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【2025年最新版】侵入窃盗の傾向と家を守るための防犯対策

侵入窃盗は、誰もが被害に遭う可能性のある犯罪です。警察庁の統計によると、全国で毎日のように発生しており、被害の多くは住宅で確認されています。近年は、留守中を狙う空き巣だけでなく、在宅中の「忍込み」や「居空き」といった手口も報告されており、安心できる住まい作りのためには、防犯意識の向上が欠かせません。

この記事では、警察庁の最新データをもとに侵入窃盗の発生傾向を分析し、住宅の種類や環境別に必要な防犯対策を解説します。

認知件数から見る侵入窃盗の傾向

侵入窃盗(住宅/住宅以外)の認知件数と機械警備対象施設数の推移

出典:[警察庁]「令和6年における警備業の概況」「令和6年の刑法犯に関する統計資料

警察庁の統計によると、侵入窃盗の認知件数はピーク時と比較して大きく減少しています。具体的には、2024年における認知件数は43,036件で、過去最多を記録した2002年(338,294件)と比較すると8分の1程度、2012年(115,328件)からは3分の1程度に減少しています。
減少の理由については諸説ありますが、ホームセキュリティなどの機械警備システムが手頃な価格になり普及が進んだことも寄与している考えられます。実際に、機械警備対象施設数は近年大きく増加しています。

侵入窃盗の発生場所別認知件数

出典:[警察庁]住まいる防犯110番

次に、発生場所別で見ると、2024年には全体のおよそ4割(16,000件)の侵入窃盗が住宅で発生していました。これは、1日に約44件のペースで侵入窃盗被害が発生していたという計算になります。中でも、一戸建住宅が最も多く29.0%を占めていることから、一戸建住宅にお住まいの方は特に防犯対策に力を入れる必要があります。

侵入窃盗の被害に遭うことになれば、家財や財産を失うことはもちろん、「悪意を持った何者かに侵入された」という事実と、「また侵入されるかもしれない」という不安から大きな精神的ショックを受けてしまいます。被害を防ぐためにも、侵入窃盗の手口や傾向を知り、適切な対策をとることが大切です。

手口や侵入方法から見る侵入窃盗の傾向

住宅で発生した侵入窃盗の手口別割合

出典:[警察庁]「令和6年の刑法犯に関する統計資料

「侵入窃盗」と聞くと、家人が出かけて留守にしている間に侵入して金品を盗む、いわゆる「空き巣」をイメージされる方が多いのではないでしょうか。実際に、この「空き巣」は侵入窃盗の手口の中では最も多く、全体の約6割を占めています。一方、家人が在宅の間に侵入する「忍込み」や「居空き」といった手口も数多く発生しており、在宅時の侵入窃盗は全体の約3割にのぼっています。

「居空き」は、食事中など家族が1つの部屋に集まっているときや、洗濯物を干しているタイミングなどが狙われやすいといわれています。たとえ在宅中であっても、目の届かない箇所は必ず施錠を行う習慣をつけましょう。

侵入方法は無締りが半数近くを占めている

住宅で発生した侵入窃盗の侵入方法別割合

出典:[警察庁]「犯罪統計書:令和5年の犯罪

住宅で発生した侵入窃盗の侵入方法は、鍵の閉め忘れである「無締り(46.5%)」が最も多く、次いで「ガラス破り(30.5%)」となっています。ピッキングやサムターン回しなど、いわゆる「施錠開け」の手口は、対策されたドアや錠が増えたこともあり、8.4%にとどまりました。
泥棒は、「鍵をかけ忘れた窓はないか」、「周囲に気づかれずに破ることができる窓はないか」という視点から標的を物色するといわれています。また、ゴミ出しなど「少しの時間なら大丈夫」と油断して施錠しなかったことから侵入されたという事例も少なくありません。
泥棒から自宅と家族を守るには、「泥棒に見られているかもしれない」ということを念頭に置いて施錠を徹底するとともに、侵入経路になり得る窓があれば可能な限り防犯フィルムや補助錠、防犯ブザーなどの対策を施しましょう。

