盗聴器の種類と仕掛けられる場所は?見つけ方や盗聴対策を解説

治安 2025.10.27更新(2021.02.28公開)
盗聴器の種類と仕掛けられる場所は?見つけ方や盗聴対策を解説

近年、盗聴器はインターネットなどで簡単に購入できるようになり、また、機器の小型化・高性能化が進み、専門知識がなくても設置できることから、誰でも盗聴被害に遭う可能性があります。自分では気づかないうちに、生活音や個人情報が筒抜けになっているかもしれません。
そこで本記事では、盗聴器の種類や仕掛けられやすい場所、見つけ方や盗聴対策について解説します。

目次

盗聴器が仕掛けられたときの兆候

盗聴器が仕掛けられていると何らかの兆候があるものです。例えば、部屋の物の位置が移動していたり、電波を発するタイプの盗聴器によって、家電製品が電波干渉を受け不具合が生じるなどの異変も起こり得ます。

盗聴器が仕掛けられている場合に起こり得る現象の例を以下にまとめました。

【家電の異常】

  • 固定電話で通話中に雑音やハウリングが生じる
  • テレビを見ているときにノイズが入る
  • ラジオを聴いているときに雑音が多くなる
  • スマートフォンの通話が途切れる、電波が不安定になる

【人為的な異常】

  • 無言電話やいたずら電話が頻繁にある
  • 見覚えのないコンセントタップがある
  • 物が移動している(ぬいぐるみ・置物・家具家電など)
  • 見覚えのない物が部屋にある

上記の項目がすべてではありませんが、もし身近でこのような現象が起こっている場合、盗聴器が仕掛けられている可能性があります。不安を感じた際は、自分で確認するだけでなく、専門業者に相談して調査を依頼することをおすすめします。

盗聴器の種類と主な設置場所

盗聴器の主な設置場所と種類

盗聴器が設置される場所には「人目に付かない所」「普段手を触れない所」「設置しても違和感のない所」といった特徴があります。例えば、下記のような場所はこれらの特徴を満たしやすく、盗聴器が仕掛けられやすい傾向にあります。

  • コンセントの中
  • ベッドの隙間・裏
  • 小物入れ・花瓶の中
  • 天井裏
  • 電話機の中
  • 時計の裏
  • エアコンの裏
  • ポスターの裏
  • ぬいぐるみの中
  • パソコン周辺

以下では、室内に設置されることの多い盗聴器の種類をご紹介します。

コンセントプラグ型盗聴器

コンセントプラグ型盗聴器は、家庭用のプラグと見分けがつかない形状をしており、コンセントに差し込むだけで盗聴が可能となることから、広く流通している盗聴器です。電力を直接コンセントから供給できるため、電池交換の必要がなく、半永久的に作動します。

コンセントプラグ型盗聴器は、普段目にすることの少ない家電裏のコンセントや、たこ足配線でプラグが1つ増えても気づきにくい場所などに設置されます。プラグの数を気にしながら過ごしている方はあまりいないため、見つかりにくいのが特徴です。

コンクリートマイク

コンクリートマイクとは、形状、使用方法が聴診器に似ているマイクです。壁にマイクを当て、振動を増幅させることで壁の向こうの音声を盗聴します。

高性能なものほど雑音が少なく、対象者の声のみを拾うように作られているので、設置さえ完璧にしてしまえば雑音のない盗聴が行えてしまいます。コンクリートマイクは玄関ドアの郵便受けの上部や、庭木の陰などに設置されることが多く、屋外からの盗聴にも利用されます。

ボイスレコーダー

ボイスレコーダーは取材や浮気調査などで使われることが多い機器です。一般の盗聴器は有効範囲があり、電波が飛ぶ距離に制限があります。そのため、車内を盗聴するときは車が移動すると音声が切れてしまいます。そこで、市販のボイスレコーダーのような電波を発しない録音機で盗聴が行われるケースがあります。

盗聴用のボイスレコーダーは、音を感知すると自動的に録音を開始する「音声監視モード」や「音声起動モード」といった機能が搭載されているため、ボタン操作をすることなく周囲の音を録音できてしまいます。設置場所としては棚の下や机の側面といった目につきにくい場所や、外出中の音声を録音する目的で荷物の中に仕掛けるケースもあります。

クリップ型盗聴器

壁に設置されたコンセントの内部に組み込むのがクリップ型盗聴器です。設置には壁コンセントを1度取り外す必要があり手間はかかりますが、一度埋め込まれてしまうと外からは全く見えなくなります。
電力はコンセントから供給されるため、コンセントプラグ型盗聴器と同様に半永久的に作動します。コンセント自体を取り外すことは少ないため、このタイプは非常に発見しにくく、引っ越し後も前の住人に仕掛けられた盗聴器が残っている可能性があります。盗聴被害を防ぐためには、入居前に専門業者に点検を依頼すると安心です。

