監視カメラ用語集|あ行~さ行

監視カメラ用語集|あ行~さ行
2022.05.02

監視・防犯カメラに関する用語集です。当ページでは「あ行~さ行まで」の用語について解説しています。

目次

あ行

アイリス(絞り)

レンズに取込む光量を調整する絞りのこと。主に手動アイリス(手動絞りレンズ)と自動アイリス(オートアイリス)の2種類が存在する。監視カメラでは一定の明るさや電子シャッターを使用する場合に手動アイリスを使用する。一方、明るさが時間帯によって変動する場合や、フリッカー対策を行う場合はオートアイリスを使用するのが一般的である。

アスペクト比

画面や画像における縦・横の長さの比率のこと。画素数の比率の場合は「ピクセルアスペクト比」とも言う。「4:3」のように「横:縦」の表記にするのが一般的である。

圧縮

データの実質的な内容を維持したまま、一定の手順で加工し、容量を削減する処理のこと。ハードディスクなどの記憶装置により多くのデータを記録でき、データのやり取りにかかる時間を短縮できるなどのメリットがある。

アナログカメラ

アナログデータを出力するカメラのこと。同軸ケーブルを用いて映像信号を送ることができるカメラ全体を指すため、従来のNTSC方式のカメラ(約40万画素)のほか、高解像度規格(約100万~200万画素)のカメラも含まれる。

インターレース(方式)

テレビやディスプレイに画像を表示する走査方式の1つ。走査線を2分割し、それぞれ1本おきに伝送することで表示させる。走査線を分割しているため、1枚の画像を映し出すのに2回の表示が必要になる。別の走査方式であるプログレッシブ方式と比べて動画をなめらかに表示することができるが、画像1枚あたりの解像度は1/2となる。

映像信号

ビデオカメラやテレビなどの出力信号のこと。

映像分配器

監視カメラなどの映像信号を損失することなく分配する機器のこと。1台のカメラ映像を2台の機器に出力させることができる。

オートアイリス

レンズの絞りを被写体の明るさによって自動で調整する機能のこと。防犯カメラにおいては、時間帯ごとに明るさが異なる場所などで活用できる。またCCDカメラでは、光量からではなく映像信号の平均値やピークなどの情報を用いて絞りを調整している。

オートフォーカス

被写体に自動的にピントを合わせるカメラ機能のこと。デジタルカメラだけでなく、携帯電話やスマートフォンのカメラにも搭載されている。「AF」とも表記される。

屋内カメラ

建物内や室内に設置する、防水性能の無い防犯カメラのこと。不法侵入者・空き巣対策で導入されることが多い。そのほかの用途としてはペットの見守り、店舗での業務管理などがある。

屋外カメラ

屋外に設置できる、防水性能のあるカメラのこと。屋内カメラと同様に主に防犯目的で用いられ、外でも長期間の設置ができるように耐水性や耐熱性、耐衝撃性などに優れているのが特徴。また店舗や施設だけでなく、道路や駅などの公共の場にも設置されていることがある。

か行

解像度

カメラやモニターなどで、どの程度細かいものまで表示することができるかを表す数値のこと。画像の密度を指す。カメラの場合は撮像素子の画素(ピクセル)数で表す。モニターの場合はディスプレイを構成する画素数となり、横×縦の数値で表される。数値が高いほど解像度が高いといえる。

外部同期

ビデオカメラ内部の同期信号ではなく、外部からの信号と同期させること、またはその機能。映像出力の際に、複数台のカメラ間で出力を切り替える場合などに使用する。

画角

カメラのレンズが捉える範囲のことで、アングルとも呼ぶ。画角はレンズの焦点距離と撮像画面の大きさで決まる。また、画角が広い広角レンズ、画角が狭い望遠レンズ、連続的に画角を変えられるズームレンズ、広角レンズよりさらに広い画角を持つ魚眼レンズなどがあり、カメラの画角は目的によって多様に拡張できる。

画素

画像情報の最小単位のこと。ピクセル、絵素とも呼ばれる。細かい点(ドット)の集合体である画像の明暗や色を画素ごとに表示している。画素数が多いほど、高解像度の画像となる。監視カメラの場合は200万画素や500万画素が一般的である。

