との双方向コミュニケーションが活性化してきており、これを通じて、強靭な経営組織に柔軟さが加わってきています。

 社外取締役は、組織に対して、客観的・中立的、さらに先見的な視点を持っていなければならないと考えています。さまざまなステークホルダーのことを常に考え、常に将来の成長を見据えながら発言し、当社グループの持続的企業価値向上に貢献していきたいと思います。

社外取締役 岩城 正和

社外取締役
岩城 正和

重要性の高まるグループガバナンスの強化

 当社のガバナンスは、ALSOK単体では、仕組みやルールがしっかりと管理されており、内部統制が非常に厳しく運用されていると思います。ただし、昨今社会からの要請が高まっているのは、子会社を含めたグループ全体のガバナンス強化です。国内でも海外でも、子会社の部分はどうしても手薄になってしまい、その結果、事故や不祥事などが起こってしまう、という課題があります。特に近年M&Aによってグループに入った会社や海外の会社も含め、企業集団というものを意識してガバナンスを強化していくことが非常に重要であると思います。

 グループガバナンスを強化するためには、トップダウンばかりではなくボトムアップが必要で、執行部門に加えて、監査役の役割も鍵になります。

 私は常々、「事業部門(現場)が強くならなければ、会社は強くならない」という信念を持っています。

 監査役の役割は、取締役の業務執行が適正に機能しているかどうかを監査することが重要な任務です。ただし、業務執行がうまくいっているか否かは、事業部門がうまくいっているかどうかに反映されていると思います。ですから取締役会に出席する一方で、現場を絶えず回り、その両方を把握した上で現場の声をトップに報告するということが監査役として非常に重要な役割だと思います。当社では、半年に1回取締役会の中で私たち監査役が発見した本社・事業所の課題や要望を報告する場を設けてもらっています。すぐに対応できるもの、時間のかかるものを含めて、このような活動を継続することが当社グループの企業価値向上につながっていくものと考えており、私も社外監査役として微力ながら貢献していく所存です。

社外監査役 上野山 実

社外監査役
上野山 実

ALSOKのコーポレート・ガバナンス

基本的な考え方と体制

 当社は、経営理念を「我が社は『ありがとうの心』と『武士の精神』をもって社業を推進し、お客様と社会の安全・安心の確保のために最善を尽くす」と定めるとともに、「社会・公共への貢献」を経営指針の一つに掲げ、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループであり続けるために、経営の執行と監督の分離、迅速な意思決定、企業倫理の確立、経営の透明性の確保等によるコーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

「コーポレートガバナンス・コード」への対応

 当社は、企業統治に関する指針として(株)東京証券取引所が策定した「コーポレートガバナンス・コード」の諸原則に則り、社内の組織体制等の点検・見直しをきめ細かく行っています。また、「コーポレートガバナンス・コード」への対応等を記載した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」を、(株)東京証券取引所に毎年提出しており、当該報告書を同取引所および当社のホームページに掲載しています。

 今後とも、当社では、世の中の動向を注視しながら、コーポレート・ガバナンスがより有効に機能する組織体制の構築を目指し、諸制度の施策について検討を継続していきます。

企業統治の体制の概要および当該企業統治の体制を採用する理由

 当社は監査役会設置会社であり、後述する体制のもとで、監査役による実効的かつ充実した監査が行われており、経営陣に対するガバナンスが有効に機能しているものと認識しています。

 当社の取締役は12名(うち社外取締役3名)、監査役は4名(うち社外監査役3名)で構成されています。取締役会は原則として月1回開催し、経営の基本方針および業務執行に関する重要事項を決定するとともに、取締役および執行役員の職務の執行の監督を行っています。さらに、代表取締役会長を議長とする経営会議を原則として月2回開催し、取締役会に付議すべき案件を決定するとともに、取締役会の決定に基づく業務執行方針の協議を行っています。監査役会は原則として月1回開催し、監査に関する重要な事項について報告を受け協議を行い、または決議を行っています。また、監査役1名は経営会議に出席し、経営執行状況の適切な監視を行っています。

 こうした現在の体制により経営の公正性および透明性が適正に確保されているものと判断し、本体制を採用しています。

 なお、当社と社外取締役および社外監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく賠償責任の限度額は、10百万円または同法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額としています。これは、社外取締役および社外監査役がその期待される役割を十分に発揮できることを目的とするものです。

組織形態 監査役会設置会社
取締役会議長 代表取締役会長
取締役人数 12名(うち3名は社外取締役)
監査役人数 4名(うち3名は社外監査役)
社外役員の比率 38%
独立役員の人数 6名
取締役会開催回数および
社外役員の出席状況
(2017年3月期)
14回
・ 社外取締役2名は100%出席
・ 社外監査役3名は100%出席
監査役会開催回数および
社外監査役の出席状況
(2017年3月期)
18回
・ 3名が100%出席

社外役員の選任理由と活動状況

 社外取締役および社外監査役については、当社において、客観的・中立的な立場から、経営陣を監視・監督する機能を担っていただくことを想定しています。また、当社においては、社外取締役および社外監査役を選任するための独立性に関する基準または方針を明示的には定めてはいませんが、社外取締役および社外監査役の選任にあたっては、(株)東京証券取引所の定めるいわゆる独立役員の要件などを参考に、独立性の有無を判断材料の一つとしています。