火災報知器型盗聴器

盗聴器の中には、火災報知器に似せた形状の盗聴器もあります。天井や壁に設置されることから、非常に気づきにくいのが特徴です。本来、火災報知器は消防法によって、壁から30cm以上離れた場所に設置することが義務付けられています。そのため、壁から30cm未満の場所に設置された火災報知器は、盗聴器の可能性を疑いましょう。また、部屋の大きさに対して火災報知器の数が多い場合も、盗聴器の可能性があります。

さらに、天井に設置された火災報知器型盗聴器の場合、撮影機能も備わった盗撮器のおそれがあります。疑わしい場合は、携帯電話のライトを火災報知器に向けてみましょう。カメラのレンズ部分が反射して光れば、盗撮器の可能性が高いといえます。

ボックス型盗聴器

ボックス型盗聴器は箱型をした盗聴器で、電池式と電源式の2種類があります。特に、電源式は常に電力が供給されるため、長期間にわたって盗聴されるおそれがあります。

ボックス型盗聴器は、構造がシンプルで改造が容易なため、さまざまなサイズや外観にカスタマイズされる傾向があります。例えば、クリップ型の盗聴器もボックス型の一種です。ボックス型盗聴器は、見つかりにくいように部屋の隅や家具の裏など、死角となる場所に設置されることが多いのが特徴です。

盗聴器の見つけ方

自宅で「盗聴器が仕掛けられているかもしれない」と不安を感じた場合は、落ち着いて対処することが大切です。以下では、盗聴器の見つけ方と探す際のポイントをお伝えします。

目視で確認する

盗聴器を自分で探す場合は、目視での確認が基本です。コンセントの周辺やベッドの隙間など、仕掛けられやすい場所を中心に探しましょう。普段は気にしない電源周りや家具の裏側などは、気づかないうちに仕掛けられている可能性があるため注意が必要です。

コンセントプラグ型盗聴器の見分け方

中でも特に注意したいのが、家庭用プラグと見た目がほとんど変わらないコンセントプラグ型の盗聴器です。自分で設置した覚えがないコンセントプラグは、盗聴器の可能性があります。また、盗聴器の周波数を表すA~Cのアルファベットシールが貼られていたり、簡単に開かないよう細工がされていたりする場合があるため、盗聴器を探す際には確認しましょう。

盗聴器が見つかるまでは音楽やテレビをできるだけつけておく

盗聴の疑いがあるのに機器を発見できない場合は、見つかるまで音楽やテレビをつけておくことをおすすめします。その音が生活音と混ざり、会話や独り言、電話の内容などを盗聴しにくくしてくれる効果が期待できます。

もし長時間音楽やテレビをつけておくのが難しい場合は、無音で作動する「盗聴防止装置」を購入するのも良いでしょう。ただし、効果は製品によって差があるため、確実に発見するにはプロに依頼するのがおすすめです。

盗聴器発見のプロに依頼するのも1つの手段

素人ではなかなか盗聴器を発見するのは難しい場合があります。特にコンセントの中に盗聴器を仕掛けられた場合、取り除くには電気工事士の資格(電気設備の工事や保守を安全に行うために必要な国家資格)が必要です。また、市販の盗聴器発見器を購入しても、使いこなすには時間がかかる可能性があり、精度も製品によってバラつきがあります。
確実に発見し、対処するのであれば、盗聴器発見のプロに依頼して探してもらうのが1番です。

ALSOKでは、超高感度の探査機器を用いて短時間で部屋全体を調査する「盗聴器・盗撮器探索サービス」を提供しています。もし「誰かに聞かれているかもしれない」と感じたら、まずはお気軽にご相談ください。

盗聴器を見つけたときの対処法

盗聴器を見つけたときの対処法

万が一、盗聴器を見つけたとしても、すぐに破壊したり捨てたりしてはいけません。まずは設置されていた証拠を残すことから始めましょう。焦って壊してしまうと、犯人の特定が難しくなるおそれがあります。

発見したら写真を撮っておく

盗聴器を見つけたら、その状態をスマートフォンやカメラで撮影し、記録を残しておきましょう。警察へ通報した後、被害状況の説明や盗聴されていた証拠として提出を求められる場合があります。

