イモビライザーとは?仕組みについて解説

防犯 2020.11.06

車両盗難や車上荒らしを防ぐため、自動車にはさまざまなカーセキュリティシステムが搭載されています。その1つが、電子的なID認証システムにより、第三者が車のエンジンをかけられないようにする「イモビライザー」です。メーター・インパネ付近に赤いランプが点灯していれば、車両にイモビライザーシステムが搭載されていることがわかります。

本記事では、イモビライザーの仕組みや、イモビライザーシステムを搭載する必要性について、わかりやすく解説します。

イモビライザーとは?自動車盗難を防ぐ電子的な認証装置

イモビライザー(Immobilizer)とは、物理的なキーだけでなく、電子的なキー(ID)の照合を行うことで、車両盗難や自動車の乗り逃げを防ぐ防犯装置です。イモビライザーがあれば、仮に車のキーを紛失し、第三者に合鍵を作成された場合でも、ドライバー本人でなければ車のエンジンを始動できなくなります。

あくまでもエンジンの始動を防ぐための防犯システムであり、車上荒らしの抑止効果はありません。また、イモビカッターと呼ばれるイモビライザー解除機器が登場しているものの、自動車の盗難防止のため一定の防犯効果が見込めるカーセキュリティシステムです。

車両盗難や車上荒らしの発生件数は減少傾向に

警察庁の犯罪統計資料(平成31年1月~令和元年12月)によると、令和元年度(2019年)の自動車盗の認知件数(発生件数)は前年比約17.3%減の7,143件でした。平成27年度(2015年)の1万3,821件からほぼ半減となっており、イモビライザーの普及を始めとした防犯対策が一定の効果を挙げています。[注1]

また、車上荒らしの発生件数についても、車両盗難と同様に減少傾向にあります。警察庁の「平成30年の刑法犯に関する統計資料」によると、平成30年度(2018年)の車上ねらいの認知件数は前年比約17.9%減となる4万4,969件でした。12万4,608件の車上荒らしが発生した平成22年度(2010年)以降、8年連続で発生件数が減少しています。

一方、4万4,969件の車上ねらいのうち、約半数にあたる2万631件が「施錠あり」の状態で発生しています。[注2]イモビライザーは車両盗難については高い防犯効果を発揮しますが、自動車のガラス窓を割るなどして、車内の物品を窃盗する車上荒らしに対する抑止効果はほとんどないツールです。

車上荒らしを対策するためには、室内空圧センサーなどを用いた車上荒らしの検知やなど、新たなカーセキュリティが求められる状況となっています。

国内ではイモビライザーの装着義務化が進む

2015年ごろより、新車へのイモビライザー装着義務化に向けて道路運送車両法の改正をにらむなど、政府は本格的な検討段階に入っています。オーストラリアやEU諸国では、すでに1990年代からイモビライザーの装着が義務化されており、普及率はほぼ100%に達している状態です。

2013年の段階で、日本国内のイモビライザーの普及率は約80%程度であり、国内向けの自動車420万台のうち340万台に装着されています。車種で見ると、カスタムやオプションも含めて、国内向けの180車種のうち158種がすでに装着可能な状況です。[注3]

一方で、イモビライザーの装着を義務化すると、車両価格の高騰につながるため、慎重な議論がつづけられています。

車の鍵は3種類。スマートキーやリモコンキーとの違い

自動車用の鍵には、従来のリモコンキーに加えて、スマートキー、イモビライザーキーの3種類があります。それぞれの違いは次の通りです。

リモコンキー
(ワイヤレスキー)
赤外線や電波により、遠隔で自動車のドアの施錠・解錠を行うリモコン式のキー。エンジンの始動には、物理的な鍵を使用する。もっともメジャーな鍵だが、スマートキーやイモビライザーキーの登場により、徐々に数を減らしている
イモビライザーキー 機能としてはリモコンキーとほぼ同様だが、キーのIDと車体のIDが一致しなければ、エンジンスタートができないようになっている。防犯性が高く、車両盗難を防ぐ効果がある
スマートキー 自動車本体に近づくだけで、ドアの施錠・解錠が可能になる次世代型のキー。物理的な鍵を使用しなくても、ボタンを押すだけでエンジンスタートが可能となっている

スマートキーのほとんどには、イモビライザーキーとしての機能も備わっています。近年は、高級車だけでなく中低額車両の採用例も増えており、車両盗難の発生件数減少の一因となっています。

イモビライザーの仕組みは?電子認証が必要な理由

イモビライザーを搭載すると、なぜ車両盗難が起きにくくなるのでしょうか。従来の自動車では、キーシリンダーに差し込んだ鍵の形が物理的に一致していれば、エンジンスイッチがオンになる仕組みでした。この仕組みでは、第三者が自動車の鍵を物理的に複製することで、簡単にエンジンを始動させられます。

イモビライザーシステムを搭載した自動車は、ボンネット内部のイモビライザーコンピュータ(キーレススタートシステム)で、キーID情報を管理しています。キーIDは暗号化されており、総当たり数が数百万通りにおよぶため、電子的なIDの複製はほとんど不可能です。

イモビライザーシステムは、このキーIDと、携帯リモコン側の電子部品(トランスポンダ)に内蔵されたキーIDが一致しなければ、エンジンスタートができないようになっています。

イモビライザーシステムを無効化するイモビカッターや、複数のスマートキーを用いたリレーアタックなどの新たな手口や方法も登場していますが、イモビライザーの登場により、従来よりも安全に車両を駐車できるようになりました。

イモビライザーの点滅の意味は?自動車盗難の抑止効果も

泥

イモビライザーシステムを搭載している車は、ダッシュボードのメーター・インパネ付近に、赤いインジケーターランプが点滅しています。この点滅にはどのような意味があるのでしょうか。まず、ランプの点灯により、自分の車にイモビライザーシステムが搭載されているかどうか確認することが可能です。

さらに第三者がランプの点灯・点滅を見つけ、イモビライザーシステムが搭載されていることを知れば、自動車盗に対する大きな抑止力となりえます。イモビライザーシステムを解除し、エンジンスタートさせるには、イモビカッターのような専用の道具が必要になるためです。

車種によっては、ランプの点灯ではなく、イモビライザーステッカーを貼ることで代用しているケースもあります。手段の違いはありますが、イモビライザーが搭載されていることを示すことで、車両盗難を未然に防ぐ狙いがメーカー側に存在しています。

イモビライザーシステムが車両盗難のリスクを減らす

2013年の時点で、国産車の80%にイモビライザーシステムが搭載されています。イモビライザーが搭載されていると、物理的な鍵山が一致していても、電子的なIDが一致しなければエンジンがかからないため、車両盗難を未然に防ぐことが可能です。一方で、イモビライザーは車上荒らしへの抑止力にはなっていません。車上荒らしを防ぐためには、室内空圧センサーによる検知システムなど、別のカーセキュリティが求められます。

車両盗難や車上荒らしといった、車にまつわるセキュリティ対策として、「防犯カメラ」「監視カメラ」をお勧めいたします。自宅でできる対策としては、有効であり、何か起きた時の原因追及に役立つことができます。

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