【企業向け】防犯カメラの設置場所や注意点、選び方を解説

【企業向け】防犯カメラの設置場所や注意点、選び方を解説
2026.02.27更新(2021.03.03公開)

防犯カメラを設置するもっとも重要な目的は「犯罪発生の抑止(防止)」および「証拠の記録」です。防犯カメラが設置されている建物は防犯意識が高いと判断され、侵入をあきらめる犯罪者が多いといわれています。また、万一侵入の被害に遭った場合に記録した映像を手掛かりとし、早期解決を図れるメリットもあります。
この記事では、防犯カメラの適切な設置場所、注意点、防犯カメラの選び方についてご紹介します。

目次

防犯カメラを設置するメリット

防犯カメラを設置するメリット

オフィスビルやマンションに防犯カメラを設置するメリットについて、簡単にご紹介します。

犯罪・不正行為の抑止

防犯カメラを設置することで、犯罪や不正行為の抑止効果があります。
警察庁のデータでは、侵入窃盗(空き巣や事務所荒らし、出店荒らしなど)の認知件数は年々減少傾向にありましたが、令和4年の認知件数が36,588件だったところ、令和5年には44,228件に増加し、令和6年も43,036件発生しています。
犯罪や不正行為は依然として多く発生しているため、監視していることを犯罪者に知らせられる防犯カメラの設置は犯罪や不正行為の抑止につながります。

出典:令和6年の刑法犯に関する統計資料

犯罪・不正行為の記録および解決

万一犯罪被害が発生した場合も、防犯カメラによって現場の映像を記録できます。その録画映像データが証拠となるため、現場状況の把握や犯人の追跡をすばやく行え、事件の早期解決のサポートにつながります。

労務管理

近年、働き方改革が推進されていることで、労務管理を目的としてオフィスに防犯カメラを設置している企業もあります。防犯カメラの設置によって、労務管理に欠かせない「社内の可視化」を実現でき、パソコンやスマートフォンで離れた場所からでも従業員の様子を確認できるなどのメリットがあります。
長時間労働やハラスメント行為の防止など、労働環境の改善に役立ちます。

防犯カメラ設置の必要性や設置の効果に関してはこちらもご覧ください。

目的別の防犯カメラ設置ポイント

防犯カメラを目的に応じて適切に設置するためのポイントをご紹介します。

犯罪・不正行為を未然に防ぎたい

犯罪や不正を抑止し、未然に防ぐためには、「見られている」という意識を与えられるよう、カメラを設置する位置や向きに気を配ることが重要です。
設置場所やカメラの向きを誤ると、犯罪や不審行為の様子、犯人の顔が映らない場合があります。死角が生じ、狙われやすくなるおそれもあります。設置を検討する際には、設置したい場所にカメラを仮置きし、実際に映した画面を確認しながら最適な位置や方向を決定しましょう。

侵入者に防犯性をアピールしたい

防犯カメラそのものが目立たなければ、通行する人や不審者の目に入りません。防犯性をアピールしたい場合は、建物の外周やエントランス・勝手口、駐車場などの目立つ位置に、ボックス型の防犯カメラを設置しましょう。
侵入者の目に入りやすい位置への設置が難しい場合は、カメラを目に留めてもらう代わりに、防犯カメラの設置をアピールするための目立つ看板やステッカーを設置すると良いでしょう。入口や窓際など、不審者が侵入しやすい場所に看板やステッカーを掲示することで、防犯カメラの抑止効果をさらに高められます。
看板に書く文言には「24時間監視中」「防犯カメラ監視中」など、短くて伝わりやすい威嚇メッセージを入れるとより効果的です。また、外国人による犯罪に対し、英語を始めとした多言語での表示も有効です。

犯罪・不正行為が発生した際に早期解決をしたい

侵入や犯罪行為の様子を撮影し、映像データを手掛かりとして事件解決につなげるには、侵入者の姿を鮮明に撮影できることが重要です。
侵入者は必ず徒歩でやってくるとは限らず、自動車などの乗り物を使用することも想定できます。その場合は車のナンバープレートまで判別できるように、撮影対象が鮮明に撮影できる画素数を備えていることや、暗所や逆光でも撮影できる機能、撮影したい範囲に合わせて画角を調整できるカメラを選定しましょう。