住宅の種類別に見る侵入窃盗の傾向

侵入窃盗の発生場所・侵入口・侵入手段別認知件数

出典:[警察庁]「令和6年の刑法犯に関する統計資料

住宅への侵入窃盗は、階数や立地によって侵入口や侵入手段の傾向が大きく異なります。一戸建住宅、低層マンション、高層マンションそれぞれに特有のリスクがあるため、自宅に合わせた防犯対策を行う必要があります。

一戸建住宅

一戸建住宅では「ガラス破り」の手段で「窓」から侵入する手口の割合が高くなっています。特に、家の裏口や浴室、勝手口など人目につきにくい場所にある窓は狙われやすい傾向があります。

3階建以下の共同住宅

3階建以下の共同住宅では、鍵をかけ忘れた表出入口からの侵入のほか、「無締り」や「ガラス破り」によって「窓(ベランダ)」から侵入する手口の割合が高くなっています。階数の低い住宅は、エアコンの室外機や倉庫、雨どいなど足場になる場所からベランダに侵入されやすいといえます。

4階建以上の共同住宅

4階建以上の共同住宅でも窓からの侵入が一定数あることに注意が必要です。「高層階のベランダから侵入されることはないだろう」と、施錠を疎かにしている住人が窃盗犯のターゲットになりやすいと考えられます。高層階を狙う窃盗犯は、屋上や非常階段などからベランダへ侵入し、ベランダ伝いに隣の住戸へ移動して、次々と犯行を繰り返します。多くのマンションのベランダは周囲から死角になっており、窃盗犯がガラス破りの作業を行うのに好都合な環境であることも被害を拡大する要因です。

マンション全体の防犯対策としては、

  1. ① 屋上に簡単に立ち入れないようにする
  2. ② 想定される窃盗犯の動線上に防犯カメラを設置する
  3. ③ 共用部からベランダに侵入できそうな場所があれば忍び返し(先端が鋭利な金物や竹)や有刺鉄線を設置する

といった対策が効果的です。
各住居のベランダに面した窓の施錠を徹底することはもちろん、補助錠や防犯フィルム、防犯ブザーを設置することで、窃盗犯が簡単に侵入できない環境作りをすることをおすすめします。

合鍵による侵入にも警戒が必要

2016年9月、愛媛県でマンション管理人を装った男が住人の女性に鍵を見せるように求め、鍵に刻印された番号を記録してインターネットで合鍵を注文、入手した上で居室に侵入したとして逮捕される事件がありました。その後、この事件の模倣犯ともいえる合鍵を使用した侵入窃盗犯が多く発生しています。2021年にも、合鍵を使用して20人以上の女性の家に侵入した犯人が逮捕されました。

侵入犯が鍵を入手した経緯は定かではないものの、住宅に「合鍵」を使って「表出入口」から侵入する手口の侵入窃盗の認知件数は、年間931件にのぼります(忍込み・居空きを含む)。鍵は貴重品として厳重に管理することはもちろん、住所が分かるものと一緒にして持ち歩かず、鍵番号が他人から見えないようにしておきましょう。SNSに投稿した画像に鍵が映り込み、合鍵を複製されるおそれもあります。また、郵便受けや鉢の中に隠しておくのも危険です。自宅の敷地内であっても屋外には置いておかないでください。
賃貸住宅や中古住宅など、過去に出入りしていた人がいる住宅は、入居時に必ず鍵を交換していることを確認し、後付け可能な補助錠などを設置しておくと良いでしょう。

出典:[警察庁]「令和6年の刑法犯に関する統計資料

侵入窃盗の標的となりやすい家の特徴

侵入窃盗の犯人は事前に下見を行い、「侵入しやすい家」を慎重に選んで犯行に及ぶといわれています。それでは、侵入窃盗犯にとって「侵入しやすい家」とはどのような家なのでしょうか。

