新築・リフォーム時にできる一戸建ての防犯対策

近所に空き巣が入った。近々大規模なリフォームを計画している。これまで都心のマンション暮らしだったが、郊外に一戸建てを購入した。新築で一戸建てを建てる予定がある。一戸建ての防犯対策を真剣に考えるきっかけはいろいろあります。
しかし、一戸建てにはどんな防犯対策を講じれば安心といえるのでしょうか。
ここでは一戸建ての防犯対策について考えてみることにしましょう。
侵入窃盗の41%が一戸建てという現実
侵入窃盗の認知件数は2003年以降一貫して減少傾向にあり15年連続で減少しています。このうち一般住宅を狙う住宅対象侵入窃盗も同様に減少傾向にありますが、2017年全体の認知件数は37,000件あまりで、これは日本全国で1日あたり100件以上の事件が起きているという計算になります。
侵入窃盗で一番多いのは家人が不在の時に侵入して金品を盗む「空き巣」で全体の3割を超えています。また、狙われやすいのはやはり一戸建て住宅で41.0%と2位を大きく引き離して、ダントツ1位となっています。一戸建ては空き巣にもっとも狙われやすいということがこれをみるとよくわかると思います。

出典:警察庁「住まいる防犯110番」
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1.html
では一戸建ての場合、空き巣はどこからどうやって侵入してくるのでしょうか。
侵入窃盗の侵入口としてもっとも多かったのが「窓」で57.6%と、半数を大きく上回っています。で、気になるどうやってですが、これは意外にも「無締まり」がもっとも多く45.4%。その次が「ガラス破り」で38.2%となっています。空き巣といえば何となく玄関の鍵をピッキングなどでいとも簡単に開けて入ってくるイメージですが、実際は鍵を閉め忘れた窓から入ってくるパターンが多いというのがどうも現実のようです。

出典:警察庁「住まいる防犯110番」
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_d_1.html
空き巣は念入りに下見を行う
ではどのような家が狙われやすく、どのような家が狙われにくいでのしょうか。
空き巣はまず仕事をしやすい環境かどうかをチェックするようです。その際に気にするのはまず「人通りや人目が少ないか」、次に「入りやすく逃げやすいか」、そして「留守の家が多いか」というポイントです。
「人通りや人目が少ないか」については文字通りそのままです。立ち話をしている人がいないか、通行人が少ないか、などがポイントとなります。また、これに似たポイントとしては空き巣などの犯行を行うものは連帯感のある街を嫌うということがあります。近所づきあいなどが良好に行われている街ではよそ者はすぐに気づかれ、不審だと思うと声をかけられたりするからです。侵入者は下見の際にその地域の連帯感の度合いをみるのによくゴミ捨てのルールが守られているかどうかをチェックするといいます。ゴミの日が守られていない地域は侵入者に安心感を与えてしまうようですので要注意です。
2番目の「入りやすく逃げやすいか」ということに関しては、まず「駅に近いかどうか」だといいます。駅に近い地域は万一見つかってもすぐに人混みに紛れて逃げられると侵入者は考えるようです。またとくに栄えている繁華街などが近い地域も同様と考えてよいでしょう。
3番目の「留守の家が多いか」を確認するのにもっとも多い手口は意外にも「インターホンを押してみる」だそうです。また、郵便受けに新聞や手紙、ちらしなどが溜まっているのも留守だと判断されるので危険です。
新築・リフォーム時にできる防犯対策~狙われない家にする
周囲の環境は自分では変えられるものではないので、対策の打ちようがありません。できることといえば、日頃から近所づきあいをまめに行っておくこと、ゴミの日を守ること、できるだけ井戸端会議などをするようにするということくらいでしょうか。ただ、不幸にも侵入者に好都合なエリアだと認定されてしまった場合にも、侵入者が嫌がる対策をとっておけば侵入する家候補からははずれることができます。
では侵入者はどんな家を好むのでしょうか。
侵入者のチェックポイントは大きく次の4つです。
- ・背の高い庭木や塀、ベランダの腰壁など、周囲の目を遮るものがあるかどうか
- ・庭木、屋根付きガレージ、物置、エアコンの室外機など、侵入する際の足場になるものがあるかどうか
- ・窓のクレセント錠の位置が開けやすいところにあるかどうか(2重錠があるかどうか)
- ・犬がいないか
新築・リフォーム時に、この4つのポイントでをチェックしてみて、狙われやすそうなところがある場合は改善しましょう。
新築・リフォーム時にできる防犯対策~侵入を諦めさせる
上記のポイントを改善したにも関わらず、これまた不幸にも侵入する家のひとつに選ばれてしまったとしても、防犯性能の高い建物部品を導入することで、侵入時に時間をかけさせ、あきらめさせることができます。侵入に手間取り、5分かかると侵入者の7割はあきらめ、10分以上かかるとほとんどの侵入者があきらめるといわれています。

出典:警察庁「住まいる防犯110番」
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_e_3.html
侵入に時間をかけさせることであきらめさせる防犯性能の高い建物部品には以下のようなものがあげられます。
- ・防犯サッシ・ガラス → 施錠さえしてあればガラスを割るまでに5分以上はかかります。サッシやガラス、玄関などの防犯性能が高いものにCPマークがついていますので、これからリニューアルなどで取り替える計画があるようであればCPマーク付きのものを選ぶようにしましょう。また、窓の場合は現状の窓に内側から防犯フィルムを貼るというのも効果的です。サッシやガラスを入れ替えるよりも安価に済みます。ただし、ガラスの種類によっては熱割れの原因になったりすることもありますので注意が必要です。
- ・補助錠 → 玄関なら2つ以上、サッシなどにも補助錠をつけると侵入までの時間を遅らせることができます。
- ・丈夫な面格子・雨戸、シャッターなど → 主な侵入経路となる窓をこれらの建物部品でガードしておけば侵入までの時間は飛躍的に長くなります。
ホームセキュリティなら予防にも、いざという時にも効果大
一戸建て住宅の防犯対策として、狙われない家づくり、あきらめさせる家づくりを解説してきましたがいかがでしたでしょうか。すぐにできるものもあれば、できないもの、対策をするまでに時間がかかりそうなもの、いろいろあることでしょう。
最後に狙われない、万一狙われてもあきらめさせる家づくりの究極の方法をお伝えします。
ホームセキュリティの導入です。
侵入者は念入りに下見をしますので、ホームセキュリティを設置している家はまず狙いません。見つかることを恐れて5分で侵入をあきらめる犯人が、わざわざリスクを冒してホームセキュリティが設置されている家を狙うとはおよそ考えられません。
また、万一侵入しようとしたとしても、ホームセキュリティが設置してあればセンサーが異常を検知して発報しますので、犯行を未然に防ぐことができます。
そしてさらに、それでもなお侵入したとしても、ホームセキュリティが異常を感知するとすぐにガードマンが駆けつけてくれるので、警察への連絡など、迅速な対応が可能となります。空き巣でなく、忍び込みや居空きの場合などには犯人と鉢合わせするリスクもあります。そのような際にもガードマンが駆けつけてくれれば、屈強で頼りになる味方がひとり増えるということなります。
一戸建ての防犯対策で迷っているのなら、この機会にホームセキュリティの導入を検討してみることを強くお勧めいたします。
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