事件のニュースに不安になる子どもへ
~親ができる声かけと家庭での向き合い方~
事件や事故のニュースを見て、不安そうな様子を見せる子どもに、親はどのように声をかければよいのでしょうか。直接その出来事を経験していなくても、映像や情報に触れることで、子どもの心が大きく揺れることは珍しくありません。
この記事では、不安を感じた子どもへの声かけのポイント、家庭でできるニュースとの付き合い方、気になる様子が続くときの相談先について、わかりやすくお伝えします。
【この記事で分かること】
- ニュースを見て子どもが不安になる理由と、よくある反応
- 不安を感じた子どもに、親が最初に意識したい声かけのポイント
- 家庭でできる、ニュースの見せ方や生活環境の整え方
- 気になる様子が続くときに相談できる公的な窓口や支援先
目次
ニュースを見て不安になるのは自然なこと
事件や事故のニュースを見たあと、親のそばを離れたがらなくなったり、夜なかなか寝つけなくなったりすることがあります。こうした変化は決して珍しいものではなく、不安や緊張が高まるのは自然な反応です。そんなときは、「気にしすぎ」と簡単に片づけず、子どもの様子を丁寧に見ていくことが大切です。
特に子どもは、大人のように情報を整理しながら受け止めることがまだ難しく、強い映像や繰り返し流れる報道の影響を受けやすいものです。同じニュースを何度も見たり、刺激の強い映像に触れ続けたりすると、気持ちが不安定になりやすくなります。
ニュースを見た直後は変わった様子がなくても、夜になって急に怖さが強くなることもあります。急に機嫌が悪くなる、甘えが強くなるといった変化として表れることもあるため、少し時間がたってからの様子にも気を配れると安心です。
参考:[1][2][3]
親が最初に意識したい3つのこと
まずは気持ちを受け止める
子どもが不安を口にしたとき、親としては早く安心させたくなり、「大丈夫だよ」「心配しなくていいよ」とすぐに言いたくなるものです。ただ、その前に一度、「怖かったね」「心配になったんだね」と、感じていることをそのまま受け止めることが大切です。自分の気持ちをわかってもらえたと感じるだけでも、子どもの心は少し落ち着きやすくなります。話し始めたときに途中で結論を急がず、最後まで耳を傾けることも安心感につながります。
説明は短く、年齢に合った言葉で
子どもが知りたいのは、ニュースの背景を詳しく理解することよりも、「何が起きたのか」「自分たちは大丈夫なのか」といった、身近な不安に関わることです。そのため、説明は長くしすぎずに子どもの年齢や理解の程度に合わせて、必要なことだけを伝えるようにしましょう。
「今は大丈夫」を具体的に伝える
不安が強くなると、子どもは「また起きるかもしれない」「自分たちの周りでも起こるかもしれない」と感じやすくなります。そんなときは、「大丈夫」とだけ言うよりも、「今は家にいて一緒にいるよ」「困ったときは大人が守るよ」「心配になったらまた話してね」と、今の安全や支えを具体的に伝えるほうが気持ちは落ち着きやすくなります。
参考:[2][3]
子どもが安心しやすい声かけの例
声かけは、特別な言葉である必要はありません。大切なのは、気持ちを否定せず、安心できる言葉を添え、また話してもよいと思える雰囲気をつくることです。たとえば、次のような言葉は子どもの気持ちに寄り添いやすい表現です。
- 「怖いニュースを見て、不安になったんだね」
- 「そう感じるのは自然なことだよ」
- 「今は一緒にいるから大丈夫だよ」
- 「また心配になったら、何回でも話していいよ」
- 「少しニュースから離れて、落ち着けることをしようか」
反対に、「気にしすぎ」「考えなくていい」「もうその話は終わり」といった言葉は、子どもが気持ちをしまい込むきっかけになることがあります。不安をすぐになくそうとするよりも、「話しても大丈夫」と思えることのほうが、結果として落ち着きにつながりやすくなります。
参考:[2][3]
家庭でできる見せ方と整え方
声かけと同じくらい大切なのが、ニュースとの距離の取り方です。子どもが不安になっているときは、同じ報道を何度も見せないこと、衝撃の強い映像を避けることが大切です。親が見ているテレビやスマートフォンの画面を、子どもが意図せず目にしていることもあるため、家庭全体で少し意識してみることが大切です。
