環境課題への取り組み

ALSOKは、地球環境問題を人類共通の課題であると認識し、気候変動枠組条約などの世界的合意や目標設定の動きを鑑み、CO2排出量などの具体的な削減目標を掲げ、環境汚染の防止(汚染物質の排出を防止し、削減する)と環境負荷の低減に努めるとともに、気候変動問題および自然環境保護活動に取り組んでいます。

環境マネジメントシステムへの取り組みと環境推進体制の確立

 近年、気候変動枠組条約やCOP21での「パリ協定」の採択をはじめとした世界的な合意や目標設定などの動きが活発化しています。ALSOKでは、地球環境問題に対し、より責任ある企業として事業を推進するために2006年4月に「グリーン調達指針」を制定し、取引先や提携先企業などと相互に協力して、製造、使用、廃棄の一貫した環境保全活動への取り組みを強化してきました。また、環境マネジメントシステムの実効性をより高め、持続可能な社会の実現を目指すべく、2016年に「環境方針」を制定し、ISO14001の認証を取得しました。オフィス清掃や管理事業を行うALSOKファシリティーズ(株)や、空調設備・電気設備工事の施工・管理事業を行う日本ファシリオ(株)なども同規格を取得し、環境に配慮した施設管理サービスを提供しています。

 また、全社的な環境対応を推進し、気候変動問題を含む環境問題への取り組みを強化することを目的に、2017年1月に社長(栢木伊久二)を最高責任者とし、総務・広報担当役員(鈴木基久)を委員長とする環境委員会を設置しました。ALSOKの環境課題への取り組み状況についても、環境委員会を通じて取締役会に適宜報告するなど、環境マネジメントシステムのPDCAサイクルを回し、全社的な環境対応を推進しています。
 さらに、循環型社会の形成に貢献するため、資源の有効活用・廃棄物の発生抑制等を積極的に進めています。廃棄物・有害物質等に関しては、廃棄物等処理許可を受けている廃棄物業者に委託しており、これまで処罰や罰金等の処分を受けたことはありません。

組織体制 役割・任務
環境委員会
  • 環境推進計画の審議・承認等
  • ISO14001推進計画の審議・承認等
  • コーポレートガバナンス・コードへの対応に関する取締役会報告骨子の審議・承認等
  • その他環境対応(持続可能性対応含む)で委員長が必要と認める事項
環境マネジメント部会
  • 環境推進計画の調査、審議、立案等
  • コーポレートガバナンス・コードへの対応に関する取締役会報告骨子の調査、審議、企画、立案等
  • その他環境対応(持続可能性対応含む)で部会長が必要と認める事項
ISO14001
認証部会
  • ISO14001推進計画の調査、審議、企画、立案等
  • ALSOKグループにおける統合認証推進計画の調査、審議、企画、立案等
  • その他ISO14001認証取得に関連し部会長が必要と認める事項

CSR・サステナビリティ調達指針

ALSOKで使用する警備機器等に関し、資源の有効活用、廃棄物の発生抑制、気候変動対策等を積極的に進めるとともに、取引先と相互に協力して、製造、使用、廃棄の一貫した環境保全活動を推進します。

地球温暖化などの気候変動や大気汚染、有害化学物質等の環境破壊に対する地球環境保全が国際的に提唱されるなか、ALSOKは責任ある企業として事業を進めていくため、2006年4月に「グリーン調達指針」を策定しました。
2022年4月には、従来のグリーン調達指針を見直すとともに、取引先等のサプライチェーン全体における人権への配慮を盛り込んだ「CSR・サステナビリティ調達指針」を策定しました。今後も、取引先や提携先企業等との協力を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

環境方針

綜合警備保障株式会社は、警備業を中核とした事業を提供するリーディングカンパニーとして、地球環境題が人類共通の課題であるとの認識のもと、経営理念である「ありがとうの心」と「武士の精神」をもって、持続可能な社会の実現を目指すべく、環境方針を制定し、環境マネジメントシステムの継続的改善に取り組みます。

TCFD提言への賛同

 ALSOKは、2022年2月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同の署名を行いました。
今後は、TCFDが提言する開示フレームワークに沿って、気候変動が事業に及ぼすリスクや機会に対するシナリオ分析を進め、潜在的な影響等分析、情報開示、内容の充実に努めてまいります。

新たな環境目標の設定

 地球温暖化や森林の減少・海洋汚染による生物多様性の喪失など、人類は環境保全上極めて深刻な状況に直面しています。

 ALSOKにおいても、地球温暖化対策の取り組みをより一層強化するために、短期、中期、長期目標を設定しています。

 短期目標では、2017年から2021年3月期までの4年間、CO2排出量を毎年1.4%削減することを目指しました。取り組みの結果、毎年目標を超える排出量を削減することができました。

