玄関ドアの防犯対策で意識するポイントは?便利な防犯グッズもご紹介

玄関から泥棒の侵入を防ぐためには、玄関の見通しは良いか、錠前は2つ以上ついているか、鍵は不正解錠に強いタイプのものかなど、さまざまな防犯対策が必要です。
そこで今回は、玄関の防犯対策としてチェックするべき8つのポイントや、泥棒の手口、防犯性の高い鍵の種類などをご紹介します。
目次
玄関の防犯対策でチェックすべき8つのポイント

まずは、ご自宅の玄関がどれだけ防犯対策できているか、あらためてチェックしてみましょう。チェックポイントは次の8つです。
玄関前の見通しが悪くないか
玄関前に茂った庭木や高い塀などがあると、人の目が届きにくくなり、泥棒などに狙われやすくなってしまいます。庭木は定期的に刈り、死角を作らないようにしましょう。できれば低木がおすすめです。塀を設ける場合も高さを抑えるか、スリットタイプやシルエットが映る半透明パネルタイプなど、外から様子が分かるものを選ぶと防犯性が高まります。また、施錠のできる門扉を設置することで侵入に時間がかかるようになり、犯罪の抑止につながります。足音で侵入に気づけるように、建物と塀のあいだに防犯砂利を敷くのも効果的です。
錠前が2つ以上ついているか
錠前が2つ以上ついている「ワンドア・ツーロック」にしておくことで、侵入に手間がかかり、泥棒が犯行を諦める確率も高くなります。見た目で鍵が複数ついている時点で、手間や時間がかかると想定できるため、侵入を避けやすくなります。もし玄関の鍵が1つだけの場合は、後付け可能な補助錠を設置すると良いでしょう。賃貸住宅の場合は、管理会社に許可を得てから取り付けましょう。
錠前がピッキングに強いタイプのものか
ディスクシリンダーやピンシリンダータイプの錠前は、構造がシンプルなため、ピッキングの技術があれば数分程度で解錠されてしまいます。そのため、構造が複雑で防犯性能の高い鍵への交換をおすすめします。
また、鍵穴のないカードキーや電子ロック、狭い鍵穴と複雑な内部構造のロータリーシリンダーもピッキングしにくい鍵です。
ガードプレートをつけているか
玄関のドアを閉めて鍵をかけた状態で、扉と枠のあいだからかんぬきが見える場合は、隙間を塞ぐためのガードプレートを取り付けましょう。そのままにしておくと、バールやドライバーなどで強引にこじ開けられてしまう可能性があります。
「サムターン回し」対策はできているか
ドアの外側から工具などを差し込み、内側のつまみを強引に操作して解錠する侵入手口をサムターン回しといいます。サムターン回しを防ぐには、サムターンカバーを取り付けるか、防犯サムターンへの交換が有効です。ドアに郵便受けがついている場合は、差し入れ口から手や特殊工具を差し込まれないよう、内側にカバーをつけておきましょう。また、郵便受けに南京錠などを取り付けることで、特殊工具を差し込まれても郵便受けで止まるため、サムターンまで届かなくなります。
ドアまたは周辺のガラスに防犯処置を施しているか
ドアまたはドアのすぐ周辺に単板ガラスやワイヤー入りガラスがある場合は、防犯フィルムを貼り付けるか、防犯ガラスへの交換を検討しましょう。CPマーク付きのものであればさらに安心です。単板ガラスやワイヤー入りガラスに防犯性能はないため、ハンマーやバールなどで簡単に割られてしまいます。ガラス破りは一戸建住宅や3階建て以下の共同住宅で多い侵入手段ですが、4階以上の共同住宅でも一定数発生しているため注意が必要です。
門灯やセンサー付きライトが設置されているか
夜に玄関まわりが暗い家は、ピッキング作業や侵入の様子が周囲から見えにくいため、不審者に狙われやすくなります。夜は門灯を付け、玄関のまわりを明るく照らしておくことも有効な防犯対策の1つです。人が通るとそれを感知して点灯する、センサー付きライトがおすすめです。侵入者を検知する防犯センサーや人感センサーなども合わせて活用するとより防犯性を高められるでしょう。
モニター付きインターホンや防犯カメラは導入しているか
訪問者の顔や外の様子を家の中から確認できるよう、モニター付きのインターホンや防犯カメラを設置しましょう。モニターで訪れた人の顔を確認できるため、誰が来たのかを確認してから対応をするかしないか検討できます。
これらの対策のほかにホームセキュリティを導入するのも、玄関の防犯対策に有効です。ALSOKのホームセキュリティは、空き巣の侵入や、火災、ガス漏れなどにも対応し、徹底した警備で安全安心をお届けしています。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
玄関ドアの防犯対策は「戸締り」が基本!