長時間、留守の可能性が高い家

上記のアンケート結果にも表れていたように、空き巣に「留守にしている」と確信を持たれてしまうような家は標的になりやすい家といえます。以下に挙げる点が留守かどうかの判断材料にされるといわれていますので、不在を悟られないような対策を講じておきましょう。

侵入窃盗犯が留守を確認する方法

出典:[警察庁]住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング~心理と行動①

インターホンを押しても誰も出ない

侵入窃盗犯が留守を確認する方法として最も多いといわれているのが、インターホンを押して在宅中か確認するという方法です。これに対して在宅を装うことは難しいので、いかにして犯人にインターホンを押させないようにするかを考えましょう。例えば、犯人は証拠を残すことを嫌うので、録画機能付きのインターホンを設置するのがおすすめです。さらに、ボタン付近に「録画中」といったシール等を貼っておけば、安易に押せなくなるでしょう。

車で外出した

住人の動きを見張ることで留守を見抜くという窃盗犯も多いようです。ガレージに車があるかどうかで留守を見分ける窃盗犯もいます。シャッターで開閉できるガレージなら、日頃から閉めておき、車の有無で不在を悟られないようにしましょう。

電話に誰も出ない

空き巣犯がターゲットの電話番号を知っている場合、電話をかけることで留守かどうかを判断することがあります。最近では携帯電話に自動転送できる電話が増えているので、可能であれば携帯電話に転送設定をしておくと安心です。
また、留守番電話のアナウンスでも、「○日まで留守にしています」というような内容は控えましょう。例えば、「迷惑電話対策のため、最初にお名前とご用件を伺っています」「不審な電話は警察に通報します」というアナウンスにしておけば、留守だと確信を持たれない上に、「声」という証拠を残したくないと考える相手からの迷惑電話や詐欺電話を撃退する効果が見込めます。

着信中に流れるアナウンスを設定

さらに、留守中に限らず、日頃から自宅の住所と電話番号が不特定多数の人に知られないように注意しておくことも大切です。まれに自転車や持ち物に住所と電話番号を書いている方がいますが、防犯の観点からはおすすめできません。

昼間でも雨戸やカーテンが閉まっている

ほぼ一年中、昼間から雨戸や厚手のカーテンで閉め切られている家も、空き巣は留守ではないかと目をつけるようです。補助錠や防犯フィルムなど窓の防犯対策をしっかり行った上で、留守と思われない状態を心がけましょう。

郵便受けに新聞や郵便物が大量に放置されている

郵便受けに新聞や配達物が溜まっていると、長期間不在にしていると疑われてしまいます。出張や旅行などで長期間家を空ける際は、郵便局に不在届を提出し、郵便物が届かないようにすると良いでしょう。

洗濯物が数日間取り込まれていない

同じ洗濯物が干しっぱなしで取り込まれていない家は、留守をアピールしているようなものです。数日でも家を留守にする際は、洗濯物は部屋干しをするようにしましょう。

自宅にいないことをSNSで投稿する

SNSでの何気ない投稿が、空き巣に留守を知らせるきっかけになる場合があります。例えば「○日まで家族旅行中」と投稿すると、過去の投稿などさまざまな手がかりから投稿者の住所が特定され、空き巣の標的にされるおそれがあります。
長期の外出時は、不在にしていることが分かる投稿は避け、旅行の写真などをシェアする場合は帰宅後に投稿することをおすすめします。SNSをよく利用するお子さまにも注意するように伝えましょう。SNSでつながっている友人が留守と知って犯行に及ぶ可能性もあります。

また、スマートフォンなどで撮影した写真には、端末の設定によってはExif(イグジフ/エグジフ)情報と呼ばれる撮影場所の位置情報データが記録されます。Exif情報を含んだままSNSに写真を投稿すると、自宅や現在地が特定される危険があります。主要なSNS(Facebook、X、Instagram、LINE)では自動でExif情報が削除されますが、一部のブログサービスなどでは消去されなかったり、別途設定が必要であったりするため、注意が必要です。心配な場合は、スマートフォンで撮影する際は位置情報サービスをオフに設定しておきましょう。

