災害時に備える防災備蓄品リストと必要な目安量を紹介

防災 2024.11.29更新(2020.11.06公開)
災害時に備える防災備蓄品リストと必要な目安量を紹介

災害時には、電気やガス、水道が止まることがあるため、防災対策の一環として水や食料などの備蓄品を確保しておかなければなりません。また備蓄品と聞くと、特殊な非常食や器具を想像しがちですが、日常生活で使っているものでも十分に役立ちます。

そこで今回は、災害時に備えるための防災備蓄品リストと確保しておくべき目安量などをご紹介します。

目次

防災備蓄の重要性

日本では、地震や大雨による自然災害が多く発生します。地震や水害などが発生すると、電気や水道、ガスといったライフラインがしばらく利用できなくなる可能性があります。荷物がスムーズに運送ができないこともあり、スーパーやコンビニに人が殺到して商品が売り切れてしまったり、国や自治体からの支援物資がすぐには届かなかったりといったケースもあるでしょう。災害時でも、必要最低限の生活を確保するために、防災備蓄を揃えておくことが重要なのです。

災害への備えとして水や食料は最低3日分準備しよう

3日分の備蓄品例

災害への備えは、最低でも3日分の水や食料を確保しておくと良いとされています。さらに大規模災害を想定するなら、1週間分の備えをすると安心です。

出典:首相官邸「災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~」

水の必要量は1人あたり1日3L

ライフラインの復旧や支援物資の到着を待つ間も生活できるよう、最低でも水と食料は確保しておきましょう。
飲料水は1人あたり1日3L必要とされており、3日分なら1人あたり9L必要です。水は家族の人数に合わせて準備しておきましょう。例えば、4人家族なら36L必要なので、2Lのペットボトル18本を準備しておくと安心です。
また、飲料水だけではなく、手を洗ったりトイレを流したりするための水も必要です。常にお風呂に水を溜めておく、水道水をプラスチック製のタンクやペットボトルなどに入れておくといった備えをしておくと良いでしょう。

食料は火を使わなくても食べられるものが最適

災害時にはライフラインが利用できなくなる可能性もあるため、火を使わなくても食べられる非常食を準備しておくことが大切です。
水を注ぐだけで調理できるアルファ米や、電気や火を使わずに温められるレスキューフーズなどを備えておきましょう。ただし、特殊な食料品ばかりを確保する必要はありません。
普段から食べているレトルト食品、パックご飯、缶詰、乾パン、クッキー、チョコレート、長持ちする果物、野菜ジュースなども組み合わせて必要な量を備蓄しておきましょう。

乳幼児用液体ミルクや介護食品などは多めに準備しておく

家族に乳幼児や介護が必要な高齢者がいる場合は、ミルクや介護食品も準備しておかなければなりません。乳幼児や介護用の食品は、災害時に手に入りにくくなるケースも多いため、2週間分は確保しておくと安心です。
乳幼児のミルクを備蓄する場合は、災害時に水やお湯の確保が難しいことも考慮して、粉ミルクよりも液体ミルクがおすすめです。液体ミルクは常温でも飲むことができ、水道やガス、電気が止まっていてもミルクを飲ませることができます。普段母乳のみを与えている場合でも、緊急時に慣れさせるため、液体ミルクを日常的に試しておくと安心です。さらに、火を使わずに食べられるレトルトの離乳食やスナック類も備えておくと役立ちます。

高齢者向けの備蓄品には、噛む力が弱い人でも食べやすいレトルトや缶詰の介護食品、栄養補助食品などが含まれます。災害時にはアレルギー対応の食品も入手が難しくなるため、アレルギー持ちの方は普段のアレルギー対応食や除去食を余分に備えておくと安心です。

備えておくべき防災備蓄品リストと必要目安量

備蓄品リスト(3日分の場合)
食料品 9L
アルファ米 9食
乾パン 1~5食
缶詰 1~5食
レトルト食品 1~5食
チョコ 1個
クッキー 1個
液体ミルク 15回分(3日分)
離乳食 9食(3日分)
介護食 9食
生活用品 衣類や下着 3組
防寒着 1着
レインコート 1着
1足
軍手 1双
懐中電灯 1灯
電池 各種1箱
ビニール袋 1パック
ブランケット 1枚
使い捨てカイロ 3枚
衛生用品 トイレットペーパー 3ロール
ティッシュペーパー 1箱
簡易トイレ 15回分
歯ブラシ 1本
マスク 3枚
常備薬 各1箱
救急用品 1セット
タオル 3枚
生理用品 15枚
おむつ 15枚

