消費者課題

 ALSOKは2002年9月には品質マネジメントシステム(QMS)の国際規格「ISO9001」の認証を取得しました。2020年3月末現在、ALSOKグループ全体で53社が同認証を取得しています。ALSOKは今後も、より一層の品質向上に努め、お客様の安心と信頼を高めていきます。

警備サービスの品質向上

ALSOKの警備品質体系 ~「ALSOK基準」~

 ALSOKグループは、警備サービスの品質向上を目的に、2006年に「ALSOK基準」を制定しました。「ALSOK基準」は、機械警備、常駐警備、警備輸送など業務ごとに求められる品質基準や公的資格取得数を目標値として厳密に定めています。目標値のレベルの高低で、A基準とB基準に分けられています。グループ各社は、A基準の取得率達成を目指し、警備サービスの品質の向上を図っています。同基準は、年度ごとに見直され、基準値の再設定と基準項目の追加などを行っています。

品質向上に向けた取り組み

 ALSOKグループでは、社員の業務スキル向上による警備品質およびお客様満足度の向上を目的に、2010年から「綜合警備連盟品質向上競技大会」を開催しています。
 2019年11月に開催した第10回大会は、「手荷物検査」や「語学対応」、「ドライバーコンテスト」に加え、警備員に必要とされる応急救護技術の迅速さ・正確性を競う「応急救護活動」などが競技種目として開催されました。
 また、「災害時の情報収集」をテーマに、ドローンを用いて被災地の状況を確認するドローンコンテストが本競技として追加され、全国各地の予選を勝ち抜いた総勢249名が19競技において日々の業務の中で磨き上げた技能を競い合いました。

現場対応能力とサービス品質の向上を図る
現場対応能力とサービス品質の向上を図る
災害発生時を想定したドローンによる状況確認
災害発生時を想定したドローンによる状況確認

グループ会社の取り組み

 グループ会社においても警備品質の向上を目的として各社さまざまな活動を行っています。ALSOKが開催する綜合警備連盟品質向上競技大会への参加のほか、屋内消火栓操法競技会、警備技能審査会、貴重品運搬警備業務競技大会などを独自で主催し、火災現場での消火作業や的確な警備、貴重品運搬などの技術を競い磨き上げています。また、各自治体が主催する自衛消防隊消火競技会、セーフティドライバーコンテストなどさまざまな競技会に参加し、警備品質の向上に努めています。

グループ会社の取り組み
大規模災害を想定した防災訓練と地域との交流

北関東綜合警備保障株式会社

 2019年8月31日(土)に、宇都宮市での地震発生を想定した防災訓練を実施しました。これは防災意識の向上と地域社会への貢献を目的として、毎年防災の日(9月1日)前後に行っており、平成8年に初めて実施して以来、今回で24回を数えます。当日は社員のみならず、多くの地域の皆様、自治会の皆様にもご参加いただきました。
 訓練は想定に基づき、倒壊家屋に取り残された被災者の救助訓練や火災が発生した際の消火訓練など、レスキュー隊・女子警備隊・バイク隊・警送隊・警備犬の各隊が非常時に備えた訓練の成果を披露しました。また、地域住民の方々に炊き出しのご協力をいただいたり、地域の子どもたちが災害時に慌てず避難出来るよう『もしもの時の防災体験』の場を提供し、放水活動やAEDの使用等も体験していただきました。
 こうした実戦的な防災訓練を毎年行うことで、2019年台風19号に伴う被害に対して、迅速な対応を行うことができました。本社ビル「あんしんかん」に避難所を開設し、25世帯75名の地域住民を受け入れたほか、要請のあった那須烏山市においては、自社の給水タンク車によって4日間327世帯への給水支援も行いました。
 今後も各種訓練を継続して実施することでより一層のサービス品質向上を図るとともに、地域の方々とのパートナーシップも推進していきます。

倒壊家屋からの被災者救出訓練
倒壊家屋からの被災者救出訓練
自社給水車で給水支援を行うレスキュー隊員
自社給水車で給水支援を行うレスキュー隊員

武道大会を通じた社員の士気高揚

 ALSOKグループでは、社技としている柔道、剣道および綜警防護術の全国大会を毎年(剣道と防護術は隔年)開催しています。これらの大会を開催する目的は、各大会を通し、警備員として必要な受傷事故の未然防止とお客様が警備会社に求めているもの(武道に優れ、違法行為に立ち向かう姿勢)に応えるための技術や精神を身につけることにあります。各大会には多くの社員が参加することにより、グループとしての連帯感の醸成や、意識統一の場ともなっています。