季節の飾り物が片付けられていない、または早すぎる時期に飾ってある

年末年始は、クリスマス飾り、正月飾りなど、家に飾りつけをする機会が多いです。しかし、クリスマス飾りが年の瀬まで飾られていたり、極端に早い時期に正月飾りを出していたりする家は、長期不在中と思われてしまう可能性があります。

手間をかけずに侵入できる家

侵入に時間がかかると通行人に目撃されたり、家人が帰ってきたりするリスクが高まるため、空き巣は短時間で侵入できそうな家に目をつけます。空き巣を対象とした調査で、3人に2人が「5分以上時間がかかるなら侵入を諦める」と答えていることからも、侵入に手間がかかりそうな家だと思わせることが対策のポイントといえます。

侵入をあきらめる時間

出典:[警察庁]住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング~心理と行動③

窓や扉の鍵がかかっていない

住宅への侵入方法の約半数が無締りであるように、鍵のかけ忘れは空き巣に大きなチャンスを与えてしまうことになります。
外出前には戸締りをしなければいけないと分かってはいても、準備に手間取り電車や飛行機の時間に遅れそうになると、どうしても確認が疎かになってしまうものです。自宅の防犯を強化するには、時間に余裕を持って出発することも大切です。

防犯対策がとられていない窓がある

住宅への侵入方法のうち約3分の1を占めているのが「ガラス破り」の手口です。普通の窓ガラスであれば、工具などを使いほんの数秒でガラスを破って開錠、侵入することができます。
侵入経路となり得る窓には防犯フィルムに加え補助錠などを設置し、「侵入に手間がかかる」と思わせるようにしましょう。補助錠は、外から見て設置されていることが一目瞭然であるタイプのほうが高い抑止力を期待できます。

足場となる物が放置されている

家の周辺に脚立や植木などがある場合、防犯対策が手薄になりやすいベランダへの侵入を手助けしてしまう可能性があります。ベランダに登ってしまえば路上からは死角になるので、周囲に気づかれずにガラス破りの作業を行うことができます。
上階に登るための足場となり得る物(脚立など)は庭に置かないようにし、どうしても移動できないもの(エアコン室外機や近隣の電柱など)がある場合は、忍び返しを設置するなどの対策をとりましょう。

周囲に気づかれずに侵入できる家

窃盗犯が犯行を思いとどまった理由の統計を見ると、犯行中に周囲に気づかれることをおそれる空き巣は多いようです。「この家に入ると周りに気づかれてしまいそうだ」と思わせるような対策をとりましょう。

窃盗犯が犯行を思いとどまった理由

出典:[J-STAGE]都市計画報告集「犯罪者の視点から見た防犯環境設計の有効性の検討

侵入口が死角になっている

空き巣の多くは窓を破って侵入することを企てるため、周囲の目を気にせずに作業ができる窓があればそこは格好の侵入口となります。侵入経路になりそうな場所は、可能な限り見通しを良くしておくことが大切です。雑草などが視界を遮っているようなら、草刈りをするなどして見通しを良くしておくと良いでしょう。

犯行時の音が周囲に聞こえにくい

ガラスやドアを破壊する際はそれなりの音が発生するため、些細な音をかき消してくれる電車や大型車両が近くを通過する立地の家は空き巣の標的になりやすいといわれます。
こういった場所にお住まいの方は、犯行に及んだ際に大きな音が鳴り周囲に異常を知らせることができる対策が有効です。具体的には、踏むと大きな音の出る防犯砂利を庭に敷いたり、窓ガラスに衝撃が加わるとブザーが鳴動する装置を設置したりすることなどが挙げられます。夜間の防犯対策には、音や動く物体を感知して点灯するセンサーライトも有効でしょう。

侵入後の様子が外から見えにくい

敷地を高い塀で囲っていたり、庭木が伸び放題になっていたりすると、外から家の様子が見えにくくなり、犯人が身を潜めやすい環境になります。侵入後の行動を周囲に気づかれにくいため、こうした住宅は空き巣に狙われやすい傾向があります。
防犯の観点からは、「隠れる場所を作らない」ことが重要です。庭木はこまめに剪定し、通りや隣家からの見通しを確保しましょう。塀を設ける場合も、外から敷地内の様子がある程度見える高さと構造にすることがポイントです。

