ここにあった財布がない!海外旅行に行くなら押さえておきたいスリ対策とは?

日本では考えられないことが、海外旅行に行くと当たり前のように起こります。そのひとつがスリです。治安の悪い国に行くとスリの被害に遭うケースが多いのではと怖いと感じてしまう人も多いことでしょう。ただ、きちんとポイントを押さえておくと、スリの被害に遭う確率を減らして安心して海外旅行を楽しむことができます。この記事では、海外旅行に行くときのスリ対策についてご紹介することにします。
こんなときにはご用心!海外でよくあるスリの手口
スリの手口は多様であり、海外旅行中にはさまざまなシーンでスリの被害に遭う可能性があります。まず、多いのがポケットに入れている財布が抜き取られるケースです。レストランのテーブルの上に財布やスマホを置いていても、スリの標的になります。また、しっかりとリュックを背負っていても、背後から中身だけを抜き取るケースもめずらしくありません。2~3人のグループで取り囲み、無理やり荷物を奪う強盗集団もいます。警察のような身なりをした偽警官などのパターンは、気をつけなければなりません。所持品検査と偽り、現金を盗むという犯罪も多発しています。
そのほか、スリ被害は電車やバスといった公共の交通機関でも多く発生しています。観光名所でもスリに遭う可能性は高くなっていて、人が多く注意力が散漫になりやすい場所でスリ被害が発生しやすくなっているといえそうです。
外務省が発表している海外邦人援護件数の内訳をみると、1位が所在調査で36.3%、2位が窃盗被害で19.2%、3位が遺失・拾得物で17%となっています。スリ被害が含まれる窃盗被害そのものは2位となっていますが、3位の遺失・拾得物の一部は「なくした」のではなく、「スられた」ものも含まれている可能性も高く、実際はもう少し割合は多いものと推測されます。


出典:外務省「2018年海外邦人援護統計」
これで安心!海外旅行中にスリに遭わない防犯対策
楽しいはずの海外旅行で悲しい経験をしないためにも、スリ対策は万全にしておくのがよいでしょう。まず、貴重品をポケットに入れてはいけません。スリを英語でPocketpick(ポケットの中を抜き取るの意味)というように、ポケットの中はスリに狙われています。日本ではズボンや上着のポケットに財布を入れる人も多くみられますが、海外ではカバンに入れるようにしましょう。カバンはファスナー付きで肩から下げられるものを選び、体の前に抱えると安心です。財布やパスポートといった貴重品は開けてすぐの所ではなく、内ポケットに入れることも心がけましょう。
さらに、高価な時計やアクセサリーなどもスリの標的になります。高いものを身に着けている人はお金を持っていると判断されやすいため、高価なものを身に着けないこともスリ対策の一つです。また、スリは観光客を狙うことでも知られています。カメラなどを首から下げていると、観光客だと自ら証明しているようなものですから、撮影しないときにはカバンなどに入れておくようにしましょう。そのほか、飲食店でもテーブルの上にスマホなどを置かないように気をつけます。海外旅行中にスリの被害に遭いやすい場所はおおよそ決まっていますので、事前に情報収集をしておき、危険な場所には近づかないようにすることもスリ対策として重要です。
海外旅行中でも役に立つ!便利なスリ対策向け防犯グッズ
スリの被害に遭いそうになっても、防犯グッズを持っていれば免れることができる場合もあります。
まずおすすめなのが「ファスナーロック」です。ショルダーバックやリュックサックの開口部のファスナーにつける小型の南京錠で、鍵を使って開けるタイプのものとダイヤル式のものがあります。鍵式のものは鍵自体が小さいので、なくしやすいというデメリットがあります。
リュックもショルダーバックもカッターなどで切られる可能性もあるので、ファスナーロックをしていても基本的には身体の前に回して持ち、常に目を離さないようにしておく必要がありますが、バックの蓋を開けて盗み取る手口のスリへの予防策としては効果的です。
また、海外での被害で多いのが「置き引き」です。日本は治安がいいので、トイレに行く時などにはスーツケースをトイレの入り口に置いて入ったりしてしまいますが、海外では御法度です。そんなときに便利なのが自転車のロックなどに使うワイヤーロックです。これでスーツケースと手すりなどとをつないでおけばかなり強力な置き引き対策となります。こちらも鍵式のものとダイヤル式のものがありますが、ファスナーロックと同じ理由でダイヤル式の方がオススメです。
では万一スリにあいそうになった場合はどうすればいいでしょうか。海外では日本語は通じないため、人が多い場所では大きな音を出してスリを威嚇するのが効果的です。防犯ブザーやホイッスルなどを携帯していると、万が一の場合にもすぐに鳴らすことができるので防犯対策になります。ただし、裏通りや夜道など、人気の少ない場所では防御行為があだになり、命の危険にさらされる場合もありますので、そういう場所には決して近づかないようにしましょう。
ALSOKの防犯・防災グッズ通販ショップでも防犯ブザーを取り扱っています。ハート型やクッキーのようなデザインがあり、一目見るだけでは防犯ブザーと分かりにくいのが魅力です。また、かわいらしいデザインは女性にも人気があります。そのほか、ALSOKで販売されているIDカード付きのホイッスルを選ぶと、万一事故に遭った際にも名前や血液型、連絡先を伝えられるので安心です。
長期の海外旅行に出かける時には留守になる家の防犯対策も考えておきましょう。郵便物がポストにたまってしまうと、留守であることが簡単に分かり、空き巣などに狙われる元となります。長期の出張や海外旅行で家を留守にする場合は、ALSOKのるすたくサービスの利用を検討しましょう。月1回、郵便物の回収や家の周囲の巡回を行い、異常がないかを点検し、結果を報告します。
現地ではスリ対策に国内では防犯対策に気をつけて安全で快適な海外旅行を楽しもう
海外旅行先ではスリの被害が多いため、荷物の管理は十分に行う必要があります。日本とは治安のレベルが違うことを意識し、危ない場所には近づかないようにしましょう。せっかくの海外旅行をよい思い出とするためにも、備えあれば憂いなし。防犯意識を高くもちスリ対策をおこなったうえで、心置きなく楽しめる旅に出かけましょう。