古い家の防犯対策は?空き巣に狙われやすい理由や玄関や窓などの対策方法を解説

防犯 2025.05.28
古い家

古い家に引っ越すことになった、または古い家を相続することになったという場合、気を付けたいのが防犯対策です。日本の住宅は年月が経つにつれて経年劣化が進み、建物の機能性や安全性が低下していきます。特に防犯面においては、古い家ほど弱点が多くなりがちです。空き巣に狙われないためにも、しっかりと防犯対策を行う必要があります。
本記事では、古い家が空き巣などに狙われやすい理由や、効果的な防犯対策について詳しく解説します。

目次

古い家が空き巣などに狙われやすい理由

住宅には、建物や設備ごとに一定の耐用年数が設定されています。国税庁の減価償却資産の耐用年数表によると、住宅用の玄関ドアの耐用年数は木製で22年程度、アルミサッシの窓は19年が目安とされています。耐用年数を過ぎると経年劣化が進み、ドアや窓に隙間ができるなど防犯性能の低下が懸念されるでしょう。

構造・用途 細目 耐用年数
木造・合成樹脂造のもの 店舗用・住宅用のもの 22年
木骨モルタル造のもの 20年
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの 47年
れんが造・石造・ブロック造のもの 38年
金属造のもの 4mmを超えるもの 34年
3mmを超え、4mm以下のもの 27年
3mm以下のもの 19年

出典:国税庁「耐用年数(建物/建物附属設備)

経年劣化による空き巣などの被害例としては、以下のようなケースが考えられます。

  • ドアと枠の間にできた隙間から工具などを差し込まれ、鍵を開けられる
  • 経年劣化したサッシの窓枠を簡単に破壊され、侵入される
  • 窓のクレセント錠(回転式の簡易錠)が緩み、外から簡単に開錠される
  • 雨戸や雨戸レールの老朽化により、簡単に取り外しができ、窓ガラスへの接近が容易になる

これらの要因により、古い家は空き巣などの犯罪者にとって「侵入しやすいターゲット」となってしまうのです。

空き巣に狙われやすい古い家の特徴

窓からの侵入者

空き巣に狙われやすい古い家には、いくつかの共通した特徴があります。自宅や相続した家が以下の特徴に当てはまる場合は、特に防犯対策を強化する必要があります。

鍵が経年劣化している

古い家の玄関ドアや窓の鍵は、長年の使用で摩耗や機能の低下が起こっている可能性があります。特に、シリンダー部分が摩耗している場合やドアと枠の間に隙間がある場合は、施錠が甘くなり、玄関や窓から侵入されやすくなります。
また、古いタイプのピンシリンダーやディスクシリンダーなどの鍵は現代の防犯基準に適合しておらず、ピッキングなどの不正開錠に弱い傾向があります。

不正開錠に弱い鍵

窓が薄い、または経年劣化している

古い家は一重窓の場合が多く、ガラスも現代の住宅と比べて薄い傾向があります。これに加えて経年劣化によりガラスの耐久性が低下しているため、容易に割れやすくなっています。窓枠自体も老朽化して強度が落ちていると、窓全体を外されるリスクもあるのです。

玄関や庭が暗い

古い家では、玄関周りや庭の照明設備が不十分なケースが多く見られます。暗い場所は侵入者が身を隠すのに適しており、不審な行動をしていても周囲から発見されにくいといえるでしょう。
特に、庭木が生い茂っていたり、家の周囲に物が多く置かれていたりすると、さらに死角が増えて犯罪者にとって好都合な環境となってしまいます。

人目につきにくい立地にある

近隣住民の目が届きにくい環境は、犯罪者にとって侵入のチャンスを与えることになりかねません。塀や生け垣が高く外から家の様子が見えない古い家や、隣の家との距離が離れた立地にある場合は、不審者がいても近所の人に気づかれにくいため、空き巣に狙われやすくなります。

古民家は狙われやすい?

古民家とは一般的に、「築後50年以上経っており、昭和25年時点で建てられていた伝統的建造物の住宅」のことです。レトロな雰囲気があり近年人気が高まっていますが、防犯面では特有の弱点があります。古民家は、風通しを良くするために開口部が多い作りになっており、木造建築で板戸や障子など、物理的に破られやすい部分が多いのが特徴です。また、立地的に人里離れた場所にある古民家も多く、空き巣などに狙われるリスクが高くなります。そのため、古民家の魅力を活かしながら、いかに防犯性を高めるかが大きな課題です。

経年劣化・老朽化した古い家の防犯対策

古い家に住み続ける場合、経年劣化による防犯上の弱点を把握し、適切な対策を施すことが重要です。

家全体の状況を把握

まず、住宅全体の防犯上の弱点を把握するために、定期的な点検を行いましょう。ドアや窓は隙間なくスムーズに開閉できるか、鍵は問題なく使用できるか、窓ガラスにひび割れや劣化はないか、建物外周部に侵入されやすい場所はないかなどを重点的に確認します。問題を放置すると防犯性能がさらに低下するだけでなく、修理コストも増大する場合があります。

