不審者に狙われやすい人の特徴とは?女性や子どものための防犯対策

防犯 2024.01.10更新

テレビの特集や報道番組などでは、子どもをターゲットとした犯罪に関するニュースが日々報道されており、子どもへの声掛け・つきまとい事案は日本全国で多数発生しています。令和4年中、愛知県警に寄せられた子ども(13歳未満)に対する声かけやつきまとい等の情報件数は、1,203件であり、5年前の平成29年の861件から39.7%の増加となっています[注1]

[注1]愛知県警察:子供・女性が危ない!不審者等情報「令和4年中 子供に対する声かけ・つきまとい等の情報」

子どもが犯罪の被害に遭うことを不安に思う保護者は増えてきており、学校や保育施設の中には不審者対応訓練にこれまで以上に力を入れているところも見られます。自分自身や子どもの身の安全を守るため、何ができるのでしょうか。本記事では、不審者に狙われやすい人の特徴や、不審者との遭遇・声掛け等を避けるための3つの対策を解説します。

目次

不審者の犯行動機とは?4人に1人は高い計画性あり

警視庁は、5警察署(練馬、西新井、小松川、田無及び町田)において平成26年1月から平成29年6月までに取り扱った事案(公共空間における非面識者からの子ども・女性に対する犯罪等)の実態調査を行っています。強姦・強制わいせつ、痴漢などの加害者がターゲットを探すきっかけは、複数回答で調査したところ「初めから犯行するつもり」が25.2%でもっとも多いという結果でした[注2]

[注2]警視庁:子ども・女性の安全対策に関する有識者研究会提言書(平成29年9月)

強姦・強制わいせつ、痴漢などの加害者がターゲットを探すきっかけ

酒に酔った結果、場当たり的に犯行へ及んだケースもあるものの、不審者の4人に1人が計画性を持って犯行に及んでいることがわかっています。女性や子どもは性犯罪のターゲットとされやすいため、犯罪被害に遭うリスクを低減させるための対策をとることが必要でしょう。

警察庁発表の「令和4年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」(令和5年3月2日)によれば令和4年(2022年)ストーカー事案の相談等件数は、19,131件であり、1日あたり約52件発生している計算になります。このうち、16,724件(87.4%)において被害者が女性であり、2,407件(12.6%)において被害者が男性です。被害者と加害者の関係を見ると、37.2%が交際相手(元含む)、13.2%が勤務先同僚・職場関係、12.6%が知人友人となっています。全体の18.7%である3,571件が「面識なし・行為者不明」となっており、加害者が不明であったり、加害者と面識がなかったりするストーカー事案が1日あたり約10件発生していることが分かります[注3]
自分自身や子どもの安全安心を守るため、適切な対策が必要です。

[注3]警察庁:令和4年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について

被害者と加害者の関係

不審者とは

そもそも不審者とはどのような人のことを指すのでしょうか。
不審者とは、突然の声がけやつきまとい、体をいきなり掴んでくる、勝手に写真を取るなど、不審な行為をする人のことを指します。不審者に狙われると、誘拐事件や通り魔事件などに巻き込まれることも考えられるため、日頃から注意が必要です。

しかし、不審者は必ずしも「あやしい格好」をしているとは限りません。怪しまれないよう、ジャージやスーツ、普段着など周囲の方とあまり変わらない格好をしていることも多いのです。そのため、不審者に気づくことができず、知らないうちにターゲットにされているということもあるのです。
そこで、リスクをいち早く察知するため、不審者の行動傾向を知っておきましょう。
たとえば、行ったり来たりを繰り返して挙動不審な動きをしている、普段は人がいないような場所に立っている、こちらをずっと見ている、後ろをついてくるなどの行動が挙げられます。

不審者に狙われやすい人の外見的特徴

不審者に狙われやすいのはこんな人

不審者に狙われやすい人には共通点があります。痴漢・強制わいせつなどの犯行事案の統計から、不審者のターゲットとなる可能性がある人の外見的特徴を解説します。

女性の場合の特徴:スカートやハイヒールなどの動きにくい服装

痴漢や粗暴行為のターゲットになりやすいのが、スカートやハイヒールなど、動きにくい服装をしている女性です。犯行を行おうとしている者は、こうした服装をしている人は逃げようとしても早く逃げられないことを分かったうえで犯罪を行っているのです。
また、外を出歩く時間帯にも注意が必要です。
警視庁のWebページ「痴漢等の性犯罪被害防止対策」における「都内における迷惑防止条例違反の検挙、性犯罪(強制わいせつ、強制性交等)の認知状況(令和4年中)」を見ると、強制わいせつの発生件数が特に多くなる時間帯は、深夜23時~24時であることがわかります[注4]
深夜帯は、1人で出歩かないようにしましょう。どうしても深夜帯に1人で出歩かなければならない場合は、比較的動きやすい服装を選び、防犯ブザーを持ち歩くようにしましょう。

[注4]警視庁「都内における迷惑防止条例違反の検挙、性犯罪(強制わいせつ、強制性交等)の認知状況(令和4年中)

