海外旅行中にスリに遭わないためには?対応策を解説

防犯 2020.09.14

諸外国の多くは、日本よりも治安が悪く、スリなどの犯罪が横行しています。

2018年海外邦人援護統計によると、2018年に海外でスリを含む強盗・窃盗・詐欺に遭った邦人の数は4,488件に及んでおり、前年より5.2%も増加しています。[注1]

過去10年では減少傾向にありましたが、ここ数年は再び上昇に転じているため、海外に行く場合は万全なスリ対策が必要です。今回は、海外で多いスリの手口や、スリに遭わないための防犯対策についてご説明します。

海外で多いスリの手口

海外でよくみられるスリの手口
海外でよくみられるスリの手口

海外でも日本同様、人が集まりやすい場所でスリが行われる傾向にあります。ここでは、スリが行われやすい場所別に、よくあるスリの手口を4つご紹介します。

1地下鉄・電車・バス

不特定多数の人が利用する地下鉄や電車・バスはスリの温床と言われています。よくあるパターンは、電車に乗り込む時のどさくさに紛れて体を密着させ、ポケットやカバンの中から財布・パスポート・スマホなどを抜き取る事例です。逆に、電車に乗っている間に乗客を物色し、停車した後に財布を抜き取り、閉まりかけのドアから逃げていくというケースもあります。

また、バスの場合は一列に並んで乗車しますが、すぐ後ろに並んだ人がポケットやカバンから貴重品を抜き取り、すっと列を離れていくという手口もあります。

2ショップ

ショッピングは海外旅行の醍醐味のひとつですが、夢中になってお土産を選んでいたりすると、すれ違いざまに財布やスマホを抜き取られることがあります。

また、会計時に財布を出し入れするところをチェックし、どこに何がしまっているのか確認してから犯行に及ぶスリもいるようです。

3カフェ・レストラン

日本では、カフェやレストランで食事をする際、空いた席に荷物を置くのは一般的なことです。

しかし、海外で同じ事をやってしまうと、荷物がある席の近くに座っていた人にカバンの中をあさられたり、場合によってはカバンごと持ち去られたりすることがあります。

4路上

人通りが多い路上でも、自転車やバイクですり抜けざまにカバンやバッグを盗まれる事例も少なくありません。

また、2人以上のグループを組んでの犯行も多く、1人が話しかけて気を引いている間に、仲間の一人が背後から忍び寄り、バッグの中身を物色するパターンもあります。さらに悪質なケースになると、突然ケチャップなどをかけてひるませた隙にバッグや財布を奪い取っていくこともあります。

海外でスリに遭わないための防犯対策5選

海外旅行中にスリに遭ったらすぐにやること2つ
海外旅行中にスリに遭ったらすぐにやること2つ

海外で頻発しているスリの被害に遭わないために、現地で実践したい防犯対策を5つご紹介します。

1貴重品をポケットに入れない

スナップやファスナーのないポケットに財布やスマホなどの貴重品を入れていると、すれ違いざまにさっと抜き取られる可能性があります。

外から見えなくても、ポケットの膨らみ具合をチェックして近寄ってくるスリもいますので、ポケットには貴重品は入れず、バッグやカバン、ウエストポーチなどにしまっておきましょう。

2リュックやバッグは体の前で持つ

リュックやバックは、背負ってしまうと自分の視界に入らないため、背後から近寄られて簡単に貴重品を抜き取られてしまいます。

リュックやバッグは常に体の前に回して、抱えるように持ち歩くと安心です。

3歩きながらスマホの操作・通話をしない

歩きながらスマホを操作したり、通話に夢中になっていたりすると、周囲への注意力が散漫になります。

その隙をついて、財布やバッグを奪ったり、スマホそのものを持ち去ったりするスリが横行していますので、ながらスマホや歩行中の通話などはやめましょう。

4物をテーブルなどの上に置かない

日本では、カフェやレストランのテーブルにスマホを置いている光景をよく目にします。

しかし、海外で同じ事をすると、テーブルのそばを通った人にさっとスマホを盗まれる可能性があります。

カフェやレストランでは、飲食やおしゃべりに夢中になってしまいがちなので、テーブルの上に私物を置かないよう注意しましょう。

5スリに遭うことを前提に準備する

海外では、しっかり対策を取っていてもスリの被害に遭う可能性があります。

防犯対策を過信しすぎると、実際にスリの被害に遭った際、大きな損失を被ってしまうおそれがありますので、スリに遭うことを前提として、被害を最小限に留めるための準備を行っておきましょう。

具体的には、貴重品を分散させておく。偽の財布を目立つところに入れておく。写真やデータのバックアップを取っておくなどです。また、渡航前に携行品損害補償の特約がついた海外旅行保険に加入しておくと、万一スリに遭った場合でも、損害を補償してもらえます。

最近はクレジットカードに海外旅行保険がついているものもありますが、内容はカード会社によって異なりますので、渡航前に補償範囲や補償内容をチェックしておくことをおすすめします。

スリに遭わないための心がけ

スリへの防犯対策に加え、旅行中は以下の点を心がけるとスリに遭うリスクを低減できます。

派手な服装をしない

高級ブランド品や宝飾品を身につけていると、お金を持っている人とみなされ、スリに狙われやすくなります。

なるべく派手な服装は避け、悪目立ちしないシンプルな装いを心がけましょう。

見知らぬ人からの声かけや親切心に注意

スリの中には、道案内を申し出たり、荷物の上げ下ろしを手伝ったりするフリをして近づいてくる人もいます。

見知らぬ人から声をかけられた時は警戒心を強め、気を許さないようにしましょう。

治安の良いエリアに滞在する

海外の安宿は防犯性が低く、スリや置き引きなどの犯罪が頻発しやすい傾向にあります。

宿泊先や滞在先を決める時は、治安の良さを基準に宿を選ぶことを意識しましょう。

海外旅行中にスリに遭ったらやるべきこと

万一、海外旅行中にスリに遭った場合の対処法を2つご紹介します。

1カード会社や携帯会社に連絡する

クレジットカードやスマホを盗まれた場合は、不正利用を防ぐために、カード会社と携帯会社に連絡し、利用を停止してもらいましょう。

スマホの遠隔ロックなどのサービスを利用している場合は、ロックを掛けてから携帯会社に連絡しましょう。

2警察に被害届を出す

カード会社や携帯会社への連絡を終えたら、現地の警察でポリスレポートと呼ばれる盗難被害届を提出します。

なお、パスポートが盗まれた場合は、日本大使館で再発行の手続きが必要です。

パスポートの再発行には、「新たにパスポートを申請する場合」と「帰国のために渡航書を申請する場合」で必要書類が異なるため、海外に行く際には事前に外務省のホームページ[注2]で確認しておくことをお勧めいたします。

[注2]外務省 海外安全ホームページ

海外では国内よりも高い防犯意識を持とう

海外は日本に比べて窃盗などの犯罪が起こりやすく、毎年数千人の日本人がスリ・置き引きなどの被害に見舞われています。

リュックを背負う、テーブルに物を置くなど、日本では問題のない行動でも、海外ではスリのターゲットになってしまうおそれがありますので、海外旅行中は常に高い防犯意識を持って過ごすことを心がけましょう。

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