空き巣をはじめとした侵入盗の時間帯と手口について

日々流れる事件や事故などのニュース。他人事だと思うかもしれませんが、思わぬときに被害に遭ってしまう、身近な犯罪の一つが空き巣をはじめとした、各種侵入盗です。その対策を検討するには、空き巣被害に遭いやすい時間帯があるのか、どのような手口で侵入するのかなどが気になるところ。そこで、空き巣に狙われやすい時間帯と侵入手口について、最新データと共に紹介していきます。
空き巣等の侵入盗に入られやすい時間は?
空き巣は住人の留守中に一戸建てやアパート、マンション等に侵入して金品を盗む犯罪です。したがって、空き巣に入られやすい時間帯は、自然と住人が留守になりやすい時間帯となります。警察庁発表の令和元年の犯罪資料によると、空き巣の被害は午前10時から20時までの間がメイン。なかでも10時から12時までが最も多く、14時から16時、12時から14時と続いています。
「空き巣」以外を見てみますと、住人が夜寝静まってから侵入して金品を盗む「忍び込み」は、22時から4時までが被害に遭いやすい時間帯となっています。
また、住人が在宅しているにも関わらず、食事中や昼寝中などの隙を狙って侵入する「居空き」は、午前8時から20時の時間帯での被害が多くなっています。
空き巣や忍び込み、居空きのいずれにも、被害に遭いやすい時間帯の傾向があることがわかります。ただし、これは被害にあった時刻が判明している件数だけを集計したもので、侵入盗という犯罪の性格上、大多数(空き巣18,907件、忍込み7,351件、居空き1,056件)の被害時刻は不明となっている点に注意が必要です。
また空き巣でも、一般的に住人が家にいると思われる20時以降に被害にあっているケースも少なくありません。こうしたケースでは犯人があらかじめターゲットとなる家を決め、何度も下見をして家庭の情報を集めてから実行している可能性が高いのではないかと考えられます。
したがって、特定の時間帯に限らず、どのような時間帯においても空き巣等の侵入盗は発生するため、いつが安全ということではなく、どの時間であっても対策を立てていくことが重要と考えられます。


警察庁:令和元年の犯罪(11 窃盗 手口別 発生時間帯別 認知件数)をもとに作成
空き巣の侵入手口は「ガラス破り」が最多
警察庁の調べによると、一戸建てやアパート、マンションなどの共同住宅すべてにおいて、空き巣の侵入手口として1番多いのは「ガラス破り」です。ガラス破りのタイプには、引き違い窓の錠前部分をドライバーなどでこじ開ける「こじ破り」やハンマーなどで叩き割る「打ち破り」、ライターなどでガラスを焼き、水をかけてその温度差で窓にヒビを入れる「焼き破り」があります。
次に多いのが「無締まり」。無締まりとは、玄関ドアや窓の鍵がかかっていないことです。鍵のかけ忘れはもちろん、ゴミ出しや近所への買い物中の故意の無締まり、あるいは「オートロックが付いているから短時間なら鍵をかけなくても大丈夫」という油断から被害に遭ってしまいます。
プロの泥棒から財産を守るために必要なことは防犯意識を高く持ち、こまめにドアや窓を施錠することです。また、窓に防犯フィルムを貼るなどの対策も重要となります。
【空き巣の侵入手口】


出典:警察庁 「令和元年の刑法犯に関する統計資料」を元に作成
知っておきたい侵入の手口
無締まりやガラス破りのほかにも、侵入手口はさまざまあります。
- 1. 「ドアのこじ破り」
窓ではドライバーなどで錠前部分を破壊しますが、玄関ドアの場合はバールなどの強度がある工具を使ってこじ開けます。 - 2. 「ピッキング」
玄関のカギ穴に特殊な工具を入れて鍵を開錠します。鍵穴から開けるのでドアに傷がつかず、一見、鍵のかけ忘れだと勘違いしてしまうので注意が必要です。 - 3. 「サムターン回し」
サムターンとはドアの部屋側にある、鍵をかけるための“つまみ”のことで、多くは鍵穴のちょうど裏側についています。サムターン回しとは、外から室内側にあるサムターンを回して侵入する方法です。たとえば、ドアスコープを外から外し、特殊な工具(長い針金状のもの)を入れてサムターンを回します。ドアの鍵穴の横などにドリルで穴を開け、工具を入れて回す方法もあります。 - 4. 屋上からロープなどでベランダに降りて侵入する「下がり蜘蛛」
高層階に住んでいるから安全というわけではなく、しっかりとした対策が必要となります。
ホームセキュリティで24時間安心
「無締まり」に対する対策は容易にできますが、ピッキングなどその他の侵入手口への対策もすべてとなると、専門の知識や道具が必要です。また、空き巣をはじめ侵入被害に遭いやすい日中の時間帯は、多くの人にとって対策が難しくなる時間帯といえます。ALSOKのホームセキュリティなら、24時間365日、防犯のプロが自宅をガード。時間帯や手口に関わらず、侵入者を迅速に察知して、ガードマンが駆けつけます。玄関や窓など、万が一の閉め忘れも施錠確認センサー(※オプション 詳しくは営業員にお尋ねください)を取り付けることで、防ぐことが出来ます。