【徹底解説】長期優良住宅とは?メリットとデメリットを細かく紹介!

【徹底解説】長期優良住宅とは?メリットとデメリットを細かく紹介!

新築 2021.11.08
【徹底解説】長期優良住宅とは?メリットとデメリットを細かく紹介!

多くの人にとって、家は一生に一度の大きな買い物。安全安心で快適な家に、できるだけ長く暮らしたいものですよね。マイホームを手に入れようとあれこれ情報を集めている中で、「長期優良住宅」というフレーズを聞いたことがある方も多いでしょう。その名の通り、長期間住めるよう様々な基準をクリアした家のことで、認定を受けると住宅ローン控除額の拡充や減税などのメリットを得ることができます。
今回は、「長期優良住宅」のメリットとデメリットについて詳しく解説します。マイホームの購入を検討されている方、住宅に関する知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

長期優良住宅とは

「長期優良住宅」とは、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に示される、一定の基準を満たした住宅のことです。 “いいものを作って、きちんとメンテナンスをして長く大切に使う”という意味合いがあります。

法律が施行されたのは2009年です。2019年5月には、長期優良住宅の認定を受けた住宅が100万戸を超えました。新築だけでなく、基準に適合するようにリフォームを行えば、既存の住宅でも認定を受けることができます。近年は、リフォームのための補助金制度も導入され、国としても長期優良住宅の認定を推進しています。

ただし、基準を満たした家を建てれば、自動的に認定が受けられるものではありません。工事を行う前に、国土交通大臣の登録を受けた「登録住宅性能評価機関」という民間機関に建築・改築プランを提出して審査を受けます。プラン内容に問題がなければ適合証が交付され、その後、必要な書類を揃えて市区町村に申請を行います。

長期優良住宅の認定基準

長期優良住宅の認定基準

長期優良住宅の認定を受けるには、以下9項目について基準を満たす必要があります。

基準となる項目 概要 具体的な評価基準
劣化対策 基礎・柱・屋根などが
数世代にわたって使用できる
劣化対策等級3(通常想定される条件下で
3世代まで大規模な改修工事が不要のまま使える状態)・
点検口の設置に加え、構造に合わせた劣化対策を行う
耐震性 地震による住宅の損傷を
軽減できる構造
耐震等級2(建築基準法に定める
基準の1.25倍の地震力に対して倒壊・崩壊しない)以上
または免震建築物(耐震等級1は条件付き)
維持管理・
更新の容易性
清掃・点検・補修しやすい
住宅構造
維持管理対策等級3(掃除口および点検口が設けられているなど、
維持管理を容易にすることに特に配慮した措置が講じられている)相当
省エネルギー性 断熱性能など
省エネルギーに配慮された
住まいであること
断熱等性能等級4(建築物省エネ法・平成25年基準相当で
省エネ基準としては最高レベルの基準)相当
住戸面積 快適に住める広さ 戸建て住宅延床面積75㎡以上/共同住宅55㎡以上、
いずれも1階の床面積が40㎡以上
居住環境 周辺の街並みと調和している 条例等による景観・建築協定に適合している
維持保全計画 点検・補修等の時期や
内容が計画されている
構造・給排水設備の点検計画を定めている
可変性 間取りを変更しやすい造り
(共同住宅・長屋のみ)
天井高2,650mm以上
バリアフリー性 将来的なバリアフリー工事に
対応できるスペースがある
(共同住宅のみ)
高齢者等配慮対策等級3(移動に伴う転倒・転落等の防止や
介助用車椅子使用者が基本的な生活を送るのを容易にするための
基本的な措置が行われている)以上(共用部分)

9項目のうち、可変性・バリアフリー性に関しては共同住宅のみの項目となり、戸建て住宅には適用されません。

参照:国土交通省 長期優良住宅(新築)認定基準の概要
https://www.mlit.go.jp/common/001214060.pdf

長期優良住宅のメリット

長期優良住宅のメリット

ここからは、長期優良住宅にどのようなメリットがあるのか、項目ごとに解説していきます。認定基準は厳しいですが、その分得られるメリットも多数あります。

安心して長く住み続けられる

認定基準から分かるように、長期優良住宅には一定以上の耐震性・耐久性があります。地震災害にも比較的強いので、安心して暮らせるでしょう。

また、建物の補修や設備交換がしやすい造りになっており、メンテナンスの計画もきちんと策定されています。適切に管理を行えば、お子さまやその次の世代まで長く住み継いでいくことができます。

