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DX推進(デジタルトランスフォーメーション)へ取り組むメリット

DX推進(デジタルトランスフォーメーション)へ取り組むメリット
2021.07.02

2021年9月にデジタル庁の創設が予定されるなか、政府や地方自治体でも取り組みを加速させているDX(デジタルトランスフォーメーション)。この記事では、DXの基礎知識について説明するとともに、DXを進めるビジネス面でのメリットやDX推進における課題についてもご紹介します。

目次

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

まずDXという言葉の意味や、経済産業省や現代のビジネスにおけるDXの定義についてもご紹介します。

DXとは

DXが初めて提唱されたのは、2004年にスウェーデンのウメオ大学で教授を務めていたエリック・ストルターマン氏による主張においてです。そのなかでは、「IT(情報技術)の浸透によって、人々の生活があらゆる面でより良い方向へ変化を図れる」と定義されています。

経済産業省による「DX推進指標」におけるDXの定義

経済産業省が2018年12月に発表した「DX推進指標」では、DXを以下のように定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

出典:経済産業省 ニュースリリース 「DX 推進指標」とそのガイダンス

デジタル化が進むビジネスにおけるDXの定義

デジタル化が進む近年のわが国において、企業としてどのようにDXを進めていくべきなのでしょうか。
ビジネスにおいてDXを推進することは、「デジタル技術の活用を進めることで組織やビジネスモデルを継続的に刷新し、企業における価値の提供手法を変革していくこと」です。そして、それをもとに新たな利益の追求や、安定的な収益の確立に繋げていくことといえるでしょう。

DXと「デジタル化」との違いとは?

従来も、ビジネスにおいてはデジタル化が進められてきました。DXとデジタル化は一見似た意味合いを持つように感じられますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

【デジタル化とは】

業務の効率化という目的を実現するため、情報技術の活用を進めること

【DXとは】

デジタル化という手法によって、企業の価値や競争力向上という目的を実現すること

デジタル化では業務効率化が最終的な「目的」でしたが、DXではデジタル化を「手法」として既存の事業やビジネスモデルを変革していくことで、より高い価値を生み出す取り組みとなっています。

DXと「デジタル化」との違いとは?

DXが注目されている背景

現在DXが各方面で急速に推進されていることには、どのような社会的背景があるのでしょうか。大きな要因には、経済産業省が指摘する「2025年の崖」の到来が挙げられます。
2025年の崖とは、「国内でDXが推進されないままだと、2025年から2030年までの5年間に計12兆円もの経済損失が見込まれる」という指摘です。なお、2025年の崖を引き起こすと考えられる主な要因は、以下の2つといわれています。

  • ITに携わる人材の不足
  • 業務基幹システムの旧態化

現在AIやIoTのほか、インターネットを介したサービスの普及・拡大にともない、IT業界の市場は急成長を遂げています。その提供されるサービスに比例して、必要とされるエンジニアが多くなり、人材不足が加速しているのです。

では具体的にどのくらい人材が不足する見込みなのでしょうか。
経済産業省委託事業の調査によると、需要の伸び率によって3つのシナリオが提示されており、もっとも高いシナリオで75万人、中間のシナリオでも45万人が不足すると予測されています。

  • 需要の伸びが約3〜9%の場合:約79万人が不足(高位シナリオ)
  • 需要の伸びが約2〜5%の場合:約45万人が不足(中位シナリオ)
  • 需要の伸びが約1%の場合:約16万人が不足(低位シナリオ)

またDX推進の強化に向け、2021年9月にデジタル庁の創設が予定されています。それに備え、政府機関や地方自治体もDX推進に取り組んでいる状況です。

日本の企業が利用している業務基盤システムの多くは、事業部門ごとに独自にカスタマイズされ、複雑でブラックボックス化しています。そのため、時が経てば経つほど(旧態化すればするほど)システム内容を熟知した保守運用する担い手が少なくなり、業務基盤システムの維持が困難になります。保守が出来ないことでシステムがダウンしてしまうことになれば、ビジネスが止まってしまう恐れがあります。そのリスクを回避するために、旧態化した業務基幹システムの刷新を進める必要があります。

その他、スマートフォンの普及や昨今の情勢で急増したテレワーク勤務などの社会変容の結果、ビジネスモデルが変化することとなりました。外出が減り、インターネットによる通販やフードデリバリー、動画配信コンテンツの利用が増えるなど、生活における消費者行動の変化も挙げられます。これはDX推進が急務とされることの重要な「社会背景」といえます。

DX推進に取り組むメリット

DX推進に取り組むことによって、どのような具体的なメリットを得られるのでしょうか。

業務効率化による生産性の向上

デジタル化によって従来の業務をオンライン化し見直すことで、工数減による作業の効率化が実現できます。ICT(情報通信技術)やデジタル特性を活かし、人為ミスを回避するなど、作業の正確な遂行ができるようになり、時間や手間のロスも抑えられます。社員のリソース面にも余裕が生じ、コアな業務へ集中できるようになるため、生産性向上につながるのです。

