空き家の維持費は年間いくら?空き家を持ち続ける費用とリスク

空き家管理 2026.06.26更新(2024.12.26公開)
空き家の維持費は年間いくら?空き家を持ち続ける費用とリスク

本記事では、空き家の年間維持費や、空き家を放置するリスク、空き家を維持・管理する際の注意点について解説します。

空き家となった実家を相続する場合や、海外赴任などで自宅を長く空ける場合には、空き家の維持・管理に費用がかかります。空き家維持のための費用や補助金制度などを把握したうえで、維持以外の選択肢も検討すると良いでしょう。

【この記事で分かること】

  • 空き家管理に必要な費用の内訳
  • 空き家管理にかかる年間費用の総額
  • 空き家を放置するリスク
  • おすすめの空き家活用方法

目次

空き家の維持費は年間いくらかかる?費用項目と相場

空き家を維持する場合には、主に以下の費用がかかります。

  • 固定資産税・都市計画税
  • 水道光熱費
  • 火災保険料
  • 修繕・メンテナンス代
  • 草刈り・剪定費用
  • 不法投棄ごみの処分費
  • 交通費
  • 空き家管理サービス費用

固定資産税・都市計画税

固定資産税とは、建物や土地を所有している人すべてに課される税金です。住宅に人が住んでおらず空き家となっていても課税されます。毎年1月1日に建物や土地を所有していると、その年の課税の対象となります。
また都市計画税とは、所有している建物や土地が市街化区域にある場合にかかる税金です。
固定資産税・都市計画税は住宅用地に対して軽減措置が設けられており、空き家の場合も適切に管理されていれば特例の対象となる場合があります。一方で、特定の条件に該当すると固定資産税が最大6倍になる可能性もあるため、注意が必要です。

水道光熱費

空き家でも維持管理のためには電気・水道の契約を続ける必要があります。
地域やインフラ会社によって詳細な料金は異なりますが、ほぼ利用がない場合でも年間3万円程度を目安として見込んでおきましょう(電気の基本料金40~50A、水道の口径13mmの場合)。詳しく知りたい方は、契約している電力会社や自治体の水道局に問い合わせることをおすすめします。なお、ガスは管理に使用する用途があまりないため解約を検討しても良いでしょう。

火災保険料

誰も住んでいない家であっても、火災や自然災害の被害を受けるリスクはあるため、空き家でも火災保険への加入を検討すると良いでしょう。火災保険料は契約内容や建物の条件などによって異なりますが、年間1万円~6万円が相場です。

修繕・メンテナンス代

家は人が住まなくなると老朽化が進みます。適切な修繕や手入れを行い、空き家を維持する必要があるでしょう。具体的には外壁や内装の修繕費、水回り関連の管理・修理費用などがかかります。壁材や設備、広さなどによってかかる費用の詳細は異なります。

草刈り・剪定費用

庭のある一軒家では年2~4回程度の草刈りや剪定が必要です。専門業者に依頼する場合、1回あたり3~5万円程度がかかり、年間では10万円以上になるケースもあります。

不法投棄されたごみの処分費

人の出入りがない空き家の敷地は、不法投棄の標的にされがちです。投棄された廃棄物を見つけても、犯人が特定できない限りは所有者が処分費用を負担しなければなりません。粗大ごみや産業廃棄物が不法投棄されていた場合、処分費が数万円になることも考えられます。

交通費

交通費は、意外と見落としがちな費用のため注意が必要です。空き家の様子を確認しに月1回訪問するとしても、遠方であれば往復で数千円~1万円以上にもなります。年間で計算すると、3万円~5万円程度の出費を見込んでおくとよいでしょう。

ただし草刈り・剪定費用、不法投棄されたごみの処分費、交通費に関しては、地域差や敷地条件などによって差があるため、事前によく確認しておくことをおすすめします。

空き家管理サービス費用

所有する空き家が近隣にない限り、定期的な見回りや管理は難しいでしょう。そのため、見回りや防犯管理を依頼できる空き家管理サービスの利用も視野に入れる必要があります。
管理サービスを利用せずにご自身で見回り・管理も可能ですが、自宅から空き家までの距離次第で交通費も発生します。
空き家管理サービスは、依頼する会社によって金額やサービス内容が異なります。月々7,700円(税込)からはじめられるALSOKの「るすたくサービス」であれば、見回りや郵便物の整頓などのサービスが年間9万2,400円で利用できます。

