SNSトラブル事例 炎上、いじめ、個人情報流出の被害に遭わない対策とは?

防犯 2024.02.08更新(2020.09.29公開)
SNSトラブル事例 炎上、いじめ、個人情報流出の被害に遭わない対策とは?

近年、SNSのやり取りが原因となる事件が多く報道されています。誰にとってもSNSトラブルは身近に起こり得るものであると言えるでしょう。
「たまにしか使わないから、私は大丈夫」と思っていると、予想もしないトラブルに巻き込まれることがあります。被害者になるだけでなく、気付かないうちに加害者になってしまうケースも考えられます。ご自身や子ども、親などがSNSのトラブルに巻き込まれてしまう前に、SNSのトラブル事例とその対策を知っておくようにしましょう。

目次

誰にとっても身近になったSNSトラブル

SNSで被害にあった子どもの数 SNSで被害にあった子どもの内訳
SNSで被害にあった子どもの数 SNSで被害にあった子どもの内訳

出典:警察庁「令和4年における少年非行及び子供の性被害状況(6 SNSに起因する事犯に係る学職別の被害児童数の推移)」

自我撮り被害にあった子どもの数 自我撮り被害にあった子どもの内訳
自我撮り被害にあった子どもの数 自我撮り被害にあった子どもの内訳

出典:警察庁「令和4年における少年非行及び子供の性被害状況(6 SNSに起因する事犯に係る学職別の被害児童数の推移)」

SNSを通じて犯罪被害に遭った子どもの数は、令和4年の時点で10年前から約1.6倍、自画撮りにあった子どもの数は10年前から2.7倍以上増加となっています。中学生・高校生で全体の約9割を占めますが、小学生でも被害に遭っている点にも注意が必要です。
また、騙したり脅したりすることで下着画像や裸などの画像を送らせる自画撮り被害も増えています。例えば、相手が「同じ趣味を持つ同世代の女の子」だと思っていて、「私も画像を送るから〇〇ちゃんも画像を送って」と言われて画像を送ったら、実は相手は成人男性だったというケースもあります。自画撮り被害に遭っているのは中学生・高校生だけではありません。自画撮り被害にあった子どもの約1割が小学生となっていることを考えると、小学生の子どもにもしっかりとしたSNSリテラシーを身に付けさせる必要があるということができるでしょう。

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知っておきたいSNSトラブル・問題事例

どのようなSNSトラブルが考えられるのか、いくつか気をつけたい事例を紹介します。

炎上

SNSでの炎上は決して芸能人など特殊な人だけの話ではありません。自分で行った投稿をきっかけに炎上が起こることもあれば、親しい仲間内で軽はずみに行った不適切な行動が何者かによって撮影されSNSにアップされて炎上が起こることもあります。SNS上での注目を浴びようとして、コンビニや飲食店などでの不適切な行動(食品衛生の観点から問題がある行動など)を行って、その画像をSNSに投稿し炎上した事例も発生しています。このような炎上で客足が遠のくことで店側が破産に至ったケースもあり、「バイトテロ」と呼ばれることもあります。一度ネット上で公開されて不特定多数によって閲覧されてしまった内容を完全に削除するのは難しく、一生消せないデジタルタトゥーとしてその後の人生にも大きな影響を与えることになります。
また、SNSのチャット機能で友人のジョークが面白いことを伝えようと「○○○ちゃんのジョークってほんと面白いと思わない?」と書き込もうとして、最後の「?」を入れ忘れて「○○○ちゃんってほんと面白いと思わない」と書き込み、逆の意味に解釈されてしまいトラブルに発展してしまうようなケースもあります。
SNSに投稿を行う場合には、「本当にこれを投稿して問題が無いか?」自問自答し、もう一度内容を確認した上で投稿を行うようにしましょう。

個人情報流出

気軽な投稿によって個人情報が流出するケースもあります。顔が映っていない画像でも、制服やバッグ(学校や幼稚園が指摘するもの)などから通っている学校や幼稚園がわかることもあります。
最近では、SNS〔X(旧twitter)、Instagram、TikTok、Threadsなど〕や動画配信サービス(YouTubeなど)の普及により、子どもや家族を撮った動画などをネットに簡単にアップできるようになっています。そういった画像や動画、個人情報(通学先・通園先がわかる情報、住所が推測される情報など)をSNSに投稿していると、子どもが誘拐などの犯罪に巻き込まれる可能性もあります。自分自身とご家族の個人情報は自分たちでしっかりと守らなければならない、という意識を持つことが重要です。
また、高額バイトや高収入バイトといったいわゆる闇バイトにSNSなどを通じて応募してしまうと、個人情報が悪用されると考えるべきです。闇バイトに応募すると、強盗や詐欺といった犯罪に加担することとなります。一度でも加担してしまうと、応募時に登録した個人情報をもとに「家に行く」「家族に危害を加える」などと脅され、2回目、3回目の犯行を迫られることになります。怪しいと感じたら、1人で判断せず家族など周囲の人や警察に相談することが重要です。

