防犯・防災特集 vol.30

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防災 防犯・防災特集

楽しい思い出づくりのために

行楽地での防犯対策

楽しいはずの旅行やイベントで、予期せぬ犯罪被害に巻き込まれてしまう可能性もゼロではありません。
事前の防犯対策が重要です。

国内外を問わず、観光客は狙われている

夏といえば、行楽のシーズンです。長期休みを利用して、旅行やイベントに出かける人も多いのではないでしょうか。
しかし、開放的な気分になっているときこそ注意が必要です。観光地やイベント会場では、観光客を狙ったさまざまな犯罪が発生しやすくなります。
特に多いのが、スリや置き引きなどの窃盗と、ぼったくりなどの詐欺行為です。海外旅行では国内以上に被害にあうケースが多く、コロナ禍以前の令和元年には、海外における日本人の窃盗被害が4039件にものぼりました(令和6年版犯罪白書より)。
これらの犯罪のほとんどは、ほんの少しの警戒と対策で被害を防ぐことができます。この記事では、よくある犯罪手口とその対策をご紹介します。ぜひ事前にしっかりと準備をして、安全・安心な行楽を思いっきり楽しみましょう。

行楽地でよくある3つの犯罪

スリ

駅の構内、イベント会場、観光名所など人の多い場所で多発します。巧妙な手口で、気づかないうちに財布やスマートフォンなどを盗み取ります。

置き引き

窓口やカフェなど、荷物から目を離しやすい場所で多発します。一人が話しかけて注意を引き、その間に別の人が盗むなど、チームで行われる場合もあります。

ぼったくり

「写真を撮ろうか?」「安く売るよ」などと親切なサービスを装って近づき、後から高額な料金を請求します。言葉が通じにくい観光客が狙われる傾向にあります。

侵入を防ぐための窓対策

①ポケットに貴重品を入れない

胸や尻のポケットにスマホや財布を入れると、スリに狙われます。ボディバッグなど、ファスナーや留め具のあるバッグをしっかり前に抱えましょう。

②ワイヤーロックで荷物を固定する

バッグを置くときは、持ち手をワイヤーロックなどで柱や椅子の脚などに固定しましょう。荷物同士をつなぐのも、持ち去りにくくなるので有効です。

③お金は分けて持つ

クレジットカードや現金は、小分けにして複数のバッグにしまっておきましょう。1つはセキュリティポーチなどに入れて、服の下に身につけておくと安心です。

④周囲に注意を払う

景色やイベントに夢中になりすぎず、常に周囲を警戒しておきましょう。不審な人物や行動に気づいたら、すぐにその場を離れてください。

⑤現地の状況を調べておく

行先の治安や物価、危険なエリアと時間帯などをよく調べておきましょう。信頼できる旅行会社のツアーやプランを利用するのもおすすめです。

⑥見知らぬ人を頼らない

親切そうな誘いや声掛けに安易に乗らず、警戒してください。「無料で」「特別に」などのワードは要注意。断るときは曖昧にせず、はっきり拒否しましょう。

もしも被害にあってしまったら・・・

身の安全を確保してから、落ち着いて各窓口へ連絡しましょう。

犯罪に巻き込まれたときは、速やかに110番へ通報しましょう。判断に迷う場合は、#9110番(警察相談専用窓口)で相談できます。

警察

ツアー中のトラブルや、緊急のサポートが必要な場合は、利用した旅行会社へ連絡します。事前に連絡先をメモしておきましょう。

旅行会社

クレジットカードやキャッシュカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社や銀行に連絡し、カードの利用を停止してください。

銀行・カード会社

悪質なぼったくりや不当な請求を受けたときは、188番で消費者ホットラインに相談できます。全国共通の番号です。

消費者ホットライン

海外で事件に巻き込まれたり、パスポートの盗難にあった場合に支援を受けられます。連絡先は外務省のWEBサイトで確認できます。

日本大使館・領事館

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