平屋の防犯対策~狙われやすい理由と窓・間取りの守り方を解説~
生活動線がシンプルでバリアフリーにもしやすい平屋は、終の棲家や、ゆとりある敷地での新築として選ばれることが増えています。その一方で、すべての窓や出入口が1階に集まるという構造から、「平屋の防犯は大丈夫だろうか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、その不安を解消するために、平屋が狙われやすい理由と、今日からできる具体的な対策を解説します。
【この記事で分かること】
- 平屋が狙われやすいと言われる理由
- 特に注意したい窓と間取りのポイント
- 今日からできる対策と、ホームセキュリティの選び方
目次
平屋は本当に狙われやすい?統計で見る侵入リスク
結論からいえば、住宅の中でも一戸建は被害が最も多く、侵入窃盗全体の29.1%を占めます。平屋は開口部がすべて1階にあるぶん侵入経路が多く、対策の有無でリスクが大きく変わります。
まず、住宅がどれくらい侵入被害に遭っているのかを、公的なデータで確認しておきましょう。警察庁「住まいる防犯110番」によると、令和7年の住宅対象侵入窃盗の認知件数は17,152件(前年比+7.2%)で、1日あたり約47件の住宅が被害に遭っている計算になります。次に、侵入窃盗全体(令和7年は47,233件)を発生場所別に見ると、一戸建住宅が29.1%と最も多く、次いで一般事務所(8.3%)と続きます。また手口別でも、住人の留守を狙う「空き巣」が侵入窃盗全体の約4分の1を占めて最多です。
平屋そのものに限定した被害統計は公表されていませんが、平屋は寝室や居室の窓を含むすべての開口部が地面に近い1階に集中します。侵入者から見れば足場を使わずに近づける窓や掃き出し窓が多く、対策を怠るとリスクが高まりやすい構造だと言えます。
なぜ平屋は防犯面で不利になりやすい?弱点と間取り
平屋が防犯面で不利になりやすい理由は、間取りと敷地の使い方に表れます。具体的には、①すべての窓・出入口が1階にあり侵入経路が多いこと、②中庭や広い敷地で死角ができやすいこと、③大きな掃き出し窓が庭に面しやすいこと、の3点です。順に見ていきましょう。
① すべての開口部が1階に集中する
2階建てなら2階に配置できる寝室や水回りの窓も、平屋ではすべて1階にあります。侵入者は足場を使わずに多くの窓へ近づけるため、窓一つひとつの守りがそのまま家全体の防犯力を左右します。
② 中庭・コの字型の間取りは死角を生みやすい
採光や風通しのために設けた中庭やコの字型のレイアウトは、道路や近隣の視線が届きにくい死角になりがちです。人目につかない場所は、侵入者にとって「作業しやすい場所」になってしまいます。また、侵入者がどのように下見をするのかについては、関連コラムを参考にしてください。
③ 庭木・塀・カーポートが目隠しになる
プライバシーのための高い塀や庭木、カーポートは、住む人を守ると同時に、侵入者の姿も隠してしまいます。警察庁は、侵入者が犯行前に「留守かどうか」「侵入しやすいか」「逃げやすいか」を下見でチェックするとしています。見通しの悪さは、この下見で狙われる一因になります。
平屋の間取りと防犯のポイント
平屋で特に防犯対策を重視したい「窓」の種類
平屋で最も注意したいのが窓です。警察庁のデータでは、一戸建住宅の侵入口は「窓」が最も多く、手口は窓ガラスを割って解錠する「ガラス破り」が代表的です。平屋はこうした窓が1階に集中するため、窓の対策が防犯の最優先といえます。なかでも、庭に面した掃き出し窓、寝室の窓、そして就寝時の網戸が要注意です。
掃き出し窓(庭に面した大きな窓)
庭に面した掃き出し窓は、開口部が大きく、死角にもなりやすい要注意ポイントです。防犯フィルムや補助錠、面格子を組み合わせ、破るのに時間がかかる状態にしておきましょう。CPマーク付きの防犯ガラスを選ぶのも有効です。
寝室の窓
平屋では寝室も1階にあります。就寝中に侵入されると鉢合わせのリスクも高まるため、就寝前の施錠を習慣づけ、補助錠でもう一段の備えをしておくと安心です。
網戸のまま就寝しない
夏場に網戸のまま就寝すると、無施錠の窓から容易に侵入されてしまいます。暑い時期でも、就寝時や外出時は必ず窓を施錠しましょう。
今日からできる平屋の防犯対策と役立つ防犯グッズ
平屋の防犯は、警察も推奨する「時間・光・音・地域の目」という防犯の4原則が基本です。ここでは、この考え方をもとに、平屋で今日から実践したい3つの対策を紹介します。①施錠の徹底(無締り対策)、②侵入に時間をかけさせること(補助錠や防犯性能の高い製品を活用)、③光・音・地域の目で「見せる」防犯の3つです。
まずは施錠の徹底(無締り対策)
侵入手口では、鍵をかけ忘れた「無締り」からの被害も多く発生しています。どんなに設備を整えても、無施錠では意味がありません。短時間の外出やゴミ出しの際も、施錠する習慣を身につけましょう。
侵入に「時間」をかけさせる
警察庁「住まいる防犯110番」によれば、侵入に5分以上かかると約7割の侵入者が、10分以上かかるとほとんどの侵入者が犯行をあきらめるとされています。窓や玄関の防犯対策では、侵入に時間がかかる状態をつくることが重要です。
の対策の一つが、補助錠や「CP(シーピー)マーク」のついた製品を取り入れることです。CPマークは、「侵入に5分以上の時間がかかる」など一定の防犯性能を認めた建物部品に表示される、防犯性能の目印です(CPは防犯を意味する Crime Prevention の頭文字)。防犯ガラス・防犯フィルム、玄関ドアや引戸の錠、面格子、シャッター・雨戸などが対象で、こうした製品を選ぶことで、侵入に時間をかけさせる効果が期待できます。
光・音・地域の目で「見せる」防犯