さらに、省エネ性能に優れていますので光熱費の節約も期待できます。

住宅ローン関連の優遇

住宅ローン関連の優遇措置は、特に大きなメリットといえるでしょう。

住宅ローンを組んでいる方は、年末のローン残高の1%が10~13年間控除されるのですが、一般の住宅の控除額は年間最大で40万円です。一方、長期優良住宅の場合は控除額が拡充され、年間最大50万円となりますので、一般の住宅と比べて経済的な負担を軽減できる場合があります。

減税効果がある

長期優良住宅は、様々な減税措置を受けられます。それぞれどのような優遇が受けられるのか整理しておきましょう。

投資型減税:

自己資金で住宅(戸建て・マンション)を購入した方向けの制度で、住宅ローンと併用はできません。長期優良住宅の基準に適合させるためにかかったお金「掛かり増し費用」のうち、10%が控除されます。最大控除額は65万円で、適用は一回限りです。

不動産取得税:

一般の住宅では、固定資産税の評価額から1,200万円を引いた上で不動産取得税を算出しますが、長期優良住宅は「評価額-1,300万円」となり、控除額が大きくなります。戸建て・マンションともに適用されます。

登録免許税:

法務局に登記を行う際にかかる登録免許税の税率が、若干ですが一般の住宅よりも引き下げられます。(保存登記の場合は一般住宅税率0.15%、長期優良住宅税率0.1%。移転登記の場合は一般住宅税率0.3%、長期優良住宅税率戸建て0.2%、マンション0.1%)

固定資産税:

新築の場合、戸建て住宅は3年間、マンションは5年間固定資産税が2分の1になります(条件を満たした住宅のみ)。長期優良住宅ですと、固定資産税の軽減期間が戸建て・マンションともに2年延長されます。

地震保険料の割引

長期優良住宅は、一定以上の耐震性能があると認められています。住宅の耐震等級によりますが、地震保険料が20%あるいは30%割引されます。

補助金を受け取れる

「地域型住宅グリーン化事業」制度により、優れた木造住宅には補助金が交付されます。長期優良住宅も対象となっていて、最大で110万円受け取ることができます。なお、国土交通省が採択した事業者・工務店に施工を依頼した場合にのみ適用されます。

売却時の価値向上が期待できる

長期優良住宅は、法律で定められた安全基準を満たしていることが、審査により証明されています。築年数が経過していても、計画に基づいて点検・補修がきちんと行われていれば、価値のある住宅として評価されやすいでしょう。売却価格にもプラスの影響が期待できます。

長期優良住宅のデメリット

経済的に嬉しいポイントが多い長期優良住宅ですが、デメリットもあります。

申請時に手間とコストがかかる

長期優良住宅の申請を行うには、申込書や図面のほか、様々な書類を揃える必要があります。一連の手続きを全て自分で行っても、所管行政庁(都道府県または市区町村)に支払う申請手数料として5~6万円ほどかかります。

申請の手順は複雑で時間もかかりますので、ハウスメーカーや工務店に手続きを代行してもらうこともできます。ただし、代行手数料を含めると20~30万円ほどかかりますので、金銭的な負担は大きくなります。

建築コストが高くなる

大手のハウスメーカーですと、標準仕様で長期優良住宅の基準をクリアしていることが多いのですが、地元の工務店など中小の建築会社の場合、2~3割ほど費用が高くなることがあります。
建材の変更や追加工事の費用、工期が長くなることによる人件費の増加などがコストアップの要因です。

メンテナンス履歴の作成・保存が必要

長期優良住宅は、少なくとも10年に一度メンテンナンスを行い、履歴を作成して残しておく必要があります。面倒かもしれませんが、長く住み続けるために必要な対応です。劣化していなさそうだからいいやとメンテナンスを怠ると、認定を取り消される可能性があります。

税金の優遇は期間限定

固定資産税や住宅ローン控除の優遇措置は、期間が限られています。優遇制度の内容をきちんと理解し、本来の税負担はどれくらいになるのか、あらかじめ把握しておくことが大切です。

新しい家に住むなら防犯対策をしっかりと

念願のマイホームでの新しい暮らし。万が一のことに備え、愛するご家族と家財を守る防犯対策をしっかりと行っておきましょう。

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まとめ

安心して暮らせるだけではなく、税金面などでお得になる長期優良住宅。大切に住み継がれていくような家を建てたいという方は、長期優良住宅を検討してみてはいかがですか。
国土交通省は、長期優良住宅の認定基準の見直しに着手しています。今後は認定基準が変更される場合があるため、住宅を建てる際は都度確認しましょう。※2021年11月時点の情報を記載しています。

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