非常食の選び方のポイントと廃棄を出さないためのローリングストック法

2018.08.02 (2019.11.15修正)
非常食が賞味期限切れに

会社で備蓄している非常食、賞味期限が切れてしまい、処分した経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか?近年、自治体でも賞味期限が切れた非常食の廃棄が問題になっています。 そこで、非常食の管理方法として注目されているのが「ローリングストック法」です。

今回はそのローリングストック法と、実践方法についてご紹介します。

災害対策としての非常食の重要性

災害対策としての非常食の重要性

災害が発生することで起こる二次被害の代表的なものの1つには、「食料が手に入れにくくなる」ことが挙げられます。
災害によって地域の食料供給元(製造工場や販売店舗など)の機能が停止する上に、物流がストップすることで他地域からの食糧供給も止まってしまいます。災害によって大きな被害を受けると、電気・水道・ガスの3大ライフラインに加え、食の安全安心に関しても危機的状況になることを想定する必要があるでしょう。
また、食料供給や物流が停滞することのほか、停電が発生することで冷蔵庫が使えなくなるリスクも、食に関する安心が脅かされる要因になり得ます。
災害不安の大きいわが国においては、災害時不安に備え被災環境に沿った適切な非常食の備蓄を、1人ひとりが意識することが急務といえるでしょう。

非常食の選び方

災害対策としての非常食の重要性

ここでは、非常食について、選ぶ際のポイントをご紹介します。
非常食は災害などの非常時に備えて、適切な栄養補給ができるよう準備しておく食料品です。しかし、ただ必要栄養素を満たして食べられさえすればよいというわけではありません。

食には「人を元気づける」という重要な役割があります。災害時の過酷な環境のなかで、少しでも食べることが被災した人の心を豊かにし、復旧・復興に向けた意欲を高めることにつなげるという点も大切でしょう。

非常食として用意したい食品は、できるだけ日常的にとっている食事に近い構成が理想的です。「主食」となる炭水化物を原料としたもの、「副菜」としておかずの要素を満たすもの、おやつにあたる「間食」、そして「飲料(基本的には水)」がそろうことを意識して選ぶとよいでしょう。
また、非常食それぞれの必要な分量については、次の項目「備蓄量の目安」でくわしくご紹介しています。

非常食に適した食品の種類
主食
ごはん、乾パン、缶入りの非常用パンなど
副菜
缶詰め、温めずに食べられるレトルト食品など
間食
災害時には栄養価の高いチョコレートがおすすめ
飲料

これらのほか、あらゆる環境下においても食べやすいブロックタイプの固形栄養食品や、消費期限の長いゼリー状食品などを準備しておくと社員の方に喜ばれるでしょう。

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備蓄量の目安

備蓄量の目安

前の項目でご紹介した食料について、災害時に適した分量を備蓄しておくことも大切です。ここでは、非常食の備蓄量の目安についてご紹介します。

大きな災害が発生した際、電気・水道・ガスの3大ライフラインが復旧するか、食料の配給などの体制が整うまでの目安は基本的に「3日間」ほどと想定されています。そのため、一般的には、最低限でも3日分の非常食を備蓄しておくことが必要といわれています。

しかし、昨今の大災害を振り返っても分かるとおり、すべてのライフライン復旧が3日で済むとは限らず、また物流などが止まる期間もそれ以上にわたる可能性があります。そのため、近年では「3日分では足りない、可能なら1週間分ほど用意できれば望ましい」といわれています。

また、最近は非常食の賞味期限が備蓄中に切れることを想定し、 “食べながら備蓄する”ローリングストック法が提唱されています。まずは、日常的に食べられる食品を選び、被災時における1日当たりの必要量を計算してみましょう。

例えば、家族3人の場合、被災時に食べる1人当たりの量を以下で計画したとします。

レトルトのおかゆ=1パック
インスタントカップのみそ汁=1カップ
栄養補助食品=1箱(1箱2袋入り)
上記を3人×1週間分用意すると、これだけの量になります。

おかゆ=1日1パック×3人×7日間=21パック
みそ汁=1日1カップ×3人×7日間=21カップ
栄養補助食品=1日1箱3人×7日間=21箱

食事の量には個人差があるため、上記では不足することも考えられます。適宜企業やご家庭で必要な食事量を考えてみましょう。

また、アレルギーをお持ちの方や乳幼児がいらっしゃるご家庭の方は、かかりつけの医師などにストックしておいた方が良い食品についてご相談ください。

非常食の種類

非常食の種類

非常食は、「同じ種類のものを必要な分だけ準備しておく」という観点でそろえる方も多いかもしれません。しかし、可能であれば複数の種類を用意しておくことがおすすめです。