業種ごとの最適な防犯カメラ設置場所

防犯カメラの設置場所は、業種によって重点を置くべきポイントが大きく異なります。各業種の特性や抱えるリスクに応じて適切な場所へ設置することが、効果的なセキュリティ対策の実現につながります。

小売店(コンビニ・スーパー)

  • レジ・金庫周辺
  • 出入口
  • 陳列棚・店内通路
  • バックヤード・事務所

小売店における防犯カメラの設置は、レジトラブル対応、万引き防止、従業員の不正防止が主な目的です。レジや金庫周辺に設置すれば現金の受け渡し確認が可能となり、出入口に設置すれば来店者や来訪者の特定に役立ちます。陳列棚や店内通路では、死角をなくすことで万引き防止につながります。さらに、通用口やバックヤード、事務所に設置すれば、従業員の内部不正の防止にも効果を発揮します。

飲食店・カフェ

  • レジ周辺
  • ホール
  • 厨房・バックヤード
  • 事務室など

飲食店・カフェでは、レジトラブル対応、ホールでのトラブル防止、厨房の衛生管理、バックヤードの監視が重要となります。レジ周辺に防犯カメラを設置することで会計処理の記録として残すことができ、万が一トラブルが発生した場合も相手の顔やトラブルの内容を記録できます。ホールでは、客席の状況把握、厨房やバックヤードでは調理工程や衛生状態の確認が可能です。また、事務室・休憩室に設置すると金銭管理や従業員の動線確認などに有効で、店舗全体の安全性向上に寄与します。

オフィス・事務所

  • エントランス
  • 通路
  • 駐車場
  • 金庫・重要書類の保管庫

オフィス・事務所における防犯カメラの設置は、入退室管理、不正アクセス防止、社内セキュリティが主な目的となります。エントランスに設置することで来訪者の記録や本人確認が可能となり、通路では不審者の侵入監視や内部不正の防止、駐車場では車両の記録やトラブル時の証拠保全などにつながります。特に、重要書類や機密情報を扱う場所への設置は、情報セキュリティの観点からも非常に有効です。

工場・倉庫

  • 製造ライン・作業スペース
  • 搬入口
  • 危険物保管庫・重要設備周辺

工場や倉庫における防犯カメラの設置は、広大な敷地の管理、事故防止、盗難対策などが主な目的です。製造ラインや作業スペースでは作業工程の記録と安全確認に役立ち、搬入口では荷物の搬出入管理、危険物保管庫や重要設備周辺では不正侵入の防止、事故や異変の早期発見が図れます。工場・倉庫に防犯カメラを設置する際は、広範囲をカバーできる配置計画が求められます。

病院・介護施設

  • 受付・待合室
  • 廊下・ナースステーション
  • 駐車場・出入口

病院や介護施設では、患者や入居者の見守り、職員の負担軽減、不審者対策が重要となります。受付や待合室に防犯カメラを設置することでトラブル発生時の記録として役立ち、廊下やナースステーションでは徘徊や転倒の早期発見、施設の安全確認、人手不足の補完、駐車場や出入口では敷地内への不審者侵入対策が可能です。病院・介護施設では「見守り」と「監視」の違いを意識し、プライバシーに十分配慮しながら安全を確保する適切な設置が求められます。

防犯カメラ設置時の注意点

防犯カメラを設置して運用管理するにあたっては、不特定多数の人や物品を常時撮影することとなります。そのため、個人情報の保護やプライバシーへの配慮が必要不可欠です。
多くの自治体において「防犯カメラの設置・運用に関するガイドライン」が作成されているため、設置する前に必ず確認しておきましょう。以下に、ガイドラインの主な要項についてご紹介します。

撮影の目的を明確にする

防犯カメラを設置する場合は、「何のために撮影するのか」を明確にする必要があります。
個人情報保護法では、個人情報を取得する際には、利用目的を明確にすることはもとより、その利用目的を通知・公表することが求められています。防犯カメラの設置状況などから利用目的が防犯目的であることが明らかである場合には、利用目的の通知または公表は不要とされていますが、プライバシー保護と犯罪の抑止効果向上のため、撮影範囲の付近や出入口などに、防犯カメラを設置していることをわかりやすく表示することが必要です。

