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最悪の場合は死に至る!?入浴中の「ヒートショック」にご用心

2022年04月18日時点の情報です

ご高齢者向け

いよいよ冬本番。早くお風呂で温まりたい!と、ブルブル震えながら服を脱ぎ、寒い浴室で体を洗って、ようやく温かい湯船にどっぽ~ん! なんて入り方をしていませんか?「あるある」と思った方は要注意。実はその入浴方法には、思わぬ危険が隠れているんです。それも、命に関わる危険が……。

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ひゃー冷える、冷える!お母さん、わしゃ先にお風呂に入りますよ!

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あっ、おじいちゃん、一番湯は避けてくださいな。

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やだやだ、わしゃ、すがすがしい一番湯が大好きなんじゃ。
うう、それにしても脱衣所は寒いのう。

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おじいちゃん、お背中流しマショウか?

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もう洗い終わったぞ!ああ、湯船は天国じゃ……。ありゃ?なんだかクラクラするよ? 

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おじいちゃん、しっかりーーー!!!

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寒い時期は、入浴中の事故が頻発しています。なかでも、12月から2月は最多となっており、その多くが「ヒートショック」によるものとみられています。

年間約14,000件の異状死の検案を取り扱っている東京都監察医務院で、入浴中の異状死は、令和元年で1,494件ありました。これは、全検案数の1割を占めています。

年齢構成では65歳以上の高齢者が8割以上を占めており、年間の件数も増加傾向にあります。また、過去10年間の月当たり平均件数の推移を表したグラフをみると12月から2月の寒い時期に増加する傾向が見られます。

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ひええ。怖いのう……。でも、「ヒートショック」ってなんじゃ?

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おじいちゃん、気がつきマシタか!危ないところデシタよ。

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ヒートショックとは、体が急激な温度変化にさらされることにより、血圧が上下に大きく変動して起きる健康被害のことです。

たとえば、寒い脱衣所、寒い浴室、温かい湯船の中。このような温度差の大きい場所を移動すると、体の中では血圧が激しく上下する“血圧のジェットコースター”が起きてしまうのです。

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温度と血圧の変化

●寒いところ

→体熱を守るために毛細血管が収縮。血圧が上昇します。
急激に血圧が上昇すると、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などを起こしやすくなります。

●暖かいところ

→体熱を放出するために血管が拡張。血圧が低下します。
急激に血圧が低下すると、脳貧血やめまいを起こしやすくなります。

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つまり、おじいちゃんの血圧は、脱衣所と浴室でぐんぐんあがった後、湯船の中で急降下したんデスよ!!

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まさにジェットコースターじゃのう。いかにも体に悪そうじゃ。年をとると血圧も変化しやすくなるんじゃろうか?

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元気な方でも、高齢者の体は体温を維持する機能が衰えていて、血圧変化をきたしやすいとされています。

ほかにも、高血圧の方、糖尿病の方も血圧の変化には注意が必要です。

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はっ。さっき、わしに「一番風呂はダメ」と言っておったよね?

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昔からよく言われる言葉デスよね!お年寄りのカラダにとっては、家族が入浴した後の暖まった浴室やぬるめのお湯につかるのが安心だと昔の人は知っていたのデスね。

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なるほど、高齢者は一番風呂を避けたほうがよいんじゃな。ほかにも、気をつけることはあるかね?

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ヒートショックを予防する5つの方法

1. 暖房器具を使い、脱衣所をポカポカにしよう

ほかの部屋との温度差をなくすために、入浴前には脱衣所を暖かくしておきましょう。

2. 事前に浴室もしっかりと暖めよう

脱衣所と浴室の温度差をなくすために、浴槽のふたを開ける、浴室に温かいシャワーをまくなどして、浴室を暖めましょう。

3. 熱すぎるお湯に浸かるのは避けよう

寒い時期も、お湯の設定温度は41℃以下にしておくのがベスト。

4. ゆっくりと順番に肩まで浸かろう

手や足といった末端の部分からかけ湯をして、足からゆっくりと入り、じわじわと肩まで浸かりましょう。出る際も同様に、肩から足まで、ゆっくりと出よう。

5. 外気温が下がらないうちに入浴しよう

外気温が下がり、温度差が広がる日没前にお風呂にはいってしまうのも手です。

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そういえば、お酒を飲んでからお風呂に入るとクラっとするのはどうしてなんじゃ?

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お酒を飲んだ後、ご飯を食べた後は血圧が下がりやすくなっているからデス!入浴は避けまショウ!入浴の前後には水分補給もお忘れなく。

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冬は、お家の中に「寒い場所」と「暖かい場所」が生まれがち。「ヒートショック」は浴室やトイレに限らず、温度差がある場所ではどこでも起こる可能性があります。

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お湯に浸かる前は、脱衣所と浴室を暖めて温度差を減らすことが大事なんじゃね。いざ浴室に入ったときにまだ肌寒さを感じる時は、シャワーを高い位置から浴槽にかけて湯気を立たせよう。あらかじめ浴室にマットを敷いておくと、冷えずに体を洗えるからオススメじゃよ!

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