災害時に必要な「命を守る行動」を覚えておく

防災2021.02.19

台風や地震など、日本ではいつ災害が起こるかは予想できません。だからこそ、日頃から災害対策に関する知識を持っておき、いざというときに「命を守る行動」が取れるように備えておく必要があるのです。

今回は、災害に必要な「命を守る行動」と防災グッズについてご紹介していきます。

災害時に逃げ遅れてしまう人間の心理

災害時に逃げ遅れてしまう人間の心理思考
災害時に逃げ遅れてしまう人間の心理思考

災害が起こったとき、正しい判断ができずに逃げ遅れてしまう人は非常に多いものです。この災害は危険だと判断するまでには時間がかかり、「真っ黒な津波が見えた」「家に水が大量に入ってきた」といったように、手遅れになってから避難しようとする意識のスイッチが入るケースも少なくはありません。

それでは、どうして災害時に逃げ遅れてしまう人は多いのでしょうか。まずは、災害時の人間の心理についてみていきましょう。

1正常性バイアス

正常性バイアスとは、多少異常なことが起きても心を正常に保とうとする心理傾向のことを指します。例えば、日本人は地震に慣れているので、震度5の大きめの地震が起きても「これくらいの地震なんてことない」と思ってしまう方は多いのではないでしょうか。

このように災害が起こっても、私たちは実際に被害の大きさを目にするまで「大した出来事ではない」と判断してしまうのです。災害の場面ではこの正常性バイアスが非常に厄介で、警報や避難指示を軽視して避難行動が遅れてしまうことがあります。

2同調性バイアス

同調性バイアスとは、周囲にいる人に合わせて行動しようとする心理傾向のことを指します。「周りの人が逃げていないから自分も逃げなくていいや」「避難したけど、近所の人が自宅に戻ったから自分も戻ろう」など、災害時の人間は人に合わせて行動をする傾向にあります。

その結果、間違った判断をしてしまい、取り返しのつかない悲劇を生むことも少なくはありません。「みんなと一緒に」ではなく、「自分や家族を守るために今取るべき行動は何なのか」をしっかりと考えて行動するようにしましょう。

3確証バイアス

確証バイアスは、オオカミ少年効果とも呼ばれる心理傾向です。「前回警報が出たけど大丈夫だったから今回も大丈夫」と考えることで、避難が遅れてしまうことを指します。

さらに「海がないから」「ハザードマップによると浸水危険地域ではないから」と情報を頼り切って「うちは安全だ」という思い込みを助長してしまうこともあります。

このように、人間はさまざまなバイアスをかけて認知してしまう傾向にあります。これらのバイアスは心を安定させるために欠かせないものですが、災害の危険性を正しく捉えられず、避難を遅らせてしまう危険性があるのです。災害時は決して災害や警報を軽視せず、常に命を守るための判断をすることが重要です。

災害時の「命を守る行動」とは?4つの具体例

災害時の「命を守る行動」
災害時の「命を守る行動」

それでは災害が起きたとき、命を守るためにどのような行動を取ればよいのでしょうか。

命を守る行動で重要とされているのは、「日頃の備え」「避難のタイミング」「動きやすく目立つ格好」が重要とされています。

ここからは、命を守る行動について具体的に解説していきます。

1日頃から災害に備えておく

もっとも大切なのは、いつ災害が起きても対応できるように日頃から備えておくことです。災害に備えると聞くと防災グッズや避難訓練を思い浮かべるかもしれませんが、決してそれだけではありません。

災害に備えるために有効な行動としては、以下の5つが挙げられます。

  • 家具の固定や配置の工夫
  • 食料や飲料の備蓄
  • 非常用持ち出しバッグの用意
  • ご家族間の安否確認方法の共有
  • 避難場所や避難経路の確認

「自宅に防災グッズを用意した」ことだけで安心するのではなく、家族で避難経路や災害時の行動を共有しておくことが非常に大切です。

2避難のタイミングに気をつける

実際に災害が起こったときは、地域の避難所に避難することが最重要となります。早めに避難することが大切なのは当然ですが、避難のタイミングによっては避難中に被災してしまう危険性があるため注意が必要です。

とくに注意が必要なのは、以下の状況のときです。

  • 暗くて危険な場所が見えにくい夜間の場合
  • 道路の状況が見えないほど道路が浸水している場合

上記のタイミングで避難すると、道路や橋の陥落による転倒や用水路への落下といった事故につながってしまうリスクが高まります。明るくなってから避難する、周囲の人と協力して安全確認をしてから避難するなど、避難するタイミングには十分注意してください。

3動きやすくて目立つ服装をする

命を守るために避難するときは、服装や靴にも注意が必要です。ポイントは、周囲に気付いてもらいやすくて動きやすい格好をすることです。

とくに意識したいポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

  • 履き慣れたスニーカーなどを履く
  • 上下が分かれたタイプのレインコートを身につける
  • 派手な色の衣類を着用する

サンダルや裸足は危険なのでやめましょう。長靴も水が入ると抜けやすくなるため、避難には適さないアイテムです。

上下が分かれたタイプのレインコートのズボンを結ぶと浮き袋になるため、セパレートタイプを用意しておくと安心です。

派手な色の衣類を着用しておくと万が一のときに発見してもらいやすくなります。

災害が起きたとき、とっさに以上のポイントを押さえた服装に着替えることは難しいでしょう。そのため、いつでも着替えられるように、災害用の衣類や靴はまとめて置いておくと安心です。

4安全で可能な範囲への避難を

最後に気をつけたいのが、避難所への避難経路です。正しい避難経路を通らないと、安全のための移動で逆に怪我を負ってしまう可能性があります。

避難で気をつけたいポイントは、以下の3つが挙げられます。

  • マンホールや側溝が多い道路を避ける
  • トンネルや立体交差点の下を避ける
  • 棒や枝などで安全を確認しながら避難する

急いで避難することがかえって怪我につながってしまうことがあります。無理に避難を急ぐのではなく、安全で可能な範囲への避難をするようにしましょう。

ただし、海の近くや崩落の恐れがある山の下に住んでいるときなど、急いで避難する必要があるケースもあります。状況に合わせて、今取るべき行動を判断するようにしてください。

災害時のために備えたい防災グッズ

最後に、災害時のために備えておきたい防災グッズについてご紹介していきます。何を準備すればいいか分からないという方は、ぜひ参考にしてください。

食料・飲料・生活必需品

  • 飲料水3日分(1日1人あたり3Lが目安)
  • 非常食3日分(アルファ米・ビスケット・板チョコ・乾パンなど)
  • トイレットペーパー
  • ティッシュ
  • マッチ
  • ろうそく
  • カセットコンロ

非常用持ち出しバッグ

  • 貴重品(預金通帳・印鑑・現金・保険証など)
  • 救急用品(ばんそうこう・包帯・消毒液・常備薬など)
  • 防災頭巾やマスク
  • 懐中電灯
  • 携帯ラジオ
  • 電池
  • 携帯の充電器
  • 下着や衣類、タオル
  • 衛生用品(洗面道具・携帯トイレ) など

いざというときにすぐ持ち出せるように、以上のものは日頃からまとめて置いておくようにしましょう。

いつでも避難できるように備えることが大切!

いつ災害が起きてもおかしくない日本では、日頃から災害に備えておくことが非常に大切です。今回ご紹介した「命を守る行動」をしっかりと頭に入れておき、非常時でも正しい行動が取れるようにしておきましょう。

ALSOKでは、非常時に備えた防災グッズの販売や法人向けの防災対策サポートを行っています。非常時の備えとして、ぜひご活用ください。

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