ALSOKあんしん通信

ニャンとっ!!犯罪が多いワン〜犯罪から動物を守る

2026.07.13更新(2010.7.27公開)

私たちは昔から、犬や猫などの動物と触れ合い、癒やしを得てきました。近年はペットを家族の一員として迎え、大切に暮らしている家庭も少なくありません。その一方で、ペットの人気が高まるにつれて、動物の盗難や虐待、飼育放棄など、動物に関わる犯罪やトラブルも問題となっています。
そこで本記事では、近年見られる主な事例と、その対策について分かりやすく解説します。

動物はペットという領域を超え、コンパニオンアニマルに

一般社団法人ペットフード協会の「令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査」によると、「犬・猫 推計飼育頭数全国合計は、1,566万7千頭である」と発表されています。

出典:一般社団法人 ペットフード協会「令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査」

また近年は、ペットは「ただの遊び相手・愛玩動物」から、「コンパニオンアニマル(かけがえのない存在)」として考えられるようになっています。

一方で、動物虐待などの痛ましい犯罪は無くなることがありません。

【たとえばこんなケースです】

●動物公園の運動場内で飼育されていたヤギの角2本が、根本から折られているのが発見された。発見当時、血を流しながらうずくまっており、人が近づくと震えがとまらず食欲もない状態であった。

●刃物で傷つけられた猫や、薬品や熱湯によるものとみられる皮膚のただれが確認された猫が保護された。

米国では、動物虐待と児童虐待やDV(家庭内暴力)、その他の暴力行為との関連性が数多く研究されています。日本でも、暴力系犯罪で少年院に収容された少年の約8割に動物虐待の経験がみられたとの研究報告があります。動物虐待が将来の凶悪犯罪につながることが証明されているわけではありませんが、対人暴力や反社会的行動との関連が指摘されており、重要な危険信号の一つと考えられています。そのため、「人間が被害に遭っていないから」と軽視せず、動物虐待が疑われる場合は早期に関係機関へ相談・通報することが大切です。

【普段から以下の点に気をつけましょう】

●動物虐待の疑いがある現場を見かけたら、ためらわずに通報・相談しよう。
動物を不必要に苦しめる虐待行為は、動物愛護管理法に違反する可能性がある犯罪です。被害の拡大を防ぐためにも、緊急性が高い場合は110番通報を行い、状況に応じて警察や自治体の動物愛護担当窓口へ相談しましょう。

●地域全体で声を掛け合おう
犯罪者は、地域住民から見られたり、声を掛けられたりすることを嫌う傾向があります。日頃からあいさつや声掛けを行い、地域の見守り意識を高めることは犯罪の抑止につながります。普段見かけない人が同じ場所を何度も行き来するなど不審な様子が見られた場合は、無理のない範囲で声を掛けたり、必要に応じて警察へ相談したりしましょう。

虐待だけじゃない動物トラブル

ペットに関する消費者相談も多く、独立行政法人 国民生活センターの「ペット(各種相談の件数や傾向)」によると、ペットに関する相談件数は、2020年から2022年にかけて1,500件を超えて推移していましたが、2023年以降は減少に転じ、2024年には1,328件となっています。

ペットに関する相談件数の推移

出典:[国民生活センター]各種相談の件数や傾向「ペット」

ペット動物(動物そのもの)だけでなく、ペット保険、葬儀などのペットサービスや、ペットフードなどのペット用品に関する相談があり、内容も多様化しています。どんな事例があるのか見てみましょう。

【たとえばこんな事件です】

●ペット火葬サービスを巡っては、ホームページの表示料金を大きく上回る費用を請求されたり、火葬後に高額なオプション料金を求められたりするトラブルが報告されています。また、個別火葬を依頼したにもかかわらず合同火葬が行われた疑いがあるケースや、不適切な遺体処理が問題となった事例もあります。

ペット火葬業には全国一律の許可制度がなく、自治体によって規制や条例が異なるため、飼い主が事前に業者の実績や料金体系、契約内容を十分に確認することが重要です。

●ペットの新しい飼い主を募集するサイトやSNSを悪用し、犬や猫をだまし取る「里親詐欺」も問題となっています。転売などを目的として里親を装い、譲渡後に連絡が取れなくなるケースも報告されています。
里親詐欺では、身元を明かしたがらない、自宅訪問や対面での引き渡しを避ける、多数の犬や猫を希望するといった特徴が見られることがあります。
また、犬や猫の盗難や不正な転売が疑われる事例もあるため、譲渡先の確認や譲渡契約書の作成、譲渡後の連絡方法の確保などを行い、慎重に譲渡先を選ぶことが大切です。

【普段から以下の点に気をつけましょう】

●取引業者を慎重に選びましょう
インターネットの情報だけで判断せず、電話での問い合わせや事前見学などを通じて業者と直接連絡を取り、サービス内容を確認しましょう。可能であれば、かかりつけの動物病院や信頼できる知人から紹介を受けるのも一つの方法です。

●契約前に内容をしっかり確認しましょう
事前に見積もりを取り、料金やサービス内容を十分に確認しておくことが大切です。口頭だけで済ませず、見積書や契約内容を記載した書面・メール等を受け取りましょう。納得できない場合は、その場で契約や支払いを急ぐ必要はありません。

●困ったときは公的な相談窓口を利用しましょう

  • 国民生活センター
  • 各地の消費生活センター・消費生活相談窓口 等

どこに相談すればよいかわからない場合は、消費者ホットライン「188(いやや!)」に相談しましょう。最寄りの消費生活センター等を案内してもらえます。