調光ロールスクリーンとは?後悔しないためのメリット・デメリットを解説

新築やリフォームを検討される際、窓まわりの装飾として調光ロールスクリーンを選択肢に入れている方は多いのではないでしょうか。調光ロールスクリーンは、現代の住環境に適した窓装飾として近年注目を集めています。しかし、導入前にはメリットとデメリットを十分に理解し、設置場所や用途に適した選択をすることが重要です。
本記事では、調光ロールスクリーンの特徴や種類、メリット・デメリット、後悔しないためのポイントなどを解説します。
目次
調光ロールスクリーンとは
調光ロールスクリーンとは、採光の量を細かく調節できる機能を持つ窓装飾です。一般的なロールスクリーンは、1枚の生地で構成されているため調光ができません。一方、調光ロールスクリーンは「透ける生地」と「遮光の生地」の2枚の生地を重ね合わせた構造で、生地の位置を調整することで、光の量を段階的に調整できる点が大きな特徴です。リビングや書斎、オフィスなど、時間帯や天候に応じて光の量を調整したい空間に適しています。
調光ロールスクリーンの種類

調光ロールスクリーンには、2枚の生地がボーダー状になっているスライド式と、立体型の2種類が存在します。スライド式は、透ける生地と遮光生地がボーダーラインのように交互に配置されているシンプルなデザインで、幅広い部屋のテイストやインテリアに馴染みやすい特徴があります。立体型は、スラット(羽状の布)を透ける生地で挟み込み、スラットの角度を調整することで室内に陰影を作り出すのが特徴です。
どちらのタイプも同様の調光機能を持っているため、デザインの好みや部屋の雰囲気に応じて選択すると良いでしょう。
調光ロールスクリーンのメリット
調光ロールスクリーンは、従来の窓装飾にはない機能性やデザイン性を兼ね備えています。
メリット1:光の調整が細かくできる

