ALSOK セキュリティコラム

「こんな時どうする?」親と子が一緒に考える防犯対策

だんだんと蒸し暑い日が続くようになり、企業では例年より早くクールビズが開始されたり、デパートではさまざまな趣向を凝らした“暑さ対策グッズ”が販売されたりするなど、節電対策に向けた取り組みがされています。体調管理はもちろん、節電対策もしっかり行って、快適な夏を過ごしたいものです。
一方、子どもたちにとっては、胸を弾ませる夏休みが近づいてきました。友達同士で出掛ける機会も増え、親御さんにとっては「連れ去り」や「誘拐」など、子どもの犯罪被害が特に心配となる時期ですね。だからと言って、「そこに行ってはダメ」「それをやってはダメ」と否定するばかりではなく、どうしたらお互いが安心して過ごせるかを、夏休みが始まる前に一度、お子さんと一緒に考えてみてはいかがでしょうか。
そこで今回は、「こんなときどうする?」をテーマに、親子で一緒に考える防犯対策についてご紹介したいと思います。是非、参考にしてみてくださいね。

1. 子どもを狙った犯罪は後を絶たない

小学生や中高生が犯罪に巻き込まれるニュースは、残念ながら毎年なくなることはありません。警視庁によると、子ども(未成年)が被害者になる犯罪で一番多いのは誘拐で、次に強制わいせつが続きます。平成22年度、全国における誘拐の被害件数は148件で、約80%を未成年が占めています。強制わいせつの被害件数は7,027件で、約54%が未成年です。この数字は年々増加傾向にあり、こうした犯罪被害に遭わないためにも、犯罪がどのような場所で起こりやすいのかを、大人が子どもに理由も含めて話すことが大切です。

2. 危険な場所の見極めと犯罪被害の予防

【例えばこんなところが危険①】

『草が生い茂った場所』
子どもの背丈ほどの草が生えた田畑などは、大人にとっては何の変哲もない場所に感じても、子どもにとっては危険がたくさん。特に、人通りが少なく周りに民家もあまりない場所では、いくら大きな声を出しても周りには聞こえにくく、子どもの姿も草に覆われて探しにくい状態になります。また、犯人が潜んでいることもありますので、子どもだけでは近づかないように教えましょう。

【例えばこんなところが危険②】

『高い塀が多い場所』
両脇を高い塀で挟まれた道や、細い路地裏なども、子どもにとっては危険な場所です。民家があったとしても、高い塀の先の状態は民家からは死角となって見えないため、路地に連れ込まれたら誰も気づくことができません。お子さんと一緒に通学路などを歩きながら、危険な道は通らないように教えましょう。

【例えばこんなところが危険③】

『公園』
公園というと安全な場所のように思えますが、危険な場所もあります。木や建物などで囲まれた見通しの悪い公園や、周囲に路上駐車ができるスペースのあるような公園は注意するようにしましょう。犯人が、車の中から様子をうかがったりするケースも多いようです。こちらもお子さんと一緒に公園へ行って、危険な場所や車に乗っている人から話しかけられた際の対処法などを教えましょう。

【例えばこんなところが危険④】

『エレベーター』
最近は高層マンションが増えた影響などで、お子さんが一人でエレベーターに乗る機会もあると思います。エレベーターの中は密室となるため、知らない人とは一緒に乗らないように言い聞かせましょう。また、万一乗り合わせてしまった場合は、後ろから襲われないように出入口の操作パネル前で相手に背を向けないように立つ、非常ベルや各階のボタンを押して開いた階で降りるなど、お子さんの年齢に合わせた対処法を教えておきましょう。

【発生時間】

子どもの犯罪被害は、午後2時から午後6時頃にかけて多発しています。下校時間や子どもだけで遊びに行く時間帯が狙われているようですので、特に注意しましょう。

意外に、子ども目線と大人目線では、見えるところや気づくところが変わってきます。お子さんと一緒に危険な場所をチェックするときは、子ども目線で周囲を見渡してみることが大切です。そして、危険な場所を子どもだけで歩かなければならない場合は、通学時だけでなく休みの日も防犯ブザーを目立つ位置に吊るすなどして、何かあったときに大声を出し防犯ブザーを鳴らすことで、すぐに周りに知らせるように教えましょう。

◎ワンポイントアドバイス◎

「防犯ブザーって、どこにつけるのが正しいの?」
基本的に、どこにつけなければならないというルールはありません。そのときに持っているものや服装によっても、最善のつけ方は異なります。しかし、いざというときに手が届く位置にブザーがなければ意味がありません。できれば普段から、子ども自身に常に防犯ブザーを持つことを意識させ、さまざまなパターンの取り付け位置をお子さんと一緒に考えてみてはいかがですか?

3. 巧妙な誘い文句

普段から「知らない人にはついていかないように」と教えられていても、興味のある話題を持ちかけられたことで気が緩み、ついて行ってしまい犯罪に巻き込まれた・・・というケースも少なくありません。子どもは純粋であるがゆえに、咄嗟の判断ができなくなってしまうこともあります。常日頃からさまざまなケースを取り上げ、「こんなときどうする?」と親御さんから語りかけてあげることが大切です。

【こういう言葉に気をつけましょう】

「犬を一緒にさがしてくれない?」
「お母さんが怪我をしているから、一緒に病院に行こう」
「△×駅はどっちかな?案内してくれない?」
「好きなゲームは何?買ってあげるから一緒に遊ぼう」

「お母さんが怪我をした」と聞いて、気が動転してしまうお子さんも多いでしょう。日頃から、もしものときはお家の人や親戚から連絡をするので、知らない人の呼びかけには応じないように話をしておきましょう。

4. 子どもを守るためには

夏休みになる前に、親御さんがお子さんと一緒に、自宅周辺やお子さんが行きそうな場所を歩きながら、どこが危険か、助けを求めるにはどこに駆け込んだらよいのか(「こども110番の家」「交番」「コンビニ」など)を一緒に確認してみましょう。行動範囲にある『死角』を把握し、この機会に是非、お子さんと防犯対策について考えてみませんか。