リレーアタックの手口と防止対策

リレーアタックの手口と防止対策

防犯 2020.08.27
リレーアタックの手口と防止対策

自動車が盗まれる「自動車盗」の被害は、実に国内において1年間に7,000件を超える数が発生しています。
「盗まれやすい車種や特徴」などの情報を目にする機会もあり、「自分の車は大丈夫」と思う方もいるかもしれません。しかし、自動車を盗む背景はさまざまですから、大丈夫と思い込むことは禁物でしょう。
今回は、車両盗難の新たな手口として問題となっている、スマートキーを悪用した「リレーアタック」について解説し、リレーアタックによる盗難の防止策をご紹介します。

車両盗難・被害件数について

車両盗難・被害件数について

現在、自動車の盗難被害の件数はどのように推移しているのでしょうか。警察庁のデータによると、平成30年(2018年)の全国における車両盗難の件数は「8,628件」でした。その翌年である令和元年(2019年)の件数は「7,143件」と、わずかながら減少する傾向にあります。

とはいえ、1年間に国内で7,000台以上の自動車が盗まれている現実を思うと、やはり「車両盗難のニュースは他人ごとではない」と感じてしまうはずです。現代の自動車には盗難を防ぐためのさまざまな工夫がなされていますが、それらの機構を悪用した新たな手口による盗難被害も後を絶ちません。

次の項目では、近年の自動車において一般化している「スマートキー」の盗難防止機能を悪用した「リレーアタック」という自動車盗の手口についてご説明します。

スマートキーの特性を悪用した「リレーアタック」とは

スマートキーの特性を悪用した「リレーアタック」とは

近年発売されている自動車の一部に備わっている「スマートキー」。その便利さと快適さに、手放せないと感じる方も多いでしょう。ここでは、スマートキーの仕組みとその特性によって盗難を図る「リレーアタック」という手口についてご紹介します。

スマートキーとは?

「スマートキー」は、自動車の鍵穴を使わずにリモコン機能でドアロックを解除できる「キーレスエントリー」をさらに進化させたロック解除の仕組みです。さらにスマートキーには、キーレスエントリーにはなかった「エンジン始動」まで鍵穴を使わずに行える機能が備わっています。

具体的な使い方は、キーを手に持つかポケットやバッグに入れた状態で車両に近づき、以下のいずれかの動作を行うことでドアロックを解除できます。

  • ドアノブのボタンを押す
  • ドアノブを引く
  • キーのリモコンボタンを押す
  • 車両の近くまで行く

また、車両に乗った状態でキーを持ってさえいれば、鍵穴にキーを差し込まなくても始動ボタンを押してエンジンをスタートさせられます。

上記の方法は自動車のメーカーによって異なる場合もあるため、取扱説明書などで確認しましょう。

スマートキーを悪用する「リレーアタック」とは?

スマートキーは便利なだけでなく、盗難防止にも有用と言われている仕組みです。しかし、近年はその仕組みを悪用して自動車を盗む「リレーアタック」という手口を使う盗難事件が頻発しています。

スマートキーの操作は、キーから発信される弱い電波によって行われています。リレーアタックでは、キーから発信される電波を特殊な機器によって中継し、自動車に受信させます。そうすると、自動車はキーが近くになくてもドアロックを解除したり、エンジンを始動することが可能になってしまいます。

リレーアタックを行うことで、キーを持った持ち主が自動車から離れていても簡単に自動車を盗まれてしまいます。

「リレーアタック」の手口

「リレーアタック」の手口

リレーアタックは、複数人のグループによって犯行が行われる場合がほとんどです。多くの場合は、以下の手口で盗難をはたらいています。

  1. 窃盗役の犯人Aが持ち主の自動車に接近する
  2. 持ち主に近づいた中継役の犯人Bが機器でキーの電波を中継し、自動車の近くにいる犯人Aが持つ受信機へ送る
  3. 自動車の近くにいる犯人Aが受信機でドアロックを解除し、エンジンを始動して逃走する

盗難車両はすぐにスマートキーを改造されるなどして海外へ転売されたり、解体された後に部品を転売されたりします。犯行にかかる時間はわずか数十秒と短く、近年まではリレーアタックによる被害の特定も困難という状況でした。最近は各地で被害が確認されるようになり、今後もこの手口による盗難が増えると予測されています。

イモビライザー装着車の「イモビカッター」による盗難とは?

