CSRコミットメント

代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 村井 温

ALSOKが社会に提供すべき価値

 はじめに、今般の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、感染された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 ALSOKは、警察官僚であった創業者が1964年の東京オリンピック大会の運営に深く関わったことをきっかけに、翌1965年に誕生しました。創業以来、「ありがとうの心」と「武士の精神」を経営の基本精神に掲げ、お客様と社会の安全の確保のために日々努力を続けてまいりました。この精神は会社が年月を重ねてもなお揺らぐことなく継承するべき原点であるとして、全従業員に脈々と受け継がれ、今日にいたるまでグループ全体でその理想を追求し続けております。

 近年は、子ども、高齢者などを狙った犯罪、サイバー犯罪や情報漏えい、激甚化する自然災害、感染症の世界的流行など、社会を取り巻くリスクが多様化しています。私たちは、安全を支える社会インフラの一翼を担う企業として、これらの社会的課題の解決に事業を通じて貢献し、持続可能な企業価値の創造に努め、社会に暮らす人々の安全をより確かなものとしていきます。

 開催が来年に延期となった東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会※は、創業の理念の再確認の場と捉え、大会警備JV(共同企業体)の代表としての責務を果たすとともに、業界一丸となって安全な大会の実現に貢献できるよう全力で取り組んでいきます。

CSR経営と企業価値の向上

 ALSOKグループは、お客様と社会に安全安心のための商品・サービスを提供することを生業としています。安全安心を守る事業そのものが社会貢献であり、ALSOKの持続的な企業価値向上はCSRと密接に結び付いています。

 私たちは、CSRにおいて、
(1)信頼される警備サービス
(2)社会的課題の解決に貢献する商品・サービスの提供
(3)人材育成と働きやすい職場づくり
(4)積極的なコミュニケーションによる地域社会への貢献

という4つの重要テーマを設定しています。また、責任ある企業として環境課題にも積極的に取り組んでいます。これらはSDGsが掲げる17の開発目標とも重なり、SDGsの達成は、持続的な企業価値の向上に必須との認識を強くしています。人々の笑顔と安心して暮らせる社会を守る「綜合安全安心サービス」を提供する企業グループとして、ステークホルダーの皆様から高い評価をいただき、持続的な企業価値の向上につなげる、それこそがALSOKグループが歩む成長の道筋と考えています。

ALSOKを取り巻くリスクと機会

 最近の環境変化において、特に事業へのインパクトが大きいと考えられるのは、深刻さが増した人手不足と、地球温暖化を背景とした異常気象や地震をはじめとする自然災害の脅威の拡大です。
 人手不足は、その背景に少子高齢化と人口減少という日本社会の構造的問題があり、今後さらに深刻な事態となります。これは、アウトソーシングニーズの拡大につながる一方で、人材が基盤である警備業界にとっては事業成長の制約要因ともなるため、その克服は至上命題です。ALSOKは、ビッグデータの活用と、AI・IoT・ロボットなど新技術の駆使により労働生産性を向上させ、さらには警備員・設備員のマルチタスク化による業務効率の改善などを通じて、その担い手となる「人財」の育成に努めます。
 また、自然災害については世界各地で地震・豪雨が頻発し、甚大な被害が生じました。こうした事態に対しては、いかにリスクを最小限に食い止められるかといった観点や社会的弱者への対応を含め、自助、共助、公助の観点からパブリックセクターを含めてどのように支えるかなどの対策が強く求められており、ALSOKグループとしても、総合的な警備・設備管理の事業スキームを早急に確立すべきだと捉えています。また、国土強靭化対策の一環として公共インフラの点検などにも新たな視点から貢献し、ALSOKらしいCSVにより安心して暮らせる社会に寄与していきます。

人材の確保と活躍推進

 現在ALSOKでは、グループをあげて人材強化に取り組んでいます。女性・シニアをはじめ多様な人材に働きがいを持って活躍してもらうため、さらにはワークライフバランス実現のため、「働き方改革」を積極的に推進しています。具体的には長時間労働の是正や年次有給休暇取得率向上などに向けたアクションプランを策定して、環境整備を進めています。また、社員に対しても「ありがとうの心」で接し、気持ちよく働けるよう、福利厚生の充実に注力しています。さらには、ICTを活用した先進的な教育を取り入れ、専門性の高い「人財」育成に取り組むなど社員の満足度向上と能力強化にも努めています。

事業を通じた社会的課題解決への貢献

 2018年度をスタートとする3カ年の中期経営計画 Grand Design 2020(GD2020)は、2018年度からの3カ年をグループ事業のさらなる「進化」と「深化」を図り、持続的な成長を実現するための期間と位置づけました。そして、企業価値向上と事業成長への指針となる5つの基本方針を掲げて、「綜合安全安心サービス業」としグループ全体で挑み、社会のさまざまなニーズに応える事業を推進していきます。
 ALSOKのコア事業であるセキュリティ事業では、多様化する顧客ニーズに応えるため、警備と施設管理を一体化したサービスの強化・拡充のほか、高齢者、女性や小さなお子様に対して、シームレスに安全安心を守る商品・サービスの提供に注力していきます。
 また介護事業については、事業の大きな柱として育てていくため、「ALSOKの介護」として差別化を図り、より安全安心な見守りネットワーク構築へと発展させるとともに、介護領域、医療・健康領域との連携強化を進め、日本における超高齢社会に起因する課題解決に貢献してまいります。