食料品(3日分)

  • 水(9L)
  • アルファ米(9食分)
  • 乾パン(1~5食分)
  • 缶詰(1~5食分)
  • レトルト食品(1~5食分)
  • チョコ(1個)
  • クッキー(1個)
  • 液体ミルク(15回分)
  • 離乳食(9食分)
  • 介護食(9食分)

食料品は、温めなくても食べられるアルファ米や缶詰、レトルト食品がおすすめです。離乳食やミルクについては、月齢に合わせて3日分を用意しておきましょう。上述でも解説のとおり、アレルギーがある方は、アレルギーに対応した食事やミルクを用意する必要があります。

生活用品(3日分)

  • 衣類や下着(3組)
  • 防寒着(1着)
  • レインコート(1着)
  • 靴(1足)
  • 軍手(1双)
  • 懐中電灯(1灯)
  • 電池(各種1箱)
  • ビニール袋(1パック)
  • ブランケット(1枚)
  • 使い捨てカイロ(3枚)

寒い時期の場合、寒さをしのぐことがまず大切です。寒さへの備えとして、防寒着やレインコート、ブランケットなどを用意しておきましょう。また電気が止まると家の中はもちろん、外も暗くなるため、懐中電灯も必要です。

衛生用品(3日分)

  • トイレットペーパー(3ロール)
  • ティッシュペーパー(1箱)
  • 簡易トイレ(15回分)
  • 歯ブラシ(1本)
  • マスク(3枚)
  • 常備薬(各1箱)
  • 救急用品(1セット)
  • タオル(3枚)
  • 生理用品(1日5枚✕3日分=15枚)
  • おむつ(1日5枚✕3日分=15枚)

女性の場合は、生理用品も用意しておきましょう。また、乳幼児や介護が必要な方はおむつも必要です。生理用品やおむつの量は、あくまでも目安となります。体質などによって異なることもあるため、必要な数を把握し用意しておきましょう。

その他自宅に備えておくと良い備蓄品

ここでは、食料品や水、生活用品以外で、自宅に備えておくべきものをご紹介します。ライフラインが利用できない場面で役立つアイテムも多いので、チェックしておきましょう。

1.簡単な調理ができる「カセットコンロ」

ガスの復旧には時間がかかるケースが多いため、カセットコンロを準備しておくと安心です。
専用のガスボンベも多めに確保しておきましょう。電気は、水道やガスに比べ早く復旧することが多いため、電気ポットやホットプレートなども役立ちます。

2.部屋全体を照らせる「LEDランタン」

停電した場合、夜間の移動や食事などの行動に支障が出ます。ケガをしたり周囲が見えないことで精神的に不安になったりする場合もあるため、明かりの確保はとても重要です。
懐中電灯でも明かりは確保できますが、部屋全体を照らせない、片手がふさがるといったデメリットもあります。
また、ろうそくも停電対策として有効ですが、万が一倒れてしまった場合、火事になるおそれがあります。おすすめなのはLEDランタンです。最近は、小型で持ち運びしやすいものやソーラー充電やUSB充電ができるタイプもあり、災害時にも安心して使用できます。また、床に置いても十分な明るさを確保できるタイプを選んでおくと、部屋全体を照らしてくれるため安心して移動できます。

3.手や体を拭ける「ウェットタオル」

水道が止まっている場合、飲料水以外の水を確保しているとしても、できるだけ節水したいところです。そこで便利なのが拭くだけできれいになる、ウェットタオルやウェットティッシュです。手や体を拭けるウェットタオルやウェットティッシュも備えておきましょう。

4.皿を汚さず使うための「ラップ」

災害時には水の確保が難しく、皿を洗えない場合もあります。そのため、一般的なラップを準備しておき、皿に巻いて利用する方法がおすすめです。使い終わったらラップをはがすだけで皿を洗う必要がなくなります。また、皿が不足している場合は、段ボールやプラスチックのトレイなどの代用品にラップを巻いて利用することも可能です。

