ストーカー被害の実態とストーカー対策方法

一人暮らしは自由気ままで楽しいものですが、侵入盗など気をつけなくてはならないこともたくさんあります。とくに女性の場合は一人暮らしが知られると、不審者に付きまとわれたり、窃盗以外の目的で住居に侵入されることもありうるので、とくに注意が必要といえます。ここではストーカー被害にあったときの対策と注意点についてみてみることにしましょう。
ストーカー被害の認知件数
まずは、警察庁発表のストーカー事案の認知状況をみてみましょう。令和元年中の認知件数は、20,912件でした。これは、前年の21,556件に比べて3%の減少。実は平成30年から微減の傾向が続いていますが、それでも平成25年から7年連続して20,000件を超えるレベルで認知件数が推移しています。ストーカー被害の場合、警察よりも友人や家族に相談をする人も多いと想定されることから、実際にストーカーの被害に遭っている人は、もっとたくさんいると推測されます。
さらには、ストーカーの動機を見ると、好意の感情が79.8%、好意が満たされず怨恨の感情が20.2%とのこと(警察庁のデータより)。これらの動機はすべて「ストーカー規制法」の対象となります。
この法律は1.つきまとい等、2.ストーカー行為に規定を定め、平成12年より施行されました。被害状況に応じて警察がストーカーに警告を出したり、それでも止めない場合は、都道府県公安委員会が止めるように禁止命令を出してもらうことができます。
これに違反をすると2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられることになっています。また、相手を告訴することも可能です。
警察には専用窓口を設置していますので、困った時は相談専用電話番号である「♯9110」に相談をするようにしましょう。ストーカー被害を防止する教示や防犯ブザーの貸し出しもしてくれます。

ストーカー対策1:被害状況の記録や物的なものが重要な証拠に
ストーカーに狙われていると感じたら、ただちに警察に相談するのがおすすめですが、その際に具体的な被害状況が把握できるものがあると、警察も動きやすくなります。
そこで重要となるのが被害状況の記録や物的証拠です。ほんの些細なことでもよいので、日付、時間、感じたことや被害内容などを記録しておくほか、郵便物や留守番電話の録音などの物的証拠を残すようにしましょう。
そして、何より心がけたいのは、絶対にストーカーと接触をしないこと。
ストーカー行為を止めさせようと交渉したくなる気持ちもわかりますが、危険が伴うこともあるので絶対に避けるようにしましょう。ストーカーに接触しないためにも、できるだけひとりになることは避けて、友人や家族など周囲の人に付き添ってもらって帰宅するなど、協力をしてもらうようにしましょう。どうしてもひとりになってしまう場合には、防犯スプレーや防犯ブザーなどの撃退グッズを持ち歩くようにします。仮にひとりで歩いている時に襲われたら、素手で戦うのは多くの女性の場合は不可能です。
ALSOKもストーカーに有効な対策グッズとして「防犯ブザー」を用意しています。カバンにつけてアピールするだけでも、ストーカーが近づきにくくなるはずですので、ぜひストーカー対策として利用を検討しましょう。
また警察に届け出が済んでいることが前提となりますが、ALSOKには「HOME ALSOK レディースサポート」というストーカー対策用のセキュリティサービスもあります。どこからでも通報できるモバイルセキュリティや万が一の時にはガードマンが駆けつけるサービスを受けることができます。身に危険を感じる場合には利用を検討しましょう。
ストーカー対策2:ゴミを出すときは、個人情報となるものはすべて裁断を。盗聴の危険も疑うべし
もし、“何時に帰宅する”“どこで何を買った”などの行動パターンをストーカーに読まれていると感じたら、個人情報が洩れていると思った方が賢明です。ストーカーは相手のことをできるだけ知りたいと思うもので、さまざまな手を尽くして情報を入手しようとします。
個人情報を守る対策をするのであれば、まずはゴミの出し方に注意を払う必要があります。ポイントは、郵便物や宅配便の伝票、購入物のレシート、携帯電話や光熱費などの領収書、友人からの手紙などは、シュレッダーにかけるか、はさみで細かく切って捨てること。宛名を隠すことができる、手間のかからないグッズもあるため利用しましょう。そして、ゴミをあさられないようにできるだけゴミ収集車が来る直前に出すように心がけます。
他には、ポストから郵便物を盗むケースも想定されます。対策として集合玄関などのポストには必ず鍵をかけるようにしておきましょう。
さらに、個人情報の洩れる要因として、考えられるのが盗聴や盗撮です。現在は誰でも盗聴器や盗撮器を手に入れることが可能で、素人でも扱うのは簡単です。
盗聴や盗撮の心配のあるという人向けの対策としては、ALSOKの「盗聴器・盗撮器探索サービス」がおすすめです。
ストーカーの被害は、精神的にも体力的にもダメージを受けるもの。一人で抱え込まずに警察や家族、友人に早めに相談をして、より深刻になる前に、今回ご紹介した防犯グッズやストーカー対策を参考にして身を守るようにしましょう。