他者への誹謗中傷

X(旧Twitter)などのSNSやインターネット掲示板で気軽に行った投稿・書き込みが、他者への誹謗中傷になってしまうことがあり、相手から損害賠償を請求される可能性があります。
また、SNSやインターネット掲示板での投稿・書き込みが刑事上の犯罪として裁かれる可能性もあります(下表で特に注意が必要な犯罪を説明しています)。ちょっとした投稿・書き込みで人生を台無しにしてしまうことのないように、投稿・書き込みをする場合には、直前に「本当に投稿・書き込みをして問題は起きないだろうか?」と自問自答することをおすすめします。

犯罪の種類 概要
名誉棄損罪 公然と事実等を指摘して人の名誉を傷つける(社会的評価を低下させる)行為は名誉棄損罪に問われます(指摘の内容が真実であるか虚偽であるかを問わない)。3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金に処せられると定められています。
侮辱罪 事実を指摘しなくとも、公然と人を侮辱する行為は侮辱罪に問われます。令和4年7月7日施行の改正刑法で、1年以下の懲役・禁錮もしくは30万円以下の罰金、または、拘留もしくは科料に処せられると定められています。
脅迫罪 生命、身体、自由、名誉または財産に対し、害を与える旨を告知して人を脅迫する行為は脅迫罪に問われます。2年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられると定められています。
偽計業務妨害罪 虚偽の風説を流布する、または、偽計を用いることで、人の業務を妨害する行為は、偽計業務妨害罪に問われます。3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられると定められています。
信用毀損罪 虚偽の風説を流布する、または、偽計を用いることで、人の信用を毀損する行為は、信用毀損罪に問われます。3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられると定められています。

オンラインゲームによるトラブル

近年では、スマホゲームなどのオンラインゲームによるトラブルも増加しています。ルールやマナーを守る、相手と距離を置く、ゲーム自体をやめるなど、適切にリスクに対応することが大切です。
最近、子どもが親の知らない間に高額課金をしていたり、「無料のゲーム」を謳っていたはずが高額請求されたりといったケースが多く見られます。独立行政法人国民生活センターは、オンラインゲームによる子どもの課金トラブルについての調査をしています。ゴールデンウィークの間に、小学生の子ども2人が家族で使用しているタブレットでオンラインゲームで遊び、クレジットカードで150万円以上課金していたというケースもありますから、油断大敵です。
家族で話し合ってゲームの遊び方についてルールを決めておく、あらかじめ端末の機能に制限をかけておくなどの対策をしておきましょう。
子どもがオンラインゲームなどのネットで知り合った人に実際に会いに行き、トラブルに巻き込まれるというケースもあります。「実際に会いにいって行方不明になってしまった」ということにもなりかねません。不用意にネットで知り合った人に会いに行くことがいかに危険であるか、子どもによく説明して理解させておくようにしましょう。

出典:消費者庁 消費者被害防止に向けた注意喚起

フリマなどの個人間取引

近年、メルカリ、ラクマ(楽天)、ヤフオクなどのフリマアプリやインターネットオークションを利用した個人間取引が普及したことで、さまざまなトラブルが発生しています。個人間取引には、不要なものがいくらかの金銭に換えられる、欲しいものが格安で手に入るなどの利点がある反面、商品の不具合や代金の受け渡しなどでトラブルが発生しやすい側面があります。
慎重な取引を心がける、ユーザーの評価や取引履歴を確認するなどのリスク管理が必要です。

いじめ

LINEのグループで仲間外れにされたり悪口を書かれたりするなど、SNSを使ったいじめも問題となっています。直接的ないじめと違って目に見えにくく、より一層周りが気づきにくいのが、SNSいじめの特徴です。X(旧Twitter)やインターネット掲示板で、誹謗中傷の投稿・書き込みを行ったり、個人情報を晒したりといった行為が行われることもあります。
子どもが被害に遭うだけではなく、加害者になってしまうことも考えられます。現在のインターネットでは、匿名のつもりで軽い気持ちで投稿・書き込みを行っていても、ネットに残された情報を調べれば、投稿・書き込みを行った者はほぼ特定されると言っても過言ではありません。子どもには、不用意に軽はずみな投稿・書き込みを行わないように、しっかり言い聞かせておくようにしましょう。
子どもとスマホやインターネット、SNS、オンラインゲームなどの適切な利用の仕方について、折を見て話し合いの機会を持たれることをおすすめします。