 2020年3月期は、柔道大会と剣道大会を実施しました。第20回となる柔道大会は、98チーム、計419名の選手・監督が参加し、第1部はALSOK山形㈱が、第2部はALSOK徳島㈱、第3部は青森綜合警備保障㈱がそれぞれ優勝を果たしました。また、第8回となる防護術大会では、70チーム、計246名の選手・監督が参加し、第1部はALSOK福島㈱、第2部は南多摩支社がそれぞれ優勝を果たしました。

綜合警備連盟柔道大会
綜合警備連盟柔道大会
綜合警備連盟綜警防護術大会
綜合警備連盟綜警防護術大会

機械警備業務と警備輸送業務における安全管理

機械警備部門・警備輸送部門における取り組み

 ALSOKでは「社会の安全を守るALSOKの警備車両が交通事故を起こしてはならない」との認識をもって、機械警備業務、警備輸送業務における安全確保および車両事故の削減に取り組んでいます。

 機械警備部門については、社会の安全安心に貢献するため24時間365日、絶え間なく警備活動を行っています。警備車両も昼夜を問わず出動するので、すべての四輪車両にドライブレコーダーを設置し、セーフティドライバー社内制度や安全運転に係る各種研修・教育を行っています。
 警備輸送部門においては、警備輸送の安全確保を通じて社会的責任を果たしていくため、「運輸安全マネジメント」に取り組んでいます。「警備輸送安全管理規則」に基づき安全統括管理者を選任し、PDCAの確実な実施を図っています。また、警備輸送業務を行うすべての事業所に「警備輸送の安全方針」を掲げるとともに、各事業所は警備輸送の安全に関する指導教育および研修を年間計画に基づき実施しています。

2020年3月期 交通事故削減に向けた重点施策
  • ドライブレコーダー画像の点検および指導の強化
  • 交通事故の発生原因を「交通事故情報共有シート」で配信
  • 交通事故発生時のドライブレコーダーを教育映像として社内掲示板に掲載
  • 交通事故が発生した原因の真因追究
  • 人身加害事故の撲滅を目的とした危険予知トレーニング(KYT)の義務化
  • 後退時における二段階停止と前進出庫時の巻き込み事故防止を目的として、前進出庫時の誘導を義務化

車両事故の削減目標

 機械警備部門については、2020年3月期は車両事故の抑止目標として有責事故発生率を3.84%以下と定めて取り組み、事故発生率4.95%と、目標未達成となりました。なお、一般企業においては、事故発生率2.0%以下が非常に有効な事故防止対策がなされている基準となっていますが、前述の通り、ALSOKは業務の特性上、週休2日8時間実働の一般的な企業に対し概ね3.7倍の車両稼働率となることから、有責事故発生率は換算すると1.34%に相当します。
 衝突被害軽減ブレーキ機能搭載車両の導入や、ドライブレコーダーと居眠り運転等検知機器との連動による危険運転の抑制、全機械警備隊員へのセーフティドライバー訓練の実施を進めたことなどが、前期に引き続く交通事故の削減へとつながりました。

 警備輸送部門については、2020年3月期は車両事故の抑止目標として有責事故発生率を4.87%以下と定めて取り組んだものの、事故発生率4.91%と目標を達成できませんでした。

 今後も業務における車両事故の削減目標達成のために、管理者が注意喚起できるよう交通事故情報の展開を継続していくとともに、後退時の二段階停止の義務化、ドライブレコーダーの点検・指導を強化およびベテランドライバーの定期的な適性診断の受診、危険予知トレーニングの実施など、新規施策を取り入れ交通事故防止に努めていきます。

有責事故:100%避けきれない無過失事故を除いた事故であり、被害事故を含むもの。

機械警備部門有責事故発生率
機械警備部門有責事故発生率の推移グラフ
警護輸送部門有責事故発生率
警護輸送部門有責事故発生率の推移グラフ

労働災害の発生状況と削減への取り組み

 ALSOKでは、車両事故を含めた労働災害度数率は2017年3月期は0.57、2018年3月期は0.74、2019年3月期は0.67、2020年3月期は0.93と推移しています。ALSOKはその業務の特性上、業務における車両の使用が非常に多いこともあり、車両事故削減の取り組みのひとつとして、車両無事故走行距離(5万km、8万km、10万km、15万km、20万km)に応じて車両無事故運転者表彰を行い、社員の意識の向上を図り、事故の削減に努めています。2020年3月期は、982名の表彰を行いました。

 今後も、社会の安全安心を守るという社会的責任を果たすために、引き続き全社的な安全確保への対策に取り組んでいきます。

労働災害度数率:休業災害被災者数/延べ労働時間数×1,000,000時間、厚生労働省平成28年労働災害動向調査の調査産業平均値1.63