ストーカー規制法改正の内容は?GPS機能の悪用が規制対象に追加

ストーカー規制法改正の内容は?GPS機能の悪用が規制対象に追加

防犯 2021.10.14
ストーカー規制法改正の内容は?GPS機能の悪用が規制対象に追加

2021年5月に、ストーカー規制法の一部を改正する法律が公布されました。新たな法改正では、GPS機能を悪用した位置情報の取得などが規制対象に追加されています。今回は、ストーカー規制法の内容や改正点、ストーカーから被害を受けた際の対策などを解説します。

ストーカー規制法とは

ストーカー規制法は、正式名称を「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といいます。特定の相手にもつ恋愛感情やその他の好意からくる感情、またその感情が満たされなかった恨みからくる感情を充足させる目的で、迷惑行為を繰り返すのがストーカーです。
ストーカー規制法によって警察はストーカーに警告を与えることができ、改善が見られなければ逮捕し、被害者を保護します。
ストーカー規制法は2000年11月に成立し、暴力や脅迫などの被害に遭う前の段階である「つきまとい等」の行為への規制が、初めて法的に認められました。

これまでの法改正

ストーカー規制法は、成立してから20年以上経った現在までに何度も法改正が行われています。ストーカー行為は社会の発展とともに多様化してきており、その時々の被害や実情に合った改正が行われています。

2013年6月の法改正では、被害者から拒否された上での連続したメール送信がつきまとい行為の規制対象に追加されました。また、2016年12月の法改正では、SNSやブログなどで悪意のあるメッセージを送るなどの事例を受け、SNS上での嫌がらせがつきまとい行為の規制対象に追加されています。

ストーカー規制法の規制対象行為

警察庁がまとめているストーカー規制法の規制対象行為は下記のとおりです。赤字は今回の規制法で追加された事項です。

ストーカー規制法の規制対象行為

※警察庁サイトより抜粋

ストーカー規制法の規制対象行為は、つきまとい・待ち伏せに加え、住んでいる場所や学校、勤務先などに押しかけて見張ることや周辺をうろつく行為を指します。また、相手が家に帰った際に「おかえりなさい」と電話をしたり、その日の行動や着ている服などを電話やSNS上で告げる行為、相手が嫌がっていて拒否しているにもかかわらず、会うことや交際することを要求する行為も規制されます。
その他、乱暴な言動や、電話やメール・手紙・SNS等で一方的に何度も連絡をしてくる行為、動物の死骸や汚物の送付、名誉棄損に当たる行為、わいせつな言葉や写真・画像を送ったり、わいせつな写真をインターネットに掲載しようとする行為も規制対象行為に当てはまります。

ストーカー規制法の改正点

ストーカー規制法の改正点

2021年5月に、ストーカー規制法の一部を改正する法律が公布されました。どんな点が改正・追加されたのかを詳しくご説明します。

実際にいる場所における見張り等

住居や学校、勤務先などいつもいる場所に加えて、行く先々で見張ったり、周辺をうろつく行為、その場に押しかける行為が規制に追加されました。
例えば、被害者がたまたま立ち寄った店舗や公園、旅行先のホテルに現れ、その付近をうろつく行為はストーカー行為とみなされます。

拒まれたにもかかわらず、連続して文書を送る行為

無言電話や連続した電話、メール、SNSのメッセージに加えて、文書の送付も規制対象になっています。自宅や勤務先宛てに何度も手紙を送る行為、自宅の郵便受けに直接手紙を置く行為が当てはまります。ストーカー行為に該当するのは、拒否されているにもかかわらず、一度だけではなく連続してこのような文書や手紙を送る行為です。

GPS機器等を用いた位置情報の無承諾取得等

今回の改正でもっとも目立った点がこのGPSの悪用規制です。GPSの悪用はIT技術の進化と共に懸念されるようになりました。
GPS(全地球測位システム)を利用して、相手の承諾なしに位置情報を取得する行為が対象となります。持ち物や車などにGPSを無断で取り付けたり、相手に伝えずにGPSが付いたものを渡して位置情報を取得する行為や、無断で位置情報が共有できるスマホアプリなどをダウンロードし、悪用する行為などです。

ストーカーにつきまとわれていると感じたら

ストーカーにつきまとわれていると感じたら

ストーカーにつきまとわれていると感じたり、相手がストーカーかもしれないと不安になった際は、ひとりで悩まず、警察や家族、友人に相談するようにしましょう。
身の安全のため、被害が深刻になる前に最寄りの警察署に相談してください。警察に相談する際は、具体的な被害状況がわかるものを準備しておくとより良いでしょう。
相談時に重要となるのが、被害状況の記録や物的証拠です。日付、時間、感じたことや被害内容などを記録しておくほか、郵便物や留守番電話の録音、メールやSNS上のメッセージ、写真や動画がある場合は、物的証拠として残すようにしましょう。

しかし、証拠集めを重視するあまり、身の危険にさらされることにならないよう注意が必要です。いつどんな被害に遭うか予想がつかないため、ストーカーには絶対に接触しないようにしてください。勤務先や学校からの行き帰りなど、できるだけひとりになることは避け、帰宅時は友人や家族など周囲の協力をあおぎ、付き添ってもらうなどしましょう。
どうしてもひとりになってしまう場合は、防犯スプレーや防犯ブザーなどの撃退グッズを持ち歩き、身を守る対策が必要です。

困ったときは警察相談専用電話「♯9110」に相談をするようにしましょう。身の危険を身近に感じた際は、相手が知らない場所に一時的に身を寄せることも検討する必要があります。

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まとめ

ストーカー被害は年々手口が多様化しているため、被害の実態に合わせてストーカー規制法の改正が行われてきました。ストーカー規制法の内容をご確認いただき、当てはまると思った際はすぐに周囲の人や警察に相談するようにしてください。被害を最小限に抑えられるよう、「助けて」と言える勇気も必要です。

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