CO2排出量(総量・原単位)の削減目標と新たな短期目標および実績

 2021年度は、CO2排出量の売上高原単位を前年度比で6.8%削減するため、排出量をALSOKグループ全体で82,394t-CO2以下に抑えることを短期目標としています。

 これまで、2031年3月期のCO2排出量を26%削減(2013年度比)することを中期目標として、さらに2050年までに80%削減することを長期目標として掲げてきました。現在はこれらの中期・長期的な削減目標についても、事業規模拡大を見据えながら、世情を考慮した野心的な目標の検討を行っています。

使用エネルギーの削減に向けた取り組み

 ALSOKは、全国に数多くの事業所・施設と業務用車両を保有していることから、電力使用量および車両運行に関する燃料使用量の削減に全社を挙げて取り組んでいます。2021年3月期も、社員それぞれに定着した節電意識に加え、機械警備業務における施設待機への変更、低燃費車、バイクなどの積極的導入、さらには営業員の折衝先訪問ルートの効率化や技術員の夜間配置人数の削減による車両走行距離の短縮に取り組みました。また、ALSOKは、気候変動に関連する法規制である省エネ法を支持し、年1回、行政へエネルギー使用量を報告しています。また、省エネルギー目標の達成状況もモニタリングしており、令和2年度定期報告書分では、経済産業省(資源エネルギー庁)「※1 事業者クラス分け評価制度」において、「省エネが優良な事業者」である「Sクラス」となりました。

  • ALSOKでは、サービス提供に用いる車両運行に必要な車両燃料を「原材料」と認識し、大気汚染防止や資源保護の観点から、無駄な使用が無いよう努めています。
  1. ※1省エネ法の定期報告を提出する全ての事業者をS・A・B・Cの4段階へクラス分けし、クラスに応じたメリハリのある対応を実施するもの。

燃料使用量の推移(車両・グループ)

電力使用量の推移(千kWh・グループ)

警備車両などの省エネルギー化

 ALSOKグループでは、業務上数多くの車両を利用していますが、全車両環境対応車化を目標に、ハイブリッド車や電気自動車、バイクや電動アシスト自転車などの省エネ車両の導入を積極的に進めています。また、燃料使用量の削減への取り組みとして、「アイドリングストップ活動」「エコドライブの推進」も積極的に行っています。

 2021年3月末現在、保有する車両はほぼ100%国土交通省が認定する低排出ガス車に該当していますが、そのうちハイブリッド車両は467台、また、機動力確保と燃費削減のためにバイク797台、電動バイク3台、電動アシスト自転車254台、自転車580台を導入しています。そのほか、LPガス自動車・バイクや燃料電池車を一部の事業所で導入するなど、一層の環境負荷低減に取り組んでいます。

  • LPガスは、同一排気量、同一燃料供給方式のガソリンエンジンと比較して約12~15%、ディーゼルエンジンと比較しても約6%CO2排出量が少ない、化石燃料のなかで最もクリーンなエネルギーといわれています。
導入している電気自動車
導入している電気自動車

3R(リデュース・リユース・リサイクル)への取り組み

 ALSOKでは、全社的に3Rに取り組み、ごみの分別やインクカートリッジ回収への協力だけでなく、機器類のリユース・リサイクルも推進しています。例えば、新横浜のリペアセンターでは、首都圏にある支社の撤去品回収、分別、リユース品整備・配送、廃棄・リサイクルなどを担っています。こうした活動の結果、2021年3月期の全国の支社平均リユース率は約55%となりました。

 また、各種電源装置に搭載しているニッカドバッテリー(二次電池)のリユースを推進し、2021年3月期には約36,203個を再生するなど、環境負荷の低減に努めており、これらの取り組みは、環境省の「プラスチック・スマート」キャンペーンサイトでも紹介されています。

水リスクへの取り組み

 ALSOKグループは工場等の製造設備を有していないものの、M&Aにより介護事業に進出したことから、水資源の重要性を認識し、水の使用量の削減に努めており、グループで節水に取り組んでいます。事業所においては、蛇口をこまめに閉めるなど日常的な節水を心がけ、車両の洗車等においてもバケツ等を利用し、無駄な水を使用しないようにするなどの取り組みを行っています。また、清掃事業を含む施設管理事業でも、水をなるべく使用しない環境に配慮した洗剤を使用するなど、水資源に配慮した事業活動を行っています。

 グループ全体の水使用量のおよそ6割を占めている介護事業では、首都圏に多くの活動拠点があるため、水害や取水制限などが発生した場合、事業活動に影響を与える可能性はありますが、近隣のALSOK事業所と連携した水害対策を含む訓練の実施や既存のインフラを利用した備蓄品(保存水等)の輸送、ネットワークを活用した代替拠点の確保といった体制づくりに努めています。また、世界資源研究所(WRI)の水リスク評価ツール「Aqueduct」、国土交通省や各自治体が提供しているハザードマップおよび渇水リスク情報などの活用により、水ストレス地域や水リスクの高い業務を特定し、水害を含む災害に関する対策マニュアルの整備などにより、そのような地域・業務の操業に関して受ける影響を最小限にとどめるよう努めています。なお、グループ全体としては、2019年から5か年で(2024年3月期までに)水使用量3.0%削減推進を目指し取り組みを始めており(2019年3月期は、前年比2.9%削減)、水質や水量に関する規制違反はこれまでありません(0件)。