厳密に言えばスマートキーとは別の仕組みになりますが、多くの車種に「イモビライザー」という盗難防止装置が備わっています。これはキーに内蔵されたチップに書き込まれている暗号を、車両側が認識しないとエンジンを始動できない仕組みです。こちらについても、もともと車両整備のために開発された「イモビカッター」という機器を悪用し、暗号を不正に書き換えることで自動車を盗む手口が以前から横行しています。リレーアタックと直接の関連性はありませんが、この手口での盗難被害も少なくないことを把握しておきましょう。

「リレーアタック」の対策方法

「リレーアタック」の対策方法

短時間で、車両を傷つけたり大きな音を出したりせず自動車を簡単に盗んでしまうリレーアタック。持ち主が被害を防ぐために、行える対策はあるのでしょうか。ここでは、リレーアタックによる盗難対策のうち、持ち主自身で行える方法をご紹介します。

スマートキーの取り扱いによる対策

スマートキー本体の取り扱い方でリレーアタックを防ぐ方法には、主に以下の3つが挙げられます。

1.自動車に乗らないときはスマートキーを蓋付きの缶に入れておく

キーから発信される電波は、空き缶などの缶で遮断することが可能です。在宅時など車に乗らないときは、キーを蓋付きの缶にしまうだけでも盗難防止対策になります。

2.スマートキーを省電力モードにしておく

スマートキーには、発信する弱い電波をオフにする省電力機能があります。車種によってはご自身でこの省電力モード設定を行えるものもあるため、それらの車種にお乗りであれば積極的に活用しましょう。

3.リレーアタック防止用キーケースを使用する

カー用品店などでスマートキー専用ケースが販売されており、それらのなかにはリレーアタックによる盗難を防ぐため電波を遮断する機能が備わったものもあります。盗難が心配であればそれらを選択し、日常的に使用するだけで盗難対策ができます。

その他の対策方法

リレーアタックに限らず、あらゆる手口の車両盗難を予防するための基本的な対策も行っておくと良いでしょう。

1.ハンドルロックを付ける

物理的に車を運転できない状態にし、盗難を防ぐ方法です。乗降の際に手間はかかりますが、これならリレーアタック以外の手口による盗難も防止できます。

2.人目がつきやすいところに駐車する

もっとも基本的な盗難対策と言えるでしょう。人が絶えず通る場所や人の目に触れやすい場所では、車両盗難に限らず犯罪や不審な行為はしにくいものです。とはいっても、リレーアタックによる盗難は数十秒で行えてしまうため、別の手段と組み合わせたほうが無難でしょう。

3.車内が見えないようサンシェードやボディカバーを付ける

こちらも基本的な盗難対策の1つでしょう。住宅の空き巣防止に二重ロックやキーシリンダーカバーを取り付けることと同様、盗難行為に至るまで時間や手間をかけさせる措置を採ることで盗難を未然に防ぐ方法です。

4.リレーアタック対応の盗難防止装置を取り入れる

多少高価にはなりますが、リレーアタックによる被害を防げるタイプの盗難防止装置もあります。これは万一電波を第三者に受信されても、エンジンの始動を妨げることで盗難被害を防ぐ仕組みとなっています。

万が一のために「ALSOKの防犯(監視)カメラ」

万が一のために「ALSOKの防犯(監視)カメラ」

ご自身でどんな対策を行っていても、車両盗難のリスクをなくすことは難しいものです。実際に「人通りの多い市街地で白昼堂々盗難が行われた」などのケースも耳にします。
さまざまな対策を行った上で、それでも万一を想定して被害を防ぎたいとお考えであれば、防犯カメラを導入して備えを強化する方法もおすすめです。

ALSOKの防犯(監視)カメラの特徴

ALSOKが提供する防犯(監視)カメラは、昼夜にわたりクリアな映像を確認できるデイ&ナイト機能を備えたものや、防水・防塵機能付きのものなどが選べます。駐車スペースへの設置にも最適です。

まとめ

今回は、スマートキー装着車の盗難被害の新たな手口「リレーアタック」について解説し、これからの車両盗難対策についてご紹介しました。
自動車メーカーは、時代に合わせさまざまな盗難対策を開発の上リリースしています。しかし、新たな対策が生まれればそれに対応した盗難の手口が生まれるなど、メーカーと犯罪者のいたちごっこのような状況が続くのが現実です。
ご自身で行える基本的な対策を行うことはもちろん、防犯に対する意識を常に持って自動車保管場所におけるセキュリティ対策のさらなる強化も視野に入れましょう。

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