撮影範囲は最小限にする

プライバシー保護の観点から、撮影範囲は必要最小限にすることが重要です。自治体のガイドラインでは、敷地外の家屋や私生活領域が映り込まないよう、角度や設置位置に十分配慮することが求められています。

管理責任者の選任

カメラや撮影した映像の取り扱いを適切に行うため、防犯カメラの管理責任者を選任しましょう。
管理責任者は、映像の保存期間や第三者提供の可否などの運用ルールを定め、マニュアル化した上で社内へ共有する役割を担います。また、設置業者がいる場合には、業者とのやり取りの窓口として連携を取り、設置・運用・保守に関する調整を行います。

映像データの保存・取り扱い

防犯カメラの設置者は撮影した映像の漏えいや改ざんを防止することが求められています。データの漏えい防止や複製・加工の禁止、定めた保存期間を超えたデータの消去などの社内ルールを制定しましょう。

また、取得した映像の利用は、目的を達成するために必要な範囲に限定されています。ただし法令に基づく場合、人命保護や公共の利益のために緊急性がある場合、捜査機関から正式な照会があった場合、または撮影された本人の許可・依頼がある場合に限り、映像の提供が認められることがあります。

苦情等への対応

管理責任者は防犯カメラに関する苦情や問合せがあった場合、すばやく誠実に対応しましょう。必要に応じて苦情対応の担当者を選任することや対応に関するマニュアルなどを作成しておくと良いでしょう。

定期的な保守メンテナンス

防犯カメラは24時間稼働させることが一般的であり、多くの家電よりも消耗が早いと考えられます。そのため、定期的に保守メンテナンスを行うことが欠かせません。
無償の修理・交換サービスが付帯された防犯カメラもありますが、個別に保守メンテナンス契約を結んでおくことで、不測のトラブルが起きた際の修理コストを抑えることができます。

定期的に防犯カメラの保守メンテナンスを行う最大のメリットは、故障を未然に防ぎ、撮影が止まってしまうリスクを最小限にできる点です。さらに、専門業者による保守メンテナンスを受けていれば、トラブルが発生した際も原因の特定から解決までをスムーズに進めることができます。

防犯カメラの選び方

防犯カメラの選び方

防犯カメラの設置目的や用途に応じて、さまざまな基準を設定できます。ここでは、屋内や屋外といった設置場所に合わせて選ぶべき防犯カメラの種類をご紹介します。

設置場所

屋外の場合

人の出入りが多く外部からの目が届きやすいエントランスや出入口に設置する場合は、侵入者から見えやすい位置に設置する必要があります。目立つように設置することで、侵入をためらわせる効果が期待できます。

また、屋外に設置する場合は、光の入り方にも注意が必要です。カメラに西日や朝日が直接映り込むと、撮影したい対象がまったく見えなくなる可能性があります。屋外で防犯カメラを設置する際は、西日・朝日の方向を考慮し、撮影したい方角やカメラの設置角度を慎重に調整しましょう。

【玄関や出入口に適したカメラの形状】
防犯カメラと一目で見て分かる形状のボックス型・バレット型で防塵・防水機能を備えたカメラが適しています。

【玄関や出入口に適した防犯カメラの機能】
夜間もしっかり撮影できる赤外線照射型(IRカメラ)や高感度型(暗視・低照度カメラ)や、強い光が入っても映り込みを抑えられる逆光補正機能を備えたものが適しています。

夜間の人通りが少なく、比較的明かりの少ない駐車場や駐輪場では、暗闇でもしっかりと映像を撮影できる機能を搭載したカメラが適しています。

【駐車場や駐輪場に適したカメラの形状】
防塵・防水機能を備えた屋外向けのカメラで、抑止効果も期待できるボックス型・パレット型のカメラが適しています。

【駐車場や駐輪場に適した防犯カメラ機能】
夜間でも鮮明な撮影ができる赤外線照射型(IRカメラ)や高感度型(暗視・低照度カメラ)、逆光補正機能など屋外での常時撮影に適した機能を備えたものが良いでしょう。

