高齢者見守りサービスの種類と選び方

核家族化が進んでおり、ご高齢の親御さんと遠く離れて暮らしている方は珍しくなくなりました。そのようなケースにおいて、親御さんの健康状態は大きな心配事となっています。何か問題が起こっても、駆けつけるどころか気づくことすら困難な場合があります。この不安はどうすれば解消できるのでしょうか。本記事では安心につながる見守りサービスとはどんなサービスなのか、さまざまな見守りサービスが存在するなかで、それぞれのメリットやデメリットを解説し、具体的な選び方のポイントをお伝えいたします。
種類が豊富!見守りサービスの特徴とメリット・デメリット
見守りサービスとは、家族に代わって高齢者を見守ってくれるサービスです。主に民間企業が提供しており、さまざまなタイプの見守りサービスが存在します。
訪問型高齢者見守りサービス
訪問型高齢者見守りサービスは、スタッフが定期的に利用者の住まいを訪れて生活や安否を確認するタイプです。対面でコミュニケーションをとるので、孤独感を軽減できることがメリットとなっています。
デメリットは、決められた日のみ訪問するサービスであるため、24時間日常的に見守りを行うわけではありません。そのため、突然倒れたり、発作が起きたりした際の緊急対応には適していません。また、訪問してくることに対して利用者が面倒に感じる場合があります。
カメラ型高齢者見守りサービス
カメラ型高齢者見守りサービスは、住まいにカメラを設置して目視で健康状態などを確認します。メリットは、現状を把握できることやカメラを通じて会話が可能なことです。デメリットとしては、プライバシーの問題や「見られている」という感覚による精神的な負担が挙げられます。
センサー型高齢者見守りサービス
センサー型高齢者見守りサービスは、住まいに設置したセンサーが利用者の状況を感知します。反応がなければ家族に連絡が入るため、利用者が「見られている」という感覚にならずライフスタイルを考慮した見守りを行えるのがメリットです。それに対して、実際の様子を目視できないという不安を残すことなどがデメリットとなっています。
配食型高齢者見守りサービス
配食型高齢者見守りサービスは、スタッフが食事を宅配する際に利用者の健康状態をチェックするタイプです。利用者は、食事の用意や栄養制限について気にしなくて良いというメリットがあります。食事の好みが合わない場合があることやコストが大きいことなどがデメリットです。
会話型高齢者見守りサービス
会話型高齢者見守りサービスでは、スタッフが電話やメールで利用者に健康状態などを尋ねます。メリットは利用者による対応が簡単であることやリーズナブルなことです。一方、電話やメールによる見守りサービスの頻度は一般的に週1回、多くても週に数日のみとなります。常時見守りを行っているわけではないため、転倒したり発作が起きて意識を失ってしまったりといった緊急事態への対応は難しいものです。また、高齢者が元気かどうか、何も問題がないかどうかの情報は高齢者側の言葉だけで判断しなければなりません。高齢者の主観的な安否確認しかできず、中には心配をかけまいと強がる方や夜間に問題が起きているのに本人は気づいていないなど、客観的な安否確認ができないことなどがデメリットです。
緊急時通報型高齢者見守りサービス
緊急時通報型高齢者見守りサービスは、異常を感じた利用者がボタンを押して通報するタイプです。メリットとして、ボタンを押すだけで助けを呼べる手軽さと安心感が挙げられます。デメリットは、ボタンを押せない状態だと通報できないケースが考えられることや見守りにあたり通報ボタン等のシステムやインターネット回線などのインフラが必要となることです。
GPS型高齢者見守りサービス
GPS型高齢者見守りサービスでは、GPS機能で利用者の居場所を検知することができます。通常の外出時だけでなく、利用者が徘徊する可能性がある場合に役立ちます。常にどこにいるかを特定できるのは大きなメリットですが、利用者がGPS端末を持ち歩く必要性やどこでも正確な位置情報を検知できるとは限らないなどのデメリットもあります。
