一戸建て住宅の防犯対策には門扉が役に立つ?門扉の種類や防犯グッズを解説

一戸建て住宅の新築やリフォームをする際、防犯対策として門扉の設置を検討する方もいるでしょう。門扉は住宅の第一の防衛ラインとして機能し、不審者の侵入を防ぐとともに、自宅の安全とプライバシーを守る役割を果たします。本記事では、一戸建て住宅における門扉の防犯効果や種類、防犯性を高めるグッズについて詳しく解説します。
目次
門扉の設置は防犯対策になる
もし不審者や立ち入りを許可していない人物が敷地内に入った場合、不法侵入になるだけでなく、設備什器の破壊や車両の盗難、自宅への侵入、プライバシーの侵害などのリスクが考えられます。門扉を設置することで物理的に敷地内への侵入を防ぎ、さらに防犯性の高さを外部に示すことができます。空き巣や強盗などの侵入者は侵入や逃走が困難な住宅を避ける傾向があるため、門扉の存在によって、心理的な抑止効果を与えることができるのです。
また、門扉の設置には、公道と私有地の境界線を明確にする役割もあります。境界が曖昧な場合、不審者は「たまたま通りかかった」という言い訳をしやすくなりますが、門扉があれば無断で敷地内に入ることは明らかな不法侵入となります。
門扉を設置するメリット
門扉の設置には、日常生活におけるさまざまなメリットがあります。
車・自転車等の盗難防止
門扉は敷地内に駐車している車やバイク、自転車などの盗難や車上荒らしの防止にも役立ちます。門扉により敷地への出入りが制限されるため、車や自転車に近づきにくいと思わせる効果があるのです。特に夜間や長期不在時に門扉を施錠しておくことで、大切な財産を守ることにつながります。
プライバシーの確保
門扉の設置により、敷地と道路との境界線が明確になり、外部からの視線を遮ることができます。特に目隠しタイプの門扉を選べば、外部から敷地内の様子が見えにくくなり、プライバシーが守られます。
敷地内が見えにくくなることで、空き巣犯や不審者ののぞき見防止にもなります。洗濯物を干している様子や庭での活動が外から見えないことで、ストレスなく過ごせるメリットもあります。
子どもやペットの飛び出し防止
小さな子どもやペットがいる家庭では、門扉は安全対策としても役立ちます。子どもやペットが突然道路に飛び出してしまうと、交通事故の危険性が高まりますが、門扉があれば、敷地内で遊んでいる子どもやペットが道路に出ることを防ぐことができます。
特に自動車の往来が多い道路に面している場合や、交差点が近くにある場合は、門扉の設置が事故防止につながります。子どもの成長やペットの習性に合わせて、適切な高さや開閉方法の門扉を選ぶことが重要です。
門扉の種類
門扉にはさまざまな種類があり、敷地の条件や使用目的によって最適なタイプが異なります。主な門扉の種類について解説します。
両開き

最も一般的な門扉のタイプで、2枚の扉が中央から左右に開く形式です。内開きが標準仕様で、敷地内に扉を開くスペースが必要です。外開きにする場合は、道路側に門扉が開くためのスペースが必要となり、通行人や自転車、自動車の通行の妨げにならないよう注意が必要です。
両開き門扉は開口部を広く取れるため出入りしやすく、大きな荷物の搬入出がある場合に便利です。またデザイン性が高く、住宅の外観にこだわりたい方にもおすすめです。
片開き

1枚の扉を左右いずれかに開閉するタイプです。比較的狭いスペースでも設置可能で、勝手口など幅の限られた通路にも適しています。両開きに比べて開口部は狭くなりますが、人の出入り専用の門扉としては十分な機能を果たします。
シンプルな構造のため故障が少なく、開閉操作も簡単で、子どもからお年寄りまで誰でも使いやすい点がメリットです。
引き戸

横にスライドして開閉するタイプの門扉です。扉を開くために前後のスペースが不要で、代わりに横幅にスライドスペースが必要になります。道路に面した場所や傾斜地など、開き戸が設置しにくい場所に適しています。
引き戸は開閉時に扉が外に張り出さないため、道路に面した場所でも通行人や車両の妨げにならず安全です。また、風の影響を受けにくく、強風時でも扉が勝手に開閉する心配が少ないのもメリットです。車いすやベビーカーの通行にも適しており、バリアフリー対応の住宅に向いています。
跳ね上げ式

扉やハンドルを持って扉を上下に開閉するタイプで、「アップゲート」とも呼ばれます。主に車庫の出入り口に使用されることが多く、ガレージ門扉としても知られています。地面に接触する部分がないため、積雪地域や傾斜地でも使いやすいという特徴があります。
跳ね上げ式は開口部全体を有効に使えるため、大型車両の出入りにも適しています。ただし、開閉時には上部に十分なスペースが必要で、設置できない場合もあるため注意が必要です。手動で開閉するタイプと、リモコン操作が可能な電動式があります。
アコーディオン式