出典:警察庁「令和5年の犯罪」
令和5年に住宅で発生した侵入窃盗の侵入方法を見ると、「無締り」による侵入が46.5%という結果でした。侵入窃盗犯は、ゴミ捨てなどのわずかな時間であっても、戸締りしていないことを確認し侵入することがあります。短時間でも家を留守にする場合は、戸締りを徹底するようにしましょう。
玄関から侵入する泥棒の3つの手口

令和5年度の警察庁調査によると、共同住宅では玄関などの表出入口からの侵入がもっとも多くなっています。[注1]一戸建住宅では窓からの侵入が多いですが、表出入口も2番目に多いため油断はできません。玄関から泥棒が侵入する主な手口としては、次の3つが挙げられます。
[注1]警察庁:住まいる防犯110番「侵入犯罪の脅威 手口で見る侵入犯罪の脅威」
ピッキング
鍵穴に「ピック」と呼ばれる専用の工具を差し込み、錠前を破壊することなく解錠する侵入手口です。シリンダー錠やインテグラル錠などの防犯性が低い鍵を使用している場合、ピッキング技術の高い泥棒にかかると、数十秒で解錠されてしまう場合もあります。
対策としては、ワンドア・ツーロックにする、ピッキングに強い鍵に変えるなどの方法があります。鍵穴のないカードキーや暗証番号を入力する電子ロック、鍵面に円形や楕円形のくぼみ(ディンプル)が複数並んでいるディンプルキーなどはピッキングに強くおすすめです。
サムターン回し
サムターン回しでは、以下のような方法で針金状の特殊工具を差し込み、ドアの内側についているつまみを外側から釣り上げて解錠します。
- サムターン付近に外側からドリルで穴を空ける
- ドアの隙間を利用する
- 郵便受けの差し込み口を利用する
- ドアスコープを外す
ドアに防犯性能の低いガラス窓がある場合は、ガラスを割ってそこから手や工具を差し込まれるケースもあります。
対策としては、サムターンカバーやドアポストカバーを使用したり、外側から外れないドアスコープに交換したり、鍵の数を増やすなどの方法が効果的です。サムターンカバーは、簡易的なものであればペットボトルや空き缶などで手軽に作ることもできるので、一時的な対策として取り入れても良いでしょう。
カム送り(バイパス解錠)
カム送りは、シリンダーのリングを浮かし、特殊な工具を使って錠本体を攻撃・解錠する侵入手口です。現在では多くの鍵が対策されていますが、築年数が古い住宅にお住まいで、長いあいだ鍵の交換を行っていない場合は、鍵屋さんなどに一度確認してみましょう。
対策としては、鍵のケース部分を対策品に替える、防止金具(スペーサー)を取り付ける、補助鍵を取り付けるなどの方法があります。カム送りの原因は鍵のケース部分にあるため、カム送り対策がされた純正のケースに交換したり、工具の挿入箇所に防止金具を取り付けたりすることで、防犯性を高められます。
防犯性の高い玄関ドアの鍵の種類
大半の泥棒は、侵入に5分以上かかると犯行を諦めるといわれています。[注2]そのため、玄関ドアからの侵入を防ぐには、解錠に時間がかかる鍵への交換がおすすめです。解錠が困難で防犯性の高い鍵は次のとおりです。
[注2]警察庁:住まいる防犯110番「侵入犯罪の脅威 侵入者プロファイリング~心理と行動③」
ピッキングに強いディンプルシリンダー錠
ディンプルシリンダー錠は、鍵の先が丸く、表面に多数のくぼみが空いているシリンダー錠の一種です。1,000億以上の配列があるといわれ、ピッキングに強い錠前として2000年代前半から急速に普及しました。高いピッキング技術があっても解錠に5~10分かかるといわれています。防犯性の高い鍵としておすすめです。
鍵穴がない指紋認証型や暗証番号式の電子錠
