海外旅行で犯罪被害に遭わないために!旅行中の心得とおすすめの防犯グッズ

治安の良い日本とは異なり、海外の多くの国では犯罪に巻き込まれるリスクが常につきまといます。とくに、ガードが甘くてお金を持っていそうな日本人旅行者はターゲットにされやすいといわれています。そういう話を聞いて不安を覚える海外旅行初心者の方のために、ここでは犯罪被害に遭わないための心得やあると便利な防犯グッズなどについて紹介していきます。
旅行前にチェックしておこう!犯罪被害の多い国ランキング
海外旅行に出掛ける際には、まず自分が訪れる国がどの程度危険なのかを知ることが大切です。そこで、外務省が発表している「2018年(平成30年)海外法人援護統計」を見てみると、大使館などに被害届が出された件数はタイがトップで1,475件、2位がフィリピンの906件となっています。しかし、それらを超えるのが海外旅行先としても人気のアメリカです。アメリカはロサンゼルス・サンフランシスコ・ニューヨークといった具合に主要都市ごとの統計になっていますが、合計すると3,000件を優に超え、実質的には1位となります。他にも、日本人旅行者の被害が多い国としては、英国、香港、フランス、韓国などが挙げられます。
順位 | 在外公館名 | 件数 |
---|---|---|
1 | 在タイ日本国大使館 | 1,457件 |
2 | 在フィリピン日本国大使館 | 906件 |
3 | 在サンゼルス日本国総領事館 | 809件 |
4 | 在英国日本国大使館 | 797件 |
5 | 在ホノルル日本国総領事館 | 669件 |
6 | 在香港日本国総領事館 | 667件 |
7 | 在フランス日本国大使館 | 646件 |
8 | 在サンフランシスコ日本国総領事館 | 607件 |
9 | 在ニューヨーク日本国総領事館 | 587件 |
10 | 在大韓民国日本国大使館 | 503件 |
順位 | 在外公館名 | 件数 |
---|---|---|
11 | 在バルセロナ日本国総領事館 | 447件 |
12 | 在上海日本国総領事館 | 443件 |
13 | 在シアトル日本国総領事館 | 378件 |
14 | 在アトランタ日本国総領事館 | 377件 |
15 | 在ハガッニャ日本国総領事館 | 362件 |
16 | 在ヒューストン日本国総領事館 | 350件 |
17 | 在ポートランド領事事務所 | 344件 |
18 | 在イタリア日本国大使館 | 341件 |
19 | 在ボストン日本国領事館 | 335件 |
20 | 在ナッシュビル日本国総領事館 | 326件 |
出典:外務省「2018年海外邦人援護統計」
事前に知っておきたい!海外における犯罪の手口
海外における犯罪被害のなかでも圧倒的に多いのがスリによるものであり、とくに危険度が高いのが混み合った電車やバスの中です。たとえば、車体が揺れたタイミングで体のバランスを崩したふりをしてカバンなどから金品を抜き取ってしまうというのはよくある手口です。真っ先に狙われるのは口が大きく開いたバッグなどですが、たとえきちんとファスナーを閉じていても安心はできません。刃物でカバンを切り裂いて、中身を抜き取るといった大胆な犯行も珍しくありません。
また、海外旅行に慣れていないと、ぼったくりの標的にされることがあります。
現地で知り合った人に店を紹介されて行ってみると法外な値段を請求されたり、タクシーに乗れば違法な追加料金を要求されたりといった具合です。同様に、レストランなどでもクレジット決済を水増しされたり、おつりをごまかされたりといったケースも少なくありません。
さらに、児童犯罪率の高い貧困国などでは突然子どもに取り囲まれ、とまどっている間にカバンを盗まれるなどといったケースもあります。それから、力づくで金品を奪う強盗やひったくりなどにももちろん気を付けなければなりません。
他にも、親切にしてもらったと思ったら謝礼を要求された、警官を装って近づいてきたスリに財布をすられたなどという例もあり、海外旅行に慣れていない日本の旅行者にとって油断できないことばかりです。
海外旅行中、楽しく過ごすために!犯罪被害に遭わないための心得
海外旅行時の犯罪被害を防ぐには、バッグや貴重品は常に狙われているという前提のもとで行動する必要があります。そうすれば、バックを置きっぱなしにしたり、財布を抜き取られやすい場所に入れたりすることもなくなるはずです。
同様に、貴重品を見せびらかすような行為も慎まなければなりません。高級そうな財布や時計などを人目にさらすのは狙ってくれと言っているようなものです。また、財布は2つ所持しておくことをおすすめします。小銭を入れた財布をすぐに取り出せる場所に置いておき、まとまった金額の入った財布は奥にしまっておけば、万が一スリにあっても被害を最小限にとどめることができるためです。
また、あらかじめ治安の悪い場所を調べておき、その周辺へ出かけたり泊まったりすることは避けたほうがよいでしょう。
ホテルやレストランの従業員に対しても警戒は必要です。というのも、たとえ従業員でも隙があれば金品を盗もうとする人間がいないわけではないからです。とくに、貴重品を部屋に置いたまま外出するといったことは避けなければなりません。さらに、ATMでのお金の出し入れも危険です。海外、とくにヨーロッパのATMなどは、日本の夜間金庫のように銀行の建物の壁に作り付けられているものが多く、お金を引き出す姿が通りを往来する人から丸見えです。後をつけてきて人気のないところで襲われる可能性も少なくないので、必要なときは銀行内や空港などといった比較的安全な場所を選ぶようにしましょう。
安全性を高めるのに有効な防犯グッズ
海外旅行の際には心構えも大切ですが、それに加えて防犯グッズを活用すると安全度はさらに高まります。少なくとも、軽微な犯罪程度は防げるようになるはずです。
代表的なものとしてはスーツケースを固定しておくセキュリティーワイヤーやケースの中を開けられないようにする南京錠、スリ防止のセキュリティーベルト、相手をひるませると同時に助けを呼べる防犯ブザーや防犯ホイッスルなどが挙げられます。
なお、海外旅行の荷物に入れてもかさばらない防犯ブザーやホイッスルは、ALSOKの防犯・防災グッズ通販ショップでも取り扱っています。「アルミホイッスル」はシンプルなデザインで持ちやすく、また「プリンセス防犯ブザー」及び「防犯ブザー サッカー」は子どもでも鳴らしやすく、1km先からでもブザー音が聞こえるすぐれものです。
また、海外旅行や海外赴任などで長期間海外に滞在する場合は、留守となる家の防犯対策も考えておいた方が賢明です。そんなときにはぜひALSOKの「るすたくサービス」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。月に1度留守宅を巡回し、指定箇所のチェックやメール報告、さらには郵便物の回収などを行ってくれます。
自分の身は自分で守るのだという自覚を持とう!
海外旅行における心構えとしてもっとも重要なのは、外国は日本とは異なるという認識です。治安が良くない場所も少なくないですし、旅行客を騙そうとして隙をうかがっている人も国や地域によっては残念ながらたくさん存在します。そうした環境の中で犯罪被害を防ぐには、自分の身は自分で守るのだという自覚が必要です。そのうえで、本記事などを参考にしながら、海外旅行に行く前に十分な対策を立てるようにしましょう。