経年劣化・老朽化している箇所を補強・リフォーム

経年劣化や老朽化が見られる部分は早めに補強を行い、劣化が進んでいる場合は部品交換やリフォームを検討しましょう。特に、侵入経路となりやすい玄関ドアや1階の窓は、優先的に対応することをおすすめします。
また、定期的にメンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、防犯性能を維持することができます。

古い家の場所別の防犯対策

古い家は場所別に適した防犯対策を実施することで、効率的に防犯性能を高めることができます。ここでは、玄関、窓、ベランダ、庭などの場所別に具体的な対策方法をご紹介します。

玄関の防犯

玄関の鍵の交換

玄関は、空き巣の主な侵入経路の一つとなるため、玄関ドアを防犯性能の高いドアに交換しましょう。具体的には、2つの鍵が装備されたドアや、スマートロックでの施開錠が可能で鍵穴が外側から見えない仕様になっているドアなどがあります。また、防犯性の高さが証明された防犯建物部品である「CPマーク」のあるドアを選ぶと良いでしょう。
全面交換が難しい場合は、鍵シリンダーを防犯性の高いものに交換する、補助錠を設置する、ドアチェーンやドアガードを設置するなどの対策も効果的です。防犯性の高い鍵は、ロータリーディスクシリンダー、ディンプルキーが挙げられます。また、スマートロックを後付けすることも可能です。

古い家の場合は既存の部品が劣化しているおそれがあるため、新しい部品に交換することをおすすめします。

防犯性の高い鍵

窓の防犯

窓は侵入者が最も狙いやすい場所の一つであり、古い家の窓は、ガラスが薄かったり窓枠が劣化していたりする場合があります。防犯フィルムを貼る、強化ガラスに交換するなどして、簡単にガラスを割られないような対策が必要です。また、補助錠や面格子を設置することで、外からの侵入防止につながります。

ベランダやバルコニーの防犯

ベランダやバルコニーは、2階以上であっても侵入経路となり得る場所です。足場になる物を置いていると侵入の手助けになってしまうため、日頃から整理整頓を心掛け、不要な物は置かないようにしましょう。また、防犯カメラやセンサーライトを設置することで、侵入の抑止効果が期待できます。

庭の防犯

古い家の庭は、庭木が生い茂っていることも多いため、定期的に手入れをして見通しを良くしておきましょう。防犯砂利を撒いておくと、砂利を踏むだけで大きな音が出るため、侵入を躊躇させることができます。
さらに、センサーライトや防犯カメラを設置することで、防犯対策をしていることをアピールし、不審者の侵入を防ぐ効果が期待できます。特に防犯カメラは、映像記録として残せるだけでなく、スマートフォンと連携できる機能があれば外出先からでも確認できるため、古い家の見守りに役立ちます。

普段から防犯のために心掛けておくこと

古い家に住んでいても、日常的な習慣やちょっとした工夫で防犯性を高めることができます。普段から以下のポイントを意識することを心掛けておきましょう。

施錠を徹底する

最も基本的な防犯対策は、確実な施錠です。玄関、勝手口、窓などすべての出入り口を施錠する習慣をつけましょう。特に夏場は窓を開けがちですが、網戸だけでは侵入防止にはならないため、短時間の外出でも必ず施錠します。在宅時や就寝時も、すべての窓やドアの施錠を徹底することが大切です。

適切に鍵を保管する

適切な鍵の管理も、防犯対策として重要なポイントです。使わない不要な鍵は処分し、予備の鍵を作り過ぎないようにしましょう。また、植木鉢の下や靴箱の中などの見つかりやすい場所に、鍵を保管しないようにすることも大切です。万が一鍵を紛失した場合は、シリンダーの交換を検討しましょう。

近所の方とコミュニケーションをとる

地域のコミュニティとの関わりも、防犯には重要な要素です。近所に住む方と日頃から挨拶を交わし、顔見知りの関係を築くことで不審者が侵入しにくい環境を作ることができます。特に古い家が多い地域では、空き巣や不審者の情報を共有するなど、地域全体で防犯意識を高めることが効果的です。

古い家の防犯対策にはALSOKのホームセキュリティ

古い家は、経年劣化や周囲の環境により、空き巣に狙われるリスクが高い傾向にあります。古い家の防犯対策を総合的に強化するなら、ホームセキュリティサービスの導入をおすすめします。

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また、ALSOKのホームセキュリティは在宅中も警備をセットできるので、外出中はもちろん在宅時にも安心です。ホームセキュリティの導入を検討している方は、ぜひALSOKにご相談ください。

まとめ

古い家は経年劣化により防犯面での弱点が生じやすく、空き巣などに狙われるリスクが高まります。しかし、定期的な点検と適切な対策を講じることで、古い家でも防犯性能を高めることが可能です。古い家だからこそ、防犯対策をしっかりと行い、安心して暮らせる住まいを維持していきましょう。

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