センサーライトや防犯砂利、タイマー式の照明は、侵入者に「見られている」「気づかれやすい」と感じさせる対策です。警察庁の「住まいる防犯110番」でも、侵入をあきらめた理由として「近所の人に声をかけられた、ジロジロ見られた」が上位に挙げられています。敷地のまわりに人目を意識させる工夫を取り入れることで、侵入をためらわせる効果が期待できます。
防犯に優れた平屋にする設計・レイアウトの工夫
ここまでは今お住まいの平屋で今日からできる対策を紹介してきました。これから平屋を新築・建て替えする方は、さらに設計段階から防犯を織り込むことで、後付けの対策よりも高い効果が得られます。死角を減らし、道路から見えやすく、窓の位置や種類を工夫することで、侵入されにくい平屋にできます。
高齢のご夫婦・単身の方が気をつけたいこと
平屋は、段差が少なくワンフロアで暮らせることから、終の棲家として高齢の世帯に選ばれています。一方で、窓や出入口がすべて1階に集まり、寝室も地面に近い場所にあるため、高齢の方ならではの注意点があります。ポイントは「戸締まりの負担を減らすこと」と「就寝中・緊急時への備え」です。
戸締まりの負担とかけ忘れを減らす
平屋は窓や勝手口が1階に多く、その一つひとつを施錠して回るのは負担になりがちです。かけ忘れは「無締り」被害に直結するため、手間をかけずに施錠できる工夫が有効です。
就寝中・緊急時に備える
平屋は寝室も1階にあるため、就寝中に侵入者と鉢合わせるリスクがあります。また、体調の急変時にすぐ助けを呼べるかどうかも、高齢の世帯にとって大切な備えです。
平屋の防犯を強化するカメラ・ホームセキュリティの活用
これまで見てきたように、平屋の防犯では「侵入に時間をかけさせる」ことと「見られていると感じさせる」ことがカギになります。設備を選ぶなら、映像で監視・記録する防犯カメラと、異常を検知して駆けつけるホームセキュリティを組み合わせるのが効果的です。この2つは互いを補い合い、平屋の弱点である窓・死角の守りを強化します。
自宅のセキュリティを強化するALSOKの屋外用防犯カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」
「HOME ALSOK Connect Eye」は、配線工事不要で設置できる、屋外対応のワイヤレス防犯カメラです。高画質かつ長期間クラウド保存される映像で自宅周辺の様子を24時間監視し、外出先からでもスマートフォンで映像を確認できます。不審な動きがあればLEDライトで威嚇し、すぐに異常をお使いのスマートフォンへと通知。暗所でも鮮明に撮影できるため、夜間に通った不審者の姿が記録されていれば、特定のための重要な証拠になります。
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」
防犯対策を取り入れた上で、さらにご自宅の防犯性能を強化するには、警備会社の提供するホームセキュリティがおすすめです。
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」は、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2種類から選べます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはご依頼に基づくALSOKの駆けつけをご利用可能です。オンラインセキュリティでは、異常発生時にALSOKが駆けつけます。被害の拡大防止のため迅速かつ適切に対処し、お客様のお住まいを守ります。
スマートフォンを持っているだけで、外出時はワンタッチで警備の設定、帰宅時は自動で警備解除できる便利な機能も活用いただけます。
ALSOKのホームセキュリティは、在宅中も警備をセットできるので、留守中や一人での在宅時にも安心です。相談は無料、専門のアドバイザーがあなたのニーズにぴったりのプランをご提案いたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。
まとめ
平屋は一戸建住宅として狙われやすい面がありますが、ポイントを絞って対策すれば、リスクは効果的に下げられます。平屋で特に注意したいのは、庭に面した掃き出し窓・寝室の窓と、中庭や塀まわりにできる死角です。この2つの弱点に対して、①施錠を徹底する、②補助錠やCPマーク製品で侵入に時間をかけさせる、③光・音・地域の目で「見せる」という対策が基本になります。さらに設備として、監視・記録を担う防犯カメラと、異常検知・駆けつけを担うホームセキュリティを組み合わせると、防犯力を高められます。まずは、ご自宅の窓と死角を見直すことから始めてみてください。
平屋の防犯対策に関するよくある質問
Q:平屋は2階建てより空き巣に狙われやすいですか?
A:発生場所別で見ると、一戸建住宅が侵入窃盗の29.1%を占めて最多です(警察庁「住まいる防犯110番」)。平屋は開口部がすべて1階にあるため、窓・掃き出し窓の対策と死角対策で、リスクを大きく下げられます。
Q:平屋で最初にやるべき防犯対策は?
A:まずは施錠の徹底(無締り対策)と、庭に面した掃き出し窓の補助錠・防犯フィルムです。侵入に時間をかけさせるCPマーク製品が有効です。
Q:平屋の窓はどう守ればいいですか?
A:防犯フィルム・補助錠・面格子・防犯ガラス(CPマーク)を組み合わせます。就寝時は網戸のままにせず、必ず施錠しましょう。
Q:平屋に防犯カメラは必要ですか?
A:「見られている」と感じさせる環境は、犯行の断念につながります(警察庁「住まいる防犯110番」)。カメラに加え、異常を検知・通報するホームセキュリティを併用すると、より安心です。





