電子錠は、あらかじめ登録した指紋や暗証番号を認証して解錠します。登録した指紋や暗証番号以外では解錠できないため、防犯性に優れています。また、鍵を持ち歩く必要がなくなるため、鍵の紛失防止にも効果的です。指紋や暗証番号以外にも、登録したスマートフォンやICカードで解錠できる電子錠もあります。
高い防犯性が認められているCPマークがついている鍵
住宅の鍵(錠)は「CPマーク」がついたものを選ぶと良いでしょう。CPマークとは、警察庁公表の「防犯性能の高い建物部品の目録」に掲載された部品に使用が認められるマークです。[注3]ピッキングなど、さまざまな侵入攻撃に5分以上耐えられるかどうかの試験に合格した証となっており、一定以上の防犯性能が保証されています。鍵選びで迷ったときはこのマークを目安にすると良いでしょう。
[注3]警察庁:住まいる犯110番「侵入犯罪予防最前線」
玄関ドアからの侵入を防ぐおすすめの防犯グッズ
空き巣や不審者による侵入を防ぐためには、玄関ドア周辺の防犯対策が非常に重要です。ここでは、玄関ドアからの侵入防止に役立つ防犯グッズをご紹介します。
補助錠
玄関ドアには、本錠に加えて補助錠を取り付けるのがおすすめです。ただし、補助錠を本錠や郵便受けの近くに設置してしまうと、不正解錠されるリスクが高まります。補助錠と本錠の距離が近いと、侵入者が一度の作業で両方の錠前を同時に攻撃しやすくなるためです。また、郵便受けから工具を差し込み、内側の補助錠を操作されてしまう危険もあります。そのため、できるだけ本錠や郵便受けから離れた位置に設置し、防犯効果を高めましょう。
さらに、玄関ドアだけではなく、玄関付近の窓からの侵入も考えられるため、窓にも補助錠を取り付けると安心です。賃貸住宅にお住まいの場合は、設置前に管理会社へ許可を取ることを忘れないようにしましょう。
ALSOKでは、窓に貼るだけで設置できる補助錠「ALSOKロック」をご用意しています。外側からALSOKのマークが見えるため、犯罪抑制の効果が期待できます。ロック板を調整すれば、換気をしながら窓をロックすることもでき、防犯性の向上と換気の確保を両立できる防犯グッズです。
窓用防犯センサー
玄関近くの窓には、窓用の防犯センサーの設置も効果的です。窓用防犯センサーは、窓を開閉したり破壊されたりしたときに、大きな音が鳴る防犯グッズです。大きな音で犯人を威嚇できるほか、近隣の人に不審者の侵入を知らせることができ、通報などの迅速な対応が可能になります。
ALSOKの通販ショップでは、防犯センサーの「どろぼーセンサーⅡ」を取り扱っています。どろぼーセンサーⅡは、窓と玄関ドアに対応している薄型の防犯センサーです。開閉や破壊などの侵入を検知し、大音量のアラームで知らせます。
スマートロック
スマートロックは、鍵を使わずにスマートフォンやICカードなどで玄関の施錠・解錠ができる最新の防犯グッズです。物理的な鍵を使用しないため、ピッキングなどの被害を防ぐ効果があります。遠隔操作で施錠状況を確認・管理できる機能や、オートロック機能が備わっているモデルもあり、外出先でも安心です。取り付けも工事不要の後付けタイプが増えており、賃貸住宅でも利用できます。
ALSOKでは、スマートロック「SADIOT LOCK2」をご用意しています。お手持ちのスマートフォンから解錠が可能で、工事や特殊な工具不要で玄関ドアに取り付けられます。また、セキュリティチップを搭載しているため、外部からのハッキング対策も万全です。
防犯カメラ
玄関の防犯には「防犯カメラ」の設置も効果的です。防犯カメラは、不審者の侵入や行動を記録・監視でき、犯罪の抑止や証拠確保に役立ちます。玄関や駐車場などに設置することで、空き巣や不審者の接近を未然に防ぐ効果があります。最近ではスマートフォンと連携可能な高性能モデルも多く、一般家庭でも導入しやすくなっています。
