室外機の盗難を防ぐ!今すぐできる防犯対策とおすすめの盗難防止グッズ

防犯 2025.10.27
室外機

近年、エアコンの室外機を狙った盗難被害が全国で急増しています。公民館などの公共施設や店舗、空き家のほか、一般の住宅でも被害が発生している状況です。被害に遭ってから対策を講じるのではなく、事前に適切な盗難防止対策を行うことをおすすめします。
本記事では、室外機の盗難被害の実態と盗まれる理由、狙われやすい家の特徴、具体的な防犯対策やおすすめの盗難防止グッズについて解説します。

目次

室外機の盗難被害が急増している

室外機の盗難被害認知件数

出典:警察庁 年間の犯罪

警察庁の統計によると、エアコンの室外機を対象とした盗難被害は年々増加傾向にあります。2020年の盗難被害認知件数は255件でしたが、2024年には3,397件に急増しており、わずか5年で約13倍になっています。全国各地で被害が報告されており、特に郊外での被害が目立っている状況です。
盗難の深刻化を受けて、警察庁は古物商や中古品の買取業者に対し、室外機を買い取る際の本人確認と取引記録の保存を義務付ける方針を公表しました。

警察による取り締まり強化と並行して、家庭においても防犯対策が不可欠です。昨今は夏場が猛暑となることも多く、室外機が盗難に遭いエアコンが使えない状況に陥ると、健康被害にもつながりかねません。また、新たな室外機の交換費用も負担になります。室外機の盗難被害は決して他人事ではなく、誰もが被害者になりうる身近な犯罪として認識する必要があります。

室外機はなぜ盗難されるのか

室外機の盗難被害が急増している背景には、複数の要因があります。

銅の価格が高騰している

室外機が盗まれるもっとも大きな理由として、銅などの金属価格の高騰が挙げられます。
室外機の内部には、熱交換器に使用される銅管やアルミニウム部品など、多くの金属部品が含まれています。近年、銅をはじめとする金属の価格が高騰しており、銅の国際価格はこの10年で2倍になっています。
そのため、室外機から取り出した銅管を金属スクラップとして売却すれば、高額な現金が得られます。転売やスクラップ売却を目的とした室外機の盗難が増加しているのです。

転売時の本人確認がされていなかった

古物営業法では、古物商が中古品を買い取る際は本人確認を行うことが義務付けられていますが、1万円未満の取引の場合、本人確認が免除されていました。室外機から取り出した金属部品を少額ずつ複数の業者に持ち込めば、身元を明かさずに換金できる状況にあったのです。
金属盗難の被害急増を受けて、2025年10月1日から古物営業法の施行規則が改正されました。改正後は、室外機および室外機に含まれる金属部品については、取引金額にかかわらず本人確認と取引記録の保存が義務付けられています。

出典:警視庁 古物営業法施行規則の一部改正について(令和7年10月1日施行)
古物営業法施行規則

外部から容易に運び出せる

室外機の多くは、建物の外壁や屋外の地面に設置されており、工具があれば比較的短時間で運び出せます。また、近年は室外機が軽量化されているため、持ち運びがしやすい点も背景にあると考えられます。
窃盗犯が作業服を着用し、業者に見せかけて室外機を運び出すケースも報告されています。

空き家が増加している

国内では人口減少や高齢化に伴い、空き家が増加しています。長期間人が住んでいない住宅では、室外機が盗まれても所有者が気付くまでに時間がかかるため、犯罪者にとって格好の標的となっています。
相続した実家や別荘など、定期的に管理できていない空き家を所有している場合は、特に注意が必要です。

室外機の盗難被害に遭いやすい家の特徴

室外機を運ぶ作業員

室外機の盗難を防ぐためには、犯罪者が標的として選びやすい家の特徴を理解することが大切です。以下のような特徴がある場合、盗難被害に遭うリスクが高まります。

室外機が道路に面している・人目に付きにくい場所に設置している

室外機が道路に面している場合、窃盗犯が目を付けやすいうえに、運び出すことが容易なため狙われやすいといえます。一方で、建物の裏や側面、ベランダの奥など、道路や隣家から見えにくい場所に室外機を設置している場合も、窃盗犯にとって作業しやすい環境になるため、注意が必要です。死角となっていて家の中から見えない場合、盗難行為が行われていても住人が気付きにくくなってしまいます。

室外機が固定されていない

室外機がナットやチェーンで固定されていない場合、短時間で盗まれてしまうリスクがあります。
また、室外機の固定が不十分な状態は、盗難リスクだけでなく、台風や地震などの自然災害時に室外機が転倒する危険性も高まります。安全面と防犯面の両方から、適切な固定方法を検討する必要があります。

敷地内の防犯対策が不十分

防犯カメラやセンサーライトを設置していない、庭が整備されておらず見通しが悪いなど、住宅全体の防犯対策が不十分な場合、防犯意識が低い家と判断される可能性があります。
窃盗犯の多くは実行前に下見を行い、防犯対策の状況を確認しています。目に見える防犯設備がなく、容易に侵入できそうだと判断されると、犯罪の標的となりやすい傾向があります。
室外機単体の対策だけでなく、住宅や敷地全体の防犯性を高めることが重要です。

