防犯センサーで侵入防止対策!種類やおすすめの選び方、効果的な設置場所をご紹介

防犯センサーで侵入防止対策!種類やおすすめの選び方、効果的な設置場所をご紹介
2023.11.13

警察庁が発表している「令和4年の犯罪情勢」によると、令和4年(2022年)の侵入犯罪の認知件数は4万6,392件でした。侵入犯罪の件数は年々減少傾向にあるものの、依然として4万件以上も発生しており、いつ自社のオフィスが被害に遭うか分かりません。
そこで、侵入防止対策の1つとしておすすめしたいのが防犯センサーの設置です。この記事では、防犯センサーの種類やおすすめの選び方、その用途や効果的な設置場所等についてご紹介します。

目次

防犯センサーを設置する目的

防犯センサーとは、敷地内や建物内への侵入者を検知するセンサーです。防犯センサーを設置する目的は侵入を防止・検知することであり、具体的には以下のような効果が期待できます。

  • 侵入者に心理的プレッシャーを与える
  • 侵入者を検知する
  • 周囲に異常を知らせる
  • 被害の拡大を防ぐ

防犯センサーを設置することで侵入者に心理的プレッシャーを与え、侵入者を検知した場合にはブザー等の警報音を鳴らして周囲に異常を知らせます。侵入者は警報音が鳴ると侵入を諦めるといわれており、被害の拡大を防ぐ効果もあります。

なお、防犯センサーには多くの種類があり、人の動きを検知するもの、扉・窓の開け閉めに反応するもの等、特徴はさまざまです。適した設置場所や検知する仕組みも種類によって異なるため、防犯対策の強化には各種防犯センサーの特徴を把握しておくことが重要といえるでしょう。

侵入者を検知する防犯センサーの種類

防犯センサーには多くの種類がありますが、ここでは4種類のセンサーの特徴をご紹介します。

防犯センサーの種類

熱線センサー・人感センサー

監視しているエリア内で、人の動きを検知するセンサーです。赤外線や超音波により人や動物を感知することで人を検出し、人の動きを把握できる仕組みです。
熱線センサー・人感センサーは、他にも音に反応する音感センサー、超音波を使って物を感知する超音波センサー等があり、用途に応じて使い分けられています。

ブザー内蔵のものや、警備システムと連動させることで不審な動きを検知すると警備システムの機器から警報音を鳴らすため、侵入者に対して大きなプレッシャーを与えられるでしょう。

開閉センサー

ドアや窓が開閉したときに作動するセンサーです。ドアや窓の開閉部分(例:ドア枠とドア本体)にそれぞれ開閉センサーを取り付けることで、ドアが開いたときにセンサー同士が離れ、ドアの開閉を検知します。

赤外線センサー(赤外線ビームセンサー)

赤外線を送受信することで、人やモノが赤外線を遮断した際に侵入を検知します。主に敷地屋外の幅が広い出入口に対して有効です。

なお、赤外線センサーの設置方法には、以下2種類があります。

  • センサーを1本だけ設置して、対象物に赤外線を反射させて検知する方法
  • 2本のセンサーを左右に設置して、センサー間の赤外線の遮断を検知する方法

ガラス破壊センサー

振動センサーとも呼ばれ、文字通りガラスが破壊されたときに作動するセンサーです。ガラス切断時や破壊時に発生する振動の特定周波数を検知します。ガラス破壊センサーには、大きく分けて「接触型」と「非接触型」の2種類があります。

1. 直接ガラスに取り付けて振動を検知する接触型

ガラス面に設置することで、外部からガラスに伝わった衝撃や振動を検知し警報音が鳴る仕組みになっています。

2. 天井や壁面に取り付け音を検知する非接触型

ガラスが破壊される時に発する音を検知するセンサーして警報音が鳴る仕組みになっています。

ガラス破壊センサーの導入は、窓を侵入口に考えている侵入犯に対して有効な対策となるでしょう。とりわけクレセント錠(三日月のような半円型をした金具のついた鍵)の窓は、鍵付近のガラスを破ればすぐに鍵を開けられるため特に注意が必要です。