その理由は「栄養の偏り」や「同じ食べ物に飽きてしまうこと」を防ぐためです。復旧までの期間が長引くということは、食生活が日常に戻るまでにも長い期間がかかるということです。心身が健康な状態を保って復旧に備えられるよう、できるだけ日常に近い食生活を実現できる非常食選びをすることが大切です。

それらの食環境を被災時に確保するためには、日常的に食べている食品のなかから非常食としても活用できる品目をピックアップするという方法もおすすめです。以下に非常食としてストックしたい食品の品目を大まかにご紹介していますが、「レトルトのごはん」や「カップ麺」などは日常的に食卓に上ることも多い品目です。

非常食としてストックしたい食品

企業やご家庭で非常食としてストックしておきたい食品には、以下のような品目が適しているでしょう。賞味期限が長く、あまり調理などを必要としない品目が多いことが特徴です。

飲料・ドリンク レトルト食品 インスタント食品 すぐに食べられる食品
ペットボトルの水 米飯 カップ麺 缶・瓶詰、栄養補助食品
(バー・スティック状)
イオン水 カレー、シチュー スープ シリアル・ビスケット類
お茶 など スープ、惣菜など みそ汁など スナック、ゼリー飲料

これらのうち、レトルトの米飯以外は温めなくても食べることが可能なものを選ぶとよいでしょう。

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非常食の賞味期限

非常食には賞味期限がある

先にも少しご紹介していますが、災害に備えることが一般化したことにともなって、非常食の賞味期限切れが問題となっています。非常食を廃棄してしまうことが、いわゆる「フードロス」につながっているという指摘もあります。

災害に備えて非常食を準備する際には、用意した非常食それぞれの賞味期限についても把握しておく必要があります。代表的な非常食の賞味期限の目安は、以下のとおりとなっています。

おもな非常食の賞味期限の目安
飲み水
2年から最大5年まで
ごはん
アルファ米の場合で約5年
乾パン
3年から5年まで
缶詰め
2年から3年まで
板チョコ
6か月から12か月まで
レトルト食品
2年から3年まで

非常食は賞味期限が長く、大抵のものは2年以上持つとされています。しかし、「いつ買ったか忘れてしまった」などで、万一のとき食べることに不安を感じてしまう事態は避けたいものです。
賞味期限を各非常食のパッケージに油性マジックで書き込んでおき、同時に手元でも確認できるよう手帳やスマホにメモを残すなど、二重の対策をしておくと確実でしょう。
その一方で、賞味期限切れを迎える予定の非常食は日常で消費し、新たに補充しておくとより安心です。

各企業やご家庭で非常食を賞味期限に応じて食べながら入れ替える取り組みは「ローリングストック法」と呼ばれています。次の項目では、このローリングストック法についてさらに詳しくご説明します。

ローリングストック法とは

ローリングストック法とは、回しながら(ローリング)蓄える(ストック)こと、つまり“食べながら非常食を蓄える”という意味です。

非常食はその名前のイメージからいざという時の保存食というイメージが強く、普段の生活の中で非常食を食べるという意識をお持ちでない方は多いことでしょう。なぜなら、長期保存が可能な食品の中には、食べ慣れない物もあるからです。

そのため、もしもの時に非常食を迷わず調理できるように、また普段から食べ慣れておくためにも、食べながら非常食を備蓄するローリングストック法が、国や自治体でも推奨されるようになりました。

食べるタイミング、買い足すタイミング

レトルトのおかゆの賞味期限は1年程度です。
例えば1月におかゆを21パック購入し、全てその年の12月が賞味期限だったとします。毎月3個おかゆを食べて新たに3個購入することを繰り返せば、8月にはストックしていたおかゆが全て新しい賞味期限のものに入れ替わることになります。

ただし、長期保存が可能な食品の場合、購入時の賞味期限にあまり変化がないこともあります。商品に記載された賞味期限を見ながら、買い足すタイミングを調整しましょう。

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企業単位で災害対策として非常食などをそろえて、長期的にしっかり管理したいという場合には、ぜひALSOKの「災害備蓄品マネジメント支援サービス」をご検討ください。

まとめ

今回は、災害時に備えて準備したい非常食の選び方や、管理方法などについてご紹介しました。備蓄する非常食には賞味期限などがあり、1度買ったら終わりというわけにはいきません。この機会に各企業やご家庭での災害対策を見直し、非常食の備蓄・管理についても再考してみてはいかがでしょうか。

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