空き家維持費の年間総額

ここで、上記でご紹介した空き家の各種維持費を表にまとめ、年間の総額目安をご紹介します。

空き家の維持費用項目 費用の目安
固定資産税 年間8~15万円
都市計画税 年間1.5~3万円
水道光熱費 年間2~4万円
火災保険料 年間1~6万円
修繕・メンテナンス費 年間1~50万円
草刈り・剪定費用 年間5~15万円
不法投棄ごみの処分費 年間5万円
交通費 年間3~5万円
空き家管理サービス費 年間6.6~17万円
上記の総額目安 年間33.1~120万円

空き家を維持するためにかかる年間費用の概算は33万1,000円~120万円が目安となります。

固定資産税は、地方よりも地価が高い都市部の方が高額になる傾向があり、土地や建物の広さによっても大きく変動します。また都市計画税は、面積によって変動するため広い物件ほど高くなると考えて良いでしょう。参考までに、過去に東京都が実施した調査では、東京23区での固定資産税・都市計画税の負担額合計はおおむね22万円程度でした。
電気料金に関しては契約プランや利用量によって金額が異なります。また水道の場合、自治体によっても料金が変わります。

出典:東京都主税局「東京都特別区と他都市との固定資産税負担等の実態比較調査」

空き家を放置してはいけない理由

空き家を放置してはいけない理由としては、以下が挙げられます。

  • 固定資産税が最大6倍になる可能性
  • 建物の老朽化で資産価値が下がる
  • 近隣トラブル・犯罪リスク

固定資産税が最大6倍になる可能性

空き家であっても、土地または建物を所有していれば固定資産税がかかりますが、空き家を放置していると、この固定資産税が最大6倍になる可能性があります。
適切な管理がされておらず倒壊などの危険性が高い空き家は、空き家法の定める「特定空き家」に指定され、住宅用地の固定資産税特例(課税標準が最大6分の1となる特例)の適用から外れるためです。ただし、特定空き家に指定されるまでには「助言→指導→勧告」の3段階があり、早期に対応すれば指定は回避できます。

なお、2023年の空き家法の改正以降、「特定空き家」になるおそれがあるとして「管理不全空き家」に指定された場合も軽減措置の適用外となっています。

建物の老朽化で資産価値が下がる

いざ売却するときに維持管理が適切にされておらず老朽化が進んでいれば、その分売却価格が下がってしまいます。たとえば、長期間換気をしていない室内では、湿気によってカビやシロアリが発生し、通水を行っていない場合は水道管の劣化・破損・悪臭の原因になります。さらに、屋根や外壁のヒビ割れを放置することで、雨漏りを引き起こすリスクが考えられます。

近隣トラブル・犯罪リスク

空き家

管理が行き届いていない空き家は、近隣トラブルの原因や犯罪の温床になりがちです。たとえば、雑草や伸びた枝の放置、害虫の発生などにより地域の景観が損なわれ、衛生面・治安の悪化にもつながります。また、老朽化が進んだ家屋は損傷しやすく、災害時に屋根材や外壁が落下して近隣の住宅に損害を与える場合もあります。
さらに、人の出入りがない空き家は不審者に狙われやすく、不法侵入・不法投棄・放火などの犯罪リスクも高まるでしょう。

空き家を維持する際の注意点

家のコスト

空き家を維持する際には、単純に費用だけではなく管理の労力も必要になります。また、使える補助金の存在を知らずに高額な費用をそのまま支払うケースもあるため、事前にどのような補助金が使えるか把握しておくことも重要です。

空き家維持には費用だけでなく労力もかかる

空き家の管理には一定の維持費がかかりますが、それだけでなく持ち主の労力も必要となります。税金や保険の手続きなどの事務処理に加え、修繕・メンテナンスの対応などの手間もかかります。
このため、状況によっては売却や賃貸に出すなど、維持以外の選択肢も検討すると良いでしょう。

空き家の修繕には補助金を活用できる

空き家を改修・修繕しようと見積もりを取ったところ、思いのほか高額で悩んでいる方もいるでしょう。場合によっては、空き家の改修・修繕に補助金を活用できることがあります。補助金を活用して空き家を改修することで、ほかの活用方法も考えられるかもしれません。

空き家改修に関する補助金制度には、以下のようなものがあります。

  • セーフティネット登録住宅の改修費支援
  • 空家等適正管理支援事業(リフォーム)
  • 空家利活用改修補助制度
  • 空き家バンク賃貸登録物件リフォーム補助
  • 空き家利活用流通促進事業 など

補助金・助成金制度は自治体ごとに異なるため、詳しくは空き家のある自治体に問い合わせてみると良いでしょう。

「維持する以外」の空き家の活用方法

空き家は単に維持するだけでなく、売却・賃貸・倉庫や民泊への転用など、状況に合わせた適切な方法で活用することも可能です。

売却する

空き家の最もシンプルな活用方法は、早期に売却して手放すことです。売却すれば、固定資産税の負担や、定期的な清掃・修繕といった管理の手間から完全に解放されます。さらに、売却によってまとまった資金を一度に得られる点も大きなメリットです。