屋内の場合

ビルやマンションのエントランス・エレベーターホールなど不特定多数の人が出入りする場所では、人物の特徴を鮮明に映す機能を備えつつ、見た目の威圧感が少ないカメラが適しています。

【適したカメラの形状】
コンパクトで監視カメラがあることを意識させないドーム型のカメラが向いています。

【適した機能】
出入りする人の特徴や衣服の柄まで鮮明に記録したい場合は、画素数が多い高画質タイプのカメラ、なかでもフルHD画質に対応したモデルが適しています。
また、暗い場所を撮影する際は赤外線照射型(IRカメラ)や高感度型(暗視・低照度カメラ)が適しています。さらに、焦点距離を調整できるバリフォーカルレンズ(通常はオートフォーカスと組み合わせて使用)を備えていると、解像度を落とさずにより柔軟に撮影範囲を最適化できます。

機能

解像度

解像度

防犯カメラの性能のうち「解像度」は、撮影された映像の画質に大きくかかわる点です。解像度とは映像を構成する画素(点)の細かさを示す指標で、縦と横の数を掛けた値で示されます。顔や車のナンバーも鮮明に記録するためには、200万画素以上のフルHD画質など、設置場所や目的に合わせて最適な解像度を選ぶことが重要です。

赤外線照射機能(IRカメラ)

赤外線LEDを照射できる「赤外線照射機能」を備えた防犯カメラは、完全な暗闇でも撮影可能です。しかし、赤外線が届く距離に限界があり、白黒映像になります。また、ガラス越し撮影や近距離での反射物があると映像が見えにくくなる白飛びが起きやすいデメリットがあります。

高感度カメラ(暗視・低照度カメラ)

微弱な光(星明かり・街灯など)を増幅し、暗所でも被写体をカラーまたは明るい映像で映し出すカメラです。しかし、完全な暗闇では映らないこと、微弱な光を増幅するため画質が粗くなる場合があること、一般的に高価であることがデメリットです。ライトを内蔵したタイプもありますが、センサーライトと組み合わせることで、より高い威嚇効果が期待できます。なお、防犯カメラとセンサーライトを別々に設置する場合は、それぞれに設置スペースを確保する必要があります。

フリッカーレス機能

フリッカーとは、蛍光灯のちらつきによって映像が不鮮明になる現象です。フリッカーレス機能を備えた防犯カメラであれば、露出を自動調整することで、このちらつきを抑え、蛍光灯の光が入りやすい環境でも明るく鮮明な映像を記録できます。

動体検知機能

動体検知(モーション検知)は、カメラが動きを検知した時だけ録画する機能です。人や車の往来が少ない場所に適しており、検知したシーンのみを記録することで、録画容量の削減や映像確認の効率化に役立ちます。さらに、監視対象エリアの設定や感度調整を行えば、不要な記録を抑えることにもつながります。

防塵・防水機能(IP規格)

「防塵」は外部からの固形物(ちり、ほこりなど)の侵入を防ぐ性能のことで、「防水」は外部からの水の侵入を防ぐ性能のことを指します。雨風にさらされる屋外へ防犯カメラを設置する場合は、カメラの故障を防ぐため、防塵・防水機能を備えていることが必要不可欠です。例えば、直接雨の当たらない軒下やポーチ、テラスであれば、IP65程度の性能が必要です。

設置台数

オフィスの規模や間取り、立地条件などによって必要なカメラの台数も変わります。カメラの台数が増えればその分購入コストや維持費がかかってくるため、専門家に設置場所の状況を事前確認してもらうと良いでしょう。その上でアドバイスを受けながら最終的な設置場所や必要な台数を検討し、ベストな設置位置と台数を決定の上導入することがおすすめです。

耐久年数

防犯カメラの耐久年数は、一般的に「5~6年」といわれています。屋内に防犯カメラを設置した場合の耐久年数は「6年」とされているものが多いのですが、メーカーや製造方法、屋内外などの設置場所によっても耐久年数は変化します。

屋外に設置する場合は、屋根のある場所に設置する、ケーブルや接続部の防水処理を確実に行う、カメラを保護する専用の収納ボックスを使用することにより劣化を抑えることができます。