5.さまざまな用途に使える「新聞紙」

新聞紙はすべて捨ててしまわず、残しておきましょう。前述のラップと組み合わせれば皿になりますし、体に巻くことで防寒対策もできます。ゴミを包んで臭いを防ぐことも可能です。

6.給水車から水をもらうための「給水タンク」

水道が復旧するまでの間、給水車から水をもらう可能性もあります。給水タンクや給水袋も準備しておくと良いでしょう。

7.乾電池で使える「携帯ラジオ」

電気が止まってしまった場合、テレビから情報を得られなくなるため、ラジオを準備しておくと安心です。
スマートフォンで情報を検索できる可能性もありますが、連絡のためにバッテリーを残しておきたい、多くの人が同時に利用するためインターネット回線が混雑してしまうといったケースもあるため注意が必要です。

防災備蓄品を準備する際のポイント

防災備品を用意する際、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

家族構成に合わせて種類や個数を用意する

防災備蓄品は、家族の人数、性別、ペットの有無などによって、必要になるものが異なります。日常生活で、最低3日間~1週間で必要な飲食物や生活用品、衛生用品をピックアップして必要な量を用意しておきましょう。上述でも解説のとおり、アレルゲン除去食品など特殊な食品は多めに用意すると安心です。

すぐに持ち出せる場所に保管する

避難時に必要な持ち出す品は、あらかじめリュックにまとめて入れて、玄関や廊下に置いておくことが大切です。また、長期保存が可能な防災備蓄品も、災害発生時に取り出しやすい場所に保管しておきましょう。
特に
地震の場合は、激しい揺れで家具の転倒や壁の崩壊が起こり、防災備蓄品などが取り出せなくなる場合があります。そんなときのために、防災備蓄品は1箇所だけではなく、車の中など取り出しやすく安全な場所に分散して保管しておくとさらに安心です。

定期的に防災備蓄品の点検を行う

防災備蓄品は長期間使用しないまま放置していると、食品や水の消費期限が切れていたり、懐中電灯やラジオなどが壊れていたりすることがあります。そのため、定期的に防犯備蓄品の点検を行い、問題があれば新しいものに入れ替えることが大切です。

水や食料の備蓄管理はローリングストック法を活用

ローリングストックとは

ローリングストックとは、単に水や食料を保管するのではなく、日常生活の中で少しずつ消費しながら、新しいものを買い足す備蓄方法です。ローリングストックを行うことで、賞味期限切れを防いだり、備蓄状況を定期的に確認できたりします。
せっかく水や食料を確保していても、いざというときに賞味期限切れになっていると意味がありません。古いものから順に使っていき、その分を補充していきましょう。また、災害はいつ起こるかわからないため、使ったらすぐに買い足すことが大切です。

日頃から備蓄品を準備して災害時に備えよう!

今回は、災害時に役立つ備蓄品や、確保しておくべき量について解説しました。
災害が発生すると、電気やガスが止まってしまうケースもあります。飲料水や火を使わなくても食べられる非常食、カセットコンロやLEDランタンなどを準備しておくと良いでしょう。
賞味期限の長い水や食料品もありますが、限界はあります。ローリングストックを行い、日常生活の中で古いものを消費しながら、新しいものを買い足すことも重要です。ローリングストックによって、現在の備蓄状況を確認できたり、賞味期限切れを防いだりすることもできます。家族で協力しながら、必要な備蓄品を確保しておきましょう。

備えが必要なのは、家庭だけではありません。仕事中に、災害が発生する可能性があることから、企業でも備蓄品を用意しておく必要があります。ALSOKでは、企業向け災害備蓄品・災害対策用品「災害備蓄品マネジメント支援サービス」をご用意しています。災害備蓄品マネジメント支援サービスでは、企業に合った災害備蓄品の用意はもちろん、期限管理も実施しています。
また、従業員の安否確認ができるシステムも提供しています。災害発生時、安否確認の連絡を自動配信。わかりやすい画面なので、災害時でも簡単に解答が可能です。企業でも防災対策を検討しているなら、ALSOKにご相談ください。

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