建物の状態が良好なほど高値での取引が期待できる一方、放置期間が長引くほど老朽化が進み、売却価格は下がってしまいます。そのため、将来的に居住する予定がない場合は、できるだけ早めに売却の判断を下すのが賢明です。

賃貸住宅に出す

物件の所有権を手放すことなく、毎月安定した収入を得られる方法が賃貸です。「遠方に住んでいて自主管理が難しい」という場合でも、管理会社に建物のメンテナンスや入居者対応などの実務を委託すれば、大きな負担なく適切な賃貸経営が行えます。

民泊や倉庫として活用する

特に観光需要が見込めるエリアや、アクセスの良い立地であれば、民泊運営を行うことで高い収益が見込める場合もあります。また、居住用としての需要が低い場合でも、トランクルームなどの保管需要に応えることでスペースを有効活用できます。

民泊や倉庫としての活用は、専門業者へ実務を委託するのが一般的であり、ノウハウがなくても始められます。

空き家維持管理に役立つALSOKの「るすたくサービス」

空き家の維持管理においては、「空き家管理サービス」のご利用が便利です。ALSOKでは、空き家や留守宅の管理を代行するサービスをご用意しています。

HOME ALSOKるすたくサービスロゴ

「HOME ALSOKるすたくサービス」は、お客様に代わって敷地内の見回りや郵便受けの整頓・回収を行い、不審者に狙われやすい空き家・長期留守宅をしっかり管理します。費用も月々7,700円(税込)からと利用しやすい料金設定のため、ご自身での見回り・管理が難しい方におすすめです。オプションサービスとして室内の換気・通水も代行するため、空き家の老朽化防止にも役立ちます。
さらに防犯面を強化したい方は不審者の侵入時にALSOKが駆けつける「るすたくセキュリティ」もあり、オプションで火災センサーを別途設置することも可能です。また一部離島や山間部を除き、全国にある空き家に対応できます。

空き家管理の課題 HOME ALSOK るすたくサービスで代替ができる点
頻度:定期的に見に行けない、管理が続かない 月1回の見守り・郵便物の回収により、最低限の定期確認を任せられる
距離:遠方に住んでいて立ち会いが難しい、移動コストがかかる 定期的な見守りにより、現地確認の負担を軽減できる
防犯:不審者の侵入が心配、人の気配が作れない 不審者侵入時にはALSOKの駆けつけ依頼が可能
記録:管理した証拠が残らない、家族・親族に説明しづらい 破損や盗難、ゴミの投棄などの異常の有無をメールで報告

空き家管理にお困りの方は、ぜひALSOKにご相談ください。

まとめ

空き家は税金のほか水道光熱費や火災保険料、草刈り・剪定費、空き家管理サービス費用などさまざまな費用が発生します。空き家を管理せずに放置していると、固定資産税が大幅に上がるだけではなく、近隣トラブルや犯罪の発生リスクも高まるため、適切な管理が重要です。

しかし、空き家の維持管理には、費用だけでなく相応の労力もかかります。ご自身での維持管理に不安がある場合は、「HOME ALSOKるすたくサービス」などの空き家管理サービスの利用も検討してみてください。

空き家の維持管理に関するよくある質問

Q:誰も住んでいない家でも固定資産税はかかりますか?

A:かかります。固定資産税は「所有しているだけ」で発生する税金であり、居住の有無は関係ありません。

Q:家屋がない土地のみの場合の維持費は?

A:固定資産税・都市計画税の住宅用地特例の対象外となるため、住宅が建っている土地に比べて税負担が重くなる場合があります。さらに、草刈りなどの管理費も継続的に発生します。

Q:空き家を放置するとどのくらいの期間で特定空き家に指定されますか?

A:指定までの期間は自治体によって異なり、明確な基準はありません。外壁の崩落・雑草の繁茂・悪臭などが確認されると調査が入り、状況によっては比較的早い段階で調査や指導の対象となる場合もあります。

Q:維持費を少しでも抑えるために自分でできることはありますか?

A:定期的な通水・換気を行い、建物の劣化を遅らせるようにしましょう。また、火災保険を空き家向けプランに見直すこと、電気契約のアンペアを下げて基本料金を削減することなども有効な対策です。

執筆:ALSOK株式会社

「安全・安心」を皆様にお届けするため、セキュリティのプロフェッショナルであるALSOKが編集しています。日常生活に潜む危険から身を守るための防犯対策、突然の災害に備える防災情報、ご高齢者やお子さまのみまもりまで、暮らしに役立つ確かな情報を分かりやすく発信しています。

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