ALSOK(本社:東京都港区、社長:青山 幸恭)は、2017冬季アジア札幌大会において「サイバーセキュリティ」と「物理セキュリティ」を連携させ、サイバー空間と物理空間の脅威の発生に対応する実証を行いました。
記
1 背景・目的
近年、サイバー攻撃による設備破壊などの事件が発生しており、大規模イベントや重要施設に対する警備業務においても、サイバー空間と物理空間の脅威を意識し対策を講じる必要性が高まっています。
そこでALSOKは、2017冬季アジア札幌大会において公益財団法人第8回札幌アジア冬季競技大会組織委員会(以下、冬季アジア組織委)の協力のもと、ICTを活用したコミュニケーションツールを導入し、サイバーセキュリティと物理セキュリティを連携させる実証を行いました。
●印:設備制御システムへの攻撃事例
2 実証概要
(1)実証体制
冬季アジア組織委の指揮のもと、ALSOKによる物理セキュリティとサイバーセキュリティを連携したシナリオ訓練を実施しました。なお情報の連携にはNTTセキュアプラットフォーム研究所(注2)が開発した統合リスクマネジメント支援システムKADAN®(注3)を活用しました。
(2)訓練シナリオ
<シナリオ①> サイバーセキュリティから物理セキュリティへの連携
<シナリオ②> 物理セキュリティからサイバーセキュリティへの連携
3 実証結果
(1)従来体制との相違点
ア 従来の体制
サイバーセキュリティが実施されていない(パターン①)、または監視は行われていても運営本部内で物理セキュリティとの連携は行われていませんでした(パターン②)。そのため、サイバー攻撃に起因した脅威に対し、物理セキュリティ側では的確に対処することが困難でした。
イ 今回の体制
KADAN®を通じ、各組織間で横断的に情報が共有され、運営本部内にALSOK警備責任者及び通信責任者が駐在することで、運営本部における意思決定に必要な情報を随時提供することが可能になりました。
(2)実証効果
従来では対処が困難であったサイバー攻撃に起因した脅威に対し、以下の有用性を確認しました。
4 今後の取り組み
本実証においてイベント警備における有用性を確認しました。同様の脅威が想定される施設警備においても有効であり、今後、イベント警備ならびに施設警備向けに「サイバーセキュリティ」と「物理セキュリティ」を連携しサービス展開を進めてまいります。
以 上