横に伸縮できる門扉で、蛇腹状に折りたたむ構造になっています。スペースが限られている場所や、複雑な形状の出入り口にも設置可能です。特に傾斜地でも比較的容易に設置できるのが大きな特徴です。
アコーディオン式は完全に開いた状態でもスペースを取らず、閉めた際はコンパクトに収納できます。ただし、構造上の特性から、他のタイプに比べて防犯性や耐久性がやや劣る場合があるため、使用環境に応じた選択が必要です。
門扉を設置する場合の注意点
門扉を設置する際は、防犯性だけでなく、使い勝手や安全性などさまざまな観点から検討する必要があります。以下に主な注意点を紹介します。
使いやすさを確認する
門扉は日常的に使用するため、使いやすさは非常に重要です。敷地や道路の状況、スペースの広さなどから、最適な門扉の種類、開閉方法を検討しましょう。例えば、道路に面している場合は内開きタイプが適していますが、敷地内のスペースが限られている場合は引き戸タイプが適していることもあります。
また、家族構成に合わせた使いやすさも考慮すべきポイントです。車いすやベビーカーを使用する機会が多い場合は、開き戸よりも引き戸の方が操作しやすいでしょう。高齢者がいる家庭では、軽く開閉できる電動タイプの門扉も選択肢の一つです。日常的に使用することを想定して、最適な門扉を選びましょう。
使用時に安全面を配慮できるかを確認する
門扉の開閉時には、安全面への配慮も必要です。門扉の開閉時に人がぶつかったり、指を挟んだりするといった事故が発生する可能性があります。特に小さな子どもがいる家庭では、安全性に配慮した選択が重要です。
開閉速度が速すぎる電動門扉は危険を伴うこともあるため、適切な速度設定が可能なものを選びましょう。リモコンで開閉操作する際は、完全に開閉するまで目を離さないようにします。
また、風の強い日には門扉が急に開閉する事故を防ぐため、ロープ等で固定するなど対策が必要です。
鍵付きの門扉を選ぶ
防犯対策として門扉を設置する場合、施錠機能は必須条件です。鍵付きの門扉を選ぶことで不審者の侵入リスクを減らせますが、施錠を忘れてしまう、後から帰宅する家族がいると施錠しないことも考えられます。日常的によく使用する門扉には、スマートキーやICカードキー、暗証番号式などの電子錠を採用すると便利です。
一方、使用頻度の少ない勝手口などの門扉には、シリンダー錠を設置するなど、用途に応じた使い分けも効果的です。防犯性と利便性のバランスを考慮して、適切な施錠システムを選びましょう。
高さのある門扉を選ぶ
防犯効果を高めるためには、門扉の高さも重要な要素です。簡単に飛び越えられる高さでは、門扉の防犯性が半減してしまいます。1.5m以上の高さがあれば、大人が容易に乗り越えることは難しくなります。
さらに、門扉の近くに踏み台になりそうな物(植木鉢、自転車など)を置かないよう注意が必要です。
門扉の防犯性を向上させる防犯グッズ
門扉の設置は防犯対策になりますが、外から見えにくくなることで、不審者が隠れやすくなる可能性もあります。門扉の設置だけでなく、防犯グッズを併用することで、さらに防犯効果を高めることが可能です。ここでは、門扉と組み合わせると効果的な防犯グッズを紹介します。
センサーライト
人感センサー付きのライトは、不審者が接近すると自動的に点灯するため、「見られている」という意識を与え、心理的な抑止力となります。暗い時間帯に侵入者を威嚇し、犯行を断念させる効果が期待できます。
門扉から距離があっても、センサーライトが設置されていれば人の目を意識させることができます。また、夜間に帰宅する際にも自動的に照明が点灯するため、手元が明るくなるなど、防犯面だけでなく生活の利便性も向上します。
防犯カメラ

門扉の近くに防犯カメラを設置することで、不審者の侵入抑止効果がさらに高まります。カメラの存在自体が「監視されている」という意識を与え、犯行を諦めさせる効果があります。また、万が一の侵入があった場合でも、証拠映像を残すことができます。
ALSOKの屋外対応無線式カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」は、配線工事が不要なワイヤレスタイプで、簡単に設置できます。防塵・防滴機能を備えているため、状況に応じて屋外での使用も可能です。スマートフォンと連携しており、外出先からでも自宅の様子を確認できます。
自宅の防犯に役立つALSOKのホームセキュリティ

門扉の設置や防犯グッズに加え、防犯対策をより強固にできるのがホームセキュリティの導入です。 ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」では、「オンラインセキュリティ」と「セルフセキュリティ」をご用意しており、ご希望にあわせてお選びいただけます。
セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入でき、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することができます。
オンラインセキュリティでは、センサーが異常を検知すると、自動でALSOKが駆けつけます。スマートフォンを持っているだけで、外出時は警備の設定、帰宅時は簡単に警備解除ができる便利な機能も活用いただけます。
また、ALSOKのホームセキュリティは在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
さらに、門扉にALSOKのステッカーを貼ることで、ホームセキュリティの設置を外部にアピールでき、侵入を検討している不審者に犯行を諦めさせる効果が期待できます。
ホームセキュリティの導入を検討している方は、ぜひALSOKにご相談ください。
まとめ
一戸建て住宅の防犯対策として、門扉の設置は効果的な手段です。門扉を選ぶ際は、両開き、片開き、引き戸などさまざまなタイプから、敷地条件や使用目的に合ったものを選びましょう。また、使いやすさや安全性、鍵の種類、門扉の高さなどの要素も考慮することが重要です。
住宅の防犯対策は、一つの対策だけでなく、複数の防犯手段を組み合わせることで効果が高まります。門扉の設置を基本としつつ、防犯グッズやホームセキュリティの導入など防犯対策を講じることをおすすめします。