室外機の盗難防止におすすめの防犯グッズ

室外機の盗難を防ぐためには、物理的な防犯対策を施すことが効果的です。以下では、室外機の盗難防止に活用できるおすすめのグッズやアイテムを紹介します。

ワイヤーロック・チェーン

室外機を、建物の壁面や柱とワイヤーロックやチェーンで連結することで、持ち去りを困難にします。太く頑丈なワイヤーロックを使用すれば、切断するために時間と専用の工具が必要となり、犯行をあきらめさせる効果があります。
また、南京錠やダイヤル式のロックと組み合わせることで、さらに防犯性を高めることが可能です。ワイヤーロックは比較的安価で設置も簡単なため、手軽に導入できます。

室外機カバー

室外機全体を覆う専用カバーを取り付けることで、外部からの視認性を低下させることができます。犯罪者は室外機の機種や状態を確認しにくくなるため、標的として選びにくくなります。
室外機カバーには、直射日光や雨風から室外機を保護し、劣化を防ぐ効果もあります。ただし、カバーを使用する際は通気性を確保し、エアコンの運転効率を低下させないよう注意が必要です。

盗難防止ナット

専用の工具でなければ取り外せない盗難防止ナットで室外機を固定することで、簡単に持ち去られることを防ぎます。固定する架台はプラスチック製ではなく、コンクリート製のブロックにすると、重さが加わるためさらに効果的です。
盗難防止ナットは一般的な工具では外せないため、窃盗犯が室外機を取り外すまでの時間を大幅に延ばすことができます。

防犯砂利

室外機の周囲に防犯砂利を敷き詰めることで、人が近づいた際に大きな音を発生させることができます。犯罪者は大きな音を嫌う傾向があるため、防犯砂利は心理的な抑止効果が高い対策です。
室外機の周辺だけでなく、庭全体や家の周囲に敷くことで、住宅全体の防犯性を向上させることもできます。

センサーライト

人の動きを感知して自動的に点灯するセンサーライトを室外機の近くに設置することで、夜間の侵入を抑止する効果が期待できます。突然明るく照らされるため、窃盗犯は周囲に気付かれることを恐れ、犯行をあきらめる可能性が高まります。

防犯カメラ

防犯カメラを室外機の周辺に設置することで、犯罪の抑止効果が期待できるだけでなく、万が一盗難被害に遭った場合でも映像記録を証拠として残すことができます。
最近では、インターネットに接続してスマートフォンから映像を確認できるネットワークカメラや、動体検知機能を備えた高性能な防犯カメラも普及しています。

ALSOKでは、ご家庭向けの防犯カメラを数多く取り揃えています。室外機の盗難対策や侵入対策、車上荒らし、室内の見守りなどさまざまな場面での防犯に役立ちます。

室外機の防犯対策を行う際のポイント

室外機の防犯対策

室外機の盗難防止対策を実施する際には、いくつかの重要なポイントがあります。適切な方法で対策を講じることで、より高い防犯効果を得ることができます。

室外機の設置場所を考慮する

これから新たに室外機を設置する場合や、リフォームで位置を変更できる場合には、設置場所を慎重に検討することが重要です。玄関や窓の近くなど、家の中から様子を確認できる場所に設置すれば、不審な動きにすぐ気付くことができます。
また、マンションやアパートの場合は室外機置き場の柵内に設置する、一戸建て住宅では室外機専用の柵や囲いを設けるなど、物理的に侵入しにくい環境を作ることも効果的です。

マンションなどの集合住宅は許可が必要な場合がある

マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの場合、ベランダや廊下は共用部とみなされるため、設備の設置や改修が管理規約で制限されていることがあります。
室外機にワイヤーロックを取り付ける際に壁面に穴を開ける、防犯カメラを設置するなどの対策を行う前に、必ず管理会社や管理組合に相談し、許可を得ることが必要です。管理者と連携することで、建物全体での防犯対策の強化につながる場合もあります。

自宅の防犯対策と併用する

室外機だけを狙った対策だけでなく、住宅全体の防犯性を高めることが重要です。玄関ドアや窓に補助錠を設置する、庭やアプローチに防犯砂利やセンサーライトを配置する、死角をなくすために植栽を整えるなど、総合的な防犯対策を実施することで、犯罪者に「この家は狙いにくい」と思わせることができます。
防犯対策は、複数の対策を組み合わせることでより高い効果を発揮します。室外機の盗難防止対策を機に、住宅全体のセキュリティを見直すことをおすすめします。

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まとめ

エアコンの室外機を狙った盗難被害は年々増加しており、誰もが被害者になりうる身近な犯罪となっています。ワイヤーロックや盗難防止ナット、防犯カメラなどの防犯グッズを活用し、適切な防犯対策を施すことで、効果的に盗難を防ぐことができます。
室外機の盗難被害に遭ってから後悔するのではなく、今すぐできる対策から始めて、大切な財産を守りましょう。

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