水使用量(総取水量)の推移(千m3・グループ全体)

使用量(総取水量)の推移(m3・グループ全体)
グループ会社の取り組み

水に関する地域社会とのエンゲージメント

広島綜合警備保障株式会社

 広島綜合警備保障株式会社の位置する広島県広島市は、土砂災害や洪水といった水災害に脆弱であり、国土交通省のハザードマップにおいても水リスクの高いエリアとして示されています。そこで、同社では祇園地区青少年健全育成連絡協議会(祇園学区社会福祉協議会の組織の一つとして、幼稚園、保育所、小・中・高等学校、そして大学や青少年育成関係団体など、学区内の多くの団体と連携し、子どもたちを災害や犯罪被害から守る取組や健全な育成に向けたさまざまな取り組みをおこなっているもの)に民間協力企業として登録し、洪水被害を想定した内容を含む防災訓練に参加するなど、地域社会に根差した防災活動へ積極的に取り組んでいます。

洪水被害を想定した内容を含む防災訓練
グループ会社の取り組み

みやざきエコアクション認証制度への取り組み

宮崎綜合警備株式会社

 当社では、宮崎市が推進する「みやざきエコアクション認証制度」に取り組んでいます。「みやざきエコアクション認証制度」は、宮崎市の豊かな自然環境を保全し、環境と調和した地域社会の形成に貢献するため、行政指導により環境に優しい事業活動へ継続的に取り組み、計画・実施・点検・見直しのサイクルを適切に運用するものです。

 2008年度より、社内でエコアクションを実行する環境管理責任者を任命し、全従業員に取り組み内容や目標を周知徹底するための教育・研修を行うとともに、内部確認報告書を作成して経営層に報告し、結果を宮崎市に提出しています。また、2014年度からは3カ年の中期計画を策定し、ガソリンおよび軽油の燃費向上を図るために、エコドライブ(アイドリングストップ、急発進・急加速禁止)の推進、移動の際の相乗りの徹底、軽自動車やハイブリッド車への乗り換えなどに取り組み、燃費向上を図ることができました。

 その他、清掃活動(ボランティア)を定期的に開催し、毎回50名程度の役員および社員が市街地の美化と活性化に貢献しています。

みやざきエコアクション認定証
みやざきエコアクション認定証

環境保全と緑を守るための取り組み

被災地での植樹と維持管理活動

ALSOKでは、創立50周年記念事業の一環として、2015年4月12日に千葉県山武市蓮沼において、植樹活動を行いました。東日本大震災で被災した海岸線の環境保全と防災林の再生を目的に、特定非営利活動法人「森のライフスタイル研究所」と協働して技術指導等を受けながら、100人を超える社員で千葉県指定の抵抗性クロマツ約2,000本を植えました。

 防災林の植樹後は、苗の生育のために少なくとも5年間は継続した維持管理活動(植樹した苗木周りの下草刈り)が必要となります。そのため、2015年から2018年まで、社員による下草刈りを毎年行ってまいりました。毎回、60人を超える社員とその家族が参加して、大人の背丈ほどまで伸びた雑草の刈り取りを行ってきましたが、クロマツの樹が十分な高さまで成長した2018年、下草刈り活動を終了しました。

 新たな試みとして、「(公財)鎮守の森のプロジェクト」に参加した植樹活動に取り組んでいます。2021年には、南相馬市で開催された植樹祭に社員が参加し、市民の方々と苗木を植えました。

 このような植樹や維持管理活動は、環境保全だけでなく、防災林の再生による被災地の「安全・安心」に貢献できるALSOKらしい社会貢献活動です。

グループ会社の取り組み

有害鳥獣対策への貢献

ALSOK千葉株式会社

 千葉県内では、有害鳥獣によって毎年約4億円に上る農作物への被害が出ています。このような状況を踏まえ、県内各自治体との連携体制を整えたうえで、令和2年7月に「ジビエ工房茂原」を開設しました。

 「ジビエ工房茂原」は、捕獲従事者から捕獲した個体(イノシシなど)を譲り受け、食肉へ加工する施設です。国際的な衛生管理手法であるHACCPに基づく衛生管理とE型肝炎検査を含めた品質管理を徹底した最新施設で、剥皮、解体、食肉加工、検査、真空パック化、冷凍保管、商品発送までをワンストップで行い、最高品質のジビエをお届けしています。

食肉加工施設「ジビエ工房茂原」
食肉加工施設「ジビエ工房茂原」
食肉加工施設「ジビエ工房茂原」