防犯カメラを設置・運用する際の費用

防犯カメラを設置・運用する際の費用

防犯カメラ本体や録画機・工事費を含めて、1~2台の防犯カメラを導入する場合、一般的に 20万~30万円程度の費用がかかります。ここでは、防犯カメラの導入費用と維持管理費の内訳と目安をご紹介します。

設置・運用にかかる費用

  • 防犯カメラ本体
  • レコーダー(録画機)
  • 録画、監視用ソフト
  • モニター、ディスプレイ
  • 屋外専用の収納ボックス
  • 設置工事費用
  • 保守メンテナンス費用

カメラ・レコーダーの購入費用

カメラやレコーダーの購入費用は、性能や、設置場所や台数、必要な機能によってシステム全体の費用も変動します。

防犯カメラの設置工事費用

防犯カメラの設置費用は、設置台数や設置場所の状況、施工方法によって変動します。費用に幅があるのは、高所への取り付けや長距離配線が必要なケースでは、その分の工賃や材料費が上乗せされるためです。また、機器の購入と設置を同じ業者に依頼するとセット価格で割安になる場合もあります。導入を検討する際は、早い段階で専門業者に相談し、見積書を取り寄せて比較検討することをおすすめします。

録画・監視用ソフト

防犯カメラで映像を録画・確認するには、録画・監視用の専用ソフトが必要です。録画・監視用ソフトは、機能や規模により数千円~数十万円まで幅広い価格で提供されています。中にはメーカーが無償提供している場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

モニター、ディスプレイ

防犯カメラの映像を見るためにはモニターやディスプレイを設置する必要があります。モニターのサイズによって費用が変わるため、費用を抑えたい場合は小型モニターを購入すると良いでしょう。また、インターネット経由でパソコンやスマートフォンなどから遠隔で映像を確認できるサービスを利用できる場合もあり、規模や運用のスタイルに応じて、モニターを設置しないで運用することも可能です。

屋外専用の収納ボックス

屋外に設置する場合は、先述のとおりIP66以上の防塵・防水性能が必要です。冠水や一時的な水没が想定される環境では、IP67以上のカメラを選ぶとより安心です。
また、カメラを屋外専用ボックスに収納すれば一定の防水性能は確保できますが、雨天時や結露時でもクリアな映像を確保したい場合は、ヒーターやワイパー付きの収納ボックスが必要になります。ただし、維持管理の手間が大きくなる点には注意が必要です。

保守メンテナンス費用

防犯カメラは設置すれば最短でも数年は使い続けるケースが一般的です。このため、年単位の保証が付帯されていることもあります。通常、防犯カメラシステムを購入した場合の保証期間は1年ですが、5年保証などを選んでおくと、通常使用にともなう消耗やトラブルに対応できるケースもあります。また期間中は、保守メンテナンスを無料で実施してもらえるプランも選べます。

購入費用などのイニシャルコストを抑えたい場合や、利用期間を柔軟に調整したい場合には、保守メンテナンス込みで利用できる防犯カメラシステムをレンタルする方法も有効です。導入・設置の初期費用に加え、点検や修理などの保守メンテナンス費用も含めた定額制プランを選べば、トータルコストを把握しやすく、運用管理もスムーズになります。

防犯カメラ購入時の税法上の取り扱いについて

防犯カメラを購入した場合、通常は固定資産として扱われます。取得価額が 10万円未満であれば、その年度に全額を経費として計上できます。ただし、青色申告の中小企業者等は、「少額減価償却資産の特例」を利用することで、30万円未満の資産であれば、年間300万円を限度として即時に全額経費化することが可能です。それ以上の金額の資産は、減価償却資産として耐用年数に応じて費用化します。

【減価償却する場合の注意点】
防犯カメラは、防犯設備として一括計上するか単品として分割計上するかによって、税法上の耐用年数(減価償却期間)が異なります。
カメラやレコーダー、ケーブルなどを防犯設備として一括計上する場合は「事務機器および通信機器」扱いとなり、耐用年数は6年です。
ただし、カメラやレコーダー、ケーブルなどの備品をそれぞれ分割して計上するとカメラは「光学機器・写真製作機器」、レコーダーは「電子計算機その他」となります。分割計上した場合、カメラとレコーダーの耐用年数はそれぞれ5年です。耐用年数は短い方が節税につながりますが、ケーブルなどその他の備品は耐用年数が長くなるためそれらの償却との兼ね合いに注意しましょう。