侵入後に逃げやすい家

空き巣は、侵入後にどのように逃げるかまで考えて犯行に及ぶケースが多いです。そのため、下見の際に逃げやすいと感じさせる家は狙われるリスクがあります。

隣家との距離が遠い

隣家との距離が遠いと、侵入したことが周囲にバレにくいことから侵入後に逃げやすい家と判断されてしまいます。センサーライトや防犯カメラなどを設置し、周囲からの監視性を高めましょう。

ご近所付き合いがない

住民同士の交流が少ない地域では、犯行時に近所の方と鉢合わせても、空き巣に気づいてもらえない可能性があるため、狙われるリスクが上がります。
近隣住民とすれ違ったら、あいさつを交わすなどして交流を持つようにしましょう。近所の方と顔見知りになることで、不審者に気づきやすくなります。

侵入窃盗の標的にならないための防犯対策

犯罪発生のメカニズムを説明したものに、「日常活動理論(※注)」という理論があります。この理論では、

  1. ① 動機づけられた犯行者
  2. ② 適当な標的
  3. ③ 有能な監視者の欠如

という3要素が同じ時間/空間で重なり合うときに犯罪が発生するとされています。つまり、「犯人がいて」「狙いやすい対象があり」「見張りがいない」状態が揃うと犯罪が発生しやすくなるという考え方です。
犯罪を防ぐためには、この3要素のうちいずれか1つでも成立しないようにすることが重要です。ここでは侵入窃盗の被害に遭わないための具体的な防犯対策をご紹介します。

(※注)「日常活動理論」:1970年代後半、アメリカの犯罪学者マーカス・フェルソンとローレンス・コーエンによって主張された理論の一つ。「Routine Activity Theory」を和訳したもの。

犯罪発生の3要素

周囲から見えにくい場所をなくす

多くの窃盗犯は人目につかない環境を選んで犯行に及びます。そのため、人の往来が途切れない場所や、近隣のマンションのベランダや窓からよく見える場所など、周囲から見えやすいところにある家は避ける傾向にあります。
当然、周囲から見えにくい場所ほどリスクが高いといえますが、そのような場所を第三者の目で自然に監視してもらえる環境に変えるというのはなかなか難しいものです。
そのような場所で人の目の代わりに活躍するのが、「防犯カメラ」です。近年では家庭向けのリーズナブルな機種や、ネットワークを使って遠隔地からスマートフォンでライブ映像を確認したり、通話したりできる機能を持った機種も増えています。

犯行の証拠が残るようにする

空き巣の多くは、自分の身元が特定され、逮捕されることをおそれています。そのため、被害を防止するには映像や音声などの証拠が残ることを示すのが有効です。
特に、防犯カメラは犯行の一部始終を記録できるだけでなく、設置そのものが強力な抑止力になります。玄関や駐車場など出入りの多い場所に設置するほか、「録画中」と明示することで、犯人に警戒心を与える効果もあります。

侵入に気づきやすい環境を整える

空き巣は、侵入したことを周囲に気づかれるのを嫌うため、侵入の段階で異常を察知できる環境を整えることが重要です。例えば、防犯砂利やセンサーライト、窓用ブザーなどを組み合わせて設置することで、音や光で不審者の存在に気づくことができる環境が実現します。こうした防犯アイテムが設置された住宅は、空き巣にとってリスクが高く感じられ、犯行を思いとどまらせる効果が期待できます。

侵入経路の防犯を強化する

侵入窃盗の主な経路となる窓や玄関を重点的に守ることで、被害の防止につながります。例えば、窓には防犯フィルムや補助錠の設置などを行い、破壊や開錠に時間がかかるようにしておくのが効果的です。また、玄関ドアは補助錠の設置や防犯性能の高い鍵への交換に加え、サムターン回し対策としてカバーを取り付けることで、侵入の難易度を高められます。
侵入に時間がかかる家ほど、犯人は「発見されるリスクが高い」と判断し、犯行を諦める傾向があります。