また、子どもの不安が高まっているときは、食事、睡眠、入浴など、いつもの生活リズムを大きく崩さないことも重要です。ニュースを完全に遠ざけることよりも、子どもの様子を見ながら情報に触れる量を調整していくことも検討してみましょう。特別なことをする必要はなく、いつもどおりの時間を丁寧に過ごすことが、心を落ち着かせる支えになります。
参考:[1][2][3]
気になる様子が続くときの相談先
多くの場合、不安や緊張は少しずつやわらいでいきます。ただ、眠れない状態が続く、食欲が落ちる、学校に行きたがらない様子が続いた場合は、家庭だけで抱え込まないことも大切です。相談先としては、地域の相談窓口のほか、子ども本人や保護者が利用できる公的な窓口もあります。「これくらいで相談していいのかな」と迷う段階でも、まずは相談してみましょう。
以下に主な公的相談窓口を掲載します。事前に確認しておくことで、いざというときにも落ち着いて対応しやすくなります。
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」
- こども家庭庁「相談窓口」
- 東京都「こころといのちのほっとナビ」
子どもが安心できる環境づくりのために
子どもにとっての安心感は、大人の言葉だけでなく、「この場所は安全だ」と感じられる環境からも育まれます。家庭の中でできる工夫に加え、防犯や見守りなどの観点から環境を整えることも、安心感を支える一つの方法です。
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セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入でき、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することができます。
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まとめ
事件のニュースを見て不安になる子どもに対して、親がまずできることは、気持ちを否定せずに受け止めることです。そのうえで、年齢に合った短い言葉で安心を伝え、ニュースの見せ方を少し工夫しながら、いつもの生活に戻る手助けをしてあげましょう。
子どもが安心を取り戻すためには、「話しても大丈夫」と思える環境を整えることが何より大切です。焦らず、日々の関わりの中で少しずつ安心を積み重ねていきましょう。
参考:[2][3]
よくある質問
Q:事件のニュースを見て怖がるのは、放っておけば治りますか?
A:多くの場合、不安や緊張は時間とともに少しずつ落ち着いていきます。ただし、眠れない・食欲が落ちる・学校に行きたがらないといった様子が続くなど、生活に影響が出ている場合や、強い不安が数日以上続く場合は、早めに相談を検討することが大切です。
家庭ではまず気持ちを受け止めることに加え、刺激の強い映像を避ける、生活リズムを整えるといった対応が、安心につながります。
Q:「大丈夫」と言っても泣き止まないとき、どう声をかければよい?
A:「大丈夫」だけでは不安が消えないことがあります。まず「怖かったね」と気持ちを受け止めたうえで、「今は家にいて一緒にいるよ」「心配になったらいつでも言ってね」など“いま安全で、助けがある”ことを具体的に伝えると落ち着きやすくなります。
Q:子どもにニュースを見せないほうがよいですか?
A:不安が強い時期は、刺激の強い映像や繰り返し報道から距離を取るのが有効です。一方で完全に遮断するより、「①短時間、②親と一緒、③内容を整理して話す」など触れ方を調整すると安心につながることがあります。就寝前や食事中は避けるなど、家庭ルールを決めるのもおすすめです。
参考:
[1] 日本トラウマティック・ストレス学会「惨事報道の視聴とメンタルヘルス」
[2] 日本トラウマティック・ストレス学会「危機後の子どものストレスに対処するために」
[3] 文部科学省「学校における子供の心のケア―サインを見逃さないために―」





















