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BCP対策の取り組むべき具体例

BCP対策の取り組むべき具体例
2021.08.06

BCPとは、「Business continuity plan」の頭文字を取った略称で、日本語の「事業継続計画」にあたります。この記事では、BCPの重要性や各社の実施状況を説明し、自然災害による被害を防ぐため企業が取り組むべき具体的なBCP対策の事例もご紹介します。

目次

BCP策定の重要性

BCP(事業継続計画)とは?

BCPとは、事故や災害など不測の事態に遭った場合にも、事業を中断せず継続を図るか、もしくは早期復旧を図るための計画を指す言葉です。
緊急事態が発生しても、それによる被害を受けた地域に貢献するため、また経営状況をおびやかさないため、企業は事業を継続させる必要があります。万一事業停止を余儀なくされた場合も、可能な限り早期の復旧を図らなければなりません。

BCPは、緊急時に限定的となった資源を有効に活用して優先度の高い事業を継続し、停止した事業があれば早期に復旧するための手順を計画書としてまとめたものです。

BCP対策について、詳しくはこちらの記事もご参照ください。

現在のBCP策定の実施状況は?

内閣府による「令和元年度 企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」に基づき、現在のBCP策定率や実施状況についてご紹介します。

業種ごとのBCP策定率

以下のグラフは、「令和元年度 企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」による、業種ごとのBCP策定率を2007年度から2019年度までまとめたものです。

企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査のグラフ

金融・保険業や情報・通信業、製造業など社会インフラへの関連性の高い業種では、早期からBCP対策に取り組む企業が多くあることが分かります。一方で、飲食業、宿泊業や小売業など一連のサービス業においてはBCP策定率が低いという結果となりました。

BCP対策を実施していない理由

同調査資料には、BCP対策を実施していない企業に対し、実施しない理由を聞いた結果も掲載されています。
最も多かった回答が「取り組み時間・専門家を含む人員の不足」で、大企業で約6割、中堅・中小企業でも5割強が解答しています。次いで「知識・情報の不足」、「経営層の認識不足」、「業務時のリスクを想定していなかった」の回答が挙がっています。
また先のグラフでBCPを策定していないと回答した企業においては「策定の予定はない」「BCP策定を知らない」という回答の割合が高くなっています。

さまざまな業種で行うべきBCP対策の取り組み

どの業種にも共通することとして、社員や従業員などの安全確保が最も重要です。万が一の事態が起きた際、事業の早期復旧を図るためには社員や従業員がいなければならないため、すぐに連絡が取れる体制作りがBCPの基本です。

緊急事態でも関係者の安否をいち早く把握。テレワーク時の健康管理ツールとしても有用です。

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医療現場におけるBCP対策

医療機関において、事業の中心にあたるのは患者の診療です。このため、緊急時にも病院機能を維持しながら患者の生命を守り、診療を継続する必要があります。また、災害などの場合は被災患者に対する診療も行わなければなりません。

自然災害や大規模火災などの災害時は人命救助が最優先されるため、医療の重要性が非常に高くなります。このため、緊急時においても病院機能の損失を可能な限り最小限に抑え、停止した機能があれば可及的速やかに立ち上げと復旧を行い「患者の診療を止めないためのBCP対策」を策定する必要があります。

これらの事情から、医療現場は特にライフラインの確保・早期復旧を重要視しなければなりません。

医療現場におけるBCP対策

飲食業・宿泊業におけるBCP対策

宿泊業では従業員とともに建物も大事な事業の中心です。万が一の事態では従業員や宿泊客を守る役割も担うため、耐震性を高め、防火・消化設備は定期的に点検しておきましょう。また、宿泊客を守る避難・誘導訓練を日頃から行い、従業員に浸透させておくことも大切です。

飲食業での事業継続・再開への取り組みにおいては、仕入先などサプライチェーンの安否確認方法も検討し、従業員やサプライチェーンも含めて関係者全員で安否確認訓練を実施することも有効です。

教育現場におけるBCP対策

教育現場におけるBCP対策で最も重要なことは、児童や教職員の命と安全を守る避難訓練の実施と、授業などを通じて万が一の事態が起きた際、どのように自分の身を守るか学びの機会を与えることです。
実際に静岡県の中学校で実施された事例をご紹介します。

【津波の被害を想定したハザードマップを作成:静岡県中学校の事例】

静岡市の中学校では、津波の被害が想定される区域や、避難場所などを示すハザードマップをもとに生徒たちが街を歩き、避難経路を考える授業が行われました。こちらは総合的な学習「しずおか学」の一貫で、授業の目的は「独自の津波ハザードマップを作成して命を守ること」です。中学校自体は津波浸水区域ではないものの、通学路などのある地域は津波の浸水が想定されており、通学中に地震が発生した場合に素早い避難が求められます。今後30年以内に約8割の確率で起こると想定されている南海トラフ巨大地震に備え、中学生たちは地域の危険な場所を把握するとともに安全な避難経路を自ら模索し、自分や家族の命だけでなく地域の人々の命を守ることも考えています。

また、学校は多くの児童・生徒が通う場所であるとともに、地域の避難所として用いられる機会も多い施設です。このため学校などの教育機関では、地域の一時避難所として住民の命を守るための対策に関する計画・訓練も必要となります。

学校には他にもポイントがあります。入学試験など全国一斉に行われることもあり、入学試験の最中に災害が起きた場合、学生や教職員の安全を確保しなければなりません。

そのほか、業種を問わず事例のように地域の経済回復に寄与する行動も視野に入れておきましょう。

【東日本大震災時:岩手県の企業の事例】

連絡網による従業員の安否確認や、消防法に基づいた非常時の行動計画は事前に策定していました。しかし震災で携帯電話が使用できない期間が長く、機能しない部分もありました。
被災後も現場施設を従業員が見回る機会が多かったため、施設前に社用車を停車させて貼り紙をすることで伝言板機能を持たせ、地域の人の安否確認などに活用しました。

【能登半島地震時:石川県の企業の事例】

地震発生後、企業サイトとブログに被災した地域の情報を写真付きで掲載したことにより、全国から地域全体に対して多数の支援がありました。インターネットが使用できる状況にあれば、積極的に情報を発信することで助け合いを生み、早期の復旧に有効だと感じました。

ALSOKが企業に必要な対策をサポート

警備会社として防災・防犯に長年取り組んできたALSOKでは、緊急時に企業に必要となるさまざまな対策をサポートしています。

ALSOKの災害対策

これからBCPの策定を検討している企業向けに、防災マニュアルの策定をサポートするサービスをご提供しています。定期的な防災訓練や避難訓練の実施も含まれており、BCPの策定だけでなく、全社員への浸透と定着まで支援を行います。

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防災グッズや災害時に必要となる備蓄品、それらの管理サービスもご提供しています。

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個人の安全確認、ご家族との連絡のために携帯電話の充電は欠かせません。

災害発生時にすぐ必要になる安否確認システムや、感染症対策用品もご用意しております。

まとめ

緊急時の対応というと自然災害によるものを思い浮かべる方が多いと思います。しかし、昨今の状況でもわかるように、業務継続が危ぶまれる事態には感染症などのケースも含まれます。さまざまな有事を想定し、それぞれに積極的な対策を行っておくことが今後より重要になるでしょう。