子どもが性犯罪に遭わないための対策

子ども 2021.02.08

日本でも子どもが性犯罪に巻き込まれてしまったニュースを目にすることは珍しくなくなりました。
そのようなニュースを見ると、自分の子どもは大丈夫だろうかと不安になる親御さんもいらっしゃるでしょう。
今回は、子どもが性犯罪に遭わないようにできる対策について見ていきましょう。

子どもが性犯罪に巻き込まれる現状

残念ながら子どもが性犯罪に巻き込まれる事件の数は、ここ数年高いレベルで推移しています。警視庁の統計では、平成24年から平成30年までの児童買春の被害児童数は1,800人前後でほとんど変わっていません。[注1]

平成30年度の警察白書によれば、13歳未満の子どもが被害者となった性犯罪は1年間で1,100件を上回っており、強制わいせつや強制性交等といった子どもたちの心に深い傷を負わせる犯罪も多数発生しています。

加えて近年深刻さを増しているのがSNSを通した性犯罪です。多くの子どもがスマートフォンやタブレットを使っているので、親が知らないうちに性犯罪の被害者になっているということもあり得ます。

児童ポルノの被害児童者数は平成28年に初めて1,000人を超え、その後も1,000人を上回り続けています。性犯罪や児童ポルノの被害者となるのは女の子という考えはもはや当てはまらず、男の子であってもいつ性犯罪の被害者になるか分からないのが現状です。

性犯罪に遭った際の対応

子どもが性犯罪に遭った際の対応
子どもが性犯罪に遭った際の対応

では実際に子どもが性犯罪に遭ってしまった場合、親御さんや周囲の大人はどのように対応すればよいのでしょうか。ここでどのような対応をするかによって、子どもの心の傷を癒せるか、より深くするかが決まってきます。
性犯罪に遭った際の正しい対応について考えましょう。

子どもの話をしっかり聞く

何よりも重要なのは、子どもの話をしっかり聞くということです。
子どもは性被害を受けるとふさぎ込んだり、あまり話をしたがらなかったりすることも少なくありません。子どもが少しずつしか話してくれなかったとしても、辛抱強く耳を傾けることが非常に大切です。

とくに「誰に」「何をされたか」について知ることは重要です。ただし尋問のように聞くのではなく、子どもが自然に話せるように和やかな雰囲気で尋ねる必要があります。

可能であればスマートフォンやタブレットを使って録画や録音し、それとは別にメモを取ることをお勧めします。そうすれば子どもに何度も同じ話をさせてつらい思いをさせずに済むでしょう。

子どもの話を聞くときは、子どもの話を否定してはいけません。「そんなの嘘でしょう」「何かの間違いじゃない」などの発言は、子どもを深く傷つけます。

さらに子どもに落ち度があるような発言も絶対に止めましょう。「あなたがついていったからでしょう」「どうして1人になったの」などと言われれば、子どもは大人を信頼できなくなってしまいます。親として信じたくない出来事であっても、子どもの話をしっかり受け止めることが最初のステップです。

子どもの勇気をほめる

親御さんを含め事情を知っている大人は、子どもが勇気を持って性犯罪について話してくれたことをほめるべきです。

被害者となった子どもは自分を守れなかったこと、親に心配をかけたこと、そして時には加害者が身近な人だったことに罪悪感を覚えることが少なくありません。大人への信頼を失ってもおかしくありませんが、勇気を持って親御さんなどに被害について話したのです。

ぜひ子どもの勇気をほめ、性犯罪は加害者が100%悪く、子どもはまったく悪くないと伝えてあげましょう。子どもがパニックを起こしたり、ふさぎ込んだりするのも自然なことであることを理解して安心させてあげるのが重要なのです。

証拠を残しておき警察に届け出る

性犯罪に遭うのはつらいことですが、証拠を残しておくことが大切です。お風呂に入ったりシャワーを浴びたりする前に、警察に行って被害を届け出ましょう。

子どもの性犯罪は多くの場合、身近な大人が加害者となっています。再度の被害を防ぐためにも、被害届を出すことが重要です。可能であれば被害に遭ったときの服や身に着けていたものを未使用の袋に入れて保管します。警察に行けば体に付着している証拠を採取してくれます。

もし警察に行くのが難しい理由があれば、都道府県が設置している性暴力被害者ワンストップ支援センターを利用できます。このセンターには性犯罪の被害者支援員がおり、医師や弁護士といった専門家や専門機関とのコネクションを持っています。一人ひとりの被害者にあった支援を行ってくれるでしょう。
性感染症検査や緊急避妊が必要であれば産婦人科に、被害を届け出るのであれば警察に付き添ってくれるので、安心して支援を依頼できます。

性犯罪に遭わないための対策

子どもが性犯罪に遭わないために
子どもが性犯罪に遭わないために

性犯罪に遭ってしまったときに適切な対応をするのはもちろん重要ですが、性犯罪に遭わないように対策を講じることが何より重要です。では子どもを性犯罪から守るために行える対策について見ていきましょう。

1人にしない

性犯罪の多くは子どもが1人になったときに起こっています。親御さんや他の大人がいる場所では、不審者も手を出しにくいものです。

そのため子どもを1人にしないのが、性犯罪に遭わせないための非常に有効な方法です。とくに公衆トイレやショッピングモールなどのトイレ、集合住宅の通路など人目につきにくい場所には注意が必要です。

性犯罪者は子どもが親御さんから離れる一瞬を狙っているので、気を抜くことはできません。家から出るときには、どこにいても常に会話ができるくらいの距離を保ちながら移動するのがよいでしょう。

逃げる・大声を出すよう教える

子どもは幼く力も弱いので、不審者がいたとしても効果的な防犯対策を講じることは期待できません。そのため危険を感じたらすぐにその場から全力で逃げることを徹底させてあげることが必要です。

それと共に大声を出して周りの注意を引くことも教えてあげましょう。

知らない人には警戒する

子どもは人を信頼しやすく警戒心が薄いものですが、性犯罪者はそれを利用します。そのため子どもには、知らない人に声をかけられてもついていかない、知らない人の車には乗らないという点をしっかり言い聞かせる必要があります。

子どもが性犯罪者の車に乗ってしまったら、降りる手段はほとんどありません。まずは知らない人には警戒する、ついていかないという点をしっかり覚えさせてあげることが重要です。

子どもはいつでも性犯罪の被害者になり得る弱い存在です。一度性犯罪の被害者になってしまえば、その心の傷は一生癒えないかもしれません。子どもを性犯罪から守り、安心して生活できるようにしましょう。

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