 社外取締役は、社外監査役とともに当社の取締役会に出席し、出席した取締役会において適宜適切な発言を行っています。また、社外取締役は、事前に総務部長等から取締役会で予定されている事項の概要説明を受けるなど実効的な経営の監視に努めています。また、社外監査役は、他の監査役と同様に監査部および監査法人と定期的に情報交換、意見交換を行っており、これらにより、社外取締役による監督、監査役監査、内部監査および会計監査との相互の連携を図っています。

 これらの監督または監査と内部統制部門との関係は次の通りです。

 社外取締役は、取締役会への参加を通じ、内部統制部門等における他の取締役の業務執行状況に対し、独立した立場から監督を行っています。

 社外監査役は、他の監査役と同様に内部統制部門に対する業務監査および会計監査の実施、各種資料の閲覧を通じて、内部統制部門における業務の適法性の評価を実施しています。

 当社は、(株)東京証券取引所に対して、社外取締役3名および社外監査役3名を独立役員として届け出ています。

役員報酬関係

報酬等総額

 2017年3月期における役員区分ごとの員数および報酬等の総額は以下の通りとなります。

役員区分 人数(人) 報酬等の総額(百万円)
取締役(社外取締役を除く) 8※1 275
監査役(社外監査役を除く) 1 23
社外役員 6※2 54
合計 15 353

※1 2016年6月の株主総会において、取締役2名の就任により8名となっております。
※2 2016年6月の株主総会において、社外役員1名の就任および退任により6名となっております。

役員報酬等の額に関する方針の内容および決定方法

 当社は、株主総会の決議により、取締役については総額400百万円、監査役については総額120百万円を報酬限度額と決定しています。

 取締役の報酬は、役職および社外取締役、それ以外の取締役の別により定められている定額部分と、一定の基準に基づき各取締役の職務執行に対する業績評価を行い算定する業績連動部分から構成されており、その具体的な金額は、取締役会で決定しています。

 監査役の報酬は、定額であり、その具体的な金額は、監査役会で取り決めた基準に従って決定しています。

内部統制システムの整備状況

 当社は、会社法、金融商品取引法等に基づき、取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、その他株式会社の業務ならびに当該株式会社およびその子会社からなる企業集団の業務の適正を確保するための体制を整備しています。

 なお、金融商品取引法に基づく内部統制の評価については経営者による評価の結果、2017年3月31日現在における当社の内部統制は有効性が確認され、内部統制報告書にその旨記載しました。また、太陽有限責任監査法人により、内部統制報告書に記載された経営者による評価結果に対し、適正意見が表明されています。

コンプライアンスの徹底

 当社はコンプライアンス担当役員を委員長とするコンプライアンス委員会を組織し、法令遵守に努めています。コンプライアンス委員会は、2002年に制定したコンプライアンス規程(現コンプライアンス規則)に基づき、役員および従業員に対するコンプライアンス意識の周知徹底に努め、定期的に業務活動状況等のチェックを行っています。また当社では、ALSOKグループ全体のコンプライアンスを推進しています。教育・訓練部と連携しながら、倫理教育を軸としたコンプライアンス意識の浸透に努めています。

 企業倫理上の問題の早期発見と予防については、2004年4月より「ALSOKホットライン」を設け、役員および従業員が会社に関わる違法行為、不正行為および反倫理的行為に遭遇した際、不利益な扱いを受けることなく、電子メールや電話、文書にて内部通報が可能な体制を構築しています。なお、通報の受付窓口として、従来の社内窓口に加え、2016年4月1日付で社外窓口を設置しています。

リスクマネジメント

 当社は、社会安全の確保を社業とする性質上、リスク管理を特に重要視しています。2002年に制定したリスク管理規程(現リスク管理規則)に基づき、リスク管理委員会を組織し、リスク管理担当役員をその委員長としています。また、本社および各事業所単位でリスク管理検討組織を設置しており、リスクの洗出し、評価、予防策、対策案の策定といったリスクマネジメントについて全社網羅的に取り組んでいます。さらに、リスク管理委員会に分野別のリスク検討部会を置き、該当分野ごとにリスク情報の収集、分析および評価を行い、リスク軽減のための施策を検討しています。重大事案発生時の緊急連絡体制、対策本部の設置等についても、迅速な対応が図れるよう組織体制を整備しています。

 また、2005年4月の個人情報保護法の完全施行に先立ち、2004年9月より情報資産管理担当役員を委員長とする情報資産管理委員会を設置しました。同委員会は、当社が保有する個人情報および経営情報等の重要情報について、管理体制の整備や社員への啓発教育等を推進しています。

 訴訟、紛争、その他の法的リスクについては、法務室を設置し、各業務部門と連携しながら対応しています。また、当社は7カ所の法律事務所と顧問契約を締結し、重要な法的問題やコンプライアンスに関する事象等について、適宜助言、指導を受けるなど、リスクを未然に防止する体制を整えています。そして、このような助言、指導を仰ぎつつコンプライアンスを維持することを通じて、弁護士にもコーポレート・ガバナンスに関与していただいています。

情報開示とIR

 当社はディスクロージャー・ポリシーを定め、積極的かつ公正・迅速な情報開示に努めています。また、IRサイトの見直しを行い、ステークホルダーごとに必要としている情報がわかりやすく入手できるようにしました。さらに、海外機関投資家にも国内警備業界とALSOKグループの成長戦略に対する理解を深めていただけるよう、英文IRサイトでは、英文の決算短信等を掲載しています。

組織図