家庭用金庫はどのようなものがオススメか

震災や風水害をはじめとした災害が各地でたびたび起こる日本では、いつ自分の身に災害が降りかかり大切なものを失うか分かりません。そのため、万が一災害が起きたとしても大切な書類や証書を守ることができる家庭用金庫を用意したいと思う人も少なくないでしょう。この記事では、家庭用金庫をこれから選ぶ人を対象として、どのようなものがオススメなのかを紹介します。
家庭用金庫の耐火機能と耐水機能はどれくらいのものが妥当か
家庭用金庫は耐火機能があるため、大規模災害だけでなく火災が起こった場合にも大切なものを入れておけば守れる可能性が高いです。家庭用金庫の耐火機能は機種に応じて30分、1時間、90分、2時間、3時間、4時間等があります。耐火時間が長いものほど大型かつ重さも重くなり、価格も高額になるのが特徴です。
平成30年版消防白書によれば、建物火災が起きたとき放水から鎮火までの時間は30分以内が約30%、1時間以内が50%を超えるといわれているため、1時間の耐火機能を持つものを選ぶと半数の火災からは大切なものが守れるでしょう。しかしながら、熱に弱いCD/DVD、USB・フラッシュメモリなどのデジタルメディアは、デジタルメディア耐火テスト認定金庫に入れておかないと物自体が残ってもデータが失われることがあります。
また、消火活動をする際に大量の水が家庭用金庫の中に侵入することが考えられるため、耐水機能のある家庭用金庫なら大切なものが濡れずにすみます。家庭用金庫は耐火機能と耐水機能の双方を兼ね備えているものを選ぶのがオススメです。


出典:総務省「平成30年版消防白書」
家庭用金庫を選ぶ際の重さや大きさの目安
一般的に、金庫は重ければ重いほど、大きければ大きいほど頑丈な造りになっており、災害時に大切なものを守れる可能性が高まります。一方で、あまり重いものを一般家庭に置くと、床が重さに耐えかねて抜けるなど別の意味で損害が生じる可能性もあります。さらに、あまり大きなものは場所ふさぎになる他、設置できたとしても扉を開けられるスペースが十分に取れないというような場合もありえます。一般家庭に置く家庭用金庫を選ぶ場合の重さは50kg程度、大きさは36リットル以内が目安です。36リットルは、A4の紙なら600枚が入る大きさになります。
非常時に持ち出し可能な手提げ金庫もオススメ
堅牢かつ重い金庫は万が一の災害の場合に大切なものを守ってくれる可能性が高い反面、災害時に持ち出すことはほぼ不可能です。家庭用金庫には耐火機能が備わっているとはいえ、どのような状況でも金庫の中に入れたものすべてを無傷で保管できるとは言い切れません。何が自分にとって大切なのかは人それぞれ異なりますが、たとえば銀行の通帳や印鑑、キャッシュカードなどは災害で紛失したとしても本人確認ができれば災害時でもお金がおろせます。
また、家の権利書なども悪用されなければ所有権はなくなりません。しかし、お金で買うことができない家族の思い出の品や子どもの絵などは、災害で消失してしまうと元には戻せません。金庫の中に入れておきたいものの中でもとくに重要度の高いもの(代わりのきかないもの)だけをピックアップし、非常時に持ち出せる大きさの手提げ金庫に入れておくのもオススメです。
家庭用金庫よりも安心なホームセキュリティ
自分の身に降りかかるかもしれない災害は、震災や風水害のような自然災害だけとは限りません。自宅が空き巣に狙われる可能性もありますし、火災に見舞われることもありえます。家庭用金庫は大切なものをしまっておくことができるため、災害や火災などが起こったときにそれらのものを守れる可能性が高まりますが、それだけで万全とはいえません。
ALSOKの「ホームセキュリティ」は、外出時や寝ているときなどに火災が発生した場合や家に何者かが不法侵入した場合には検知して知らせ、ガードマンが駆けつけてくれるサービスです。
ホームセキュリティは設置してあることを泥棒などにアピールすることで、不審者の侵入そのものを事前に防ぐ力をもっています。防犯という意味では家庭用金庫を設置するよりも強力に家や家族の安全を守ることができます。
より安全安心に暮らすためにホームセキュリティの導入を検討してみてはいかがでしょうか。