災害発生時における事業継続

業務資料やデータを自社内に保管するだけでは、災害など不測の事態に見舞われた際、被害によりそれらが失われるリスクが高くなります。昨今の情勢からもわかるように災害や不測の事態は起こりやすくなっているため、事業の継続を意識した対策が重要です。DX推進の過程でクラウドの導入、遠方のデータセンターへのバックアップを適切に行うことで、不測の事態が発生してもデータの損失を回避しつつ、事業を継続することができます。

消費者行動の変化への対応

スマートフォンやAI、IoT家電の普及や5G通信の実用化などにより、デジタル技術は一般の消費者行動にも密接なものとなりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19 )対策を踏まえた昨今の生活様式の変化も、消費者のデジタル活用に拍車をかけています。
社会が現在何を必要とするかを見極めた、デジタル技術を活用した製品・サービスの早期提供を行うことで、企業競争力の向上につながります。

DX推進における課題

DXの推進には多数のメリットがあるものの、意識しておくべき課題も存在します。企業がDXを進めるにあたって取り組むべき主な課題をご紹介します。

DXに対する理解

経済産業省の「DX推進指標」は、DX推進の成熟度を0~5で評価できるようにし、各企業が簡単な自己診断を可能としたものです。2019年7月に「DX 推進指標」に基づく自己診断を各企業が行い、その診断結果を情報処理推進機構(IPA)が分析しました。その結果から、指標値の現在における平均値の分布を示したものが以下のグラフです。

自己診断提出企業の現在における全項目平均値

自己診断を提出した企業のうち約95%がDX推進に取り組んでいないか、小規模での実施にとどまっている状況が分かりました。それに加えて、上記の結果は自己診断結果提出企業の状況に限られており、自己診断にも取り組まなかった企業が多数存在することを考慮すると、国内においてDX推進に取り組んでいる企業の割合は、極めて少ないと考えられます。

IT人材の確保

企業でのDX推進には、IT人材の確保が急務となります。デジタル技術に関する知識を持つ人材や、データ分析を行える人材を確保したり、育成したりする取り組みは欠かせません。社内での人材獲得や育成が難しい場合は、それらのスキルを持つ専門企業との協業の検討も必要でしょう。

教育・ノウハウの確立

DX化された業務プラットフォームを使用するのがIT人材だけに限られるとDXの効果は限定的になります。それらを運用する一般の社員に対しても、適した教育やノウハウの習得を促すことが求められます。

DX推進の流れ

DX導入の流れや、そのなかで具体的に行うべきポイントについてご説明します。

DX推進に伴い想定し得る経営戦略やビジョンを策定する

自社でDXを進めることで、どのような価値を生み企業として成長を図ることができるか、その展望を盛り込んだ経営戦略やビジョンを作成の上共有します。

策定したビジョンをもとに経営陣の理解を得て実行計画に移す

DX推進に対し、経営陣の理解を得ることが重要です。単にビジョンを承認するだけでなく、経営層が変革を意識して自ら積極的にかかわり、取り組む体制を構築しておきましょう。

体制の構築

先に作成した経営戦略やビジョンと連携する形で、デジタル技術の活用によるビジネスモデルの新規構築に取り組める環境を整備します。

現状のIT資産の分析と投資の必要性の把握

自社で現在運用中の社内システムなど、IT資産を分析の上評価します。システムの継続利用や入れ替えについて検討し、新規導入や見直しへの投資がどれだけ必要かを把握し、改善のための計画を立てます。

デジタルによる既存業務の効率化と拡張

実効的なDX推進の第一歩として、既存のビジネスモデルに則り行っている業務をデジタル化し効率を高めます。効率化によって生じた余裕をもとに、それらの既存業務を拡張したり高度化を図ったりします。

DX推進で実現可能な新ビジネスモデルに着手する

既存業務が拡張・高度化された上で、経営戦略やビジョンに盛り込まれた新たなビジネスモデルの実現に着手します。この段階から、既存の社内組織を大きく見直すなど、広い意味で大規模な変革を実行していきます。

DX推進を支援するALSOKの取り組み

デジタル化による業務効率を改善する方法はさまざま挙げられますが、その一つが「紙の電子化」です。業務書類の電子化により保管や印刷コストの削減、情報の検索がしやすくなるなど、メリットが豊富です。

ALSOKでは、紙に記載された情報を安全・安心・確実に電子化するワンストップサービス「ALSOKペーパーレスソリューション」をご提供しています。紙の電子化・保管・廃棄のデジタル化により、業務効率化・生産性向上が見込める上、漏えい・紛失・盗難のリスクを軽減できます。詳しくはお近くの事業所までお問い合わせください。

まとめ

DX導入は簡単ではありませんが、今後の企業競争で生き残りを図るには不可欠な取り組みです。「2025年の崖」から転落することなく企業をさらに成長させるために、国策となっているDX推進への早期着手をぜひお考えください。