防犯センサーの用途と効果的な設置場所

防犯センサーは適切な場所に設置することで、より防犯効果が高まります。ここからは、防犯センサーの用途と効果的な設置場所・活用方法について見ていきましょう。

出入口や玄関の侵入者防止

建物の出入口や玄関に防犯センサーを設置すれば、侵入者の検知につながります。また、建物の外周には死角になってしまう場所もあるので、柵や塀等、侵入経路として狙われやすそうなところにも設置をお勧めします。

工場内の進入禁止エリアの監視

精密機器や危険物を扱う工場では、進入禁止エリアを設けているところも多いでしょう。進入禁止エリアの入口付近に防犯センサーを設置することで接近を知らせ、犯罪目的の侵入はもちろんのこと、工場内での予期せぬ事故・トラブルも未然に防ぐことができます。

窓ガラスを破壊して侵入者を検知

建物への侵入経路として、窓ガラスを打ち破って侵入するケースも多くあります。ガラス破壊センサーを設置することで、窓ガラスを破壊して侵入したことをいち早く覚知し、被害の拡大を防ぐことができます。

建物内の重要エリアへの侵入監視

機密情報・社外秘の書類を扱う重要エリアがある場合、該当エリアにセンサーを設置することで権限のない人物の接近や侵入者の監視に役立ちます。センサーの種類によっては夜間や休日の侵入者を検知し自動通報を行うだけでなく、ブザー等の警報音で注意・警告します。さらに業務中でも防犯センサーを有効にしておけば、重要エリアへの接近を周囲に知らせることも可能です。

防犯センサーの目的に応じて選ぶ

ここまで、防犯センサーのタイプ別の特徴や、活用される場面等をご説明しました。では、実際に防犯センサーを選ぶ際は何を基準にすれば良いのでしょうか。

目的別に、適した防犯センサーを見ていきます。

人がいない場所の防犯対策をしたい

人気がない場所・人が通らない場所の防犯対策を考えている場合は、警報音が鳴る機能が付いているタイプがおすすめです。警報音が鳴ることで異常を周囲に知らせることができます。

ただし、警報音が鳴るだけでは侵入を防げない可能性もあります。警備会社の防犯システムを導入し、侵入者を検知したら警備員が現場に向かう体制を整えておきましょう。

夜間の防犯対策を強化したい

夜間の防犯対策を強化する場合は、センサーが反応するとライトが点灯するタイプがおすすめです。暗がりのなか侵入を試みる侵入者も、急にライトが点灯すれば犯行を諦める可能性があります。

万一のために映像記録を残したい

万が一、侵入者を検知した等のトラブルが起こったときに証拠として映像記録を残すためには、防犯カメラとの併用もしくはセンサー機能が搭載されたカメラを選ぶことをおすすめします。さらに、警備システムと連動させることで、防犯センサーが異常を検知したらブザー等の警報音を慣らし、同時に防犯カメラで証拠映像を録画することができます。

屋外の防犯対策を強化したい

屋外の防犯対策を強化したい場合は、屋外にも設置可能な赤外線センサー等の防犯センサーを設置しましょう。また、ALSOKの「3Dレーザーレーダーセンサー」は3次元画像を取得することでエリア内を立体的に監視するため、より精度の高い検知が可能です。

防犯センサーを設置するときの注意点

防犯センサーは、設置方法を間違えると防犯効果が薄れてしまいます。適切な方法で設置することで、より安心なセキュリティ体制になります。

防犯センサーの設置時に注意したい点は、具体的に以下のとおりです。

設置場所

できるだけ効果的な場所に設置したいものですが、いくら防犯対策とはいえ、周辺の通行人や利用者、車両等に影響を与えるような場所には設置しないようにしましょう。
音を発するタイプの防犯センサーが鳥やそのほかの野生動物に対してストレスを与える可能性があり、明るい照明は光害につながることもあります。人や動植物、夜空の明るさに及ぼす影響等に十分配慮しつつ、地域の特性や目的に応じて適切に設置を行うようにしましょう。

また、防犯センサーを固定しやすい場所かどうかも重要なポイントです。しっかりと固定できていないと、強風や振動等の影響で落下したり誤作動が起きたりする懸念があります。監視したいエリアの周辺に固定できそうな場所が見つからない場合は、防犯センサーを設置するためのポールを立てるのも一案です。

