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ESGとは?企業価値を高めるESGという考え方

ESGとは?企業価値を高めるESGという考え方
2021.05.28

企業が長期的に成長を図るための重要な考え方として、「ESG」という言葉がビジネスの世界で頻繁に語られるようになりました。
この記事では、ESGの意味や概要をご説明し、近年投資の世界で注目されているESG投資や、企業がESGに取り組む際のポイントについてご紹介します。

ESGとは?

ESGとは「環境=Environment、社会=Social、ガバナンス =Governance」の3語の頭文字から成る造語です。近年ESGを重視する企業が評価優位になる傾向があり、これからの企業経営において重きを置くべき3要素を表しています。

ESGの3つの意味

ESGとは?

ESGの3要素である環境・社会・ガバナンスそれぞれの意味合いについて、くわしく見ていきましょう。

・環境

環境保護に係る見地に基づき、企業がその活動において取り組むべき事項です。具体的には二酸化炭素排出量の削減や水質汚染問題への配慮・対応、再生可能エネルギーの活用などが挙げられます。

・社会

企業が社会の一員として、責任をもって積極的に行うべき人権保護・社会貢献に係る取り組みを指します。一例としてワークライフバランスに基づく従業員の労働条件整備や、地域社会への貢献などが挙げられます。

・ガバナンス

適正な危機管理や、業績に支障を来す事態の防止です。具体的には不祥事の予防や法令順守、情報漏洩回避のためのセキュリティ対策などが含まれます。

「ESG投資」とは?

ESG投資とは、投資家がESGの3要素(環境・社会・ガバナンス)によって企業の評価を行い、投資先を決定する手法です。ESG投資を特に広く行っているのは、大口資産の中期~長期運用を行う機関投資家であるといわれています。
投資家は「ESGを重視している企業は今後の経営にも安定性が見込め、成長の可能性も高い」と判断し、ESG活動に取り組む企業へ投資するのです。

ESG投資が注目されている背景

多くの投資家がESG投資に注目していることには、以下のような社会的背景が存在します。

国連責任投資原則(PRI)

ESGは、2006年に国連の責任投資原則(PRI)において初めて提唱されました。PRIでは企業への投資判断にESGを組み込むことや、投資先企業へESG関連情報の開示を求めることなど、6つの原則を提示しています。
2008年のリーマンショック以来、長期にわたって安定した効果を求める機関投資家が増え、PRIへ署名を行いました。2010年代もその流れが続き、2019年頃からは大規模な投資機関もPRIに署名しています。

「持続可能性」についての関心

昨今多く聞かれる「サステナビリティ」という言葉は「持続可能性」という意味です。投資家の企業評価においても、この持続可能性を重視する観点が普及しました。ESG投資では企業の持続可能性を具体的な基準を設けて評価した上で、投資を行います。

企業がESG投資を考慮して持続可能性の実現に向けた取り組みを行うことは、企業価値向上につながります。企業は継続的に成長を図れ、投資家は長く安定したパフォーマンスの維持が可能となります。

以下は、経済産業省が国内外のおもな運用機関など計63社に対しアンケートを行った結果をグラフにしたものです。

ESG情報の投資判断アンケート

出典:ESG投資に関する運用機関向けアンケート調査(経済産業省)

回答を得られた計48社のうち97.9%が「活用している」と答えており、ほぼ全数に近い投資家がすでにESG情報を投資判断に取り入れていることが分かります。

ESGと似た意味を持つ言葉

ESGに意味合いがよく似ている言葉がいくつかあります。それらの言葉とESGとの違いについても見ていきましょう。

SRIとESG投資の違い

SRIは、「社会的責任投資」を意味する言葉です。元々は1920年代の北米で、社会通念上投資にふさわしくないと判断した企業を投資先から除外する、という考え方から始まったものです。それに対しESG投資は、社会的課題の解決に向け取り組んでいる企業を積極的に評価し投資先に選定する、さらに現代的で前向きな考え方です。

SDGsとESGの違い

SDGsは「持続可能な開発目標」を意味し、2015年9月の国連サミットで採択された2001年のミレニアム目標(MDGs)の後継に位置づけられた目標です。多様性・包摂性ある社会を2030年までに実現すべく、国連に加盟する193か国が取り組んでいます。
SDGsもESGも先に述べた「持続可能性」に基づく同義の考え方ですが、SDGsは、消費者や勤労者、企業などに身近な社会課題を掲示するグランドメニューといえます。近年ではSDGsに参加する企業も増え、会社の目的(商品・サービス)がSDGsを実現するものにならなければいけないといった時流になってきています。一企業、一個人が何かの形で参加できる身近さがSDGsの魅力とも考えられます。 それに対しESGは企業を評価する投資家を主軸に置くものであり、企業の成長に影響する要素です。企業がESGに注目し事業活動を展開していくことは、結果としてSDGsを実現することにつながっていきます。

CSRとESGの違い

CSRは「企業の社会的責任」を意味します。企業活動において利益の追求だけでなく、社会全体を配慮した意思決定をするべきという考え方です。ESGとの違いは、CSRは企業の倫理的責任を重視する一方で、ESGは企業の戦略に重点を置いている点です。CSRは「企業が行うべき責任」であることに対し、ESGは「投資家を中心としたステークホルダーに向けた企業戦略」であるといえます。