調光ロールスクリーンの最大の魅力は、光の調整を細かく行えることです。カーテンやブラインドでは、完全に開けるか閉めるか、またはブラインドの角度調整しかできませんでした。しかし、調光ロールスクリーンは、2枚の生地の重なりを調整することで段階的に光の量をコントロールでき、時間帯や天候に応じて最適な室内環境を作り出すことが可能です。
メリット2:目隠しと採光を両方とり入れられる
調光ロールスクリーンは、外からの視線を遮りながら光をとり入れられるため、従来の窓装飾では難しかったプライバシーの確保と採光性の両立が可能です。特に隣家との距離が近い場合や道路に面した窓では、外からの視線が気になって日中でもカーテンを閉めがちになりますが、調光ロールスクリーンなら適度な目隠し効果を保ちながら自然光を活用できます。
また、室内の明るさを維持することで昼間の照明使用量を削減でき、省エネルギー効果も期待できます。
メリット3:日除けをしながら風通しを確保できる
調光ロールスクリーンは、日差しを程よく遮断しながら、換気を行うことができます。完全に窓を覆うカーテンと異なり、窓の開閉に影響を与えることなく日除け効果を得られるため、室内の風通しを確保しながら直射日光を避けることが可能です。特に夏場の暑い日や湿気の多い日でも、快適な室内環境の維持に役立ちます。
メリット4:デザイン性が高い
調光ロールスクリーンは、シンプルでスタイリッシュな空間を演出できる優れたデザイン性を持っています。カーテンのような装飾的な要素がない分、窓まわりがすっきりとし、空間をより広く見せる効果もあります。生地の色や質感を選ぶことで、部屋の雰囲気に合わせたコーディネートが可能で、ナチュラルな空間からモダンな空間まで幅広いスタイルに対応できます。
メリット5:省スペースでかさばらない
調光ロールスクリーンは、省スペースでの設置が可能なため、カーテンのようにかさばることがありません。狭い空間や小さな窓でも圧迫感を与えることなく設置でき、窓まわりの空間を有効活用できます。また、巻き上げ時は上部にコンパクトに収納されるため、窓際に家具を配置する際の制約が少なく、室内のレイアウトの自由度が高まるでしょう。
調光ロールスクリーンのデメリット
調光ロールスクリーンにはメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。
デメリット1:完全遮光が難しい場合がある
調光ロールスクリーンは、構造上の問題から完全な遮光が困難な場合があります。2枚の生地の重ね合わせによる調光機能は優れていますが、全閉していても生地の端部分やわずかな隙間から光が漏れる可能性があります。寝室のように完全な暗さを求める場合には適さないため、遮光カーテンとの併用や他の遮光対策を検討することが必要です。
デメリット2:設置場所の制約がある
調光ロールスクリーンは、窓の形状や開閉方法によっては設置が困難なことがあります。例えば内開きの窓の場合、窓枠の形状が特殊な場合、窓上部の取り付けスペースが限られている場合などは、調光ロールスクリーンの設置が難しいケースが多いです。設置前には、窓の形状や開閉方法、取り付けスペースを十分に確認し、適切に設置が可能かどうかを検討しましょう。
デメリット3:開閉するためのチェーンが絡まることがある
調光ロールスクリーンの多くは、チェーンやコードを使用した操作方式を採用しています。しかし、使用頻度が高い場合や日常的な操作が雑になると、チェーンが絡まったり、スムーズに動かなくなることがあります。特に小さな子どもがいる家庭では、チェーンが首に絡まるなどの危険性があるため、安全対策が必要です。チェーンの長さ調整やコードクリップの使用、または電動タイプを選択することで、チェーンの絡まりによる事故リスクを軽減できます。
デメリット4:洗濯ができない
調光ロールスクリーンは、生地の材質や構造上、カーテンのように取り外して簡単に洗濯することができません。そのため、掃除機での吸引や乾いた雑巾での拭き取りを中心に、こまめにお手入れしてきれいな状態を維持することが大切です。ただし、一部の製品では水洗い可能なものもあるため、購入前にお手入れ方法を確認すると良いでしょう。
デメリット5:夜間の防犯性に注意が必要
調光ロールスクリーンは、夜間に透ける生地を使用している場合、外から家の中の様子が見えやすいため注意が必要です。家族構成や生活パターンが外部から把握されると、防犯上のリスクが高まることがあります。特に女性の一人暮らしの場合は、夜間は閉め忘れのないように注意し、必要に応じて追加の対策を講じることが重要です。
後悔しない調光ロールスクリーン選びのポイント
調光ロールスクリーンを選ぶ際は、以下のポイントを確認することで、後悔のない選択ができます。
- 目的に合わせた機能を選ぶ:遮光性、防炎性など、設置の目的や用途に応じた機能を重視して選択しましょう。
- 設置場所の環境を考慮する:設置場所の窓の向き、日当たり、周辺環境なども考慮しましょう。
- 生地の質感と色を選ぶ:生地の質感と色は、部屋全体の雰囲気やインテリアとの調和を考慮して選ぶことが大切です。
- 操作方法を確認する:コード式、チェーン式、電動など、使用頻度や安全性を考慮して最適な操作方法を選びましょう。
- アフターサービスと保証を確認する:長期間安心して使用するために、アフターサービスの内容やメーカーの保証期間を確認しておくことが重要です。
調光ロールスクリーン設置時の防犯性もチェック

住宅への侵入犯罪の多くは、窓からの侵入によるものです。警察庁の統計によると、令和6年に発生した一戸建住宅への侵入口でもっとも多かったのが「窓」で、無締りやガラス破りでの侵入が約8割でした。また、大きな窓から家の中が見えてしまうことで、空き巣のターゲットにされる可能性もあります。
調光ロールスクリーンを設置する際は、防犯性についても十分に検討することが重要です。特に夜間は、部屋の明かりによって室内が透けて見えてしまう場合があります。調光を適切に調整するほか、遮光性の高い生地を選ぶ、カーテンと組み合わせて使用するなどの対策が必要です。さらに、施錠の習慣化や補助錠、防犯フィルム、防犯カメラやセンサーライトの設置などの防犯対策と組み合わせることで、防犯性を向上させることができます。
参考:警察庁「住まいる防犯110番」
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まとめ
調光ロールスクリーンは、採光量を調整できる機能性と、省スペースでのすっきりとしたデザイン性を兼ね備えた窓装飾です。プライバシーの確保と採光性の両立という、従来の窓装飾にはない魅力を持っています。新築やリフォームの際に調光ロールスクリーンをとり入れる場合は、設置場所や生地の素材、開閉方法などをよく確認のうえ、適切な防犯対策も検討しましょう。