耐火金庫とは?家庭用の耐火金庫の選び方と資産を守るための防犯対策

防災 2025.07.17
耐火金庫

窃盗だけでなく、自然災害や火災などのリスクから資産を守るために、多くの家庭で耐火金庫の導入が検討されています。しかし、耐火金庫にはさまざまな種類があり、どのような製品を選べば良いか迷う方も多いでしょう。
本記事では、耐火金庫の基本的な仕組みから家庭用製品の選び方、さらに効果的な防犯対策まで、包括的に解説します。

目次

耐火金庫とは?

耐火金庫とは、火災などの高温環境から内部の貴重品や書類を保護するために設計された金庫です。特殊な耐火材料を使用し、一定時間の高温に耐えられる構造となっています。耐火金庫の主な目的は、火災による保管物の損失を防ぐことです。火災が発生すると温度が800度を超えることも珍しくありませんが、耐火金庫の内部温度は一般的に177度以下に保たれるよう設計されています。現金や重要書類、貴金属、デジタルメディアなど、熱に弱い貴重品を保護できます。

家庭用の耐火金庫の耐火性能とは

耐火金庫の耐火性能は、JIS(日本工業規格)によって厳格に規定されています。JIS規格では、金庫が一定の高温環境に耐えられる時間を基準として、耐火性能を分類しています。耐火金庫の構造において重要な役割を果たすのが、耐熱性を備えた「気泡コンクリート」です。気泡コンクリートは、多数の細かい気泡を含む特殊なコンクリートで、火災時の熱を遮断して金庫内部の温度上昇を抑制する効果があります。
JIS規格に基づく耐火金庫の分類は、0.5時間・1時間・2時間・3時間・4時間耐火型の5種類があり、家庭用の耐火金庫であれば、1時間以上の耐火性能があるものがおすすめです。より確実に保護したい場合や、特に重要な資産を保管する場合には、2時間以上の耐火性能を持つ製品の選択も検討すると良いでしょう。

家庭用の耐火金庫の選び方

耐火性能以外にも、家庭用の耐火金庫を選ぶ際には複数の要素を検討する必要があります。使用目的や設置環境、利便性などを総合的に判断し、最適な製品を選択しましょう。

防水性能の有無

近年豪雨や台風による水害が増加している背景を見ても、防水性能の有無は重要な検討要素です。防水性能があると、水害発生時や火災時の消火活動のときに内部が濡れてしまうのを防ぐことができます。重要書類や電子機器、現金などは水濡れによって大きな損害を受けるおそれがあるため、防水性能は重要です。一方で、防水性能のある金庫は金庫内が密閉空間になり、浮力があるため水害時に流されてしまうおそれがあります。そのため、津波の可能性がある地域では貴重品を防水ケースに入れてから耐火金庫に保管するという二重の対策がおすすめです。防水ケースを併用することで、金庫が流失した場合でも内容物の保護を図れます。

施錠のタイプ

耐火金庫の施錠方式は、セキュリティレベルや使いやすさに大きく影響します。シリンダー式、ダイヤル式、ダブルロック式、暗証番号式、生体認証式のそれぞれの特徴を見ていきましょう。

シリンダー式

シリンダー式は従来の鍵で施錠する方式で、操作が簡単で確実性が高いのが特徴です。鍵がないと開けられないため、紛失や複製のリスクを考慮して鍵を管理する必要があります。比較的低コストで導入できるメリットがあります。

ダイヤル式

ダイヤル式の金庫

ダイヤル式は数字の組み合わせで開錠する方式で、鍵を持ち歩く必要がありません。暗証番号を覚える必要がありますが、鍵の紛失リスクがないのが最大の利点です。操作に慣れていないと、開錠に時間がかかる場合があります。

ダブルロック式

ダブルロック式は2種類の異なる施錠方式を組み合わせたタイプで、より高いセキュリティを実現できます。シリンダー式とダイヤル式の組み合わせが一般的で、一つの施錠が破られても、もう一つが機能するため安心です。

暗証番号式

暗証番号式の金庫

暗証番号式は電子ロック機能により、数字の入力で解錠する方式です。桁数が多い複雑な暗証番号を設定でき、変更も可能です。電池の消耗や故障のリスクがありますが、利便性とセキュリティのバランスが取れています。

生体認証式

生体認証式は、指紋認証や静脈認証などの生体情報を利用して解錠します。不正開錠のリスクが極めて低く、高いセキュリティレベルを実現できます。コストは高めですが、もっとも確実な認証方法といえます。