出典:文部科学省 「ネット上のいじめ」から子どもたちを守るために

乗っ取り

SNSのアカウントが乗っ取られて悪用されるケースもあります。詐欺に利用されたり、スパムメール(※)の発信元になったりことがあり、自分のアカウントが悪用されて友人などが詐欺やスパムメールのターゲットとなることがあります。
アカウントの乗っ取りの原因の一つに、脆弱なパスワードが挙げられます。SNSのパスワードとして、生年月日や自分の名前、ID・ユーザー名と同じ文字列などは設定しないようにしましょう。他人が推測しやすいパスワードは避け、英大文字・英小文字・数字・記号を組み合わせた十分な長さのパスワードを設定することをおすすめします。
また、パスワードを使い回さないようにしましょう。

※注:受信者の意向を無視して、一方的に繰り返し送られてくる迷惑メールのことを、スパムメールといいます。

ストーカーや侵入被害

SNSで発信する内容から居場所や居住地が特定され、ストーカーや侵入被害に遭うことがあります。たとえば、SNSにアップした画像に位置情報がついていたり、「〇〇駅に着いた!」と具体的な内容を発信したりすると、自宅、勤務先、学校、バイト先などを特定するためのヒントを与えてしまうことになります。画像に写る風景やシンボルになるものも居場所のヒントとなるため注意しましょう。SNS投稿の公開範囲を絞り込んで設定することでリスクを低減させることができます。
本人の留守をSNSで確認して、空き巣に入るようなケースも発生しています。家を長期不在にする場合などは、リアルタイムでそのことがわかるような情報をアップすることは避けたほうがよいでしょう。

著作権の侵害

著作権のあるコンテンツ(音楽、映画、映像、画像、アニメ、マンガ、ゲームなど)を権利者の許可なくインターネット上に公開すると、著作権侵害となるため、損害賠償を請求されたり、刑事裁判にかけられて懲役・罰金の刑に処せられたりすることがあります。
違法と知りながらも違法に公開されたコンテンツをダウンロードする行為も処罰の対象となります。
SNSで画像や音楽などを使用する際は、自分で撮影したものやフリー素材を使用するなどして、他者の著作権を侵害しないように注意しましょう。

悪意のあるWi-Fiスポットで情報流出

便利な無料Wi-Fiサービスが、駅や空港などの交通機関、飲食店、商業施設などで提供されています。しかし、こういったWi-Fiサービスには情報漏洩のリスクも潜んでいるので注意が必要です。無料Wi-Fiの機器が不正なハッカーによって乗っ取られている場合や、無料Wi-Fiがそもそも情報窃取を目的として提供されているような場合は、通信内容が漏えいしてしまう可能性が高いので注意が必要です。適正に無料Wi-Fiが提供されているような場合であっても、無線通信が暗号化されていなかったり、使用されている暗号方式が十分な強度を持っていなかったりすると、無線通信の傍受によって通信内容が漏えいしてしまうことがあります。
こうしたリスクを回避するために、通信事業者のモバイルWi-Fi端末を持ち歩くのも一つの方法です。また、普段は、自動でWi-Fiに接続するスマホなどの機能はOFFにしておきましょう。無料Wi-Fiを使用する場合は、個人情報やクレジットカード情報、業務上の機密情報などの送受信は避けるようにして、URLがhttpsから始まる信頼できるサイト以外へのアクセスを行わないことをおすすめします。

トラブル防止のためにコンテンツフィルタリングの設定を

子どもが使用するスマホなどの通信端末においては、コンテンツフィルタリングを適切に設定することをおすすめします。

家族に言いにくい悩みがあったら相談窓口の利用という方法もある

法務省が設置している「子どもの人権110番」や慈善活動の電話カウンセリング「チャイルドライン」などは、子どもが直接相談できる窓口です。子どもに対し、家族に言いにくいような悩みがあった場合に、このような相談窓口もあることを伝えておくことも是非検討してみてください。

防犯対策も忘れずに

大切なご家族とご自宅を守るため、自宅の防犯対策も点検しておきましょう。
自宅の防犯対策としてホームセキュリティをご検討ください。
ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。
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ぜひ、お気軽にご相談ください。

子どもがSNSトラブルに巻き込まれないよう、通話ができるGPS端末「まもるっく」を使用することもおすすめです。

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