ESG投資の手法を紹介

ESG投資は、GSIA(持続可能な投資を促す国際団体)によって以下の7つに分けられています。

・ネガティブ・スクリーニング

投資資産の保有者の倫理観にそぐわない企業(たばこやギャンブル、武器産業など)を除外して投資先を選定する

・国際規範スクリーニング

UnicefやOECD、国連グローバル・コンパクトなどが公表する国際的な規範を満たさない企業を除外して投資先を選定する

・ポジティブ・スクリーニング/ベスト・イン・クラス

同業種の複数企業から、ESG評価の高い企業やプロジェクト等を投資対象に選定する

・サステナビリティ・テーマ投資

持続可能性に関するテーマ(気候変動や食糧、農業、エネルギーなど)に基づく資産を選定して投資する

・インパクト・コミュニティ投資

社会問題や環境問題解決を投資目的とし、財務的効果のみならず社会・環境問題の解決、地域開発などの社会的影響を視野に入れて投資する

・ESGインテグレーション

投資を決定する過程で、ビジネスモデルや財務に関する分析に加えESG分析も組み込んで検討を行う

・エンゲージメント/議決権行使

投資家側が、対話(エンゲージメント)や議決権行使によって企業側へESGへの取り組みを働きかける

企業におけるESGへの取り組み

企業が行えるESGへの取り組みとして代表的な項目をいくつかご紹介します。

E:環境への取り組み

  • 事業における再生可能エネルギーの活用
  • リサイクル可能な環境保護を意識した製品作り
  • 環境にやさしい建物管理 など

S:社会貢献への取り組み

  • 社会課題の解決につながる事業の展開
  • 働き方改革によるワークライフバランスの改善
  • 国籍、性別、年齢、障害の有無などにとらわれない多様性の重視 など

G:ガバナンスへの取り組み

  • 適正な危機管理
  • コンプライアンスの徹底 など

ALSOKのESGへの取り組み

ALSOKでは、節水や使用エネルギーの削減、機器類のリユース・リサイクルや里山保全活動など環境に配慮した取り組みや、高齢者や女性に向けた防犯セミナーの実施など、安全安心な街づくりにつながる地域貢献活動を行っています。
近年、「ESG投資」が注目されるようになり、企業の将来的な価値向上につながるESGの情報の積極的な開示が求められています。ALSOKでは2014年より毎年、本社・支社および全グループ会社に向けたCSR活動に関するアンケート実施してESGに関する情報を収集し、2015年からはグループ全体の取り組みをまとめたレポートを発行しています。
この結果、投資指標や指数の構成銘柄に選定されるなど、外部機関よりESGの観点から社会的責任を果たしていると認められています。

ESGの取り組みを支援するALSOKのサービス

家族のみまもりサービスや警備ロボットの開発などの防犯施策から、BCPソリューションサービス、交通インフラ支援、建物設備の省エネ管理など、さまざまな観点からESGを推進するサービスを提供しています。

ALSOKのESG推進サービス

E:環境支援

オフィスの電気代が削減できる高天井用LEDランプや、空調設備のリニューアルなどの省エネ商品をご用意しています。

一般的なオフィスビルの場合、照明が電力の大部分を占めています。従来の照明からLED電球に切り替えるだけで、照明の消費電力は50~70%削減ができ、オフィス全体の消費電力は10%~20%の削減につながります。
また、学校の場合、電灯・照明・コンセントが電力の約80%を占めており、LED照明に切り替えるだけで照明の消費電力は60~75%削減、学校全体の消費電力は48~60%と大幅な削減につながります。
このように、省エネ商品に切り替えるだけで消費電力は大幅に削減され、高い省エネ効率により電気代差額によるリターンも期待できるでしょう。ALSOKと一緒に環境にやさしい建物管理・施設運営を目指してみませんか。

S:社会貢献

ALSOKでは社会貢献の取り組みを支援するサービスとして、AEDの販売・レンタル、さらに管理から講習まで行っています。一般企業やスポーツ団体、マンション、介護施設など、昨今ではさまざまな場所に対してAEDの設置が進められています。老若男女問わず誰にでも起こりえる緊急事態に備えて、命を救う準備をALSOKがお手伝いします。

G:ガバナンスの取り組み

企業のIT資産(パソコンやモバイル端末など)の管理を行うPCマネジメントサービスやネットワークの監視といった「情報漏えい対策」のための商品もご用意しています。どちらもシステム導入から運用までを全面サポート。PCマネジメントサービスでは、パソコンの操作をログとして収集することができるため、テレワーク中に使用するパソコンの管理ツールとしてもお使いいただけます。
ネットワークの監視では、インターネット通信による情報漏えいを防止する装置と、警備会社であるALSOKの管理・監視ノウハウを融合し、ウイルスや不正侵入等の脅威からお客様のネットワークを24時間365日防守します。

まとめ

企業がESGに取り組むことは、投資家による評価を高めることにとどまらず、企業自体の長期的な成長にもつながります。「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」の3つの観点を意識し、自社に適した取り組み方を選定しましょう。企業価値を向上させながら、多くの投資家に選ばれるESG活動を検討してみてはいかがでしょうか。