防犯意識を地域で共有する

グラフ「窃盗犯が犯行を思いとどまった理由」では、「住民の目が気になった」、「街の人に見られたり、声をかけられた」から犯行を思いとどまったという意見が上位にありました。
空き巣が下見を行っている段階から「不審だ」と感じることのできる感覚を地域住民同士で共有しておくことは、防犯上とても重要なことです。さらに、不審者に対し「この地域は防犯意識が高い」ということを暗に示すことができるとなお良いでしょう。

地域住民の治安に対する当事者意識が低いと思われること

  • × ゴミ出しの日が守られていない
  • × ポイ捨てされたゴミが目立つ
  • × 不法投棄や落書きが長期間放置されている
  • × 違法駐車(駐輪)が多い

前日からゴミを出していたり、ポイ捨てや不法投棄を放置したままにしていたりすると、地域全体で防犯意識が低いと感じられてしまいます。小さなことでもルールを守り、清潔で秩序のある環境を保つことが、防犯意識の高さを示す第一歩となります。

地域住民の治安に対する当事者意識の高さが感じられること

  • ◎ あいさつが活発に行われている
  • ◎ 各住居に共通の植栽や外灯などが置いてある
  • ◎ 「みなさんの通報のおかげで○○犯が逮捕できました」という掲示物がある

地域の住民同士が日常的にあいさつを交わしていたり、共通の植栽や外灯が整備されていたりする地域は、普段から交流があることを示しています。見慣れない人物が歩いていれば自然と注意が向くため、不審者への早期対応にもつながります。

侵入窃盗(泥棒・空き巣)対策に有効なALSOKの商品・サービス

以下では、侵入窃盗対策にご活用いただけるALSOKのサービスをご紹介します。

ホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」

空き巣対策として有効なサービスといえば、「ホームセキュリティ」です。
ALSOKのホームセキュリティHOME ALSOK Connectは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはALSOKの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、異常発生時には自動でALSOKが駆けつけます。

侵入窃盗の手口として、無締りの窓や玄関からの侵入が多くなっています。ALSOKのホームセキュリティはクレセントの施錠状態を確認し、施錠された位置になければ通知。外出前に、鍵の閉め忘れがないかチェックすることができます。
また、ピッキングやガラス破り等による不審者の窓・ドアからの侵入を感知した場合はALSOKが駆けつけ、対応します。

ALSOKのホームセキュリティは、一戸建住宅だけではなく集合住宅にも設置が可能です。住宅の防犯対策を考えているなら、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

屋内用カメラ「アルボeye」

ALSOKの「アルボeye」は、屋内専用のセンサー付きカメラです。ご自宅内にインターネット経由で映像を確認できる防犯カメラを設置することで、外出先からスマートフォン等を使用して室内の様子をいつでも確認できます。万が一、住宅に侵入者を感知した場合は、お客様のスマートフォン等にEメールで画像とともに異常を通知します。また、必要に応じてALSOKによる駆けつけを依頼することもできます。

スマホ遠隔操作タイプ

遠隔操作でカメラの向きをスマートフォンなどから操作可能。約180度の広範囲を確認できるセンサー付きカメラ。

ALSOKアルボeye スマホ遠隔操作タイプ

リーズナブルタイプ

リビングや玄関、さらには天井への設置など、部屋の間取りに合わせて自由自在に利用可能。

ALSOKアルボeye リーズナブルタイプ

まとめ

侵入窃盗は、一戸建住宅だけでなくマンションやアパートなど、あらゆる住まいで発生しています。特に、死角が多く侵入しやすく家や、隣家から離れていて侵入に気づかれにくい家は狙われやすい傾向にあります。日頃から自宅の環境を見直し、侵入経路となり得る場所にはしっかりと防犯対策を講じておきましょう。

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