画面解像度

モニター・ディスプレイに表示される画像や動画などにおける総画素数(総ピクセル数)のことで、表示の細かさの程度を表す。解像度が高くなるほど、より精細かつ鮮明に描写される。
主に下記のように横×縦で表記される。
「VGA(640px×480px)」「HD(1280px×720px)」「FULLHD(1920px×1080px)」「4K(4096px×2160px)」など。
印刷における解像度の単位は「dpi」を使用することが多く、1インチの幅に点(ドット)がいくつ存在するかを数値で示す。

可視光

人間の目で感じることのできる光のこと。

カラーS/N

色信号に含まれる雑音成分の量を比率で表したもの。Sは「シグナル(信号)」、Nは「ノイズ」を表し、値が大きいほどノイズが少ない。

カラーバースト

映像信号からカラー信号を正しく再現するための基準信号のこと。色同期信号やバースト信号とも呼ばれる。カメラやビデオなどの動作状態をチェックするために用いられ、色の3原色R・G・Bを組み合わせて作られた7色を輝度の順に配列した信号。

ガンマ補正

ディスプレイやモニターなどの画像・映像出力機器で、より自然なコントラストで表示させるためにガンマ値を補正すること。

輝度(きど)

画面の明るさを示す程度のこと。輝度の単位は「cd/m2」(カンデラ)で、数値が高いほど明るくなる。

逆光補正

逆光で被写体が暗くなってしまう状態を補正すること、またはその機能。背景が明るい逆光状態で撮影する際に、カメラの露出調整機能で明るい部分が白く飛んだり暗い部分が黒く潰れてしまったりする状態を補正する。

グローバルIPアドレス

インターネットで通信を行う際に割り当てられる、他と重複しないIPアドレスのこと。基本的にインターネットに接続されている通信機器に割り当てられる。ダイアルアップの場合はサービスプロバイダの所有するIPアドレスが接続時に割り当てられる。ネットワークカメラで使用する。

固定焦点レンズ

焦点距離が一定のレンズのこと。焦点距離が固定されているため、ズームや画角変更などができない。単焦点レンズ、マニュアルレンズとも言う。

光学ズーム

レンズの焦点距離調整のみで望遠撮影すること。電子的な処理はしないため「光学」という。ズーム表示された映像については高画質で表示することが可能である。

コントローラ

PTZ(水平・垂直・前後方向の首振り機能を備えたカメラ)を操作するための機器で、上下左右などがある。

コンポジット信号

映像を構成する輝度信号、色信号、同期信号などをまとめて複合化した信号のこと。信号が1つになることで、映像を1本のケーブルで伝送できるメリットがある。

さ行

最低被写体照度

カメラが被写体を撮影するために必要な最低限度の照度のこと。「Lux(ルクス)」という単位で表され、数値が低いほど暗い場所での撮影が可能となる。

サーマルカメラ

被写体から放射される赤外線を可視化できるカメラ。物体の熱を検知することができるため、主に温度監視のために用いられる。サーモカメラとも呼ばれる。

焦点距離

カメラでピントを合わせた際の、レンズの中心点から撮像素子(イメージセンサー)までの距離のこと。焦点距離によって撮影画角も変わり、焦点距離が短くなるほど画角が広くなり、焦点距離が長くなるほど画角が狭くなる。

焦点深度

被写界深度と同義。
焦点が合致する範囲、距離のこと。焦点距離、絞り値、撮影距離などによって変化する。

  • レンズの焦点距離が長くなるほど、浅く、短くなるほど深くなる。
  • レンズの絞り値が小さくなるほど浅くなり、大きくなるほど深くなる。
  • レンズの焦点距離と絞り値が同じ場合、撮影距離が長くなるほど深くなる。

照度

被写体照度の最低照度を表す数値。 数値の目安は以下の表の通り。

最低照度 明るさの目安
100,000Lux 直射日光
10,000Lux 快晴
1,000Lux 曇天の昼
100Lux 黄昏
10Lux 薄暮
1Lux 夕闇
0.1Lux 満月の夜
0.01Lux 三日月の明かり
0.001Lux 星明かり

垂直解像度

カメラやモニターの垂直方向の解像度。画面に表示できる横線の数量のことで、映像をどの程度きめ細かく再現できるかを表す。

水平解像度

カメラやモニターの水平方向の解像度。画面に表示できる縦線の数量のことで、映像をどの程度きめ細かく再現できるかの度合いのこと。

赤外線カメラ

カメラから赤外線を照射することで、暗闇環境でも撮影を可能とするカメラのこと。「暗視カメラ」とも呼ばれる。