ALSOKの屋外対応無線カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」は、工事不要で取り付けられるセキュリティカメラです。カメラの映像は、専用アプリから確認ができます。不審者の侵入はもちろん、帰宅したお子さまの確認などにも役立ちます。万が一不審者の侵入を確認した場合は、ALSOKへ駆けつけ依頼をすることも可能です。玄関付近を含む、住宅周辺に防犯カメラの設置を検討しているなら、ALSOKにご相談ください。
また、玄関も含めた室内の状況の確認には、「HOME ALSOK アルボeye」をおすすめします。アルボeyeは、約180度の広範囲を確認できるセンサー付きカメラを設置し、自宅の状況を画像でチェックする見守りサービスです。侵入者を感知すると、スマートフォンに画像付きで通知が届き、室内の様子を確認できます。緊急時にはALSOKへの駆けつけ依頼も可能なため、自宅の防犯性能を一段階アップできます。
センサーライト
センサーライトは、人の動きを感知して自動で点灯するため、不審者が近づいた際に強い光で威嚇し、侵入を思いとどまらせる効果があります。夜間の帰宅時にも便利で、安全性と利便性を兼ね備えたアイテムです。電池式やソーラー式など電源を選べるタイプも多く、配線工事なしで取り付けられる製品もあります。
サムターンガード
サムターンガードは、玄関ドア内側のつまみ(サムターン)を覆う防犯グッズです。サムターンガードを設置することで、サムターン回しによる不正解錠を防止できます。取り付けは簡単で、工具不要の製品も多く、賃貸住宅にも使用できるものが多いです。透明タイプや着脱式のものなど種類も豊富で、使いやすさと防犯性を両立しています。
防犯フィルム
玄関近くに窓がある場合は、防犯フィルムを貼るのもおすすめです。防犯フィルムを貼ることでガラスが簡単に割れにくくなり、侵入に時間がかかるため犯行を諦めさせる効果が期待できます。
ガードプレート
ドアの隙間から錠前部分を狙う侵入手口に対しては、ガードプレートの設置が有効です。ガードプレートを取り付けることで、道具の差し込みを物理的に防ぎ、犯行を断念させやすくなります。見た目もスマートなので、玄関の外観を損なわずに防犯性を高められる点も魅力です。
自宅の防犯強化にはホームセキュリティの導入もおすすめ
玄関からの侵入を防ぐには、防犯対策を徹底し、泥棒に「侵入するには面倒な家」と認識させることが重要です。
「自分でできる防犯対策だけでは安心できない」「近所で空き巣が多発しているので防犯を徹底したい」という場合は、警備会社のホームセキュリティがおすすめです。

ALSOKのホームセキュリティHOME ALSOK Connectは、「セルフセキュリティ」と「オンラインセキュリティ」の2つからお選びいただけます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはALSOKの依頼駆けつけが利用可能です。
一方、オンラインセキュリティでは、不審者の侵入や火災などの異常発生時に自動でALSOKが駆けつけます。
また、スマートフォンを持っているだけで警備を自動解除し、警備開始もワンタッチでできる機能があるため、外出時や帰宅時にスムーズに警備を設定・解除できます。
ALSOKのホームセキュリティは、在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
また、ホームセキュリティを導入している証である警備会社のステッカーは、玄関に貼り付けるだけで抑止効果にもつながり有効な「泥棒よけ」になります。ホームセキュリティの導入をお考えの方はぜひALSOKにご相談ください。