金庫の大きさ・重さ

耐火金庫の大きさは、用途や保管する物品のサイズ、設置場所に応じて選択する必要があります。重量については、防犯性能と利便性のバランスを考慮して選択しましょう。重い金庫ほど持ち出しが困難になり、防犯効果が高まります。一方で、設置場所の制約や床の耐荷重も考慮しなければなりません。
持ち出す機会がある場合は、小型金庫(手提げ付き)が適しており、長期間家を空けるなどで一時的に貴重品を持ち運ぶ場合に便利です。ただし、小型金庫は不審者に持ち出される危険性もあるため、他の防犯対策との併用が必要です。

耐火金庫と併用できるおすすめの防犯対策

耐火金庫は保護機能に優れていますが、防盗性能(金庫破りや破壊行為などに一定時間耐える性能)はありません。より確実に資産を守るためには、他の防犯対策と併用することが重要です。

玄関や窓の二重ロック

窓のロック

住宅への侵入を防ぐ最初の防衛線として、玄関や窓の二重ロックは非常に効果的です。既存の鍵に加えて補助錠を設置することで、侵入に時間をかけさせることができます。特に、1階の窓や人目につきにくい場所の窓には、重点的な対策が必要です。

ALSOKがご提供する窓の防犯錠「ALSOKロック」は、粘着シールで簡単に窓に貼り付けることが可能で、換気しながら窓の開閉をロックすることもできます。

窓に防犯フィルムを貼る

空き巣などの侵入者は、窓が施錠されていても「ガラス破り」によって侵入するケースがあるため、防犯フィルムが効果的です。防犯フィルムは、窓ガラスに貼ることでガラスの強度を高め、割れにくくすることができます。ガラスを完全に破るのに時間がかかるため、侵入者が諦める効果に期待できます。割ろうとすると大きな音が出るため、音による威嚇効果もあります。
特に、リビングや寝室など貴重品を保管する部屋の窓には、防犯フィルムの設置をおすすめします。透明度の高い製品を選択すれば、室内からの視界を妨げることなく防犯効果を得られます。

室内用カメラを設置する

室内にカメラを設置しておけば、外出中でもリアルタイムで室内の状況を確認でき、自宅に保管した資産を見守れます。

ALSOKの見守りサービス「アルボeye」は、室内に設置したセンサー付きカメラが留守中の侵入者を感知し、スマートフォンで室内の様子を確認することが可能です。異常を検知すると即座に通知が届き、万が一の場合はALSOKの駆けつけ対応を依頼できます。子どもの留守番時の安全確認や、高齢のご家族の見守りにも役立ちます。

屋外に防犯カメラを設置する

防犯カメラ設置は犯行抑止効果が高く、リアルタイムで監視できる防犯対策です。侵入者にとって監視されているという心理的プレッシャーは大きく、犯行を思いとどまらせる効果があります。防犯カメラの設置場所については、ベランダ付近や駐車場、庭など侵入経路となりやすい場所を検討すると良いでしょう。また、カメラの存在を示すステッカーを貼ることで、さらなる抑止効果が期待できます。

ALSOKの「HOME ALSOK Connect Eye」は、配線工事不要で、簡単に導入できるネットワークカメラです。動体検知機能や夜間撮影機能を備えており、24時間体制での監視が可能です。スマートフォンからリアルタイムで映像確認ができ、万が一の場合には、ALSOKが駆けつけるオプションもあります。

ご自宅の資産を守るALSOKのホームセキュリティ

ご自宅の資産を守るには、耐火金庫や防犯対策の併用に加えて、ホームセキュリティの導入が効果的です。

HOME ALSOK Connect

ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」では、「オンラインセキュリティ」と「セルフセキュリティ」をご用意しており、ご希望にあわせてお選びいただけます。セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入でき、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することができます。
オンラインセキュリティは、不審者の侵入などの異常発生時に自動でALSOKが駆けつけます。火災による温度変化や煙の発生も感知できるため、資産を守ることにつながります。住宅用火災警報器にも対応しており、センサーで感知した異常を警報音とランプで知らせるため安心です。加えて、スマートフォンを持っているだけで警備を自動解除でき、外出時はワンタッチで警備を開始できる便利な機能があります。

また、ALSOKのホームセキュリティは在宅中も警備をセットできるので、外出中はもちろん、就寝中や一人での在宅時にも安心です。ホームセキュリティの導入を検討している方は、ぜひALSOKにご相談ください。

まとめ

耐火金庫は、火災や災害から貴重品を守る有能なアイテムです。耐火性能だけでなく、防水性能の有無や施錠のタイプなど、設置する環境や防犯性能なども考慮して選びましょう。大切な資産を守るためには一つの対策に頼るのではなく、複数の防犯・防災対策を組み合わせることが重要です。

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