角度

防犯センサーを設置する際には、設置する角度を考えることも重要です。ただ設置するだけでは、監視したいエリアをうまく捉えられない可能性があります。侵入経路となり得る場所を誰かが通ったときに正確に検知できる設置角度にする必要があります。

ただし、防犯カメラとの併用やセンサー付きの防犯カメラ等、映像の記録を前提としている場合は周囲のプライバシーについても配慮しましょう。周囲の映像を記録することが目的ではないので、近隣の建物内を映す等して不快な思いをさせることのないように、設置場所とともに設置角度を考えることも重要といえます。

メンテナンスのしやすさ

防犯センサーを設置する際には、メンテナンスのしやすさも大切です。
防犯センサーに使用されている部品のなかには消耗品もあるため、定期的なメンテナンスが必要です。特に屋外に設置していると雨風にさらされて、劣化が速くなることが予想されます。劣化に気付かずそのままにして、防犯センサーに不具合が生じる、うまく機能しなくなったという事態にならないようにしましょう。

防犯センサーが高い位置や狭い場所にあると、メンテナンスが困難になり扱いづらくなります。長期にわたって適切に機器を作動させるためにも、できるだけメンテナンスや管理をしやすい場所に設置することも大切です。

防犯センサーを活用して侵入を防ぎましょう

防犯センサーの存在を認識しただけで犯行を諦める侵入者もいるため、防犯センサーの活用がおすすめです。

また、防犯センサーだけでなく防犯カメラも併用するとより効果的です。防犯カメラは証拠映像を残すだけでなく、侵入を抑止する効果も期待できます。万が一被害に遭った場合でも、防犯カメラの映像を証拠として活用し犯人特定に役立てることができます。侵入を防ぐことが大前提ですが、万が一侵入されてしまった時にいかに早く対処するかについても考えておきましょう。

ALSOKの機械警備・オンラインセキュリティ「ALSOK-G7」

ALSOKの機械警備・オンラインセキュリティ「ALSOK-G7」では、さまざまなセンサーをオフィス等に設置し、センサーが侵入者を検知した場合、最も近くにいるガードマンが現場に急行するとともに、ALSOKの監視センターからライブ映像を監視しながらスピーカーを通して威嚇音声を流します。また、警備用に設置した画像センサーや防犯カメラのリアルタイム画像は、昼夜問わず利用者様のスマートフォンから確認できます。
施設の状況をどこからでも確認できるため、防犯だけでなくさまざまな場面で活用できます。

ALSOKの「3Dレーザーレーダーセンサー」

ALSOKの「3Dレーザーレーダーセンサー」は、車のヘッドライトや外から入る光等、周囲の影響を受けにくい高精度な検出性能を有しています。一般的な防犯センサーではヘッドライト等を侵入者と検知してしまうこともありますが、3Dレーザーレーダーセンサーならこれまで設置できなかったさまざまな場所(踏切や工場内、メガソーラー施設等)にも設置可能です。あらかじめ検出する物体の大きさやエリアを立体的に複数設定することができ、より正確に侵入者や車両等を検出することができます。

さらに、ALSOKの機械警備と組み合わせることで、異常を検知した際の映像をリアルタイムで確認し、ALSOKの監視員が音声で威嚇することも可能です。
ALSOKの3Dレーザーレーダーセンサーは、工場内の空間警備・作業員の安全監視・車両監視等さまざまな場面で活用されています。

まとめ

防犯センサーは、侵入者に対する威嚇や侵入防止につながるだけではなく、警備会社の機械警備システムと組み合わせることで、侵入されたあとの対応にも大きなメリットがある防犯機器です。より効果的に活用したい場合は、設置場所や角度、メンテナンスのしやすさ等にも注意すると良いでしょう。
しかし、用途や設置場所に応じたセンサーの選定、設置方法にはノウハウが必要です。豊富な実績があるALSOKでは、センサーの設置だけでなく、メンテナンスや万が一不審者が侵入した際の駆けつけまでワンストップで対応いたします。防犯センサーの設置をご検討されている場合は、ぜひALSOKにご相談ください。