ロボット型高齢者見守りサービス
ロボット型高齢者見守りサービスは、カメラが搭載されたロボット型の見守りサービスです。住まいに設置することで離れた場所にいても利用者の様子を確認できます。会話ができるなど様々な機能が搭載されている種類がありますが、その分コストが高いことがデメリットです。
見守りサービスの選び方はどうするの?料金やサービス内容など
見守りサービスにはそれぞれ異なる特徴があるため、どのタイプを選べばいいか悩みますよね。多くの種類の中からサービスを導入する際は、料金やサービス内容などを比較して目的に合ったタイプを選ぶことが重要です。
料金で選ぶ
種類が多すぎて、見守りサービスの選び方が分からないという人も少なくありません。
そのような場合は料金面を重視して見守りを選ぶのもひとつの手です。
見守りサービスは介護保険の適用外であり、費用はすべて自己負担なので、予算との兼ね合いがとても重要になります。自治体が提供する見守りサービスは料金が安い場合もあるため、予算に不安があるなら、それらも視野に入れた見守りサービスの選び方を考えるのが得策です。
サービス内容で選ぶ
さらに、見守りサービスの内容は以下の3つに大きく分かれるので、どれが良いか絞っておくと選びやすくなります。
1つ目の見守りは、自分でボタンを押したり、自動音声の番号に電話をかけたりするセルフ通報型です。シンプルな操作で異常の通報が可能ですが、緊急時も自分で行う必要がある点に注意しなければなりません。
2つ目の見守りは、カメラやセンサーなどで状態を確認してもらう自動通報型であり、自分で操作をしなくても24時間体制で見守ってもらえます。ただし、最初に機器を導入するための工事が必要な場合があります。
3つ目の見守りは対面型で、スタッフが巡回したり電話をかけたりしてくれます。実施の回数は多くありませんが、細かく確認を受けることや悩み事の相談などが可能です。
目的に合わせて選ぶ
見守りサービスを導入するときは、見守る対象として、利用者がどのような状態にあるのか考慮しなければなりません。たとえば、24時間の見守りが必要な場合もあれば、緊急時の対応だけの見守りで十分な場合もあるでしょう。監視されるのが嫌いな人もいますし、分かりやすい操作を好む人もいます。このような特徴を踏まえたうえで、できるだけニーズに合った選び方をすることが重要です。
日常生活に支障が出たら介護施設の利用も検討!
利用者の事情によって最適な見守りサービスのタイプは異なってきます。
見守りサービスの種類は豊富にあるので、事前によく検討して自身のニーズに一番あうものを選択するようにしましょう。
ALSOKではホームセキュリティの緊急通報システムを利用した高齢者向けの見守りサービスをご提供しています。万一の時は緊急ボタンひとつで専門の訓練を受けたプロのガードマンが駆けつけるので安心です。ALSOKの見守りサービスでは急病などのケースに備えてご実家の鍵をお預かりすることも可能です。
また、急に体調が悪くなっても緊急ボタンが押せるペンダント型緊急ボタンや、火災感知を感知してガードマンが急行するサービス、お住まいにさまざまなセンサーを設置して異常があればご家族に連絡する見守り情報配信サービス、生活動線上のドアなどに開閉センサーを取り付け、一定時間以上開閉がないとご家族への通知とともにガードマンが駆けつけるライフリズム監視サービスなど、オプションサービスも多数ご用意していますので、ニーズに合わせてお選びください。
見守りサービスでどんなプランにすれば良いか、選び方がわからないという方はまずはお気軽にお問い合わせください。相談は無料、専門のアドバイザーがニーズにあった最適なプランをご提案いたします。
ALSOKではグループ会社を通じて各種介護施設の運営も行っています。
認知症などの症状が進んでひとりでは日常の生活が困難となってきた場合などは、ぜひ一度ご相談ください。症状や状況にあわせた最適な施設をご紹介いたします。