なお、企業の会計処理方針によっても異なるため、税理士と相談して適した償却方法を検討するようにしましょう。

設置費用を抑えるならクラウド型やレンタルサービスもおすすめ

コストを抑えて防犯カメラを導入したい場合は、クラウド型の防犯カメラシステムが有効な選択肢です。クラウド型は、撮影した映像をインターネット上のストレージに保存できる仕組みのことで、レコーダーが不要になります。レコーダーを設置しないため、破壊・盗難によって証拠映像が失われるリスクを避けられるほか、レコーダー購入やHDD交換などの保守メンテナンス費用が発生しない点もメリットです。月額料金だけで高画質映像を保存・閲覧できるため、導入後の運用コストを抑えながら防犯対策を行えますが、長期的に利用する場合はレコーダーを設置した方がコストを抑えられることもあります。
また、防犯カメラのレンタルサービスを利用する方法もあります。レンタルであれば、カメラ本体を購入する必要がなく月額料金だけで導入可能です。さらに、故障時の交換やサポートが含まれるプランも多いため、管理の手間も大幅に軽減できます。短期間だけカメラを設置したい場合や、まずは試してみたい場合に適した選択肢です。

※防犯カメラの設置に必要な費用について、上記で掲載している費用はあくまで目安であり、現場の状況や設置者の要望などによって金額が大きく異なる場合があります。
しっかり費用を確認したい場合は、専門会社に相談するのがおすすめです。

防犯カメラの設置を業者に依頼するメリット

防犯カメラの設置は、専門業者に依頼することで多くの利点を得ることができます。

最適な設置場所を選定できる

専門業者は建物の構造や周辺環境を詳細に分析し、死角を作らず効果的に監視できる場所を提案してくれます。素人では見落としがちな侵入経路の特定や画角の調整なども考慮した最適な配置が可能になるため、自身で設置するよりも防犯効果を最大限に高めることが可能です。また、豊富な施工実績に基づく専門的な視点から、建物の特性に応じた設置プランを提供してもらえる点は大きな魅力といえるでしょう。

設置後のアフターフォローが受けられる

機器の故障やトラブル発生時に迅速な対応が期待できる点も、専門業者に依頼する重要なメリットです。定期的な保守メンテナンスや点検、映像確認のサポート、システムのアップデート対応など、長期的に安心して使用できる体制が整えられます。万が一の際にも、専門スタッフによる適切な対処を受けられるため、防犯システムを常に良好な状態で維持できます。

警備会社なら総合的な防犯対策も相談できる

防犯カメラを設置する目的によっては、機械警備システムや入退室管理システムなど、さまざまなシステムとの連携が必要になる場合もあります。警備会社であれば、その時々の状況やニーズに合わせて、建物全体のセキュリティレベルを高める包括的なアドバイスを受けることができます。総合的な視点から最適な防犯計画を立案してもらえる点は、専門業者ならではの大きな強みといえるでしょう。

ALSOKの防犯カメラサービス

ALSOKでは、警備や防犯対策に長年取り組んできたノウハウが詰まった安心の防犯カメラサービスを提供しています。
オフィスビルやマンションにとどまらず、店舗や学校、街頭など、防犯カメラが役立つ場面は拡大しています。カメラシステムのベストを追求したALSOKの防犯カメラサービスなら、カメラの設置から長期の延長保証までをまとめてサポートします。安心のデータ保管や最新技術を取り入れた画像解析など、警備会社ならではの安心感ある数々のサービスをご用意しています。

まとめ

防犯カメラは、購入して設置すれば終わりではありません。24時間365日稼働し続ける機器だからこそ、定期的な保守メンテナンスを行い、長期間にわたって最良の状態で運用することが不可欠です。そのためには、まず用途や目的に合ったカメラシステムをきちんと選定し、長期運用を見据えた保守メンテナンス計画を立てておく必要があります。一度設置してしまうと移設や交換が容易ではないケースも多いため、検討段階から専門業者に相談し、用途・目的・予算を踏まえて最適な機器構成や運用方法を決めることが重要です。