女性の場合の特徴:ぼんやりしていて、警戒心がなさそう

ぼんやりしている様子の人や、ゆっくり歩いていて警戒心がなさそうな人も、性犯罪のターゲットとされやすい傾向があります。特に、スマホを操作していたり、音楽プレイヤーに熱中していたりする人は、注意散漫だと判断されやすく、不審者に狙われる可能性が高まります。イヤフォンで音楽を聴いている場合やゲームに熱中している場合などは、不審者が近づいてきていること自体に気づきにくくなるため狙われやすくなります。
逆に、つねに周囲の状況に気を配り、きびきび歩いている人は、不審者のターゲットになりにくいと言えるでしょう。

子どもの場合の特徴:子どもだけで出歩いている

子どもを狙う不審者のターゲットになりやすいのが、1人で遊んでいる・出歩いている子どもです。子どもをターゲットにした強姦・強制わいせつ、痴漢、声かけ・つきまとい等や公然わいせつにおいて、被害に遭ったときの状況「子ども単独」「子ども2人以上」「中学生以上が同伴」のそれぞれの割合をグラフにすると次のようになります[注5]
家の外の大人の目の届かない場所で、少人数の子どもが行動することはリスクが伴うということを認識しておきましょう。

[注5]警視庁:子ども・女性の安全対策に関する有識者研究会提言書

子どもの被害:同伴
ALSOK

被害に遭わないための3つの対策

被害に遭わないための3つの対策

被害に遭わないようにするためには、日頃から防犯意識を高め、防犯対策を実践することが大切です。ここでは、すぐにできる3つの対策を紹介します。

できる限り1人で行動しない

不審者は1人で行動している人をターゲットに選ぶ傾向があります。夜遅くの不要不急の外出を避けるのはもちろん、外出時はなるべく単独行動を避け、同伴者と一緒に出歩くようにしましょう。とくに子どもが外出する場合は、できる限り中学生以上の同伴者をつけましょう。
被害に遭うのは小学2年生~4年生くらいの年齢が多いですが、幼児の被害事例もあります。幼稚園・保育園・学童施設などにおいても、幼児を1人で出歩かせないようにして、必ず保育士や指導員などが同伴するようにしましょう。
学校や仕事の帰り道など、どうしても1人で行動しければならない場合は、なるべく明るく人通りの多い道を選び、周囲の状況に注意を払いながら行動することが大切です。防犯ブザーを携帯し、すぐに鳴らせる場所に取り付けておくと、いざという時に安心できます。
また、住んでいる地域周辺における不審者に関する情報が、警察や地方自治体、学校から出されていないか確認するようにしましょう。
お子様がいらっしゃる場合には、不審者に関する情報を子どもに伝え、注意喚起を行うようにしましょう。

もし不審者に遭遇したらその場から逃げることを優先に

もし不審者に遭遇してしまったら、その場から逃げ、大声で助けを呼ぶことが大切です。
不審者が犯行をあきらめる距離は、電車の車両1両分にあたる約20メートルだといわれています。安全に逃げるためにも、不審だと思った段階で、早めに走って逃げるようにしましょう。
身体に危険が及ぶような状況であれば、逃走の邪魔になる荷物はその場に捨てて、一刻も早くその場から遠くへ逃げるべきです。また、屋内で不審者に遭遇し、近くに助けを求められる人がいない場合には、素早く屋外へ避難し、大声で助けを呼ぶようにしましょう。

不審者と遭遇するのは屋外だけではない

不審者と遭遇するのは屋外だけではありません。在宅時であっても、不審者に不法侵入され、家の中で鉢合わせになるケースがあります。実際、警視庁の調べによると、都内で発生した強制わいせつ事件のうち、27.0%が戸建てや集合住宅などで発生しています[注6]

[注6]警視庁:「痴漢等の性犯罪被害防止対策」(令和4年中)

ホームセキュリティは、在宅時の不審者対策として有効です。空き巣やストーカーなどが侵入した場合などに、異常事態をいち早く検知し、アラームで知らせてくれます。
また、ガードマンの駆けつけサービスも利用することができます。在宅時の安全安心を守るなら、ホームセキュリティシステムの導入も検討しましょう。

まとめ

不審者による声掛けやつきまといといった被害は毎年多く発生しています。特に女性や子どもは狙われやすく、気をつける必要があります。動きにくい格好をしている女性や単独で出歩いている子どもはターゲットにされやすいということを覚えておきましょう。夜間の外出は避ける、子どもは一人で出歩かせないなどの対策を取るようにしましょう。
もし、不審者による声掛けやつきまといがあった場合、すぐに助けが求められるように普段から防犯ブザーを持ち歩くと安心です。ALSOKの「まもるっく」は、防犯ブザーと連動してALSOKへ緊急通報ができます。状況に応じて、110番通報などの対処をいたします。ブザーも鳴動するので、夜に帰宅することが多い女性や子どもの見守りとして導入されることをおすすめします。

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