コンセントプラグ型の場合はコンセントから抜く

コンセントプラグ型の盗聴器が見つかった場合は、コンセントからプラグを抜きます。電力の供給を断つことで、これ以上盗聴されるのを防ぐことができます。バッテリーを内蔵したタイプであっても、電力が供給されなくなることで充電がなくなり、時間の経過で作動しなくなります。

触るときはハンカチか手袋を使用する

盗聴器には犯人の指紋が付いている可能性があるため、重要な証拠として注意して保管しておく必要があります。取り外しが難しい場合は自分で無理に盗聴器を外そうとせず、なるべく手を付けないことが好ましいです。もし触るときはハンカチや手袋でつかんで指紋を消さないようにしましょう。

外に出て警察に連絡する

証拠を確保できたら、屋外に出て警察に連絡しましょう。他にも盗聴器が仕掛けられている可能性があるため、通報する際は外に出て家から少し離れましょう。犯人に盗聴が気づかれたと悟られないようにするのも、解決に導くためには大切です。

盗聴被害を防ぐには空き巣対策が効果的

引っ越しの時点で盗聴器が仕掛けられているケースに加え、合鍵等を使用し、留守の間に不法侵入して盗聴器が仕掛けられる場合もあります。そのため、盗聴被害から身を守るためには、空き巣対策にも力を入れる必要があります。

玄関や窓からの侵入に時間がかかるようにする

空き巣の多くは、玄関や窓から侵入します。犯人は短時間で侵入できる家を狙う傾向があるため、侵入に時間がかかるように工夫することで犯行を未然に防ぐ効果が期待できます。留守中はもちろん、在宅中であっても油断せず、鍵は必ず施錠しましょう。さらに、玄関ドアや窓に補助錠を取り付けたり、防犯フィルムを貼り付けたりするとより効果的です。
また、防犯性の高い鍵に交換することで、ピッキングやサムターン回しなどの手口にも強くなります。

防犯カメラを設置する

防犯カメラを設置することで、防犯意識の高い家であることをアピールでき、犯罪の抑止につながります。さらに、万が一被害に遭った場合でも、録画された映像を証拠として活用でき、警察の捜査にも役立ちます。玄関前やベランダ、家の裏手など、侵入経路になりやすい場所を中心に、死角ができないよう配置するのがポイントです。最近ではスマートフォンで遠隔操作が可能な機種も増えており、外出先からでも自宅の様子をチェックできます。

庭や家の周辺をきれいにしておく

庭やベランダ、家の周辺に不要な物を置かないようにすることも大切です。脚立や庭木、粗大ゴミなどが放置されていると、侵入者が足場として利用したり、侵入後に隠れる物陰が生じたりするため、狙われるリスクが高まります。ベランダや家の周辺は常に整理整頓し、見通しの良い状態を保ちましょう。

ホームセキュリティを導入する

ホームセキュリティの導入も、防犯対策としておすすめです。盗聴器を仕掛けるために侵入した場合も含め、不審者の侵入を検知した際に警備会社が迅速に対応してくれます。一人暮らしの方からファミリー、高齢者世帯まで幅広くご利用いただけます。

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オンラインセキュリティは、不審者の侵入や火災などの異常発生時には自動でALSOKが駆けつけ、状況に応じて各関係機関と連携するので安心です。
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他にも、引き違い窓の閉め忘れをお知らせしてくれる機能や、おでかけ前にクレセント錠の施錠確認などのセキュリティも装備。在宅中も警備セットできるため、日頃の安全を守りたい方におすすめです。

ALSOKのホームセキュリティなら相談は無料、専門のアドバイザーがあなたのニーズにぴったりのプランをご提案いたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。

盗聴はプライベートを脅かす重大な犯罪です!

盗聴はどんな人に対して行ったとしても犯罪であり、許されない行為です。近年では、インターネットを通じて誰でも盗聴器を購入できるようになり、被害のリスクが高まっています。特に、近距離で音声を拾える小型の盗聴器が増えており、仕掛けられていることに気づかないケースも少なくありません。
盗聴では個人情報や会話の内容だけでなく、生活リズムや在宅時間など、犯罪につながる可能性のある情報も漏れてしまうおそれがあります。少しでも異変を感じたら、まずは盗聴器がないか探すことから始めてみましょう。

ALSOKでは、盗聴器・盗撮器の探索サービスを提供しています。超高感度の探査機器を使用し、目視調査を含めて1時間ほどで調査は完了します。一人暮らしの方や引っ越しを控えている方、お子さまの新生活を見守りたい方など、プライバシーを守りたいすべての方におすすめのサービスです。日々の安心を確保するためにも、盗聴の不安を感じたら放置せず、プロによる点検を検討してみてください。

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